いろいろありますが、特に事故やトラブル、盗難などでしょうか。そんな自転車での外出時に気になることに対し、アクセサリーが助けとなる場合があります。以前は、自転車用アクセサリーメーカーが出す製品に期待するしかありませんでしたが、最近は個人やスタートアップの製品アイディアが実現する時代です。
ユーザー自ら不便に思ったこと、欲しいと思ったアクセサリーを開発し、クラウドファンディングサイトを利用して世に問い、量産資金を集めるなどして実現する例も少なくありません。専業メーカーの開発陣が思いつかなかったような製品が出て来るようになりました。
サイクリストなら誰でも盗難は防ぎたいところです。U字錠やワイヤーロックなどで防止するでしょう。それでも、万一盗まれてしまったら、なんとか愛車のありかを探索して取り戻したい、警察に通報したいと思う人は多いに違いありません。そのためのグッズもいろいろ開発されています。
今年、Apple が新しいアイテムをリリースしました。“
AirTag”と呼ばれる忘れ物タグです。手持ちのiPhoneと、Bluetoothで接続して使います。例えば、自宅のカギなどに取り付けておけば、iCloudでリンクされているApple製品を使って、どこにあるか探すことが出来ます。
部屋の中とか、近くにある場合は、Bluetoothで検知し音を鳴らして見つけることが出来ます。どこか屋外で落とした、置き忘れたなどの場合は、世界中のiPhone、iPad、Macデバイスを使って探します。自分の“AirTag”の近くにいるAppleユーザーを経由して場所がわかる仕組みです。もちろんプライバシーは保護されます。
サイクリストなら、この“AirTag”を念のため自分の愛車に取り付けておきたいと考えるかも知れません。しかし、大きな駐輪場で駐輪した場所を探すような時はともかく、盗難に遭ったと思われる場合、当然窃盗犯も知っていますから、“AirTag”を即座に取り外すに違いありません。
そこで考えられたのが、“
Maco Trace”です。見た目は、ごくごくありふれたリア・リフレクターです。シートポストなどに取り付けるタイプですが、この中に“AirTag”を隠してセットしておけるというアイテムです。これは、iPhoneユーザーなら、“AirTag”と併せて使いたいと考える人もあるでしょう。
マレーシアのクアラルンプールを拠点とする
スタートアップが開発しました。クラウドファンディングサイトでは、現在まだ23日以上の期間を残していますが、目標額を12倍以上上回る注文を集めています。どのくらい有効なのかはわかりませんが、人気はあるようです。( ↓ 動画参照)
事故は誰でも出来れば防ぎたいと思います。死亡事故が特に多いのは夜間や夕暮れ時ですので、夜間の視認性ということも考えておきたいものです。夜間のライト、前照灯の装着は当然ですが、後方に向けた赤色灯、リア・ライトなどのアクセサリーを取り付けている人も多いはずです。
“
Arclight Bike Pedals”は、ペダルに取り付けるライトです。リアライトと違って、ペダルは上下に動くぶん、視認性がより高くなるという特性を利用しています。ペダルは専用のものを取り付けますが、ライト部分はペダルから簡単に着脱できて、充電できるようになっています。
普通のリアライトなどと比べて、およそ57%視認性が向上するそうです。都市部では、ほかにも赤い光源が目に入りますから、紛れてしまう可能性があります。ペダルと共に上下すれば、確かに目につくでしょう。そうでなくてもペダルは動くわけですから、これを利用しない手はないというアイディアです。
専用のペダルで、前側には白色灯を取り付けます。これによって直下の地面も照らされるため、これも視認性の向上に寄与します。後ろだけではなく、前や横方向、360度の視認性も考慮しています。専用の白色や赤色のライトは、別の場所に取り付けたり流用することも出来ます。
アメリカ・ペンシルベニア州、フィラデルフィアを拠点とするスタートアップ、
Redshift Sports 社が開発しました。こちらもクラウドファンディングサイトで、現在14日の期間を残して、目標額の16倍を超える発注を獲得するほどの人気となっています。( ↓ 動画参照)
もちろん、クラウドファンディングサイトに掲載したからといって、何でも評価されるわけではありません。こちら、“
tennus X1”は、オールインワンのテールライトです。後方向けの赤色灯というだけでなく、ウィンカー、ブレーキランプ、非常灯などの機能を一つに詰め込みました。
台湾の台中市を拠点とする、
tennus というスタートアップが開発しましたが、これは似たような製品も多いからでしょうか。目標額の1割にも満たず、途中でキャンセルされました。チャレンジすることは大切ですが、競合もありますし、やはり何でも製品化できるとは限りません。
最近は、自転車用のアクセサリーとして、ドライブレコーダーを使いたいと考える人も増えているようです。いざ事故が起きた時、他者とトラブルになったような場合、周囲が動画として記録されていれば、有力な証拠となります。事故防止というより、万一の事故後、トラブル後に備えるアイテムです。
こちら、“
Cycle Camera Lights”は、その名の通り、カメラとライトが一体になっています。夜間の走行時にライトを取り付ける人は多いと思います。そのライトがカメラにもなります。昼間でも、そのままドライブレコーダーとして使えるわけです。
ボタンを押すだけで録画が開始され、広角レンズで広い範囲を撮影し、相手のクルマのナンバープレートなどもキャプチャーできます。最大12時間の映像が記録できます。全ての録画には日付と時刻が刻印されるので、事故やトラブル時などの証拠として使えます。もちろん耐水性に優れた気密構造です。( ↓ 動画参照)
後方に向けたバックライトとカメラが一体となったタイプもあります。ただのライトと比べれば、多少値が張りますが、安心のためにカメラをつけたい人には選択肢となるでしょう。どのみちライトは装着するのだとしたら、一体になっていれば取り付けの手間も省けます。
◇ ◇ ◇
スマホをはじめ、LEDやリチウムイオン電池などを含めた半導体技術の進歩で、ハイテクなアクセサリーも身近になりました。新しいアイディアも続々登場しています。事故やトラブル、盗難などへの備えの選択肢も増えました。サイクリストの懸念も少しずつ軽減される方向に進んでいるようです。
◇ 日々の雑感 ◇
ようやく緊急事態宣言などが全地域で解除となります。飲食店については午後9時まで等、条件をつけていますが、ウイルスが夜行性だとでもいうのでしょうか。4人がよくて5人がダメな科学的根拠もないでしょう。これだけ感染者が激減してる時に解除せず、いつ解除するのか、ここは無意味な規制を残さず経済を回す時だと思います。
Posted by cycleroad at 13:00│
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