自転車に乗っている人でも、夜間の視認性については、あまり意識していない人が多いのではないでしょうか。事故の要因として、どれほど夜間の視認性が影響しているか明らかでないため、その重要性にピンと来ていない人も多いに違いありません。
その夜間の視認性を向上させる、重要なアイテムの一つが反射板、リフレクターがあります。自転車には、後方に向けて反射材を取り付けなければいけないと、法律や条例で定められています。多くの人は、ほとんど意識していない自転車パーツかも知れませんが、無かったり、基準に満たなければ違法となる部品です。
純粋に夜間の視認性を向上させるのならば、反射素材のジャケットなどを着たほうが効果は高いでしょう。ただ、なかなか着用する人はいないでしょうから、自転車に取り付けられた反射材が、いかに効果を発揮するかが、視認性を大きく左右することになります。
しかしながら、自転車を買った時に付いているような反射材は、小さくて頼りないものが多いと思います。たしかに、クルマのライトを反射して光りますが、角度によっては見えづらく、周囲の照明など条件によっては、必ずしも目立つとは言えないのが実情ではないでしょうか。
そこで、法律で定められた赤色の標準的な反射板以外にも、夜間の視認性向上に資するアイテムを導入したいところです。これまでにも、いろいろ取り上げてきましたが、今回取り上げるのは、“
FLECTR 360 CL”という製品です。これは、タイヤのリムの部分に貼るステッカーです。
とても高輝度で、光をよく反射する新開発の素材で出来ていることもありますが、リムに貼るというのがポイントです。ハブを中心に180度反対の方向に2枚ずつ貼ります。このことによって、360度、全方向からの視認性が向上すると言うのです。
※スマホなどで、以下のGIFファイルが動いて見えない方は、PC版サイトを見ていただくと動くと思います。
リムの形状は、それぞれ違うと思いますが、多かれ少なかれ180度の方向に向いた面があるはずです。これが向い合せで一対あることで、ほぼ360度から見えるというわけです。たしかに、左右方向だけでなく、前後方向も含めて、反射光が目に入るのがわかります。
リムで回転するため、目立つということもあるでしょう。スポークの間に挟む形のリフレクターをつけている自転車も見ますが、これだと平板なので左右方向の限られた角度しか目立ちません。リムに貼ると、形状によって変わりますが、左右だけでなく、180度の方向に反射するため有利なのです。
画像で見る限り、昼間でも目立つくらいの高輝度です。ステッカーを貼るだけですから手軽です。ほとんど重量もなく、空気抵抗を増やすこともほぼありません。走行中はリムが回転するため、残像効果によって、光る面積も大きくなります。とても簡単な仕組みですが、なるほど効果は高そうです。
こちらの商品は、クラウドファンディングサイトで資金調達を目指していますが、すでに6倍以上の応募があって、調達に成功しています。今年4月には出荷されます。これは手軽で、邪魔にならず、自転車のデザインにも影響を与えず、効果が高いと多くのサイクリストが評価したことがわかります。
ふと見ると、同じ時期に、全く同じような効果を狙った製品がもう一つ提案されていました。“
WHEEL FLASH”は、やはりステッカーをリムに貼るタイプです。こちらは、リムの内周に適当な間隔をあけて、3か所に貼ることを想定しています。前後輪ともに貼ります。
片側だけ、一か所だけでないのがポイントです。複数貼ることで、やはり360度、全方向からの視認性を高めます。横方向からだけでなく、前後方向へも有効です。こちらも、目標金額の6倍以上を既に集め、資金調達に成功しています。こちらは3月に出荷される予定です。
細かい仕様はともかく、どちらもリムにステッカーを貼るだけです。装着し忘れもありません。リムの縁までカバーするように貼れば、普通は断面で180度分が確保できるはずです。対角に貼れば360度になります。輝度の問題はありますが、これはすぐにでも応用可能なのではないでしょうか。
夜間の視認性について、どう考えるかは人それぞれかも知れません。しかし、命を落としてしまってからでは取り返しがつきません。リフレクターを貼ったおかげで、事故を免れたと実証出来ないのが残念ですが、貼っておいて損はないのも確かでしょう。
2回目の米朝首脳会談が来週に迫りました。報道を見る限り、非核化への進展は期待出来そうにありませんが。
Posted by cycleroad at 13:00│
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