サイクルロード 〜自転車への道
世界の都市で自転車が選ばれ始めている。さまざまな角度から自転車の話題を。
June 07, 2017
リスクを冷静に考えておけば
前回は夜間の視認性を考えました。
趣味のサイクリストは別として、一般には自転車の夜間の視認性について、特に気にしていない人が多いと思います。しかし、マナー違反、道交法違反というだけでなく、自分自身が危険な状態にあることを自覚すべきです。視認性を高めたからと言って、安全になった実感は乏しいと思いますが、確実に安全性が向上します。
方法はいろいろありますが、オーソドックスな方法だけでも、さまざまな製品があることを前回取り上げました。ただ、アイディアとして取り上げたので、クラウドファンディングサイトなど、海外の例でした。海外から入手できないことはないですが、使ってみようにも手間や費用がかかりますし、手軽とは言えません。
そこで今回は、夜間視認性を向上させるアイテムが、日本のネット通販でどの程度手に入るのか、調べてみました。日常で自転車を使っていても、あまりそのようなアイテムを買おうと思ったことすらない人が多いと思いますが、実際にはいろいろな製品が販売されています。
まず、法令上も義務付けられているライト、前照灯です。走行時の前方確認だけではなく、前方から来るクルマや自転車などに自分の存在を知らせる点でも重要です。たくさん種類がありますが、やはり明るいものを選ぶべきでしょう。通販では明るさを試せませんが、カスタマーレビューなどを参考にするといいと思います。
自転車に取り付けるだけでなく、ヘルメットに取り付けるのも有効でしょう。カーブの先が確認できます。ヘッドランプタイプならば、ほかにアウトドアでの夜間の作業用などにも使えます。最初からヘルメットの後部にテールライトが取り付けられているものもあります。
後方に向かって存在を知らせるのは、テールライトがオーソドックスな手段でしょう。これも明るさ、大きさなど、視認性の高さがポイントになります。明るさなどの評価が高く、ベストセラーになっているものもあります。私は既に別のものを持っていますが、買い替えを検討しようかと思わせるものもあります。
テールライトを自転車以外に取り付けることも考えられます。バックパックやヘルメット、ウェア等に取り付けられるものもあります。前回取り上げた、路上にレーザー光を照射するものも売られていましたが、あまり評価は高くないようです。安いものも多いですし、費用効果が高いですから、使っていない人は是非導入すべきでしょう。
ウィンカーもあります。テールライトを兼ねたものも売られています。テールライトではなく、ブレーキをかけた時に点灯するブレーキランプもあります。ただ、見た限りでは、加速度センサーを利用したものは、あまり流通していないようです。テールライトだけよりも安全性の向上が見込めます。
前後輪を光らせるアイテムも多数売られています。目の残像でタイヤ全体が光っているように見えるグッズです。LEDを使ったものだけでなく反射材、リフレクターを使うものもあります。自転車用品ではなく、リフレクターテープを買って、リムなど自分で好きな場所を光らせることも考えられるでしょう。
リストバンドなどもあります。夜間ジョギングする人なども使うようです。靴に取り付けるものもありました。ただし、自転車の場合、手首だと効果は限られると思います。せめて二の腕にすべきでしょう。裾止めバンドとして使う手も考えられます。足はペダリングで上下するぶん目立つはずです。
リフレクター素材が使われたベストなどは、面積が大きいため、高い効果が見込める選択肢です。ベストならば、夏季も使えるでしょう。レインウェアを買おうという人なら、視認性を考えて選びたいところです。雨の際に使う光るバックパックカバーを、雨でなくても使うのは賢明な方法かも知れません。
たすき状のベルトならば、暑いこともないでしょう。工事現場で見るようなものだけでなく、スポーツタイプのものもあります。もし、これから買おうと思っているなら、ウェストポーチや自転車用のバックパックといったアイテムも、視認性に配慮したものを選ぶべきだと思います。
ここでピックアップしたのは、ほんの一部に過ぎません。通販サイトだけでも、膨大な数の視認性向上アイテムが売られています。直接の自転車用品と違い、こうした安全性を高める製品を買おうと考える人は多くないでしょう。使っても、その効果や有難みを感じにくいのも難点ですが、極端に言えば生死に直結するグッズです。
夜間視認性の向上を勧めるのは、私の単なるお節介に過ぎません。ただ、夜間、たまたま見えにくかったというだけで、クルマにはねられ、突然アスファルトに叩きつけられ、何が起きたのかもわからないまま死亡してしまう自転車乗りがいるのも確かです。そのリスクを冷静に考えれば、使っておくべきではないでしょうか。
Amazon.co.jp ウィジェット
一転して肌寒くなり、関東も梅雨入りしたようです。毎年のことですが、自転車乗りには憂鬱な季節の到来です。
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Posted by cycleroad at 13:00│
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この記事へのコメント
ヘルメット組み込み、あるいは装着のライト類には、転倒時に危険な製品もあることに注意が必要です。
側頭部は頭蓋骨も薄く、簡単に陥没骨折になるようです。
単体LEDくらい小さいものならともかく、電池やケースなどの硬いものが、転倒時に、路面等と頭の間に挟まる設計のものは避けたほうが良いと思います。
同じ意味で、メガネのつる部分に装着するカメラなども、危険性を指摘されているようです。
Posted by ひでさん at June 08, 2017 12:31
ひでさんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なるほど。たしかに、あまり大きいもの、重いもの、突起物として邪魔になるようなものは注意が必要ですね。
むしろ、ヘルメットに強固に固定されていないほうがいい面もあるのかも知れません。
私は自転車本体に取り付けていますが、ヘルメット装着を考える際には、そのへんの安全性についても考慮する必要がありそうです。
ご指摘、ありがとうございました。
Posted by
cycleroad
at June 09, 2017 22:08
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