October 10, 2016

折りたたみ自転車の進む方向

フォールディングバイクは根強い人気があります。


いわゆる折りたたみ自転車ですが、その中にもいろいろなタイプがあり、フォールディングバイクに好んで乗る人も少なくありません。言うまでもなく、折りたためるため、持ち運びしやすく、収納にも場所をとらないことが、他の自転車と違う最大の特徴です。

ただ、折りたためればいい、というものでもありません。ロードバイクだって分解すれば小さくなるわけで、なるべく簡単に折りたためなければ意味がありません。小さくなれば運びやすくなりますが、そうするとタイヤも小さくせざるを得ず、走行性能や車体の剛性なども弱点になってくるでしょう。

折りたたみ部の剛性を上げようとすると、重量が重くなりがちです。なるべく軽い素材を使おうとすれば、価格が高くなるなどのデメリットもあります。タイヤや車体がコンパクトだと、小回りが利いて乗りやすい反面、高速での安定性が悪くなります。漕ぎ出しが軽くてラクなのに反して、スピードが出なくなります。

よりコンパクトになれば、収納スペースも小さくてすむわけですが、そこにこだわると、乗車姿勢や乗り心地が悪くなったり、折りたたむ動作が面倒になったりします。あまりに折りたたむ動作が面倒だと、折りたたまなくなって、本末転倒になりかねません。

自転車を折りたたみにすることで、たくさんの背反する要素が出てくるわけで、フォールディングバイクは、いろいろなジレンマを抱えていることになります。そのため、この形がベストというのは、なかなか決められず、さまざまなタイプが林立するカテゴリーと言えるかも知れません。

フォールディングバイクには、そんな背景もあって、新たなモデルを生み出そうという人たち、新たなスタイルやコンセプトを世に問おうとする人たちが後を絶ちません。最近クラウドファンディングサイトで見かけた、新しいフォールディングの中から、いくつか取り上げてみたいと思います。

pakiT

pakiT



pakiT”は、BIKE FRIDAY の新型モデルです。素早く、簡単に折りたためるのがウリです。さらに、他のモデルと違って、折りたたんだ時に、薄くなるのが特徴です。このため、バックパックに詰めて持ち運ぶことも出来ます。さらに、重さは、6.8kgと軽量になっています。

ギヤは、シングルだけでなく、内装の3段や11段から選べます。チェーンの代わりにベルトドライブを採用しており、トラブルや油汚れの心配も少なくなっています。フォールディングとしては珍しく、フレームサイズがいくつか用意されているので、自分に合った一台を選ぶことが出来ます。

HUMMINGBIRDHUMMINGBIRD

HUMMINGBIRD

HUMMINGBIRDHUMMINGBIRD



HUMMINGBIRD”は、カーボン製のパーツを使い、6.7kgの重さを達成しています。折りたたみ方式も簡単で、分割するパーツが少ない、シンプルな形になっています。それほど小さくならないぶん、フレームや折りたたみ部分の強度が問題になるようなことはなさそうです。

前後輪にはマッドガードも用意され、荷物を載せる荷台も装着できます。実用面にも配慮され、小さくすることよりも、ミニベロとして、タウンユースでの使いやすさに徹したモデルと言えるでしょう。とは言っても、地下鉄やバスに持ち込むには十分です。

MATE.

MATE.

MATE.



MATE.”は、電動アシスト機構を備えたフォールディングです。折りたたみ方式はポピュラーなフレームを折り曲げる方式ですが、そこにバッテリーが収納できるようになっており、一回の充電での航続距離は、およそ80キロです。前後のサスペンションやディスクブレーキを備え、乗り心地や実用性を重視しています。

ギヤも7速まで選べます。USBポートを備えており、イザという時、スマホなどを充電することも出来ます。重量は最も軽くて19kgあり、持ち運ぶのには適していませんが、そこはバッテリーを搭載する電動アシストなので仕方のない部分でしょう。価格の安さにもこだわっています。

VELLO BIKE+

VELLO BIKE+VELLO BIKE+

VELLO BIKE+



VELLO BIKE+”は、電動アシストなのに12kg以下という軽さです。実は通常の電動アシストのように外部充電するタイプではなく、坂道やブレーキをかけた時のエネルギーを回収するタイプです。アシスト力は劣りますが、バッテリーも含め後輪のハブ内に収められているため、重量がそれほど重くなっていません。

マグネットを使ったハンズフリーで簡単に折りたためるモードがあり、押して運べます。より小さくたたむと、スーツケースにも入るくらい小さくなります。専用のアプリや、豊富なアクセサリーが用意され、資金調達の成果次第では、チタン製やカーボン製の、より軽いモデルが投入される予定です。

◇ ◇ ◇

どれも、独自のコンセプト、方向性を持ち、それぞれ特徴が異なっています。たくさんある対立軸のうち、どれを重視するかによって、個性も変わってくるということでしょう。なかなか数値では表しにくい、乗り心地や走行性能も含め、最終的には、乗ってみて、使ってみないとわからない面もありそうです。

乗る人も好みもあるでしょうし、比較しにくく、一概にどれが一番と決めにくいのは相変わらずです。いろいろな要素のバランスということになるのかも知れません。ただ、近年の素材や加工技術の進歩と、IT技術やバッテリーの進化などとも相まって、フォールディングバイクも、さらなる進化が期待できそうです。




アメリカ大統領選、見えてきた気がしますが、常識を覆してきたトランプ候補のドンデン返しはあるのでしょうか。

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