
「自転車事故は交差点の出合い頭が多い」 夏休み終わり通学の生徒に安全運転呼びかけ 静岡市
夏休みが終わり、授業が再開された事を受け、静岡市では通学の生徒たちに警察官らが自転車の安全運転を呼びかけました。
2日朝、静岡市葵区の交差点近くでは、警察官らおよそ10人が自転車で通勤・通学する人に安全運転を呼びかけました。 警察は、一時停止をしなかった学生に自転車指導カードを渡すなど、交通安全の意識が高まるよう指導していました。
静岡県内では今年に入り1836件の自転車の交通事故が発生し、4人が死亡しています。静岡中央警察署 交通第一課長 鈴木英文警部:「自転車事故は、交差点での出合い頭の事故が非常に多く発生しています。交通ルールを守っていただいて、自転車の事故防止に努めていただきたいと思います」(2022-09-02 静岡朝日テレビ)
自転車であおり運転した疑い、団体職員の男を逮捕
安来市内の国道9号で自転車を運転し、自動車の進路を妨害するあおり運転をしたとして、島根県警交通指導課と安来署は25日、道交法違反(禁止行為、妨害運転)の疑いで、米子市、団体職員の男(65)を逮捕した。
2020年6月のあおり運転厳罰化以降、自転車運転の摘発は初めて。
逮捕容疑は4月6日午前9時40分ごろから同44分ごろの間、安来市黒井田町の国道9号で、松江市から安来市方面に向けて自転車で進行中に後続の県東部の20代男性が運転する車の前に立ちふさがったり、進路を妨害する目的で故意に進路変更を行ったりした疑い。県警交通指導課によると、容疑を認めているという。
同課によると「自転車の運転手と自動車の運転手がもめている」と通行人から110番があった。ドライブレコーダーの映像を精査するなどして容疑を特定した。男に関する同種のトラブルは2019年ごろから県内で12件に上り、事故も数件あったという。(2022/8/25 山陰中央新報)
【あ然】Tシャツ短パン男が自転車を車に投げつけ叫びながら運転席に…クラクションに激高か
住宅街を走る車のドライブレコーダー映像。車は前を走る自転車に追いついたところでクラクションを鳴らし、注意を促した。次の瞬間。
男が乗っていた自転車を車に投げつけてきた。映像は8月28日午後4時前、埼玉県蕨市で撮影されたもの。30代の男性が運転する車の前を白いTシャツ姿の男が自転車で走行。車が近づいていることを知らせるため、クラクションを鳴らした。
すると男は車道の真ん中で自転車を降りると、サドルとハンドルを持って自転車を投げつけてきたのだ。映像には自転車が車に当たった音も記録されていた。
自転車を投げた男は車に近づき…
この後、何かを叫びながら運転席側に近づいてきた男に被害男性は恐怖を感じたと話す。
被害男性:本当に怖かったですね。こっちに近づいてきたんで、もう一度自転車を持ってフロントガラスに投げられるんじゃないかと思ってすごい恐怖でした。
男が運転席のドアを開けようとしたため、男性は慌ててロック。すると、男は自転車に乗り去っていった。自転車が当たった部分にはキズが残り、部品の交換費用として4万円ほどかかるという。
自転車男の異様な動きに危険を感じていた…
被害男性は手前の交差点で停車していた時から、自転車の男の動きが気になっていたと話す。
被害男性:左から右に蛇行運転を繰り返し、最初はお酒に酔っぱらってるのかなとちょっと思ったんですね。危険な危ない人だなと感じました。
確かにドライブレコーダーには自転車の男が右の車線にはみ出し大きく蛇行運転する姿が映っていた。さらに、次の交差点に差し掛かるあたりでも、フラフラと走行。酒を飲んだ状態だったのか。警察は男性からの被害届を受け、器物損壊事件として捜査している。(2022年8月31日 FNN)
【危険】“逆走”自転車 衝撃の行動…車道“放置”
名古屋市内を走るトラックから撮影された映像です。前の車が何かを避けるように、車線変更をした次の瞬間、目の前から現れたのは、車道を逆走する自転車です。
トラックの運転手はとっさにクラクションを鳴らしますが、自転車の男性は平然と逆走してきます。それどころか、自転車をそのまま車道に止めると、かごに乗せてあった荷物を取り出し、その場から立ち去ってしまいました。逆走に放置と、非常識な行動にトラックの運転手は、次のように話します。
