July 02, 2022

リスクを未然に減らしておく

各地で記録的な早さの梅雨明けとなりました。


東北北部を除いて、統計開始以来最も早い6月中の梅雨明け続出です。東京などでも連日猛暑日となっており、あっという間に梅雨が終わって夏本番という感じです。さて、そんな折りではありますが、例によって最近の自転車関連のニュースの中から、気になったものをピックアップしておきたいと思います。


無法者の自転車乗りが急増中!! ドライバーが身を守るために知っておくべき最低限の知識とは?

無法者ここ数年でドライバーの大敵である「自転車の無法者」が増えている。不安定なお年寄りの自転車、傍若無人なロードバイク、マナーが欠落したママチャリ、子ども自転車など、ドライバーがドキッとさせられる自転車は実に多い。また、自転車とクルマとの事故もコロナ禍以降、増加傾向にある。

そして、昨今増えているのは、クルマの走行妨害を故意に行う「悪質な自転車」だ。こうした輩が増えている今、ドライバーも自衛策を講じる必要がある。

事故が起こった場合、クルマは自転車よりも責任が重くなる。だからこそ無法自転車とは絶対に関わりたくない。おかしな挙動をしている自転車を発見したら、一時停車してでも距離を置くのが得策だ。

しかし、もしそうした無法自転車に煽(あお)られたり接触してしまったら、その非を具体的に指摘し、警察などに伝達する必要がある。そのためにもドライバーは「道路交通法」に関する最低限の知識を持ち、「自転車のどんな走行が違法であるか」をしっかり把握しておきたい。

道交法には「自転車を対象にした危険行為の規定」という条文がある。以前は全14項目だったが、改正(令和2年)によって15番目の項目「自転車の妨害運転」が追加された。その原文は非常にわかりづらいので、ここではその要点だけをご紹介したい。

【自転車の妨害運転】
「クルマやバイクの通行を妨害し、それらに危険を感じさせる恐れのある方法をした者に適用される。その方法とは以下」

A.クルマの走行妨害を目的に急ブレーキをかける
B.クルマの後ろにピタリとつける
C.道の中央に寄ってきてクルマの走行を妨害する
D.一時停止中や徐行中のクルマを左側から追い越す
E.ベルなどを執拗に鳴らす
F.超低速で走行してクルマの走行を妨げる
G.夜間にライトを点灯していない
H.道の真ん中で自転車を止めたり駐輪する

あなたが運転するクルマに対して、上記のような行為をはたらいた自転車乗りは、違反者として通報できる。また、冒頭の条文には「危険を感じさせる”恐れ”のある方法」とあるが、つまりドライバーの危機感を誘発するような行為、挙動の怪しい自転車乗りは、その時点で罰せられる可能性がある。

こうした悪質な自転車の違反を証明するためにも、ドライブレコーダーはぜひ搭載したい。この法令を犯した違反者は3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が処せられる。

違反者は後を絶たない! 「自転車の危険行為」を禁じる14項目
(以下略 2022年6月22日 ベストカー)


クルマのドライバー目線からの記事ですが、たしかに最近は自転車によるあおり運転の報道が増えています。ドライバーにしてみれば、もし事故にでもなれば、過失割合的にどうしても損になるのは否めないわけで、警戒しようと考えるのは当然でしょう。

道交法改正で追加された、「自転車の妨害運転」が解説されています。信号無視や一時不停止など、違反行為が書かれた記事の後半は常識として省略しましたが、記事にあるような妨害行為も道交法違反となり、通報されて検挙されれば、懲役や罰金に処せられる可能性があります。

あきらかに故意や愉快犯、確信犯がドラレコなどで撮られて報道されています。でも、そうでない人、例えば何かのきっかけで、ドライバーに対して抗議しようとしたような場合でも、妨害運転として処罰される可能性があることになります。腹が立つこともあると思いますが、行き過ぎた行為は自重すべきでしょう。


