日本でこの30年は、ちょうど平成の時代にあたるわけですが、平成から令和への改元で、過去30年を振り返る機会を持ち、あらためてその変化を感じた方も多かったと思います。もちろん昭和の時代も高度経済成長期で、暮らしは大きく変わったわけですが、平成の間にも変化しました。
こまかく挙げるとキリがありませんが、なんと言っても大きいのはインターネットでしょう。平成元年に、日本のほとんどの人はインターネットの存在を知りませんでした。インターネットの元となったARPANETは、その20年前に始まったわけですが、まだ一般に利用されるようなものではありませんでした。
世界的に見ても、平成元年に始めて商用のインターネット・サービス・プロバイダが誕生し、DNSの運用が始まっています。HTMLが初めて提案されたのもこの年です。ほとんどの人は、平成7年、1995年のWindows95の発売以降に、ようやくインターネットを使うようになりました。
これによって情報環境が大きく変わりました。今やスマホやSNS、動画撮影なども当たり前となり、インターネットは生活に欠かせないものとなっています。おかげで、暮らしのさまざまな面で、飛躍的に便利になりました。今後も、IoTやAIなど新しい技術で、さらに大きく変わっていくに違いありません。
ところで、自転車に関しては基本的に変わってはいません。しかし、素材や加工技術の進化で、自転車の使い勝手や乗り心地は向上しましたし、半導体や電池などの進化で、自転車用品については大きく進化したものもあります。自転車生活も変わった部分があります。
ナビゲーションや盗難時の追跡システムといったハイテク機器は別としても、昔からある定番の自転車用品も、地味に進歩しています。基本的な用途や見た目は変わらなくても、技術革新の恩恵は及んでいます。今回は、最近見かけた製品の中から、そんな例を取り上げてみたいと思います。
例えば、自転車用のライトは、道路を照らすという点で、昔も今も変わりません。しかし、LEDやリチウムイオン電池のおかげで、より明るく、軽量、小型になりました。最近のものは、さらに細かい部分でも工夫が進んでおり、地味に使い勝手が向上しています。
こちら“
BEAM”は、街路灯のある明るい通りか、薄暗い道かをセンサーで検知し、明るさが変わります。バッテリーの持ちが違ってきますし、自動的に切り替わるのも便利です。対向車のライトも検知し、ハイビームとロービームを切り替えるという機能まであります。速度によって遠くを照らすように明るくなる機能もあります。
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ICON2”は、周囲270度に光が届くので、視認性の点で優れています。速度を検知して、ブレーキランプのようにリヤのライトが点灯したり、傾きや停車を検知し、自動的に明るくしたり点滅するなど、より安全性を高めるような動作も組み込まれています。ただのライトのように見えて、進化しています。
こちら“
BrightLoc”は、ライトとU字錠を一体化しました。ライトは駐輪する時には必要ないので、U字錠として使えるのはリーズナブルですし、U字錠は走行時には必要ないので、ライトになれば便利です。分割してフロントとリヤのライトになります。形状からして、周囲からの視認性が高いのも利点です。
最近は、各種のロックも進化しています。盗難防止のため、駐輪時に固定物とつなげてカギをかける点では変わりませんが、最近のものは、
スマホで施錠、開錠できるものもあります。例えば、自分は離れた場所にいても遠隔で開錠できて、友人に自転車を貸すようなことも可能です。
Noke U-Lock
U・Be・Lock