August 01, 2022

今年の夏の休暇を何に使うか

夏にまとまった休みをとる人は多いでしょう。


国によってもバカンスや夏季休暇、お盆休みなどスタイルや時期、長さの違いはありますが、まとまった休みをとる傾向が見られます。学生や児童は、長い夏休みという人も多いはずです。まとまった休みで、ふだんとは違ったスケジュールを過ごす人も多いに違いありません。

林間学校とか夏期合宿などの行事や、塾や予備校の夏期講習、サマースクールなどに通う人もあるでしょう。旅行や帰省といった過ごし方以外にも、夏のまとまった休みを利用して、何か新しいことに挑戦してみる、学んでみるという人も多いのではないでしょうか。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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iCan Bike Camp”プログラムも夏季に開催される5日間の特別講座です。今年はコロナによる中断を経て、2年ぶりに復活しました。名前が示すように、自転車に乗れない人が自転車の乗り方を学ぶための集中キャンプです。ただし、対象は一般の子供たちではありません。

主催する、“AutismUp”は、アメリカ・ニューヨーク州のロチェスターに本拠を置く、自閉症擁護団体です。非営利の、いわゆる 501(c)3 団体で、個人、法人、および組合などから無制限に寄付を受けることができ、課税が免除されています。自閉症の人やその家族に向けた支援活動を展開しています。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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自閉症、または自閉症スペクトラム障害を持つ子供の親、あるいは持つ人の家族に対して、さまざまなサポートを行っています。この障害は、社会的スキル、反復行動、発話および非言語的コミュニケーションに関する課題を特徴とする幅広い状態があります。一人ひとり違うのです。

発達の遅れが見られたり、感覚過敏や胃腸障害、発作、睡眠障害などの医学的問題、不安、うつ病、注意力の問題などのメンタルヘルスの問題を伴うこともよくあります。これまでの研究によれば、自閉症に早期の介入をすることが、その後の人生で良い結果につながることが示されています。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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自閉症の人とその家族にとっては、他の人と比較して困難なことがいろいろあります。“AutismUp”は、そんな家族を支援するプログラムやサービスを提供しています。ただ、自閉症の個人は、それぞれ異なっており、必要とするサポートの内容やニーズが違います。

例えば、自閉症の子供に友達を作りたい親もいれば、子供の将来の就職に備えたり、自立する方法を学んでほしい親もいます。子供の健康増進を求める人、子供がスポーツの基礎を学べる場所が欲しいという親もいます。日々の養育に疲れ、親が休憩や息抜きの出来る時間が欲しい場合もあります。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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さまざまなニーズの中の一つが自転車に乗れるようになることです。自転車に乗る方法を教えるのは、自閉症でない子どもに比べて簡単ではありません。そこで“AutismUp”は、最初は専用のアダプティブバイクを使い、5日間かけ、補助輪無しで自転車に乗れるようにするキャンプを開催しているのです。

自転車に乗れるようになる率は、ほぼ100%です。簡単ではありませんが、集中して5日間、根気よく教えることで、皆乗れるようになると言います。これによって、自閉症の子どもや若者は大きな自信をつけます。仲間とのレクリエーションの機会を得たり、生涯の楽しみや運動スキルを得て、生活が変わるそうです。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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自閉症の人、本人にとってはまさしく人生が変わるような体験だと言います。子どもは興奮して、『やった!ママ、やったよ!』と叫びます。乗れるようになるとは信じられなかった親の目にも涙が浮かびます。周囲で見ている人も感動するシーンがあちこちで繰り広げられるのだそうです。

たかが自転車に乗れただけで、と思う人もいるでしょう。しかし、このことが自信と自立を育むのに大きく貢献するのです。自転車に乗れることで行動範囲も広がり、友達の家へ行くといった新たな行動を取れるようになったり、独立して行動できるようになります。



このプログラムを知らずに、自転車に乗る練習を何年も続け、失敗してきた子どももいます。諦めていた親もいるでしょう。自転車に乗れることなんて、一般には単なる通過儀礼に過ぎないかも知れません。しかし彼や彼女たちにとっては、大きなマイルストーンなのです。

このプログラムは、認定されたインストラクターが運営します。しかし、インストラクターだけでは到底、人手が足りません。1回の開催に、少なくとも80〜120人のボランティアが必要となります。このボランティアを集めるのも、“AutismUp”の重要な役割です。

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そして、ボランティアとなる学生、学校のクラブ、青少年団体、企業、スポーツチームにとっては、優れた社会奉仕活動となるプロジェクトです。友人に誘われるなどして、初めて参加する人もいるわけですが、この体験を通して、ボランティアをする側の人の中にも、考え方が変わったり、大きく成長する人がいます。

この活動に限ったことではありませんが、ボランティア活動の存在を知っているのと、実際にやってみるのとでは大きく違います。やってみて初めて感じることは少なくありません。いろいろな気づきが得られるでしょうし、中には、考え方がガラリと変わったり、人生の目標が変わってしまうような人もいます。

iCan Bike CampiCan Bike Camp

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もちろん、ボランティア活動は夏に限ったことではありませんが、少しまとまった休みを使って参加してみるには、いい機会でしょう。夏期講習や何かのスクールに行くのもいいですが、ボランティア活動をするというのも、夏の休暇の有意義な使い方と言えるでしょう。











◇ 日々の雑感 ◇

感染者の増加で医療現場からの悲鳴が聞こえてきます。毎回のひっ迫ですが、政府や自治体は有効な対策や改善を行ってこなかった、第5・第6波の教訓から何も学習してないということなら、あまりに怠慢ではないでしょうか。

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