June 21, 2020

イノベーションを生み出す力

イノベーションが必要とされています。


各方面で、こうした表現が使われるのをよく見ます。昨今は、これまでになく進化が早く、変化が激しくなっています。身の回りには、10年前には世の中に存在しなかったものがたくさんあります。逆に言うと、10年前と同じことをしていたら、生き残れない企業も出てきています。

もちろん、古くからある老舗とか長く続いている会社、確固たる地位を築いている企業もあります。そうした会社は、その裏付けとなる信頼や評判、評価されるサービスや製品、技術力、安定した顧客基盤など何か理由があって、それをたゆまず磨き、努力を重ねていたりするはずです。

そうではない普通の会社は、どんどん新しい技術や製品が出てくる時代、今まで通りのことをしていてはジリ貧です。そこで新しい価値を創出する、すなわちイノベーションが必要となります。自らを革新していかなければ、競争に勝ち残れないでしょう。

マネジメント
ドラッカー
資本主義、社会主義、民主主義 1
いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ


有名な経営学者、ピーター・ドラッカーは、「企業の目的は顧客創造である以上、企業の基本的な機能はマーケティングとイノベーションの2つしかなく、そのほかはすべてコストだ。」と言っています。では、イノベーションを創出するにはどうしたらいいのでしょうか。

ドラッカーも影響を受けた経済学者、ヨーゼフ・シュンペーターは、イノベーションこそが資本主義における経済発展を支えるとの理論を展開した、イノベーションの父ともいえる人です。そのシュンペーターは、イノベーションとは、「すでにあるものの新しい組みあわせ」だと言っています。

今までに全くなかったものを生み出すのは大発明であり、簡単に出来ることではありません。しかし、新しい組み合わせを考えるならば出来るかも知れません。大企業ではイノベーションが起きにくくなるとされていますが、既存の概念にとらわれない部外者、素人、若者などなら可能性があります。

いきなり分野が狭くなりますが(笑)、自転車用品にイノベーションを起こすのも、例えば新しいアイディアを提案して、クラウドファンディングで資金を調達しようとするような人たち、単なるユーザーとか、門外漢、スタートアップ企業だったりするのではないでしょうか。

re.mo.bicre.mo.bic

例えば、こちら、“re.mo.bic”は、シートポストと自転車用のポンプを組み合わせた商品です。タイヤの空気を補充したい時に使うポンプですが、いざ必要となった時、出先などでは手元になかったりします。心配なら持って行けばいいのですが、荷物になるのは否めません。

シートポストの代わりにこれを使っていれば、荷物にならず、必要な時にいつでも使えます。携行するのを忘れることもありません。しかも、携帯用の小さなポンプと違って、サドル部分を使え、ストロークも大きいので、空気を入れるのもラクでしょう。もちろん、サドル部分は好きなものを取り付けられます。



そう頻繁に使うものではなく、イザという時のためのものなので、スポーツバイクに乗る人は、CO2のボンベのほうがコンパクトでいいと考える人も多いと思います。ただ、シティサイクルなどなら、この“re.mo.bic”が採用されていれば、便利と感じる人も多いのではないでしょうか。

Lumos UltraLumos Ultra

Lumos UltraLumos Ultra

Lumos Ultra”は、ヘルメットとライト、テールライトとウインカーを組み合わせました。このアイディア自体は、他でも商品化され、後付け用の製品も出ていますので、特に新しい組み合わせとは言えません。しかし、クラウドファンディングサイトに登場するや、わずか4分で目標額に到達した製品です。

それだけ大きな支持を集めたのは間違いありません。デザインや製品のスペック、機能や使い勝手などが評価されたのでしょう。ウインカーも手元のリモコン以外に、Apple Watch を使って、腕の動きでも操作できます。でも前提として、基本的にこの組み合わせが便利ということがあるのも確かでしょう。



ライト類とヘルメットは別々に使っている人がほとんどだと思いますが、降車時に盗難防止のため、それぞれ外すのは面倒です。そもそもヘルメットに一体となっていれば、いちいち取り付ける手間もありません。視線の方向が照らせますし、テールライトも位置が高いぶん視認性がよくなります。便利になる組み合わせです。

自転車でバックミラーが欲しいという人もあるでしょう。進路変更などの際、確実に安全確認をするには、目視したほうがいいわけですが、後続車が来ているかだけ確認するのに、いちいち振り返るのも疲れます。バックミラーがあれば、振り向かずに視線だけ動かして後方確認が出来ます。

実際に、さまざまなスタイルのバックミラーが市販されています。これまでにもいろいろな新機軸を取り上げてきました。ハンドルバーやフレームに取り付けるもの、ヘルメットに取り付けるもの、中にはビデオカメラを使って、ハンドルバーに取り付けたスマホやモニターで確認するようなものまでありました。

HindSightHindSight

HindSightHindSight

こちらは、“HindSight”、バックミラーとサングラスを組み合わせています。これまでにもサングラスに取り付けるバックミラーはありましたが、これは違います。サングラスのレンズの端の部分に角度がついており、その部分で後方が見えるようになっているのです。同時に側方の視界は妨げません。

取り付けではなく、融合と言っていいでしょう。これなら、ハンドルやフレームの形状などとは無関係ですし、ヘルメットから飛び出していて邪魔になることもありません。使い勝手はわかりませんが、かけてみたくなります。サングラスをかけるだけ、わざわざ取り付ける必要がないのも便利そうです。



特許出願中ですが、これは新しいアイディアと言えるでしょう。このリアビュー・サイクリング・サングラス、“HindSight”は、Kickstarter と、Indiegogo 、両方で早々に目標金額に到達しています。これも多くの人から評価・支持されたことがわかります。

どれも既にあるものの組み合わせです。これがそのままイノベーションと呼べるような製品となるかはわかりませんが、3つとも人によっては便利で、広く使われるようになる可能性はあるでしょう。少なくとも、こうした既存のものに飽き足らない人たちこそが、イノベーションを生み出す可能性があるのは間違いなさそうです。





◇ ◇ ◇

買収の疑いの河井前法務大臣は安倍総理の側近ですし、陣営に他の候補の10倍の選挙資金を渡したことも含め、安倍総裁の責任は重いでしょう。責任があると認めはするのに、責任をとったことはないのも確かですけど。

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