長雨が続いた地域にも夏の暑さが戻ってきました。
シェア自転車は日本でも根付くのか 中国大手が上陸
自転車シェアサービスを手掛ける中国の「Mobike(モバイク)」の日本法人は23日、札幌市でサービスを始めたと発表した。同社の日本での事業展開は初めてで、料金は30分50円に設定した。ライバルの中国「ofo(オッフォ)」もソフトバンクグループの傘下企業と組んで、9月以降に東京と大阪で同様のサービスを開始する。中国で人気の自転車シェアサービスが日本でも根付くか注目される。
モバイクの自転車シェアサービスは、スマートフォンのアプリを通じて支払いや鍵の解除をする仕組みで専用駐輪場ならどこでも乗り降りできる。札幌市内では、コンビニを展開するセコマなどと協力し、数十カ所に専用駐輪場を設置した。今後、提携先を広げ駐輪場を増やす。年内には福岡市など国内10都市でもサービスを展開する計画だ。
中国でモバイクと競合するオッフォも、ソフトバンクコマース&サービス(東京都港区)と共同で同様のシェアサービスを始める。
両社の自転車シェアサービスが従来のレンタル自転車と根本的に違うのはインターネットと融合し、利用者の自由度を高めている点だ。自転車に搭載した通信機能により位置などが把握できるため、どこの契約駐輪場でもサービス区域内であれば、自由に手放せる。
中国企業が日本で口火を切った新たな自転車シェアサービスだが、中国では利用後の放置自転車が社会問題にもなっている。シェアサービス事業者の過当競争により、累計1600万台が中国国内で投入されるなど、シェア自転車が増えすぎたためだ。
マナーを重視し、駅前などの放置自転車に対する規制が厳しい日本で、実情に合わせた運営を行えるかが、日本で根付くためのカギになりそうだ。(2017.8.23 産経新聞)
走り出すかシェア自転車 中国「モバイク」上陸
北京発のシェアリング自転車「Mobike」――日本での初ローンチ都市は札幌
「墓場」に「夜逃げ」も……正念場迎える中国のシェア自転車
中国で先端的「シェア自転車」にまさかの使いみち
中国政府「自転車シェア」の規制開始 駐輪は指定エリア限定に
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JR東、自転車を「折り畳まず」乗れる列車を房総で運行
JR東日本 千葉支社は8月25日、自転車を折り畳まずに乗車できるサイクリングファン向けの列車「B.B.BASE」を2018年1月から房総エリアで運行開始すると発表した。千葉県は地理的に高低差が少ないためサイクリングが盛んで、特性を生かして地域の活性化を図るという。
運行開始日などの詳細は未定。旅行商品として発売する予定。京葉線などで使用している「209系」を改装した6両編成で、1〜3号車、5〜6号車には座席とサイクルラックを、4号車にはフリースペースをそれぞれ設けた。
列車の愛称には、「房総(BOSO)の各地を自転車(BICYCLE)で駆け抜けるための基地(BASE)」との意味を込めたという。外観は、コンセプトの「基地」をイメージしたグレーをベースに、ロゴと号車番号、オリジナル自転車をデザインしている。
同支社は13年からサイクリングファン向けの列車運行に注力。トライアスロンの大会開催時などに、競技用自転車を折り畳まずに乗車できるタイプの列車を年1回のペースで臨時運行している。(2017年08月25日 ITメディア)
薬物陽性で成績抹消=岩手国体の自転車選手
日本体育協会は25日、東京都内で国体委員会を開き、昨年10月に岩手県で行われた第71回国民体育大会のドーピング検査で陽性反応を示した自転車男子選手の成績を抹消することを決めた。この選手は福井県から出場して成年男子ケイリンで優勝していたが、2位以下の順位が一つずつ繰り上がる。男女総合得点での各都道府県の順位に変動はない。
男子選手の処分については、18日に日本スポーツ仲裁機構が意図的な使用ではなかったとして、資格停止期間を当初の4年から4カ月に短縮していた。(2017/08/25 時事通信)
月々3,480円で高級自転車を自由に乗り換えられる! 定額制自転車乗り放題サービス「スニークルロングタイムシェア」が今秋スタート
ちゃりカンパニーが、“スニーカーのように、自転車も履き替えて出かけよう”をコンセプトとした、アシスト自転車を始め、ロードバイクなどスポーツ自転車を含めた高級自転車を月々3,480円〜5,980円(税込)で利用できる「スニークルロングタイムシェア」サービスを今秋よりスタートすると発表しました。
