March 21, 2021

転ぶ前でなければ意味がない

転ばぬ先の杖などと言います。


自転車に乗ると、どうしても交通事故のリスクがあります。もちろん、事故に遭わないために安全な走行をしたり、交通ルールを守ることによって、そのリスクは低くなります。ただ、それでもアクシデントや想定外の状況、避けようがない事故に巻き込まれることもあります。

ふだんは事故のことなど考えないでしょうし、考えたくないことですが、それでも一定の可能性があるのは否めません。完全に防ぐことは出来ないとしても、やはり転ばぬ先の杖、少しでもそのリスクを下げたり、被害を低減する方法、前もって出来ることを考えておきたいものです。

(注:このページで以下に写真を掲載している商品と同じものを私が使っているわけではなく、それぞれの製品そのものを推奨しているわけではありません。クリックしてリンク先のクチコミなどを参考にして下さい。)

リフレクターキット
スポークリフレクター


これまでに何度も取り上げていますが、夜間走行する可能性のある人は、夜間の視認性についても考えておくべきでしょう。法律で定められているので、すでに何らかの反射板は取り付けられていると思いますが、最低限の場合が多く、視認性の観点からは不十分と言わざるを得ません。

自転車の事故は夜間や薄暮の時間帯に多いとされていますが、そこには視認性の問題が大きく関わっています。事故の原因は前方不注意となるかも知れませんが、発見が遅れたのは視認性が影響しており、もう少し視認性が高ければドライバーが気づけた、事故が防げた可能性は決して小さくないはずです。

もしかしたら、今日も当たり前のように無事に帰ってこれた陰には、リフレクターの恩恵があったかも知れません。リフレクターのおかげで事故を危うく回避できたとしても、回避できたために、それに気づかないでしょう。つまり、リフレクターの効果・重要性は、それを実感できないのが難点です。

ライト類も当然装着する必要がありますが、ライトだけでは視認性的に十分とは言えません。リフレクターをつけておいても、昼間は目立たず邪魔にならないものが多く、いざ夜間に走行しなければならなくなった時には効果を発揮します。転ばぬ先の杖で貼っておいて損はないと思います。

自転車用ドライブレコーダー
ドライブレコーダー


もし自転車で事故に遭った場合、ひき逃げされる確率も高いでしょう。未明や明け方に、道路に人が倒れているのが発見され、そばに自転車が倒れていて、ひき逃げと見られるといった事故の報道も時々耳にします。非接触で気づかない場合もないとは言いませんが、気づいてもそのまま逃げる加害者は少なからず存在します。

運悪く、そこで死亡してしまえば何も出来ませんが、怪我の場合は犯人に対する損害賠償請求が発生します。しかし、加害者が特定できないケースもあります。そこで役立つ可能性のあるのが自転車用のドライブレコーダーです。クルマのタイプやナンバープレートが写っていれば大きな手掛かりとなるでしょう。

自転車用ドライブレコーダー
ドライブレコーダー

縁起でもない話ですが、もし死亡してしまった場合でも、遺族が賠償金を請求したり、相応の刑罰を受けさせることにつながるかも知れません。最近は、自転車用のドライブレコーダーも売られているようです。どう考えるかによりますが、こうした製品を取り付けておくというのも一つの手でしょう。

最近は高機能なヘルメットも登場しています。例えばこちら、Kortal RaceMIPS ヘルメットはMTB用ですが、回転衝撃の保護機構や、首を捻る怪我から防ぐ機構、オランダの新規格で、これまでより高い衝撃速度によるテストもクリアするなど、より高い安全性を実現しています。

医療情報医療情報

ロード用ではないのですが、このヘルメットのもう一つの特徴で参考になる部分は、重要な医療情報や緊急連絡先をヘルメット内に保管しておけることです。救急外来に運び込まれた時、救命救急にあたる医師が必要な情報を即座に入手できるようになっています。

今使っているヘルメット等に、必要な情報を書いておくのも必要なことかも知れません。血液型やその他の医療情報があったおかげで、輸血などの処置が迅速に行えて救命につながる確率も高まります。もちろん使われないに越したことはないわけですが、どこかに書いておくだけなら費用もかかりません。

これも再三取り上げていますが、自転車保険も転ばぬ先の杖です。自分が怪我を負った際の保険は、健康保険や他の保険、場合によっては労災保険などが使えるでしょう。しかし、万一誰かに怪我を負わせてしまった場合の損害賠償は自転車保険や、類する他の保険の特約などしかありません。



クルマであれば当然、自賠責と任意保険に入ります。もし人を死傷させれば、相手にとって加害者がクルマだろうが自転車だろうが関係ありません。莫大な賠償責任が生じる可能性もあります。クルマでは当然のように加入するのに、自転車では加入しないのは、考えてみればおかしな話です。大きな後悔になりかねません。

もちろん、クルマと比べて殺傷力が大きく違いますし、可能性は相対的に低いわけですが、そのぶん大幅に安く加入できます。最近は、保険金1億円でも月額100円台という保険商品も増えているようです。面倒だと、つい先送りしている人もあると思いますが、加入しておくべきではないでしょうか。

自転車生活を楽しくしたり便利にしたりするアイテムと違って、イザという時のためのアイテムや措置など、ふだん、あまり考えません。わかってはいても、おざなりにしてしまっている人も多いに違いありません。しかし、転ぶ前に実行しておかなければ意味がないのは確かです。




◇ 日々の雑感 ◇

日本医師会は基本的に開業医の経営支援団体で、自らはコロナ患者を受け入れても協力もしていない医院がほとんどなのに、なぜその会長がもう限界とか、もっと自粛をとか毎回威張って上から目線で会見するのでしょうか。

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