東京では開花宣言も出されましたし、これからどんどんあたたかくなっていきます。春の訪れに心が躍る季節ですが、今回は例によって、最近の自転車関連のニュースの中から、いくつか気になったものをピックアップしておきたいと思います。
悪質自転車、対策強化へ
全国で集中取り締まり
自転車の交通ルール違反に歯止めをかけるため、全国の警察が、悪質・危険な走行が問題になっているような「自転車指導啓発重点地区・路線」を選定し、各都道府県警のホームページ(HP)で地域住民に周知した上で、集中的に取り締まりに乗り出すことが20日、分かった。
自転車について重点地区を全国で公表し取り締まるのは初めて。各警察本部は毎月、一斉の集中取り締まり日を1日以上設け、悪質違反には積極的に交通切符(赤切符)を活用する。警察庁が同日までに指示した。
健康志向やブームで自転車利用者が増えるのに伴い、交通マナーの悪化を指摘する声も強まり、対策が急務となっている。(2022/3/20 21 共同通信)
全国の警察が、自転車の指導・取締りに、地域を区切って力を入れるようです。たしかに、スマホを使いながらの走行などを平気でする人は多く、『悪質』な違反を取り締まることに、相応の必要性はあるでしょう。ただ、集中取り締まり日だけで、それが過ぎれば元の木阿弥となりそうな気もします。
自転車の女性をひき逃げ… 42歳の男逮捕
11日、青森市内で自転車に乗っていた女性がひき逃げに遭い、大けがをした。その瞬間をカメラが捉えていた。
自転車に乗った女性は道路を右に曲がった後、車に気付いたのか道路脇で一時停止している。しかし、勢いよく走ってきた軽ワゴン車と衝突し、女性は左腕の骨を折るなどの大けがをした。衝突した軽ワゴン車はその後、逃走している。
警察は12日、この軽ワゴン車を運転していた会社員の津川泰洋(42)容疑者をひき逃げなどの疑いで逮捕した。(2022/03/14 ABEMAタイムズ)
映像を見る限り、一時停止せず、右側通行で飛び出した自転車にも問題はある気がしますが、明らかに衝突しているのに、そのまま逃げたドライバーは言語道断です。ひき逃げは元々、遺留品が残るので逮捕される率は高いですが、近年は防犯カメラも多いので、逃げても無駄で、余計に罪が重くなることを認識すべきです。
複雑怪奇!「電動キックボード=ほぼ自転車扱い」道交法改正案 “取締りの嵐”再来か
電動キックボードをはじめとする新モビリティを「特定小型原付」に区分するという道交法改正案。ほぼ自転車扱いになる電動キックボードは極めて複雑な存在となり、取締りの嵐が吹き荒れることも懸念されます。
「特定小型原付」は「原付」の仲間
2022年3月に閣議決定された道路交通法改正案は、車種区分に「特定小型原付」を新設し、電動キックボードをはじめ新しく登場するパーソナルモビリティーの交通ルールを定めました。しかしこの特定原付、名前は原付のようで、扱いは自転車のようなもの。一読した国会議員の一人は、こう感想を漏らしました。
「つまり、これはどういう扱いなのか……」
現時点で公道走行ができる車両は「自動車」「原付」「自転車」のいずれかに分類され、走ることができる場所やルールが異なります。大きな違いは動力が人力か、それ以外か。電動アシスト自転車も含めて少しでも人力を使っていれば、部分的に歩道を走ることも可能です。
しかし、今回の改正案は、人力を使っていなくても歩道や自転車道を走ることができることを初めて認めました。それが新設される「特定小型原動機付自転車」です。1960(昭和35)年の公布以来60年以上続く基本方針の大転換。警察庁交通部の話を交えて、施行後の運用について考えます。
現行の道交法で30km/h以下の低速車両は、同じ自転車をベースにしていても、エンジンやモーターの原動機付きと、人力自転車に大別されます。歩道や自転車道(専用レーン含む)を走ることができるのは人力の自転車だけ。原動機付(原付)は走ることはできない、という大原則を貫いていました。
では、そもそも道路交通法で「特定小型」は、どういう扱いなのでしょうか。警察庁交通部はこう答えます。
「人力を使わず原動機で動く乗り物なので、車種区分としては名前の通り『原動機付自転車』です。原動機付自転車の中に従来の『一般原付』と『特定小型原付』があると考えてください」(交通総務課)
しかし、今回の改正案を読むと「特定小型原動機付自転車」は、原動機付きでありながら、自転車のように走ることができます。「原付」との大きな違いは次の通り。
・免許不要(16歳以上)
・ヘルメット不要(努力義務)
・自転車道走行(自転車専用レーン含む)と車道左端を通行
・歩道通行可(自転車通行可の歩道で例外的に)
そのため「特定小型原付」には、車道を走る「一般原付」とは違う規定があります。大きな違いはスピードと大きさです。
・最高速度20km/h
・長さ190cm×幅60cm
大きさの規定は普通自転車並みです。高さ制限がないのも、自転車にと条件を共通にしています。
歩道に「特定小型原付通行可」の補助標識ができる?