自転車対応の自動ブレーキ試験、6月開始で新たな競争軸に

自動ブレーキ国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)は2022年6月に、昼間のサイクリスト(自転車運転者:以下、自転車)を対象にした自動ブレーキの性能試験を開始した。

信号がなく見通しの悪い交差点や走行車線に止まっている車両の陰などから自転車が飛び出すといったシーンを想定し、自転車との衝突回避性能を調べるものである。試験結果を公表することで、高止まりしている車両と自転車の衝突事故件数の削減を目指す。

国交省とNASVAが行っている日本の自動車アセスメント(JNCAP)の予防安全性能評価では既に、昼間の車両と、昼間と夜間の歩行者を対象にした自動ブレーキの性能試験が導入されている。これらの試験では、各社の自動ブレーキの性能差は縮まっている。自転車を対象にした自動ブレーキの性能試験は2022年度に追加され、2022年6月に始まった。自転車対応は今後、各社の自動ブレーキ性能の新たな競争軸になる。

試験シナリオは3つ

自転車対応の自動ブレーキ試験は、3つのシナリオで行う。具体的には(1)CBL(Car to Bicyclist Longitudinal)試験、(2)CBF(Car to Bicyclist Farside)試験、(3)CBNO (Car to Bicyclist Nearside Obstructed)試験である。いずれの試験でも、より速い車速で自転車との衝突を回避できると高得点が得られる。

自動ブレーキ第1のCBL試験では、試験車両の前方を自転車が走行する。試験車両の車速は40km〜60km/h、自転車の速度は15km/hとする。試験車両の速度を10km/hずつ上げて、自転車との衝突を回避できるかどうかを調べる(図1)。

第2のCBF試験では、試験車両が直線路を走り、対向車線側から15km/hの速度で自転車が飛び出す。自転車の加速区間には、遮蔽壁を設ける。試験車両の速度は10km〜60km/hとし、5km/hまたは10km/hずつ車速を上げて、自転車との衝突回避性能を調べる(図2)。(以下略 2022.06.22 日経クロステック)


これまでの自動ブレーキでは、自転車に対して有効に作動していなかったことになります。自転車を検知して衝突回避をするのは歩行者よりも格段に難しいと言います。ただ、技術の進歩により、自転車に対する安全性能も向上していくことが見込めそうで、すぐどうという話ではありませんが、悪い話ではなさそうです。


自動車学校の『注意喚起』にゾッとする人続出 「もっと広まって」「怖すぎる」

右折トラック安全運転を啓発するためにTwitterで情報を発信している、栃木県那須烏山市の『烏山自動車学校』。2022年6月21日に烏山自動車学校が投稿した動画は、多くの人に交通事故の危険性を伝え、2万回以上拡散されました。

投稿したのは、交差点をすり抜けようとするバイク初心者に向けた、啓発動画。

映っているカラーコーンをバイクと見立てて、こちらの動画をご覧ください。


右折するトラック後部から突き出たリヤオーバーハングがぶつかり、カラーコーンは倒されてしまいました。これが人間の乗ったバイクであったら、仮にトラックの走行速度が遅かったとしても、間違いなく無事では済まないでしょう。

後部が後輪より大きく出たトラックは、振り幅が大きいことに加えて、運転席からの死角も比較的多い車です。そのため、運転手がミラーなどを確認して注意深く運転していても、時には接触事故を起こしてしまう可能性があります。

動画は拡散され、トラックの運転手を含む多くの人から「交通安全のために、もっとこのことを知ってほしい」という声が上がりました。

・真面目に、もっと広まってほしい!トラックの横をすり抜けるのは本当に危険。
・バイクは持っていないけど、信号待ちする時も怖いね、これは…。
・トラックに乗った経験のない人は意外と知らないんだよね。拡散されますように。

もちろん、気を付けなくてはならないのは、バイクに乗る人だけではありません。また、トラックに限らずバスなどの車体が大きい車も、振り幅が大きく、死角が多いのは同じです。

