キャンプと言っても、グランピングからソロキャンプまで、いろいろなスタイルがあります。ヒロシさんは、軽の四輪駆動車で行くそうですが、家族でいわゆるオートキャンプという人、最近増えているキャンピングカーを使う人、一人でオートバイの人、バックパック一つで電車で行く人もあるでしょう。
自転車でキャンプへ行く人もいるとは思いますが、あまり多くはないようです。自転車だと、どうしても機動力が限られ、遠くまで行くのが難しいですし、持って行ける荷物も限られてしまいます。日帰りでツーリングをする人はいても、日本では自転車で旅行をしようという人は少ないのが実情です。

これがヨーロッパとなると事情が違います。旅行に行くのに自転車という人が少なくありません。もちろん、全体から見れば一部ですが、日本とは比べものにならないくらい多くの人が自転車で旅をします。定年になってから、自転車の旅を楽しむという人も少なくありません。
ヨーロッパを網羅するように自転車専用道が整備されています。道幅や傾斜などの基準が決められた、誰でも走りやすい高規格の自転車専用道だけをカウントしでも、ヨーロッパ全土で6万キロにも及びます。たいていの国の観光地、人気の場所は、この専用道だけ使っても行けるほどです。

自転車で荷物を運ぶのは大変なので、荷物だけ次の宿泊地に運んでくれるサービスも普及しています。何かのトラブルの際には電話一本で駆け付けてくれたり、旅行中の、例えば洗濯を頼めるサービスもあります。こうした商売が成り立つくらい、ヨーロッパを自転車で旅行する人が多くなっています。
自転車は健康にもいいですし、景色を楽しんだり、寄り道をしたり、地元の人と触れ合ったりするのにも持って来いです。なんと言っても、移動自体が楽しいことがポイントです。わざわざ自転車で旅行するのが人気であり、決して珍しいことではないのです。

そんなヨーロッパですから、自転車でキャンプという人も、少なくとも日本よりは多くいます。荷物を少なくして自転車で運ぶスタイルだけでなく、「キャンピング自転車」を自作してしまうような人もいます。これまでにも、オリジナルのキャンピング自転車を何度か取り上げました。
さて、ヨーロッパでも今年はコロナが流行したため、多くのレジャーや娯楽を諦めざるを得ませんでした。そして、やはり同じようにキャンプが人気となり、出かける人が急増したと言います。自転車での旅行だけでなく、自転車でキャンプに出かけたいというニーズも増えたようです。



こうしたニーズに応えて登場したのが、
キャンプ用トレイラーです。自転車に連結するだけで、気軽に自転車でキャンプに出かけられます。キャンプ自体が目的ならば、近場の河川敷とか、雑木林とか、ちょっとした里山などでも楽しめます。普段使う自転車に、サッと連結して出かけられる気軽さがあります。
自転車で一人用のテントを運ぶやり方もありますが、テントを設営したり、畳んだりするのは意外に面倒です。食材や飲料も持って行きたいですし、座ってのんびりするのに日よけも欲しいところです。こうしたニーズを全部トレイラーに詰め込んでいます。
しかも、展開するのも格納するのも非常に簡単です。どちらも3分で出来るとあります。もちろん荷物も運べるようになっています。これはなかなか楽しそうです。宿泊を伴わなくても、昼下がりに出かけてコーヒーブレイクするだけでも気分転換が出来るでしょう。一人の空間を確保してテレワークにも使えるかも知れません。
日本だとトレイラーを牽引して遠くまで行くのは簡単でないと思いますが、近場の河川敷や里山に行ったり、少し郊外まで足を伸ばしたりするくらいなら十分可能でしょう。クルマで進入できないような場所でも、自転車ならば入って行けたりすると思います。



コロナ禍も、さすがに日本で自転車キャンプまでは流行らせませんでしたが、自転車で気軽にソロキャンプというスタイルがあってもいいでしょう。自転車キャンプと言うより、近場への自転車ピクニックといった感じであれば、もしかしたら日本でも受け入れられるかも知れません。
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アメリカでもコロナワクチンの接種が始まりました。まだ安全性など未知の部分はあるにせよ、この開発期間の短さは画期的です。新しいタイプなので、早期の大量供給も期待できます。これが世界の福音となることを祈ります。
Posted by cycleroad at 13:00│
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