特定小型原付は一般原付との速度10km/hの差で、今まで原付では走ることのできなかった通行を可能にしました。ただ、車道から歩道へと車線を変更して走るのは自転車同様に違法(自転車通行可の歩道を除く)で、その対策も盛り込まれています。
「特定小型原付が走ることのできる歩道は、自転車と同じように補助標識で示されます。どの歩道でも走ることができるわけではありません。また、歩道を走れる車両は、最高速度6km/h以下に制御できることが必要で、6km/h以下を歩行者に知らせる表示ができ、標識と車両の条件がそろった場合のみ例外的に通行が可能です」(交通総務課)
現行でも歩道に「自転車通行可」の補助標識が掲げられた区間がありますが、例えば「自転車・特定小型原付通行可」にすることで、誰が見ても特定小型原付が走行できる歩道であることがわかるように運用します。
原付だから「駐禁」 駐車問題の噴出必至
車両側の細かい条件は車両の保安基準を定める国土交通省自動車局の「車両安全対策検討会」で検討が続いています。
改正案で示された車両側の条件は、歩道での最高速度6km/hにあわせて最高速度を切り替える制御がされて、そのことが歩行者など他者にわかるように表示できることです。
この表示方法は、たとえば、車両のどこかにウインカーのような表示灯火を取り付けて、点滅させて走行モードを知らせる手法です。
走行モードの切り替えを表示させる装置はすでに、ナンバープレートを隠す「モビチェン」がグラフィット(和歌山市)から発表されています。ペダル付き電動バイクの法的な扱いを、一般原付から自転車に切り替えるモビチェンは、ブラインドのような仕組みでナンバープレートを隠して、走行モードを他者に知らせます。
ただ、改造防止などを施した仕組みは大がかりでコストがかかります。電動キックボードのような構造が簡単な乗り物では「なるべくコストをかけないようにすべき」という意見から、簡易的な手法で負担を抑えるように配慮されました。
ところが、このコスト減を図る議論はユーザーにとって、必ずしもプラスには働かない可能性があります。改正案では、特定小型原付は条件さえそろえば歩道走行可能なので、原付として取り締まりを受けます。当然、放置駐車の摘発も受けることになります。
もし、ナンバープレートを隠す仕組みの走行モード切替装置を取り付けていれば、道交法の特例で「自転車とみなされる」ため駐車違反にはなりませんが、こうした装置を取り付けないとなれば、電動キックボードの利用が増えるほど“取締りの嵐”という状況も考えられるのです。
スピードメーターも「不要」に結論
思い出されるのは2006(平成18)年、駐車場不足のなかで道交法改正が改正され、バイクの駐車違反の嵐が吹き荒れたことです。原付バイクはその後、大きく需要を落としました。警察庁は取り締まりを厳しくしましたが、駐車監視員制度導入直前まで駐車場法の対象は四輪車だけで、地方自治体の駐車場整備が明確になっていませんでした。
自転車のようで原付という「特定小型原動機付自転車」は、どこに駐車すべきかという議論は、いまだかつてされたことがありません。新しいモビリティも、走ることばかりでなく止める場所を考えなければ一過性のブームに終わりかねないのです。
法的な扱いを変える走行モード切替装置だけでなく、速度を自覚するためにも「スピードメーターを付けるべき」という意見にも、やはりコスト負担から、特定小型原付には不要になりました。保安基準で速度計を義務付けると、高い精度と耐久性が要求されるため、“自転車のような”乗り物には適さないというわけです。また、そもそも、特定小型原付には一般原付にはないスピードリミッターの取り付けが義務付けられるため、メーターまでは不要ということにもなりました。
免許保持者との公平性を保つため点数制度は適用されませんが、免許が必要な運転者と同様の注意が必要です。利用者には一方通行の解除、原付バイクに見られる幹線道路などの通行が制限される区間などの走行についても、反則金や命令による講習のなど厳しいペナルティが課されることが、改正案で明確になりました。特定小型原付利用者の混乱を避けるために現状で「自転車を除く」とされる区間では、歩道通行と同じように補助標識に特定小型原付の除外を書き込み、警察庁はなるべく自転車扱いに近づける方向ですが、未成年を含む免許を持たない利用者に、どこまでその配慮が伝わるでしょうか。