車は私たち人間にとって便利な文明の利器ですが、使い方によっては命を奪う凶器になり得ます。だからこそ、今一度しっかりと交通ルールについて見直したいですね。(2022-06-24  grape編集部)


ここでの「バイク」はオートバイのことと思われますが、当然ながら自転車であっても同じ危険があります。トラックの左折巻き込みについては広く認知されており、警戒するよう注意喚起されていますが、右折についても危険があると知らない人は多いに違いありません。

右折車線のない交差点であれば、十分に起こりえるでしょう。トラックの本体は右折して離れていくわけですから、まさか後ろから打撃を受けるとは想定していません。速度や打ち所が悪ければ死傷する可能性も十分あるわけで、やむを得ず大型トラックと並行するような場面では、左折して来なくても十分に注意が必要です。


「自転車が入荷できない」値上げ前の"駆け込み需要に応えたいのに…街の販売店が苦境【宮城発】

入荷できないガソリン価格の高騰で売り上げが好調だった自転車。今、街の自転車販売店に異変が起きている。

コロナ禍で、一大生産地であるアジア各国の工場が稼働停止や生産能力の縮小を余儀なくされ、店では入荷の見通しすら立たず、「売りたくても十分な商品が揃えられない」という自体に陥っている。

自転車入荷の見通し立たない

コロナ禍で人気を集める自転車。しかし今、街の自転車販売店で、かつてない異常事態が店を悩ませている。

記者リポート:原油価格の高騰を受け、人気が高まる自転車ですが今、ここにも値上げと品薄が起きています

自転車の山口屋 山口哲男 社長:2020年後半から2022年にかけて、商品(=自転車)が供給されない非常に悪い状態。入荷が悪いために品揃えも悪くなる。おかげで客が来ても思うようなものを供給できない、買っていただけないという状況が続いている

幅広い種類を扱う仙台市内のこちらの自転車販売店。店頭に、以前は常時200台ほどが並んでいたが、今はその半分程度しかない。自転車が入荷できない。

自転車の山口屋 山口哲男 社長:自転車工場があちこちで、稼働が止まりはじめましたので、供給ができなくなってきた

中国や台湾などが一大生産地となっている自転車産業。しかし、コロナ禍で断続的な工場の稼働停止や中国のロックダウンで、生産が間に合わない状態が慢性的に続いていると言う。(中略)

自転車価格が1割〜3割ほど値上げに

これだけではない。値上げの波が自転車にも押し寄せている。

自転車の山口屋 山口哲男 社長:2021年秋に一度、全体的な値上げがありまして、年が明けたらウクライナとロシアの問題。その大きな影響が他も同じだと思うが、自転車にもありましてね…

自転車の素材として使われるアルミニウムの先物取引価格は、コロナ前の2倍に上昇。このほか円安や輸送費の高騰なども拍車をかけ、大手メーカー・ブリヂストンサイクルは2022年6月1日から取り扱う自転車の価格を1割〜3割ほど値上げすると発表。

自転車の山口屋 山口哲男 社長:2022年6月1日付けで(各自転車メーカーから)ものすごい値上げが予告されていますので、その前にお買い得に今の価格で買っていただきたいが、今度はモノ(=自転車)がないので、痛しかゆしになっていまして、もうどうしようもなく困っているんですけどね…ほんとに何とかしてほしいなと思います(2022年6月6日 仙台放送)


最近、この手の報道が増えていますが、日本でも自転車不足が拡大しているようです。原材料価格の高騰や、物流の混乱、中国のロックダウンによる部品不足などの影響に、同じ工業製品である自転車だけが例外であるはずはないわけで、価格高騰も含めて、影響は広がっていきそうです。

春以降は新生活を始める人が自転車を使うようになるため、自転車の売り上げの多い時期とされます。新規購入でなくても、継続して自転車を利用している人が破損や盗難被害などで買い替えようにも、手に入らないとすれば、明日から困ってしまう事態も考えられます。