ローンやレンタルでもなく、月々3,480円で自由に乗り換えも可能なサブスクリプション(定額型)の自転車乗り放題サービスとなり、利用可能な自転車の新車購入価格は平均20万円前後とのこと。契約条件は18歳以上で、敷地内に屋根付きの駐輪場又は室内での保管が可能で、クレジットカード決済となっています。
同時貸し出しは1台のみとなるほか、乗り換えには最低使用期間があり、1台目は180日間で次の自転車に乗り換えできるようになり、2台目以降は90日間で次の自転車に乗り換えできます。提供エリアは東京23区から順次拡大予定としています。
なお、「スニークルロングタイムシェア」サービスに伴い、現在中古自転車の買取販売店として運営している「バイチャリ中目黒店」を「スニークルtokyo」として、生活に密着した新たな自転車の活用を提案する店舗としてリニューアルオープンするとのこと。(2017/8/7 インプレス)
コミケで見つけた自転車系ブース 漫画からシクロクロス教本、ブルべ用リボンまで充実
8月11日〜13日まで東京・江東区有明で開催された「コミックマーケット」はアニメやゲームなど、様々なジャンルの同人誌が並ぶ夏の祭典だ。今期は3日間で50万人の来場者が訪れたという。昨今は自転車系サークル活動も活発に行われている噂を耳にしたCyclist編集部がコミケに潜入し、自転車ブースの実態を取材した。
取材に訪れたのは2日目となる8月12日の午前。ゆりかもめを利用し、国際展示場前で下車すると、緻密にコントロールされた導線上に大勢の来場者が誘導されていた。筆者は足並みを揃え、集団へと合流。まずは自転車系サークルが集まるという東ホールへと向かった。
調べてみるとどうやら「東ポ」に自転車系サークルが集まっているらしい。ホールには無数のサークル列が存在し、A〜Z、またおいうえお順に整列されている。「ポってどこだ」と探し回り、ホールが違うことが判明。この日の東京の朝は涼しいほどで、“コミケ会場では屋内に雲ができる”という噂も目にできなかったのが残念ではあった。さんざん迷った挙句、なんとかサイクルジャージ姿の方が売り場に立つエリアへとたどり着いた。
最初に手に取った本は「シクロクロスのススメ」。いわゆるアニメや絵はなく、モノクロでまとめられたシンプルで硬派な装い。中身は「はじめようシクロクロス」から始まり、エントリー方法、必要な装備、レースの詳細紹介(会場付近のお店も紹介!)など細かくまとめられている。1冊読めばシクロクロスについての知識が一気に深まるだろう。「このままCyclistに連載してほしい…」と思いつつ購入。300円也。
拝御礼(おがみお れい)さんが発行するのは「孤独の輪行」。著者の拝御さんは趣味としてブロンプトン輪行で温泉旅行などを楽しんでおり、そこでの経験が漫画となって描かれていた。
「落車で左鎖骨を折ってしまい、山形県にある肘折温泉に行きました。その出来事や温泉の紹介を漫画にしてみようと思い、本にしました」と自らのエピソードを明かした。
並んでいるのは本だけではない。600kmのブルべに参加し、体験を漫画にした絹山サメハルさんは、反射材を埋め込んだリボンを販売。「髪を結わえたり、シートポストに装着してオシャレで安全にライドできるリボンを作りました」と紹介した。本のイラストはユルくかわいいテイストだが、内容は“ガチ感”を漂わせる本格派。購入したリボンは夜練に使用させていただきます。
ひそかに楽しみにしていたのがコスプレエリア。鮮やかな衣装に身を包み、肌を露わにしたレイヤーさんから目が離せない。午後には厳しい日差しが照り付け、気温が急上昇していたが、全身スーツのスパイダーマンやふなっしーは大丈夫だったのだろうか。キャラクターに合わせて見事な肉体を披露する筋肉モリモリマッチョマンもいて、並々ならぬ本気度をうかがわせる男性レイヤーに目を奪われることも。自転車媒体なので個別の撮影は自重したが、全員被写体に収めたいクオリティだった。もちろん、人気の自転車漫画「弱虫ペダル」に登場する箱根学園と京都伏見高校の生徒の姿も会場にはあった。一同、作品の世界観が見事に表現されていた。
シクロクロス、ブルべ、ロードに小径車、ゆるポタ…自転車業界はジャンルが多岐にわたり、それぞれにファンや趣味人がいることを再確認できた。ジャンルが多いからこそ、同人イベントと自転車の相性がいいのかもしれない。自転車文化のさらなる奥深さを感じられたコミケ探索であった。(2017/08/18 サンスポ)
自転車のハブ毛、絶滅の危機 「材料がなくなったらやめようと」
自転車の「ハブ毛」 消えゆく転機となったのは...