複雑な交通ルールをいかに伝えていくのか。改正案では販売事業者やシェアリング事業者が交通安全教育を努力義務で行うことで決着しましたが、国会での議論が待たれます。(2022.03.16 乗り物ニュース)
最近、急に増えている電動キックボードの扱いを決める道交法改正案の話題です。論点はいくつかあります。それぞれは記事を見ていただくとして、電動キックボードが歩道を暴走することも懸念されます。現在も一部で歩行者との事故が起きているようですが、今後は広く歩行者が脅かされることになりかねません。
これも、自転車を歩道走行させてきた結果でしょう。つまり、自転車に許した以上、電動キックボードも歩道走行を許さざるを得ないという状況です。小型の原付というモーターで動く車両にも関わらず歩道を走行するのは危険で、さらに歩道上の安全や秩序を混沌とさせるのではないでしょうか。
思わず「ドキッ」! 多発する「自転車の逆走」SNSでの注意喚起に反響 「取り締まるべき!」の声続出
最近は宅配サービスなど需要が拡大し自転車を利用する人が増加しています。その一方で、ルールを守らずに利用しているユーザーも。具体的にどういった違反が見られているのでしょうか。
「逆走する自転車」 増加中!?
最近では新型コロナウイルスでの外出自粛などの影響から宅配サービスなど需要が拡大し、自転車を利用する人が増加しています。その一方で、ルールを守らずに自転車を利用しているユーザーも多く見られています。具体的にどういった違反が見られているのでしょうか。
SNSでは、自転車のプロ!ベツ(@jitensha_seibi)さんが以下のような投稿をおこなっています。
「自転車で車道を逆走する方がかなり多いです。かなり危ない上に道路交通法違反です。絶対にやめてください。原チャで車道を逆走してる人見たことありますか?ないですよね? それと同じなのでやめましょう!」
現役の自転車整備士だというベツさんは、自身のSNSアカウントで自転車の情報や交通マナーに関する内容について日々投稿しています。今回の投稿の経緯について、ベツさんは以下のように話します。
「日頃から自転車による車道の逆走を目にする機会が多く、私自身も憤りを感じることが多かったです。自転車を販売する身として、自転車のマナーやルールを守る人をひとりでも多く増やせるようにと思いました」
警察庁交通対策本部が決定した「自転車安全利用五則」では、「自転車は、車道が原則、歩道は例外」との規定があります。道路交通法では、自転車は軽車両と位置づけられているため車道通行が原則です。
また「車道は左側を通行」というルールもあり、クルマと同じ進行方向で、左側を通行することが定められています。自転車の逆走はクルマの進行方向と逆の通行となるため、万が一接触した際、ケガのリスクが高く、非常に危険といえます。
自転車の逆走に関して、ほかのユーザーからは、「本当にルール知らない人多い」「正しい交通ルール守ってほしい」などの声や、「逆走している人から迷惑そうな顔されることある」など正しいルールで自転車を利用しているユーザーからの嘆きの声が見られています。
またクルマを運転するドライバーからは、「自転車の車道逆走ドキッとする、やめてほしい!」「無灯火だったら発見遅れるからもっとヤバい」などの声も。自転車の逆走は、道路交通違反であるほか、周囲への迷惑行為となるため、気をつける必要があります。自転車利用での気をつけてほしい点について、ベツさんは以下のように話します。
「最近は手軽に始められるアルバイトとして自転車を利用した配達員などが人気となってきていますが、一部でマナー違反、ルール違反が目立っていると感じています。例えば逆走やすり抜け、信号無視など法令違反になる行為を見かけることもあります。自転車の場合、事故に遭うとケガのリスクも非常に高いため、自転車利用の際のマナーやルールはしっかりと守ってほしいです」