【独自】自転車盗んで笑いながら“ガッツポーズ”の金髪女…“京の台所”老舗漬物店は怒り

自転車を盗み笑いながらガッツポーズ

自転車盗京都市中京区の街を捉えた防犯カメラ映像。6月13日未明、自転車に乗った男性の後ろから、長い金髪の女が歩いてくる、そして、女は漬物店の前に停められた自転車の傍へ。すると、荷台を持ち、自転車を動かし始める。

さらにハンドルを握ると、そのまま盗み出した。次の瞬間、女は笑いながら拳を突き上げガッツポーズ。しかし、自転車にまたがる際には、足元がふらつき転びそうになりながら現場を後にした。女と一緒にいた男性は、犯行を止めることなく、ただ黙って見ていた。

被害当日 漬物配達に遅れが発生

自転車を盗まれた漬物店の店員は、防犯カメラに映る男女に怒りが収まらない。

千枚漬本家 大藤 ・山崎大地さん:完全に酔っぱらっている感じ、あんなヘラヘラしてとられたというのはむかつくの一言ですね。本当にもう盗難被害に遭った漬物店は、“京の台所”と呼ばれ、多くの観光客も訪れる錦市場のすぐそばにある。

この漬物店は、江戸末期に創業した老舗で、京都土産の定番千枚漬発祥の店。盗まれた自転車は、配達や通勤用として店の前に置かれていた。1年前に約1万5000円で購入し、事件当日は、たまたま鍵をかけるのを忘れてしまったと言う。

千枚漬本家 大藤 ・山崎大地さん:もちろん僕が悪いところもあるが、その日だけ(施錠を)忘れてしまい、そんなピンポイントで来るかと思って。ごめんでは済まないという話ですよね。別に返せとかはもう思わない。よくわからない人が触った(自転車には)乗りたくない

自転車を盗まれた影響で、漬物の配達にも遅れが出たという。被害の訴えを受け、警察が窃盗容疑で捜査している。(2022年6月15日 FNN)


自転車不足で手に入らず困るとなると、中には手っ取り早く盗んでしまおうと考える不届き者も出てくるでしょう。盗難被害の増加につながるかも知れません。今まで、あまり盗難を警戒していなかった人も、とりあえず盗まれて困らないよう気をつけたほうがよさそうです。


基準外「アシスト自転車」注意を 普及進み事故急増 知らずに道交法違反も

基準外新型コロナウイルス下で密を避けて移動したり、アウトドアを楽しんだりする人の増加を背景に、普及が進む「電動アシスト自転車」。静岡県内でもシニアや子育て世代、通勤通学者など幅広い層に利用が広がる一方で、同自転車による交通事故が急増している。

モーターによる補助機能が日本の基準を超える海外製の車両が絡む事件なども発生し、県警は安全運転に加えて購入前の性能確認の徹底を呼びかけている。

「重荷があっても発進が安定し、子どもを乗せて買い物に行くのが楽」。静岡市駿河区の主婦(35)は、2020年に受給した新型コロナの特別定額給付金10万円を元手に電動アシスト自転車を買った。「短い距離なら自動車より小回りが利くし、マスク生活の中で風を感じられて気分もいい」と使い心地の良さを気に入っている。

■昨年出荷79万台超

経済産業省の統計では、21年の国内電動アシスト自転車の出荷台数は約79万3千台。電動機のない一般自転車の出荷台数約53万台を大幅に上回った。新型コロナ前だった5年前の5割増に迫るペースだ。高齢者からの人気に加え、新型コロナ下の移動手段や気軽なスポーツ、レジャーなどの需要が伸びているとみられる。

同市葵区の自転車専門店「CSシントミ」では、販売車両のうち電動アシスト自転車の割合が年々増加している。大石規之店主(58)は「スポーツタイプから折りたたみ式まで、ほぼ全種類の自転車に電動機付きのモデルがあり、デザインもいい。若者の購入が増えている」と語る。

