September 19, 2016

盗難防止をもっとラクにする

日本は治安のいい国と言われています。


もちろん、傷害事件や窃盗犯罪なども起きますし、物騒な話がないわけではありません。しかし、よく言われるように、女性でも深夜の街を歩けますし、常に犯罪に巻き込まれないよう警戒が必要ということもありません。日頃の生活で、それほど犯罪に巻き込まれるリスクを感じることもないでょう。

ふだん、特に日本の治安の良さということを意識することはありませんが、ひとたび海外へ旅行すると話は違います。日本を離れてみて、初めてその治安の良さを実感したという人も多いでしょう。内戦やテロなどは別として、先進国であっても、日本ほど治安がいいとは限りません。

OTTOLOCK™OTTOLOCK™

日本でも自転車盗は多いですが、海外のそれとは比べものにならないでしょう。日本では、盗まれた自転車のうち、鍵をかけていなかった割合が多いと言われていますが、海外では無施錠なんて考えられません。日本では無施錠でも盗まれないことは多いですが、海外では、あっという間に盗まれると言います。

例えば、ニューヨークの街を歩いていると、笑ってしまうほど太い鎖やU字錠で何重にも施錠された自転車を目にします。日本だったら、街角に駐輪しても盗まれるとは限りませんが、海外では、そのくらい厳重に施錠していないと、すぐに持っていかれてしまうようです。

太い鎖身体に巻く

駐輪するのに、わざわざ前後のタイヤを外し、フレームと共に厳重に施錠してある自転車も見ます。タイヤだけ盗まれてしまうこともあるからですが、少しの間、駐輪するだけでも、手間がかかります。窃盗のリスクが高いため、自転車に乗るのもラクではないなと思わせます。

アムステルダムの街を歩いていると、かなり古くて汚い自転車でも、厳重に施錠されていたりします。オランダは自転車王国なので、複数台の自転車を持っている人が少なくありません。平日の通勤には古い自転車を使い、休日に趣味で出かけるロードバイクと分けている人も多いのです。

古くても太いチェーン

とは言っても、例え古くて汚い自転車であろうと、盗まれてしまえば帰る手段がなくなってしまいます。万が一、盗まれてもいいように、古くて汚い自転車に乗ってきているわけですが、だからと言って、簡単に盗まれては困ります。古くても厳重に施錠せざるを得ないわけです。

そして、乗る時には、その太い鎖を持って移動しなければなりません。実際に、鎖が重いので、肩からたすき掛けにしたり、腰に巻いて自転車に乗っている姿も見ます。痩せて華奢な女性が、太い鎖をたすき掛けにしているのを見ると、最初は驚きますが、盗難防止の大変さが伝わってきます。

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海外では比較的治安がよく、旅行するには問題ないとされる街であっても、そんな鎖が必要なほどに自転車盗が多く、決して油断は出来ないということになります。実際に、現地の自転車店をのぞいてみると、日本で自転車用には使わないような太くて重い鎖が当たり前のように売られています。

そのような環境からすると、このロック、“OTTOLOCK”は画期的と言えるでしょう。単なる結束バンドのように見えますが、プロの窃盗犯が使うような、大きなワイヤーカッターでも切断出来ない素材で出来ていると言います。表面はケブラーバンドですが、その中は高剛性の多層式金属ベルトになっています。

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重さは、なんと115グラム、ポケットにいれておいても忘れてしまうほどの軽さです。これだけコンパクトで軽ければ、持ち歩いても邪魔になりません。自転車のロック用以外にも、カヌーとか、クーラーボックスとか、アウトドアで、いろいろ用途が考えられるでしょう。

結束バンドのように、締め付けることが出来るのも便利かも知れません。フレームのどこかのチューブや、シートポストなどに、何かを括り付けて運ぶような時にも使えそうです。自転車や、アウトドアに出かけた時以外でも便利に使えるシーンがあるかも知れません。

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これだけコンパクトで軽ければ、複数持っていくのも負担になりません。フレームだけでなく、タイヤなどを施錠するため、複数持ち歩くのも容易でしょう。数字3桁のナンバー式というところが、気にならないでもないですが、これはなかなか興味をひくロックと言えそうです。

開発したのは、OTTO DESIGNWORKS 社というベンチャーです。現在クラウドファンディングサイトで資金調達中ですが、早々に目標額をはるかに超えており、人々の関心の高さがうかがえます。バンド部分の長さや色もいくつか用意されていますが、一つ44ドルからと、値段も手ごろです。

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もちろん、試したわけではないので、実際の性能がどのくらいのものなのかはわかりません。しかし、サイトの説明にあるように頑丈で安全だとするならば、画期的な軽量化、小型化と言っていいでしょう。本当に防犯効果が高いことがわかれば、多くの人が購入を考えるはずです。

それこそ、今は重くて太い、『冗談のような』鎖を身体に巻きつけて走っている人なら、このコンパクトさと軽さは大きなメリットがあるはずです。もしこれが、期待された通りの防犯性能であるならば、広く普及して、欧米の多くの街の駐輪風景を変えるかも知れません。

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そのあたり、現状では判断出来ません。しかし、もしこんなに軽くて薄いバンドで高い耐切断性能が実現できるのであれば、なぜ今までなかったのか、と思わないでもありません。もし、最新の技術で初めて実現したということなら、今後の自転車アクセサリー市場に大きな影響を与えることになるでしょう。

いずれにせよ、その防犯性能を消費者がどう評価するかですが、もし期待される通りということになれば、相当に売れるのは間違いないでしょう。海を越えて日本にも入ってくると思われます。少なくとも、やがて大きなニュースとなって、聞こえてくることになるでしょう。



日本では、ママチャリに施錠していなくても盗まれないことがある一方、高級なスポーツバイクを盗んで、ネットやリサイクルショップで売りさばくような自転車盗は増えており、被害が広がっています。サイクリストとしては、ぜひ画期的なロックが開発され、普及してほしいと思います。

たかが自転車盗ですが、少年の非行の入り口となります。それが将来の重大事犯につながるため、自転車盗の減少は治安の改善に大きく貢献すると言われています。ぜひロックの進化で自転車盗を減らし、もっと治安がよくなることを期待したいものです。




一転して今年は台風が多く感じます。上陸・直撃も相次ぎ、被害が心配ですが、雨が多くて身体もなまりますね。

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