自転車のルール違反に関して、「自転車の逆走本当に多いから取り締まって欲しい」「取り締まるべき!」など、自転車への取り締まりの強化を求める声も多数見られています。自転車は免許がなく誰でも気軽に利用できますが、自身で正しい交通ルールを学んで安全に利用できるような心がけが大切です。(2022.03.15 くるまのニュース)
自転車の逆走が多いのは、今に始まったことではありませんが、SNSでの注意喚起に反響が広がっているという話です。あまり話題に上らなかったものの、自転車の逆走について、憤りを感じている人が少なくないことが明らかになったということなのでしょう。
知っていて逆走している人だけでなく、知らずに逆走している人も少なくないと思われます。これも自転車を歩道走行させて、歩きの延長のような感覚の人が多いことが背景にあります。非常に危険な状態が野放しになっているわけで、基本的なルールの徹底が必要だと思います。
「点字ブロックに自転車停めないで」 盲学校生徒が駅で呼び掛け【佐賀県】
55年前、岡山市に世界で初めて点字ブロックが設置された3月18日にあわせ盲学校の生徒が佐賀駅で啓発活動をしました。( ↑ 動画参照)
点字ブロックの啓発活動をしたのは、視覚に障害がある県立盲学校の生徒3人です。今年は初めて佐賀駅で生徒自ら構内アナウンスに挑戦しました。
構内アナウンス:「点字ブロックは私たち視覚障害者を安全に誘導してくれる大切な道標です」
このあと、「点字ブロックをふさがない」「ブロックを見失っている視覚障害者がいたら声掛けを」などと書かれたティッシュを配り、点字ブロックに理解を呼び掛けていました。
生徒:「点字ブロックがないと歩けないので、たぶん点字ブロックの上って意識していないと思うんですけど、自転車を止めて置いたりとかっていうのをやめてほしい」
ティッシュは、みどりの窓口に設置されるほか、生徒のアナウンスは録音して定期的に流すということです。(2022/3/18 佐賀テレビ)
点字ブロックの上に駐輪するなんて非常識ですし、少し考えれば、その非はわかるはずです。おそらく、点字ブロックが見慣れたものになっていて、意識していない人も多いものと思われます。駅前などでは、点字ブロックそのものに、駐輪厳禁などのペイントを施すことも考えるべきではないでしょうか。
“スポーツ自転車レンタル”でみんなと感動体験にでかけよう
「スポーツ自転車を持っていない家族や友人を誘って、一緒にサイクリングを楽しみたい」
「スポーツ自転車に興味があるので、購入前に気軽に試してみたい」
「旅先や出張先で素敵な道に出会った。こんなことなら輪行してくればよかった・・・」
そんな願いにまとめて応えて、全国各地で気軽にスポーツ自転車をレンタルできるようにと、神奈川県内のIT企業「日本コンピュータ開発」が県内のサイクルショップ5店の協力を得て、スポーツ自転車を貸し出す実証実験を始めた。
サイクリストの願いに応える新サービス
最大の特徴は、スポーツ自転車レンタルに特化したポータルサイトであることだ。同種のサービスはこれまでも存在したが、スマートフォンから全国横断的に検索・予約することはできず、提供エリアも一部の観光地に留まっていた。

対して、本サービスでは全国のサイクルショップでの利用を見据えて、走るエリアや借りる自転車の選択と予約、さらに推奨コースやスポーツ自転車に乗るに際してのアドバイスの提供までの全てが、ポータルサイト(https://chariotcycle.com)内で完結している。
レンタルの拠点を、スポーツ自転車を扱うサイクルショップとしたところも本サービスの特徴だ。観光地で見かけるレンタサイクルや都市部で増えたシェアサイクリングでは整備が行き届いていない自転車が見かけられ、せっかくのサイクリングが苦行になってしまうことがある。
対してチャリオットレンタルの自転車は専門店が整備しているため、最高の状態が保たれている。加えて走り出す前の自転車のポジション調整と乗り方や交通ルールに関する講習までを、ショップのスタッフが丁寧にサポートしてくれるというのもサイクルショップならではの強みだ。(以下略 2022.03.16 サイクルスポーツ)
