May 31, 2019

自転車の楽しさを広げる道具

スマートフォンの普及率が伸びています。


総務省の電気通信サービスの契約数の報告書によれば、日本の従来型携帯電話とスマートフォンを合わせた人口普及率は133.8%となっており、2012年の時点で既に100%を超えています。これは乳幼児からお年寄りまで全部を計算に含めた数字ですが、2台以上持って使い分けている人も多いからでしょう。

Photo by Kskhh,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.年代によって多少のバラツキがあるものの、スマホに限っても、かなりの割合で普及をしており、もはや当たり前のようになっています。出先でもさまざまな情報が取得できたり、SNSでつながったり、写真を撮ってリアルタイムに共有したりなど、もはや手放せない人も多いはずです。

自転車で出かける際にも、当然のようにスマホを持って出かける人は多いでしょう。地図や位置情報を取得したり、天気や降水確率、周辺のお店などもすぐに調べられます。今や当たり前のことですが、平成の最初の頃には、携帯もネットもほとんど使っている人はいなかったわけですから、ずいぶん便利になったものです。

ただ、スマホを見ながら自転車に乗るのは危険です。やれば出来てしまうので、実際にやっている人を見るのは日常茶飯事です。これは事故につながりますし、周囲の人にとって大変危険で迷惑です。実際に死亡事故も起きており、厳に慎むべきです。

一方で、ナビゲーションなど、自転車に乗りながら使えたら便利な機能もあります。このため、ハンドル部分に取り付けるホルダーなどが売られており、それに取り付けて使う人もあるでしょう。手に持つよりはマシですが、この状態であっても、スマホを注視するのは危険です。

スマホの小さな地図や文字などを確認するために、どうしても画面を注視せざるを得ないことも多いはずです。そこで、スマホの代わりにハンドルなどに取り付ける、シンプルな端末があればと考えるのは自然な成り行きでしょう。これまでにも多くのグッズが開発されています。

SmartHalo 2SmartHalo 2

SmartHalo 2SmartHalo 2

このブログでもいろいろ取り上げてきましたが、2015年に記事にしたのが、“SmartHalo”です。シンプルな丸い筐体で、色が変わるリング状のLEDによって進むべき方向を示してくれます。スマホとBluetoothで接続し、注視しなくても一目でわかるアイテムでした。

今回、その後継となる“SmartHalo 2”が発表されました。初代からいろいろと改良されています。リング状のLEDが使われているのは同じですが、中心に数字や記号が表示されるようになりました。リングだけよりは複雑になりましたが、十分シンプルな表示で、走行中に注視しなくても、簡単に視認できるでしょう。

スマホと連携して、ナビで進むべき方向表示をしてくれるほか、曲がるまでの距離を数字で表示するなど、より高機能になっています。目的地の方向と距離を示すコンパス機能も搭載されました。街中で駐輪した場所が、迷ってわからなくなってしまった時に、その場所を手元のスマホ上に示してくれる機能もあります。

SmartHalo 2SmartHalo 2

SmartHalo 2SmartHalo 2

速度や距離などを表示する、サイコンと同じような機能もあります。タッチ式のインタフェースが搭載され、スワイプすることで簡単に選択することが出来ます。フィットネスアプリと連動して、消費カロリーや節約されたCO2などが表示されるモードもあります。

Strava、Apple Health、Google Fit、といったアプリと連動させることも出来ます。Messenger、WhatsApp、WeChat、Slack、といったSNSのメッセージや、電話の着信を知らせてくれるアシスタント機能もあります。自転車に乗っている間に、それらに煩わされたくない場合は、シャットアウトすることも可能です。

天気が怪しい場合には、降雨予測などの情報を表示してくれますし、リマインダー機能もあります。タッチ式のスイッチで、よく使う機能をショートカットとして割り当てたりも出来ます。例えば、自宅へ帰る案内を、3回タップで起動できます。ホーンとして使うことも可能です。

盗難防止アラーム機能も備えています。持ち主以外による接触や移動を感知し、必要ならば110デシベルの警報音を鳴らします。センサーの感度は3段階に設定でき、専用のキーを使わなければ、取り外しが出来ない仕組みになっています。別タイプのアダプターも容易され、シェア自転車に乗る時も使える仕様です。

SmartHalo 2SmartHalo 2

SmartHalo 2SmartHalo 2

この“SmartHalo 2”自体がライトにもなっています。ハンドル回りがゴチャゴチャしなくて済み、取り付け場所に困ることもないでしょう。より軽量化され、バッテリーも延びて2週間持ちます。もちろん防水です。そのほか、さまざまな点で大きく進化していると言っていいでしょう。

この“SmartHalo 2”もクラウドファンディングサイトで資金調達をしていますが、開始わずか1時間で目標金額を達成、あっという間に目標の3倍を超え、さらに増えています。サイクリストから、かなり期待されているのは間違いないでしょう。今年12月に世界各国へ発送される予定です。

SmartHalo 2SmartHalo 2

SmartHalo 2SmartHalo 2

なかなか使い出のありそうなアイテムです。シンプルで見やすいので、今スマホをハンドルに取り付けている人にも魅力的かも知れません。今まで、従来型のサイコンしか使っていなかった人にも選択肢になりそうです。趣味のサイクリスト以外でも、何かのきっかけがあれば、使ってみたくなる人は多いのではないでしょうか。

家の近所の、よく知っている場所へ行くのにナビは不要ですが、スマホとこれがあれば、知らない場所へも行ってみたくなるかも知れません。方向感覚に自信がない人はもちろん、いちいち止まって地図を確認する必要もなくなります。道案内が鬱陶しい人は、方角と距離だけ表示させても便利でしょう。

初めてサイコンを使った時、速度や距離がわかって楽しくなったという人もあると思います。同じように、こうしたアイテムを使うことで、ナビで行動範囲が広がったり、新しい楽しみが出来たり、消費カロリーなどの表示で、自転車に乗る励みになったりということもあるに違いありません。

SmartHalo 2SmartHalo 2



よく言われるように、パソコンはソフトウェアが無ければ、ただの箱です。一方、自転車の場合はソフトがなくても自転車ですし、ハードだけで十分楽しめます。ただ、こうしたアイテムは、ある意味、自転車を使う上でのソフトのような役割を果たすのではないかと思います。

単に必要だからとか、漫然とアシとして自転車を使っていただけの人でも、ある種のソフトを使うことで、自転車に乗る意味、乗る印象が違ってくる可能性があります。脚力アップを実感したり、ダイエットを始めたり、今までより遠くへ行くようになるかも知れません。

そう考えると、自転車をより楽しくするアイテムと言うことも出来そうです。今まで、単なる移動手段でしかなかった人でも、趣味としての自転車に興味を持つようになるかも知れません。自転車に乗る時にスマホを便利に使えるようにするだけでなく、自転車の楽しさを広めるものにもなる気がします。




全仏オープンで大坂なおみ選手が逆転に次ぐ逆転で3回戦です。ぜひともグランドスラム3連覇が見たいですね。

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