January 29, 2016

思わぬ災害にも備えておける

1"日本は災害に見舞われることが多い国です。


今週の記録的な寒波では、特に西日本の、ふだん積雪がほとんどないような地域でも大雪となり、交通への影響だけでなく、停電や断水など大きな被害が出ました。これまで想定されていなかった地域で、雪の重みで電柱が倒れたり電線が破断し、また水道管の凍結と破裂が起きるなど、大雪や低温による直撃を受けた形です。

自衛隊などによる給水活動が行われていますが、西日本の広い地域で水道の復旧が遅れているところも少なくないようです。広範囲で長く続く断水を初めて経験した人も多かったのでしょう。不自由な生活に、飲料水から、風呂や炊事に洗濯と、あらためて水の大切さを痛感したという声が聞かれます。

大雪や寒波だけでなく、地震や津波、噴火、台風、高潮、竜巻、河川の氾濫など、災害の懸念が尽きないのが日本列島です。多少の極端な天気でも深刻な被害が発生したりします。ふだんは気にもとめていませんが、いざ起きてみると災害の脅威を感じます。今回も、災害に備える必要を痛感した人は多かったのではないでしょうか。

今回のように大雪での断水も不便ですが、給水活動が行なわれますし、いざとなれば雪を溶かすことも出来ます。飲料水の備蓄など、家庭や自治体レベルでもされているでしょう。しかし、地震や津波などの大規模で広域の災害においては、備蓄が失われたり、救援もすぐには届かないことがあります。

FontusFontus

そのような時に、いかににして飲料水を確保する手段を持っておくかという対策は重要になるでしょう。備蓄はもちろんですが、井戸水や雨水の貯留、川などの水を飲用にする手段など、複数の候補を持っておけば、イザという時に飲料水を確保できる可能性が高まります。

そのほかに、もし自分で飲料水をつくる手段を持っておけるならば、心強いに違いありません。以前、アイディアコンテストで入賞した際にも取り上げましたが、“Fontus”というアイテムが、会社を立ち上げ、製造開始に向けて、近々クラウドファンディングによる資金調達にも乗り出すようです。

FontusFontus

この“Fontus”、空中から水を取り出すという装置です。空気中の水蒸気を水にします。装置に取り込まれた空気を急速に冷却することで、空気に含まれる水蒸気を凝結させて水にする仕組みです。冷えたビールジョッキに水滴がつくのと同じ原理、凝結を利用して水をつくるのです。

自転車が走ることにより吸入される空気を、ペルティエ素子という半導体を使って熱電冷却と呼ばれる仕組みで冷却します。水から不純物を取り除くために一旦、水蒸気にするのと同じことですから、出来た水は蒸留水と同じです。原理的に非常に衛生的な水ということになります。

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空気中の水蒸気量、つまり湿度などの条件にもよりますが、1時間で500ml程度の水が得られるそうです。本体に取り付けられたソーラーパネルの、小さな電力だけで稼動し、これだけの量が精製できるのであれば、かなり実用的と言えるでしょう。

ふだんのツーリングでは、水分補給が必要になったらコンビニや自動販売機の前で止まればいいだけです。しかし、郊外や山奥など、買う場所がない場合もあります。かと言って、何リットルも持っていくのは重いですし、かさばって邪魔です。これは飲んでも走行中にまた増えるわけですから、とても便利です。

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自転車用以外に、ハイカー用のものも出来たようです。こちらは、小さなファンで空気を取り込み、同じ仕組みで水を作ります。広大な自然が続く海外でなくても、日本でも山歩きをすれば、何時間も水は手に入りません。何リットルも担ぐ必要がなく、水を『生産』できるのですから、便利なグッズと言えるでしょう。

この自転車用とハイカー用の“Fontus”、アウトドアで活動する人のためのグッズです。あくまでアウトドア用品ですが、災害時にも活躍するのは明らかでしょう。自転車に乗る人やハイカーがこれを持っていれば、イザ災害に見舞われた時、飲料水を得る選択肢を増やすことになります。



災害時に水の確保も重要ですが、連絡や情報収集の手段の確保も重要になります。携帯電話やインターネット、ラジオやテレビが使えることは、大きな助けとなります。もちろん地震などで基地局がダウンすれば、ケータイやスマホも使えませんが、輻輳する固定電話より災害に強いと言われています。

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ただ、パソコンなども含めた、ケータイやスマホなどのモバイル機器は、災害で停電した場合に、バッテリーの充電が出来なければ使えません。ここにも自転車用のアイテムが役に立ちます。自転車に取り付けたり、自転車を使って発電するようなグッズは多数出ています。

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ふだん、移動中やトレーニング中にこうしたアイテムを使い、ケータイやスマホ、音楽プレーヤーなどの充電に使っている人は、イザ災害にあった時にも、発電所から来る電力に頼らずに充電が出来る手段を持つことになります。これも大きなアドバンテージとなるに違いありません。自転車用のライトなども役に立ちそうです。

ふだん、災害への備えが大切だとは思いつつ、なかなか具体的に備蓄などの準備行動に至っていないという人も多いのではないでしょうか。でも、ふだん自転車に乗っている人ならば、イザという時に役立つアクセサリーを使っているだけでも、災害への備えになりそうです。




いよいよ、日本でもマイナス金利ですか。効果には疑問もあるようですが、デフレ脱却につながるといいですね。

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この記事へのコメント
世の中、色々アイデア商品が有るようですね。安価に沢山出回ると良いですね。
Posted by なななな at January 31, 2016 18:13
ななななさん、こんにちは。
アウトドア用品は災害対策にもなることが、もっと意識されてもいいと思います。
Posted by cycleroad at February 01, 2016 23:18
 
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