スポーツバイクのことは知っていても、乗ったことのない人は多いに違いありません。なかなか試乗する機会もないのが実際のところでしょう。乗ったこともないのに、いきなり購入するのはハードルが高いので、このような機会はとても有意義だと思います。実証実験とのことですが、広がっていくことを期待します。
台北と静岡つなぎ自転車イベント、交流促進
自転車の国際見本市「台北国際自行車展(台北サイクル)」の会場と静岡県伊豆の国市にある自転車関連施設「メリダXベース」をつないだバーチャルサイクリングイベントが12日開かれ、台湾と日本のプロ選手らが専用のアプリなど通じてレースを行い、交流を深めた。
「サイクルスポーツの聖地」を目指し、自転車を通じた観光振興などに力を入れている静岡県が台湾でのPRを目的に主催し、台湾自転車大手の美利達工業(メリダ)が協力した。
台湾では台北市で開催された同見本市のメリダのブースなどを会場に、ロードレースチームのバーレーン・ビクトリアス所属の馮俊凱選手ら6人、日本側では静岡県を拠点とするプロチーム、レバンテフジ静岡の佐野淳哉選手らが参加した。
イベントではバーチャルサイクリングアプリ用の機器に取り付けた自転車を使用。レースは静岡市内の旧東海道や富士山を望む薩?(さった)峠などを走るコース(約10キロメートル)、2021年に行われた東京五輪男子ロードレースで使用された道を含むコース(同)の二つで実施した。
参加した選手らは自転車に乗り込み、静岡県の風景を撮影した映像をタブレット端末で見ながら、これらのコースでの走行を疑似体験。台湾の会場には自転車愛好者ら100人超が集まり、選手たちに盛んに声援を送った。
選手らはレース後「静岡の風景がきれいだった」などと感想を話していた。また、レースはアプリの利用者もエントリーでき、計約110人が参加した。
台湾の会場で観戦した大学職員の女性は「新型コロナウイルスが収束した際には日本に旅行に行き、自転車に乗りたい。静岡県にも行ってみたい」と話していた。(2022/03/14 NNAアジア)
個人が自宅で室内トレーニングするのに、バーチャルサイクリングアプリを使うのは、コロナ禍もあって広がりましたが、イベントで、しかも海外との交流の為に使われるのは新しい傾向だと思います。これは、交流だけでなく、将来の観光振興にも寄与するでしょう。
コロナ後のインバウンドを増やす効果が期待できます。イベント時だけでなく、海外の自転車愛好家に向け、日本の風景を走るバーチャルなコースを制作して配信するような事業があってもいいと思います。近い将来のインバウンド誘致のために、各自治体が地元をアピールするのに使ってもいいのではないでしょうか。
東京五輪のMTBコースで選手気分、初心者でも走れるように改修…「自転車楽しんで」
東京五輪・パラリンピックで自転車競技会場となるため、2019年から休業していた静岡県伊豆市大野の「日本サイクルスポーツセンター」(CSC)が新装オープンした。
五輪でマウンテンバイク(MTB)のレースが行われたコースの一部が一般向けに改修され、走れるようになっている。
CSCには、トラック種目が実施された伊豆ベロドロームのほか、遊園地などがある。会場整備のため休業となり、子どもに人気がある遊園地の営業再開を待ちわびる人も多かった。
18日にオープンした遊園地では、五輪のMTBコースのうち、初心者でも走りやすい部分を1・1キロのコースに改修。レースで使われた「1キロ」を示す看板が残り、選手気分が味わえる。担当者は「子どもから大人まで、自転車で楽しく遊んでほしい」としている。
遊園地の入場料は子ども(4歳以上)が税込み650円、大人(中学生以上)が850円。乗り物は別料金。入場料と乗り物券をセットにした「とくパス」もある。(2022/03/20 読売新聞)
東京五輪では、他の種目と比べて注目度はイマイチでしたが、せっかくのコースです。そのレガシーを有効活用するという視点からも、一般向けに改装してアピールするのには意味があります。スケートボードのような人気は望めないとしても、自転車競技の愛好家の裾野を広げることにもなるでしょう。