トラックの運転手:「急に現れて、そこに止まって、自転車を置いて、そこから立ち去るという行動に衝撃でした」
トラックの運転手は、「死亡事故にもなりかねないので、本当にやめてほしい」と話しています。(2022/08/31 テレ朝ニュース)
「あおり運転」での罰則は「自転車」にもあった! 摘発の対象になる「危険行為」とは
この記事をまとめると
■自転車でも危険行為による妨害運転という項目があり、摘発の対象となっている
■違反を3年間に2回した14歳以上は自転車運転者講習の受講が義務付けられる
■自転車は歩行者ではなく車両に分類されることを意識して安全運転に努める必要がある
自転車の交通違反が社会問題となっている
自転車にも、クルマでのあおり運転に相当するような危険行為がある。妨害運転という項目だ。交通の危険の恐れがあったり、著しい交通の危険だったりが対象とされる。2020年6月の改正道路交通法により規定された。
執拗にベルを鳴らす/不必要な急ブレーキを掛ける/逆走するなどが摘発の対象になる。ほかに、信号無視や酒酔い運転、通行区分違反など、14項目が違反として規定されている。
これら違反を、3年間に2回した14歳以上は、自転車運転者講習の受講が義務付けられる。この受講命令に従わないと、5万円以下の罰金の対象となる。
そもそも、自転車は道路交通法で軽車両に規定されている。標識に従った利用が求められる。スマートフォンを見ながら、傘をさしながらというながら運転は禁じられ、歩行者優先、左側通行といったことがクルマやバイクと同じように求められる。
これらは、あおり運転などを規定した15項目に具体例が示されているわけではないが、安全運転義務違反として危険な行為のひとつとなり、取り締まりの対象となるだろう。
自転車も車両に分類されていることを意識すべきだ
しかしながら、自転車は運転免許証を必要としない乗り物なので、歩行者と同じ感覚で乗っているのではないかと思われる場面に出くわすことがある。
歩道を走りながら歩行者にベルを鳴らすことも、当事者は相手への気配りと考えているかもしれないが、そもそも自転車のベルはクルマのホーンと同じ規定で、指定された場所や、危険の迫った場面でのみ使えるものだ。
無暗に鳴らせば違反になる。クルマを運転していても、相手に気付かせるため鳴らすことはありそうだが、本筋からいえば違反とされる可能性がある。
自転車は、軽車両なので、車道の左側を通行するのが基本だ。歩道を走ることは、やむを得ない場合に許されることなのだ。したがって、15項目のなかにある歩行者優先を実行するうえで、ベルを鳴らすのはやはり違反になる。ではどうすればいいか。
まずは、歩行者が安心して歩ける状況になるまで待って、脇を通り抜けるべきだ。そのうえで、歩行者と会話できるのだから、「自転車で通ります」と声を掛ければいい。そして歩行者が気付き、通り抜けできる余裕ができたら追い越す。歩道を結構な速度で走り抜けることは言語道断だ。ことに歩行者が高齢の場合、歩行中にふらつく可能性もある。
夜間に無灯火で走っている自転車もなお多い。自分は、街灯などの明かりで前が見えていると思うのだろうが、歩行者のみならずクルマの運転者も、無灯火の自転車には気づきにくく、接触の危険性が高い。クルマの運転でも、トンネルなどで無灯火のクルマがいる。自分が前を見えることと、相手が存在を認識できること、その両面が灯火の点灯にあることを知る必要がある。自転車の安全な利用の第一歩は、自分は歩行者ではなく車両に分類されることを意識するしかない。(2022/08/30 WEB CARTOP)
ながら運転でドラクエウォーク、自転車の男性はねて死なす…位置情報ゲームに警鐘
車の運転中にスマートフォンなどを操作する「ながら運転」が後を絶たない中、名古屋市でスマホの位置情報を利用したゲームをしながら運転したことが原因とされる死亡事故が再び起きた。
事態を重く見た愛知県警は、ゲーム運営会社に運転中には操作などができなくするよう改善を要請。事故遺族からは強い規制を求める声も上がる。
事故が起きたのは5月31日午後7時45分頃。同市西区の信号のない交差点を自転車で横断中の男性(当時55歳)が、帰宅途中だった県立高校の元教諭の男性(45)の軽乗用車にはねられて死亡した。
