February 07, 2020

何が欲しいかわかっていない

自転車の関連用品にはいろいろなものがあります。


誰もが使うもの、よく売られている定番商品が多いですが、今までにない新しい商品を提案しようとする人達もいます。自転車関連のグッズは、ある程度成熟した商品が多く、今さら新しい商品と言っても、なかなか開発は困難でしょうし、ニーズも大きくないのではと思ってしまいます。

かのスティーブ・ジョブズは、「消費者が望むものを提供しろと言う人もいるが、それは私のやり方ではない。我々の仕事は、彼らが欲しくなるであろう製品を見つけ出すことだ。」と語っています。顧客のニーズを満たすより、これは欲しいと思わせるような価値ある製品を生み出すというわけです。

Apple 社の世界的な製品と自転車用品を一緒にするのには無理がありますが、新たな価値を示せば欲しくなる人もいる、今まで消費者の気づいていなかった価値を示すことが大事ということもあるでしょう。消費者は、自分が何を欲しいかわかっておらず、それを示すことが必要というわけです。

もちろん、人々のニーズを満たすことも必要です。しかし消費者が、今まで考えたこともなかったけど、これは便利そうだ、これは気づかなかったけど使ってみたいと思わせるような商品が生み出せれば、開発者冥利に尽きるというものでしょう。今までにないような商品でも、少なくともチャレンジしてみる価値はあります。

その点、いまはクラウドファンディングが一般的になってきており、個人やスタートアップでなく、既存の企業でも、新しく開発した製品を提案し、反応を見ることが出来ます。誰もが欲しいと思うとは限りませんが、自転車関連でも新たな製品が提案されています。今回はその中からいくつか取り上げてみたいと思います。

LITTALITTA

LITTALITTA

こちらは、“LITTA”、ソーラーバッテリーで光る自転車用ライトです。これまでにも同じことを考えた人は多かったわけですが、パネルが大きく、必ずしも実用的とは言えませんでした。もし、この大きさで十分な電力を発電し、蓄えて使えるならば悪くありません。

いちいち電池を入れ替えたり、家に持ち帰ってコンセントから充電したりするのは面倒だという人も多いでしょう。周囲の明るさによって、自動でオンオフされますし、盗難防止用のタイラップで装着できます。取り付けっぱなしでも自動で点灯してくれるなら、ライトのことを考える必要がなくなります。



夜間でも止まれば自動的に消灯しますし、側面からの視認性も高くなっています。長時間照らせるように最新の部品も用いられていると言います。くもりの時でも効率的に発電できるソーラーパネルだそうですが、この大きさで、実用レベルにあるならば便利かも知れません。

MTB Fork ProtectorsMTB Fork Protectors

MTB Fork ProtectorsMTB Fork Protectors

こちらは、“Mountain Bike Fork Protectors”、文字通りマウンテンバイクの前輪のフォーク部分をプロテクトするカバーです。この開発チームは、現在市場に存在しない製品の設計と製造に焦点を絞っていると言います。たしかに、これまでに同様の製品を見た記憶はありません。

マウンテンバイクでオフロードを走れば、フォークに木の枝がぶつかったり、跳ねた石で傷ついたりするのは避けられないでしょう。必ずしも落車、クラッシュしなくてもダメージを受けていることに気づき、フォークを保護することを考えたそうです。



マウンテンバイクであれば、多少の重量増加は容認できるでしょうし、これは装着しておいてもいいかなと考える人もあるかも知れません。ふだん考えたこともなかったという人は多いとは思いますが、これも新しい価値、新しい製品コンセプトと言えるでしょう。

PropItPropIt

こちらは“PropIt”、折りたたみ式のコンパクトなバイクスタンドです。一般的にスポーツバイクには、本体にバイクスタンドはついていません。しかし、そのため駐輪したい時に、何かにもたれさせる必要があり、周囲に何も無ければ、寝かせておくしかありません。

この開発者は、フットボールやレスリング、陸上競技などをしていたアスリートでした。海軍を退役し、50代から自転車に乗り始めたと言います。高価なロードバイクに乗るようになり、それを支えるスタンドが必要ではないかと素朴に考えたと言います。



同様のことを考えた製品は、これまでにもいろいろ見たことがあります。その点で目新しいものではありません。ただ、不便を感じている人もあるでしょうし、このくらいコンパクトになり、必要な時に組み立てればいいのならば、サドルバッグか、サイクルジャージの背中のポケットあたりに入れておいてもいいかも知れません。

RydeSafeRydeSafe

こちら、“RydeSafe Iron-On Reflectives”は、ウェアにアイロンで圧着するリフレクターです。反射素材のウェアも売っている中で、わざわざ自分でアイロンを使うのは面倒な気もしますが、ふだん自分が使っているウェアをリフレクター化できるというメリットがあります。

周囲が暗くなったからと、いちいちリフレクター付きのベストとか、アイテムを着用する必要もなくなります。これまでの同様のアイロンプリントと違って、反射性能が高くなっており、どのような方向から光が来たとしても効果的に反射し、より視認性が高い製品となっています。



夜間に見ると、スケルトンのように見えるなど、ユニークでオリジナルな全身リフレクタースタイルを実現できます。あまり夜間の視認性を重要視する人は多くないかも知れませんが、転ばぬ先の杖、暗闇に溶け込んでしまったが故の事故に遭いたくない人には検討の余地がありそうです。

Bike to Work BackpackBike to Work Backpack

Bike to Work BackpackBike to Work Backpack

こちらは、“Bike to Work Backpack for Fearless Commuters”、自転車通勤者用のバックパックです。スーツのまま自転車に乗って通勤すると、どうしても汗で濡れたり、シワや型崩れが気になる人も多いはずです。そこで、オフィスでスーツに着替えるという人もあるでしょう。

ただ、それでもスーツを持ち帰ったり、持って行く必要が出てきます。そこで、バックパックにスーツを入れてしまい、着いて着替えるというスタイルの提案です。職場に着いてシャワーを浴びたりするならば、スーツで通勤しないという選択肢はあります。これなら、動きやすいラフな格好で自転車通勤できます。



そのほかにも、通気性や吸湿発散性などに優れており、通勤時に携行するアイテムを収納しやすい機能も盛り込まれています。夜間にスーツで乗るのは、視認性の点でも好ましくありません。なるほど、スーツを携行してもいいかなと考える人もあるのではないでしょうか。

◇ ◇ ◇

自転車関連のグッズと言っても、時と場合、用途や場所などによっても、必要なものは変わってきます。どんなものを使うかは人それぞれです。これが売れるとは思えないようなグッズが、案外売れたりするかも知れません。今後も、意外なヒットを求めての模索は続いて行きそうです。




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中国で新型肺炎感染者急増が続き、日本では病院でもマスク・消毒薬不足、今後経済への影響も気になります。

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