天空に自転車も…巨大アスレチックを一足早く体験
福岡市東区にある海の中道海浜公園内の「光と風の広場」が15日、リニューアルオープンします。注目は巨大アスレチック!空中を移動するスリリングな施設を一足早く体験しました。( ↑ 動画参照)
高さおよそ17メートル!九州初上陸の巨大アスレチックタワー、その名も…「シー・ドラグーン」!頂上は『天空回廊』と名付けられた展望台になっていて、博多湾を一望することができます。(料金500円)
その展望台の下にアスレチックコースが設置されています。60分・大人3500円、小学生2500円で体験できます。(身長・体重制限あり)
元Jリーガー、FBSアナウンサーの中でも屈指の身体能力を誇る豊原アナが、ゴールを目指して「シー・ドラグーン」に挑みました。
アスレチックコースに柵はなく転落防止のため、移動する際は2本のハーネスを必ず固定しながら移動します。地上からの高さはおよそ13メートル。安全器具はあるものの一歩を踏み出す“恐怖”との戦いです。
豊原アナ
「こんな高いところに自転車があるの初めて見ました」
落下しないように固定されているとはいえ、細い道を自転車で移動…。(以下略 2022/03/10 FBSニュース)
廃線を自転車で走る「ガッタンゴー」19日営業開始 奥飛騨の風情体感
風を切って旧神岡鉄道の線路上を自転車で走るレールマウンテンバイク「ガッタンゴー」の今季の営業が19日、岐阜県飛騨市神岡町の市街地を巡る「まちなかコース」で始まる。
沿線には例年より多くの雪が残り、ペダルを踏むことで冬から春に移り変わろうとする奥飛騨の風情が体感できる。
ガッタンゴーは、2006年に廃線になった神岡鉄道の軌道や駅舎などの設備を活用して住民有志が07年に始めた。住民がサイパン島で鉄路を自転車で走ったツアーの体験から考案し、2人が並んで走らせるバイクを開発して廃線軌道を進む環境を整えた。
施設は市が所有し、運営を市観光協会から11年にNPO法人「神岡・町づくりネットワーク」が引き継ぎ、往復5・8キロの「まちなかコース」に加え、18年に同町漆山辺りの往復6・6キロを走る「渓谷コース」を開設し、これまでに延べで40万人を超える人たちが自転車の旅を楽しんだ。
「まちなかコース」は同町東雲の旧奥飛騨温泉口駅から高原川沿いを走り、トンネルをくぐりながら市街地を抜け、鉱山の精錬所などを目にしながら旧神岡鉱山前駅で折り返す。駅舎や線路の除雪を懸命に進め、設備の安全を点検し、新型コロナ対策を施した。渓谷コースは4月9日の営業開始予定。
同ネットワークは住民が主体の地域づくりを行うために02年につくられ、住民が取り組むまちづくりの支援を中心に鉱山の町の歴史や文化の継承、散策道の整備、ガッタンゴーの運営を続けている。今年は20周年記念として旧神岡鉄道のディーゼル車両の乗車会や枕木交換会、納涼祭、記念式典などを予定している。
同ネットワークの鈴木進悟理事長は「地元の方々との協働で活動を続けることができ、感謝している。ガッタンゴーは、廃線軌道を活用するまちづくりの手法として知られるようになった。今後も地域に活力をもたらす取り組みをしたい」と話した。(2022年3月21日 岐阜新聞)
春休みを前に、各地から観光振興に取り組んでいる事例が報じられています。これから陽気もよくなっていきますし、まだコロナの終息を見通せない中、アウトドアのレジャーがアピールする部分は大きいはずです。たまっている旅行需要は小さくないと目されますし、GOTO再開なども睨んだ動きなのでしょう。
◇ 日々の雑感 ◇
軍事侵攻から1ヶ月、ウクライナはクリミア半島やドンバス地方の割譲を認められないでしょうし、ロシア側は戦果が得られず、メンツも立たず譲れないと、条件が相当に乖離しています。はたして停戦は成立するのでしょうか。
Posted by cycleroad at 13:00│
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