■死傷者2年で倍増

だが、普及に伴い、交通事故も急激に増加している。県警交通企画課によると、県内の19年の電動アシスト自転車による交通事故の死傷者数は104人。同年までの数年間は微増で推移していたが、20年に170人、21年は261人と跳ね上がった。自転車事故全体の死傷者数が17年比で約3割減少している中、急増ぶりはひときわ目を引く。

電動アシスト自転車の事故では、急加速で速度が出たまま交差点に進入し、出合い頭事故を起こす例が多い。21年の死者は6人(前年比5人増)で、いずれも高齢者。坂道や交差点で補助機能や速度を制御できず、事故に遭ったとみられる。

県警は交通安全のキャッチフレーズ「しずおか・自転車事故防止3つの柱+1(プラスワン)」の中で、高齢者に対して電動アシスト自転車の特性を理解するよう求めている。乗り始めの急加速に注意し、誤発進防止のため停止中はペダルに足を置かず、ブレーキをかけたままにするよう呼びかけ。モーターやバッテリーにより一般自転車より10キロ前後重くなるモデルが多く、低速時にはバランスを失いやすいため注意が必要という。

■国内外の規制に差

電動アシスト自転車は、道交法でペダルをこがなければ走行しない構造であることに加え、ペダルをこぐ力に対するモーターの補助力は、時速10キロ未満では最大で人力の2倍▽時速10キロ以上で徐々に減少し、時速24キロでゼロになる−などの基準が設けられている。

海外での電動アシストの規制は日本とは異なる。自転車産業振興協会によると、欧州連合(EU)ではモーターの補助力は時速25キロが上限。米国では時速30キロ以上の上限を設けている州もあるなど、日本の基準を超えた機能が認められている国もある。

静岡市駿河区の歩道で4月に自転車同士が衝突し男性が重傷を負ったひき逃げ事件で、逮捕された30代の男の電動アシスト自転車は制限を超える速度まで補助機能が働く海外製の車両だったという。静岡地検は車両が原動機付き自転車(原付)に当たると判断し、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の罪で男を静岡地裁に起訴した。

海外から電動アシスト自転車を個人輸入することも可能だが、日本の基準に適合しない自転車の場合、公道を走るために運転免許やナンバープレートなどが必要な原付とみなされることもある。県警交通企画課の担当者は「性能を確認しないで利用すると、知らずに道交法違反を犯す恐れもある」と警告する。(2022.6.17 静岡新聞)


自転車の不足で、基準外の電動アシスト自転車が流通する可能性もありそうです。特に最近はネット通販や、個人輸入したものをフリマアプリで個人間売買するケースなどもありますから、基準外の自転車が混在している可能性は否定できないでしょう。

国内外でアシストに対する規制は違っており、海外のものをそのまま使うと違反になることを知らない人は多いに違いありません。もちろん、品質に問題があるものも混ざっている可能性があります。自転車市場での品不足が、いろいろな形のリスクを高めていることに留意する必要がありそうてす。


「自転車は車両」イヤホン取るよう女子高校生に注意…走行マナー重点取り締まり

イヤホン群馬県警は、自転車が絡む事故が多い地区や道路をホームページ(HP)に公開した。今後、指導や取り締まりを強化する。

本県は人口1万人あたりの高校生による自転車事故の発生件数が全国最多で、県警はHPで重点箇所を県民に周知し、安全運転への意識を高めてもらう。

県警が公開したのは「自転車指導啓発重点地区・路線」。自転車の通行量や事故・違反の発生状況を踏まえて各署が選び、小中学校や駅周辺を中心に、14署管内の16地区・17路線にのぼった。