かつて自転車の車軸についていた、カラフルな輪状のブラシを覚えていますか? その名は「ハブ毛(け)」。どことなく昭和の香りが漂うその商品を、愛知県津島市の小さな会社が作っています。全国でも希少なメーカーなのですが、数年のうちにも製造をやめるというのです......。
「ハブ毛を作るところが見たいって? そんなもの、見せるようなものじゃないよ」
津島市にある自転車問屋「三優商会」の代表、佐藤昌利さん(74)は言った。
自転車の車軸「ハブ」に巻く「毛」だからハブ毛。用途は車軸の汚れ落としとされるが、「そこの汚れなんて誰も気にしない。小売店がお客さんへのサービスの一環でつけていた飾りですよ」と佐藤さん。
誰が最初にハブ毛を作り始めたのかは分からないが、佐藤さんが始めたのは1970年代。当時、ハブ毛を隣町の業者から仕入れ、卸売りをしていたが、オイルショックで品薄に。「仕入れのめどが立たなくなって、自分で作ろうかってことになったんですよ」
材料はポリエチレン製の繊維と針金、鉛玉。針金をねじって、ふさふさの繊維を絡ませるようにつくる。今もなお「現役」の製造機械は、機械いじりが得意な友人が窓枠の廃材やミシン用のモーターを組み合わせて作った。内職の人を雇って生産を始めた。
当時、自転車が故障しても小売店で修理して長く使った。ハブ毛をサービス品に使う小売店の繁盛とともに生産も右肩上がり。80年代は月4万〜5万本を作っていた。
転機は自転車をめぐる物流の変化だ。自転車が大型スーパーやホームセンターでも売られるように。自転車メーカーも小売店を通さず、通信販売で直接売り出し始め、町の自転車店は減ってきた。
国の商業統計によると、70、80年代の自転車小売業は3万6千店前後。2014年には1万1千店余りに。小売店の減少とともにハブ毛の出番も減った。
佐藤さんによると、名古屋や大阪にもハブ毛の製造会社があったが、次々に撤退。佐藤さんは「20年ほど前から、うちだけになったと思う」と話す。
現在も月1万本ほどを作っているが、寄る年波には勝てない。佐藤さんは2、3年前、仕入れた材料を使い切る時間と自分自身の残り時間をはかりにかけた。「材料がなくなったらやめようと思っています。あと3年くらいでしょうか」
ハブ毛の繊維は赤、青、黒、ピンク、紫、緑、白の7色あったが、緑と白はすでに在庫が切れた。残った色を使って作るが、色の注文に応えられなくなれば、手を引くつもりだ。
オイルショックをきっかけに、たまたま作り始めたハブ毛。やめるのに未練はない。「潤沢にモノがある時代だったら手は出さなかった。人生って面白いものですね」。佐藤さんは笑った。(朝日新聞 2017年08月16日)