July 01, 2021

ものぐさな自転車乗り御用達

自転車のトラブルもいろいろあります。


その中でもパンクは、ごく一般的、ポピュラーなトラブル、アクシデントと言えるでしょう。自転車乗りなら、誰しも経験があると思います。急いでいる時に限って、あるいは、こんなところでと思うような場所に限って起きたりします。タイヤだけでなく気持ちも凹みます。

パンク修理セット
発泡ウレタンなどの充填剤を詰めた、パンクレスタイヤもありますが、それほど普及していないようです。乗り心地が悪化したり、タイヤが重くなって走行性能が落ちるなどのデメリットもあるからでしょう。以前、メッシュの金属製など、新素材のタイヤも取り上げたことがありますが、まだ市販品は見たことがありません。

ただ、普通のタイヤでも、タイヤの空気圧が適正であれば多くのパンクは防げるはずです。鋭利なものを運悪く踏んでしまうなど、どうしても防げないパンクもあると思いますが、少なくともリム打ち、スネークバイトと呼ばれるようなパンクは防げるでしょう。

つまり、常に空気圧をチェックしておくことが大切になります。乗っている自転車やタイヤの種類にもよりますが、マメにチューブのキャップを外してバルブを開け、タイヤゲージで測り、足りなければ空気を補充するだけです。でも、これが億劫という人も少なくないに違いありません。

スポーツバイクの場合、圧力が高めなので、指で押しただけでは空気圧が適正か判断できないケースも多いでしょう。明らかに足りないのは論外として、押しても分からないほどの差でも空気圧が下がっていると、トラブルが起こりやすくなります。やはりタイヤゲージで測定する必要があります。

昨日の今日なら、大して空気圧も変わらないでしょう。2日でも大丈夫、でもそれが3日、4日と間隔が増えていき、マメにチェックしているとは言えない状態になります。パンクを修理することを考えれば、ワケのない手間ですが、特に毎日のこととなると面倒になるのもわかります。

PSIcle sensorPSIcle sensor

その手間を省いてくれるアイテムが、“PSIcle sensor”です。Rover Development 社というスタートアップ企業が開発しました。あらかじめ、空気を入れるバルブの部分に取り付けておきます。このセンサーにスマホを近づけるだけで、正確な空気圧が表示される仕組みです。

センサーは、わずか5グラム、常時取り付けておいても走行の妨げにはなりません。スマホをかざすだけなら、かなり手間は軽減されると思います。アプリはセンサーを検出して自動的に起動するという手軽さです。それでいて、空気圧は1/100PSI単位で正確に表示されます。

PSIcle sensorPSIcle sensor

PSIcle sensorPSIcle sensor

センサーにはバッテリーが搭載されていません。スマホを近づけると、NFC接続という仕組みで、スマホの方から電力が供給されます。電池交換の手間も不要というわけです。センサーの軽量化にも寄与しています。もちろん、アプリは、iPhone にも、android にも対応しています。

そこまで正確な空気圧は必要ないという人もあるでしょう。ただ、同じタイヤでも、空気圧によって状態が変わります。空気圧の高低によってタイヤのグリップ力、ころがり抵抗、乗り心地なども変わってきます。路面や走行環境によって、最適な空気圧にしてパフォーマンスを上げたいというニーズもあるはずです。( ↓ 動画参照)



ロードバイクに乗る人は、クリンチャーやチューブラータイヤ、近年だと、チューブレス、チューブレスレディタイヤを使っている人もあるでしょう。このセンサーは、チューブでもチューブレスでも対応しています。普通のバルブよりは大きくなりますが、見慣れれば常時装着も気にならなくなるのではないでしょうか。

実は似たようなアイテムは、各社から出ています。走行中にリアルタイムでモニタリングできるものもあります。チューブの中に内蔵され、外からは装置が見えないものもあります。それでもタイヤにスマホを近づけると、空気圧が測定できて、表示されるようになっています。やはり、一定のニーズはあるようです。( ↓ 動画参照)

SRAMPSens





この“PSIcle sensor”も、クラウドファンディングサイトで販売していますが、すでに507人の人が購入し、目標金額を上回る結果を得ています。デジタルで正確に測りたい人だけでなく、いちいちタイヤゲージで測るのが面倒なので、これはいいと思った人もいたに違いありません。

自転車も、ここまでデジタルになってきています。これも、近年のスマホなどIT機器の進歩に伴い、センサーや半導体チップの性能や技術が向上し、小型化したことの恩恵と言えるでしょう。そのうち、空気圧計が自動にネット接続するIoTになってもおかしくありません。

もちろん、それほど細かな空気圧の調整は必要ないという人も多いと思います。ただ、測定の手間が省けるのは利点でしょう。最新の半導体技術が、空気圧管理の手間を省き、結果としてパンクというアクシデントを減らしてくれる可能性があります。取り付けておくだけで便利になるなら使う手はありそうです。







◇ 日々の雑感 ◇

トランプ前大統領が感染した時に使って話題になった、抗体カクテル療法による新型コロナ治療薬が厚労省に承認申請されました。ワクチンに加え、有力な治療薬が使えるようになれば、コロナの終息の期待が膨らみますね。

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