国によってもいろいろあると思いますが、世界中の子どもに親しまれているオモチャに、“
LEGO”ブロックがあります。世界的に有名な玩具ですから、遊んだ経験のある人も多いでしょう。販売されている世界130か国を合わせると、毎秒7箱売れている計算になるほどの人気があります。
セット商品として売られ、たくさんの種類があります。お城とか恐竜、ロボット、鉄道といった比較的オーソドックスなものから、バットマンやインディージョーンズ、スターウォーズなどの人気映画シリーズとか、西部開拓時代、北極調査隊といった、見てみないとわからないものまで、バラエティーに富んでいます。
その人気は子どもにとどまらず、大人にもファン層が広がっています。例えば、レゴテクニックというカテゴリーには、非常にリアルで再現性の高いプラモデルのようなシリーズもあります。扱う対象もさまざまで、例えばレゴでつくる盆栽なんてものまであります。
熱狂的な愛好者も多く、数十万個のブロックを使って巨大なモニュメントをつくる人もいます。世界で16人しかいないそうですが、レゴ社認定のプロのビルダーまでいます。もはや子どもの知育玩具にとどまらない人気と広がりです。日本でも名古屋にレゴのテーマパーク、世界で8番目のレゴランドが出来ています。
毎年さまざまな新製品、新シリーズが生み出されるわけですが、レゴ社は、ファンから新しい
アイディアも募集しています。個人から投稿されたアイディアが採用され、実際の製品として発売されることもあるわけです。1ファンが、レゴのデザイナーになれる可能性があります。
誰かのアイディアが60日間の間に100人の支持を獲得すると、さらに12ヶ月掲載され、その間に1000人の支持を集めると、さらに次のステップに進みます。最後まで行くのは簡単ではないですが、このような仕組みをつくることで、ファンが自分の夢を実現する可能性を提供しているわけです。
さて、オランダの地方議員を務める、Marcel Steeman さんは、子どもたちとレゴで遊んでいる時、あることに気づきました。レゴで道路や建物をつくり、クルマなどを配置して「街」を作っていた時です。レゴの街並には、実際の街にある細かいものまで再現されていました。
しかし、あるものが無いことに気づいたのです。それは、「自転車レーン」です。車道や歩道はあるのに、自転車レーンはなかったのです。特にオランダ人にとって、自転車レーンは身近な存在、あって当たり前のものです。これがレゴの街並では再現できなかったのです。
世界中で親しまれているレゴですが、元はデンマークの会社です。自転車レーンがあってもよさそうなものです。しかし、近年のセットは数年前と比べてクルマは大きくなり、車道は広く、歩道は狭くなっているようにも見えます。自転車レーンもなく、時代に逆行しているように見えなくもありません。
そこで、彼はレゴのアイディア募集に応募することにしました。レゴシティが、今後もクルマ中心でないことを願ってのことです。21世紀の街へアップグレードするため、
自転車レーンを加えましょうとのキャプションを添えました。仮想でイメージを表現できるツールも使いました。
問題は、レゴがオランダの子供用やデンマークの子供用とは限らないことです。つまり、国によって道路の仕様が違うのが難点です。自転車レーンも国によってエンジ色だったり、青色だったりします。その国の馴染みの自転車レーンに見えない可能性があります。
レゴ社のサイトの製品のアイディア募集のページを見ると、この自転車レーンというアイディア、最初の100人の支持を受け、次の1000人の支持者も集めています。プラス182日の掲載期間を獲得し、次の5千人のサポーターの支持集めに挑戦しています。
昨年来のコロナ禍では、世界中で多くの人が自転車に乗り始めました。たくさんの都市で多くの臨時の自転車レーンが生まれたことは、このブログで何度も取り上げました。その後も、自転車で移動する人の拡大を受けて恒久化や新規のレーン、既存レーンの拡幅などの整備計画が各地で進められています。
つまり、オランダやデンマークなどの自転車先進国にとどまらず、多くの国で自転車レーンが、より身近になる傾向があります。もちろん地域によって差はあるにせよ、環境負荷の観点からも自転車レーンが当たり前という方向に、少なくとも向かいつつあります。
レゴの街のシリーズに、自転車レーンのブロックが登場するかどうかはわかりません。しかし、現実の街で自転車レーンが当たり前の光景になって、それが無いと街の景色として不自然に感じる子どもが増え、将来パーツとして加わる可能性は十分にあるでしょう。
残念ながら、日本ではあまり変わりませんが、コロナ禍もあって世界各地で自転車レーンが増えています。道路に車道と歩道と自転車道があるのが常識のようになり、子供たちがレゴの街に自転車レーンを設置して遊ぶようになるのは、それほど遠い未来ではないかも知れません。
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日本ではPCR検査の実施数が相変わらず世界最低レベルだそうです。最初から言われていたのに、なぜ厚労省は十分に増やそうとしないのでしょう。飲食店に大きな負担を強いるのではなく、検査で無症状感染者を徹底隔離して感染拡大を防いで成功している台湾やベトナムやニュージーランドなどの国に学ぶべきではないでしょうか。
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Posted by cycleroad at 13:00│
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