HPでは「道路幅員が狭く自転車利用の学生が多い」「多数の商店等が立ち並ぶ拡張された路線で交通事故発生密度が高い」といった選定理由や走行時の注意点も掲載した。

県警によると、県内では昨年、自転車が絡む人身事故が2002件発生し、前年比16・8%増となった。死者も8人に達し、前年比で倍増した。県警交通企画課は、コロナ禍で「密」にならない自転車の利用者が増えたことが増加の一因にあるとみているが、このうちの7割以上は自転車側に違反があった。

昨年は違反への指導・警告も5万5746件あり、「並進」が3万2168件と最多で、「一時不停止」「無灯火」と続いた。

中でも高校生や中学生による事故が目立ち、民間団体「自転車の安全利用促進委員会」(東京都)の調査によると、2020年の高校生による自転車事故の発生件数は、本県は人口1万人あたりで88・11件と全国平均(19・50件)を大きく上回り、統計を取り始めた14年から7年連続で最多だった。

中学生の自転車事故も20年は同21・39件(全国平均4・19件)で、全国で2番目に多かった。背景には、通学で自転車を使う生徒が多いうえに自家用車の利用が盛んなため、自転車が絡む事故が発生しやすいことがあるとみられる。

コロナ禍で自転車のニーズが高まる一方でマナーの悪さが指摘され、警察庁は今年、取り締まりなどに活用する内部資料を公表するよう都道府県警に指示。県警が5月末に重点地区・路線をHPに公表した。県警は今後、集中的な指導や取り締まりを月1回以上行うほか、自転車通行位置を示す「矢羽根」と呼ばれるマークを道路脇に表示するよう各自治体に働きかける。

重点路線として公表された前橋市箱田町の交差点では8日、近くの高校の下校時刻に合わせ、前橋署員4人が目を光らせた。ここでは自転車の並走や携帯電話を使用しながらの走行が多いといい、イヤホンをつけて乗っていた女子高校生に同署員が「イヤホンを取ってください」と注意していた。県警交通企画課は「『自転車は車両だ』という意識を持つことが大事。ルールの周知に努めていく」としている。(2022/06/14 読売新聞)


電車の中とか歩行中に、イヤホンで何か聞きながらというスタイルは、若い世代を中心に当たり前のようになっています。自転車に乗る時も当然のようにイヤホン走行することになるでしょう。イヤホンをしていても、周囲の音は聞こえているし、危険とは思っていない人も多いはずです。

しかし、仮に聞こえる状態だったとしても、イヤホンで聞く音楽やコンテンツに気を取られてしまえば、そのほかの音に対して注意散漫になるため危険だということを知るべきです。耳がふさがれていると、気配も含めて、危険への対応が遅れるのは間違いないわけで、車両だからでなく、この理由をもっと啓発すべきだと思います。


バイデン氏、自転車で転倒 すぐ立ち上がり「大丈夫」

バイデン大統領バイデン米大統領(79)が18日、東部デラウェア州の別荘近くでサイクリング中、転倒するハプニングがあった。

大統領警護隊員らに助けられてすぐに立ち上がり「大丈夫だ」と発言。けがはなく、ホワイトハウスは「医療措置の必要はない」としている。

自転車を止めて降りようとした際、ペダルが足に引っかかった。バランスを崩して自転車ごと右側に倒れ込んだバイデン氏は、その後、周囲の市民たちと言葉を交わした。転倒時はヘルメットを着用していた。ジル夫人と共に現場近くにある別荘に滞在しており、17日には結婚45周年を祝った。(2022/6/19 産経新聞)






日本だけでなく、このニュースは世界中のメディアが一斉に大きく報じました。見ると、トゥークリップが引っ掛かっただけで、いわゆる立ちゴケです。話題にされるほどの話ではなく、本人も恥ずかしいでしょう。高齢ということもあるのでしょうが、立ちゴケだけで、これほど騒がれるとは、さすがアメリカ大統領です。




◇ 日々の雑感 ◇

大谷選手が先制の18号、猛暑やイヤなニュースばかりの中で、一服の清涼剤になっている人は多いでしょうね。

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