April 13, 2016

どこでも速く楽に移動したい

自転車は便利な乗り物です。


もちろん、全ての移動や輸送を自転車にすることは出来ませんが、ラクに速く移動でき、動力を使わずクリーンで環境にも優しく、健康的でコストも安いなど、たくさんのメリットがあります。全世界で、これだけ多くの人、多くのシーンで使われているのを見ても、便利な移動手段であることは間違いありません。

さまざまな種類がありますし、汎用性も高く、いろいろな用途に使えます。ただ、場合によっては、それでも不便な部分があると感じる人がいないわけではありません。そこで、もっと新しい自転車が出来ないか、新たなスタイルが生み出せないかと考える人が常に存在しています。

都市部での移動を考えた場合、自転車の大きさがネックになる場合があります。普通に道路を走るならいいですが、階段があったり、自転車では進入できない場所があったり、バスや電車などに持ち込んだりしたい時もあります。フォールディングという手もありますが、いちいち折りたたむのは大変です。

HalbradHalbrad

そこで、自転車を半分にしてしまおうと考えた人がいます。たしかに見た目は、自転車を後ろ半分だけにしてしまったように見えます。その名も“Halbrad”、ドイツ語ですが、英語にすれば“half-bike”です。小さな前輪があるので、1輪車とは違って誰でも乗れます。ハンドルはサドルの後ろについています。

HalbradHalbrad

HalbradHalbrad

前後の長さが半分ほどになるぶん、コンパクトで軽く、持ち運ぶのもラクです。片手で持って店に入ったりも出来るので、いちいち駐輪してカギをかけたりする手間も不要になります。折りたたむ必要がなく、そのままサッと持ってバスや電車に乗ることも出来ます。



万人向けではありませんが、なかなかユニークな発想です。街中を移動するだけなら、いいかも知れません。小さいので、オフィスのデスクの下などに置いておくことも出来るでしょう。ドイツのクラウドファンディングサイト、“Startnext”で資金調達を目指しています。

WHEELAWHEELA

同じような用途に適したスタイルを考えて、違う形に行き着いた人もいます。こちら、“WHEELA”も、コンパクトな自転車です。こちらは、タイヤを小さくして、Aの字型のフレームにサドルを取り付けた形ですが、ペダルやギヤ、チェーンなどを全て省いています。

WHEELAWHEELA

結果として足で蹴って進むキックバイクになっていますが、カメラの三脚くらいの大きさに折りたたむことが出来ます。かつて、似た形のミニベロもありましたが、キックバイクと割り切ってしまえば、さらに軽くてコンパクトになります。これも都市部の移動ということならば、案外便利に使えるかも知れません。

WHEELAWHEELA



キックバイクは、またがって足で地面を蹴って進みますが、立って乗って、片足で蹴って進むのがキックスケーターです。これを自転車と呼ぶかどうかは別として、二つのタイヤにハンドルという意味では共通しており、自転車からサドルやペダルやギヤやチェーンなどを省いた形と見ることも出来ます。

Nimble ScootersNimble Scooters

キックスケーターも、都市部で素早く移動したい時には便利な場合があります。小さいので持ち運びやすいですし、普通は折りたたんでコンパクトになります。蹴って進むだけでも、歩くより速く、ラクに移動できる乗り物です。ただ、その形状からして、荷物は載りません。

Nimble ScootersNimble Scooters

そこで、キックスケーターに荷台をつけることを思いついた人がいます。カーゴバイクならぬ、カーゴキックスケーター“Nimble Scooters”です。世界初だとアピールしています。考え方を変えれば、台車をスマートにして、蹴って進めるようにしたとみることも出来ます。これもコンパクトなので、街中では重宝するかも知れません。

Nimble ScootersNimble Scooters

Nimble ScootersNimble Scooters

25キロくらいまでなら積めます。カバンなどを載せるだけでなく、ビールケースのような重いものでも運べます。個人が移動するためだけでなく、街中のお店が近所へのデリバリーに使うといった、商用の用途も考えられます。場所もとらないので、その点もメリットでしょう。こちらは“Indiegogo”で資金調達しています。





どれも、街中での移動を想定した新しい乗り物です。都市部での、近距離の移動での使い勝手を優先しています。都市部には、階段やペデストリアンデッキだったり、駅を通り抜ける通路だったり、大きな商業施設の敷地内など、通常の自転車で走行するには向かない場所があります。

たとえ、ミニベロやフォールディングであっても、普通の形の自転車では不便だったり、向かない場所もたくさんあるでしょう。そのような場所では、通常歩くしかありません。でも、そんな中でも、こんな乗り物があれば、速くてラク、あるいは便利に移動出来る可能性があります。

自転車は便利ですが、万能ではありません。むしろ自転車にこだわらないほうが、便利なケースもあるでしょう。何か新しいことを考えるとき、機能を加えようと発想する場合が多いですが、自転車から一部のパーツを思い切って削る、マイナスする発想も有効と言えそうです。




新宿ゴールデン街の火事、3棟で済んだのは幸いでした。防火のため建替えられないのが難しいところですね。

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この記事へのコメント
勉強になりました。
Posted by 日本共産党大嫌い at April 16, 2016 04:37
日本共産党大嫌いさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
参考になるような部分があったのなら幸いです。
Posted by cycleroad at April 16, 2016 23:38
 
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