このコロナ禍で、世界中の都市で、どうしても必要な移動や、運動をするために自転車に乗る人が増えています。公共交通機関と比べて感染リスクが低いからです。しかし、自転車であっても多くの人が集まる場所へ行くのに使ったり、仲間とグループで乗ったりすれば、結果として感染を広げかねません。
何度か載せましたが、ベルギーとオランダの研究チームは、一般的に言われている必要な社会的距離、1〜2メートルは、動いている場合には当てはまらないと警告しています。同じ方向へ歩いている時は4〜5メートル、ランニングと遅い自転車の場合は10メートル、速い自転車は20メートルの間隔を空けるべきとしています。

つまり、仲間と集団走行すれば、飛沫を浴び続ける可能性があるわけです。屋外で走行中は密閉空間ではなく、密接に会話しないとしても、ある種の密集となってしまうのです。気がつかないうちに、予想外の形で感染を拡大させることになりかねません。この点に留意すべきです。
仲間と一緒に自転車に乗ってツーリングしたりするのは楽しいですが、仮に20メートルの間隔を空けたとしても、途中で一緒に休憩したりすれば、濃厚接触となりかねません。走り終わってから、一緒に食事を取ったりもしたくなるでしょう。どうしても感染を広げかねません。
やはりこの時期、自転車に乗るなら1人で乗るべきでしょう。でも、1人で乗るのはつまらない、何か乗るためのモチベーションが欲しいという人のために、前回は“
Bike tag”というゲームを取り上げました。今回は、また別の選択肢を取り上げてみたいと思います。


一つ目は、GPSドローイングです。このブログで過去にも取り上げたことがありますし、ご存じの方もあると思います。いまどきは、GPSによって、リアルタイムに自分がいる場所の緯度・経度を測定するのは簡単です。これを地図上にプロットして、現在地の確認や道案内に使っている人も多いでしょう。
その位置情報を連続して記録すれば、走行軌跡となります。地図上に表示させて、今日走ったルートを確認したり出来ます。この走行軌跡を使って、絵を描いてしまおうというのが、GPSドローイングです。走行軌跡を記録するナビやGPSロガーなどのアイテムが使われます。(ここに挙げた作品は、ほんの一部です。)

最近は、スマホのアプリでもGPSログを記録するようなものがありますので、GPSロガーや、GPSナビなどの専用の機器がなくても出来ます。あらかじめ、地図をにらみながら、どんな絵を描こうか考え、決めたルートに従って走行して絵にするわけです。徒歩だと時間がかかるので、自転車が最適でしょう。
簡単な一筆書きから、凝ったアートと呼ぶべき作品まで、世界中でたくさんの人が描いています。自分のインスタグラムなどで発表してもいいですし、SNSのグループで発表するのもいいでしょう。フィットネスのSNSである、“
Strava”で盛んだったため、“
Strava Art”と呼ばれることも多いようです。


巨大な地上絵を描くことになります。その大きさで言えば、有名な南米ペルーのナスカの地上絵に匹敵、あるいは凌駕するような大きなものも描けます。紀元前数百年前、人手と手間をかけて描かれたであろうナスカの地上絵のような巨大なアートが、簡単に描けてしまうのは魅力でしょう。
何を描くのも自由です。何を描くか考えるところから楽しいのは間違いありません。まさに自分のオリジナルの作品の制作なので、基本的に一人で走行することになるのも、このコロナ禍でのゲームとして向いています。ネットにアップして、世界中の同好の士に見てもらえるのもモチベーションをアップさせるでしょう。

もちろん、住んでいる場所、走る場所によって地図は違い、違った絵が描けるはずです。基本的に道路を使うわけですが、似たような街路を使っても、不思議と人それぞれのタッチ、作風が出るのも面白いところです。絵を描こうとすると、よく知る地元であっても、今までに通ったことのない道路や景色にも出会うはずです。
もう一つは、
ジオキャッシング(GEOCACHING)です。世界最大の宝さがしと言われています。こちらも以前、このブログで取り上げたことがありますが、もう15年も前の話なので、読んでない方も多いと思います。改めて取り上げておきたいと思います。

おそらく多くの人が子供の頃、公園だとか海水浴のときの海岸などで、宝探しのゲームをしたことがあるのではないでしょうか。どこかに宝を埋めたり、隠したりしたものを探すゲームです。これを世界的な規模で展開しているのが、ジオキャッシングです。子供向けではなく、大人が楽しめるゲームです。
やり方は簡単です。サイトを参照して無料でアカウントを取得すると、宝のある場所の座標が取得できます。こちらもGPSを使って、その場所まで行きます。緯度・経度がわかっても、すぐ見つかるとは限りません。宝箱はその周辺のどこかに隠されています。まずそれを探さなければなりません。まさに宝さがしです。
宝箱に見立てた容器を発見したら、その中に入っているノートにサインと日付を記入します。そして、中に入っている宝物と、自分が持参した宝物を交換します。次に来る人のために、宝物が枯渇しないようにするわけです。宝物と言っても高価なものではなく、何か特色のある小物、簡単なおもちゃなどです。
この容器が隠された場所、キャッシュを探すわけですが、見つけたと思ったらダミーで、本当のキャッシュがある場所へのヒントが書かれていたりするものもあります。単純なヒントではなく、暗号や問題を解いたりする必要があったりもします。まさに宝さがし気分です。

もちろん、宝を隠す、キャッシュを作る側に回ることもできます。遊び方は簡単ですが、若干のルールや説明などもあるので、サイトを確認して、要領を把握してから始めるといいでしょう。本部はアメリカにありますが、キャッシュは日本各地に隠されており、2017年7月現在で2万6千箇所以上あるそうです。
全世界では300万箇所以上あり、600万人以上の参加者がいるそうです。宝さがしだけでなく、さらに発展した遊び方も生まれています。グループでも参加できるわけですが、今の時期は一人で行動すべきでしょう。これも徒歩や他の交通手段でも出来ますが、自転車に向いており、自転車で出かける動機になると思います。

世界中で、外出禁止、もしくは自粛が求められています。自転車での運動が許されている地域でも、集団で走行したり、人が集まる場所に行くべきではありません。この時期は、あくまでも一人で乗るべきです。そして一人で乗るなら、人知れずアートを制作したり、宝探しをしてみるのも、いいかも知れません。
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世界はWHOに耳貸すべきだったとテドロス事務局長が言っているようですが、今から責任逃れをしているとしか思えません。さんざん中国の封じ込め能力を称賛し、世界は中国に感謝すべきと言い、中国が封じ込め宣言をした一日後の3/11までパンデミック宣言を遅らせるなど、エチオピア人として援助国の中国への配慮に終始しました。明らかに宣言は遅すぎ、そのせいで多くの人が死亡したことを思えば、この人の罪は相当に重いと思います。
Posted by cycleroad at 13:00│
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