自動車運転死傷行為処罰法違反容疑で県警に逮捕され、その後釈放された男性は調べに対し、「スマホで『ドラゴンクエストウォーク』をしながら運転していた」と供述。事故を受けて県教育委員会は今月9日、男性を停職4か月の懲戒処分とし、男性は同日付で依願退職した。
ドラクエウォークはスマホの位置情報を利用し、移動する先々でモンスターと戦ったり、アイテムを取得したりするゲーム。場所限定で発生するイベントもあり、各地への移動を重ねるほど楽しさが深まる仕組みとなっている。
運営会社のスクウェア・エニックス(東京)によると、車の運転者らがゲームをできないよう、一定以上の速度で移動すると警告を表示したり利用を制限したりする機能を設けているという。ただ、電車などで移動してもある程度の利用は可能で、インターネット上では車や自転車に乗りながらゲームをしたとの書き込みが散見されるのが実情だ。
県警によると、位置情報ゲームが原因の事故で死者が出たのは、県内ではこれで3例目となった。2016年10月には、人気ゲーム「ポケモンGO」をしていた運転手のトラックに一宮市の小学4年の児童(当時9歳)がはねられて亡くなり、大きな社会問題となった。
今回の事故を受けて県警は6月上旬、運転中にはアプリを動かせないよう改善することを同社に要請した。ただ、同社は「対応についてはなんとも言えない」と述べるにとどまり、県警幹部も「運転者以外の同乗者や電車で移動する人たちがゲームをする権利まで縛るのは難しい」と明かす。
児童の父親(52)は愛息を事故で亡くして以降、再発防止のために全国で講演活動を行っている。父親は今回の事故に「またかという思い。ながら運転による事故は殺人と同じだと認識すべきだ」と憤り、「悲劇が繰り返される以上、走行中はゲームを利用できないようにすべきだ」と訴える。(2022/08/31 読売新聞)
自転車での単独転倒に注意! 市街地の舗装路面で気を付けたいシチュエーションとは
舗装されてきれいに見える市街地の道路ですが、そこには自転車の転倒を誘う様々な要因が隠されています。自転車で走行する際に気をつけたいシチュエーションを紹介します。
街の舗装路面に存在する、自転車の天敵たち
自転車による事故はもちろん避けたいものです。クルマやバイクが相手では大けがを負う可能性があり、歩行者に対しては追突や接触などでけがをさせてしまう恐れがあります。そして単独での自転車の転倒も、同様に注意が必要です。
誰のせいでもなく、自分の操作ミスで転ぶのは妙に気恥ずかしく「やっちまった」とバツの悪い気持ちを味わいます。それが軽度の打ち身や軽い擦り傷で済めば良いものの、骨折や打撲、頭部への衝撃など、後遺症が残るような大けがをしてしまう場合もあります。舗装された市街地の道路でも、転倒の危険性が潜んでいる場所があるのです。
まず気をつけたいのが、道路のいたるところにある3〜5cm程度の「小さな段差」です。自転車に乗っている誰もが一度はタイヤを取られて転びかけた、もしくは実際に転んだ経験があるかもしれません。
大きい段差であれば、まず乗り越えようとは考えないと思いますが、小さな段差だと「行ける」と判断するでしょう。その際、段差に対してできるだけ直角になるように進入すれば、タイヤが取られる可能性は低くなります。あるかないかぐらいの微妙な段差でも、角度が浅い状態で進入すると前輪がズルっとあらぬ方向に持って行かれることがあるので、くれぐれも注意が必要です。
いちいち避けていられない「マンホール」も要注意です。丸い鉄板の上を普通に直進する分には問題ありませんが、雨で濡れていなくてもマンホール上でのブレーキングやハンドルを切る動作はタイヤが滑ってしまい、転倒の恐れがあります。
なかでも気をつけたいのが「死角からのマンホール」です。交差点などを曲がろうとした際、カーブの先にそれまで見えていなかったマンホールが急に現れることがあります。安全に避けることができれば良いのですが、コーナリング中にマンホールの上に乗ってしまうとかなり危険です。曲がり角の先には何が待ち構えているか分からないので、右左折は徐行しましょう。
マンホールを上回る凶悪な存在が、道路脇のU字溝や側溝のふたとして使われている「グレーチング」です。格子状の鉄板はタイヤがグリップする面が極端に少なく、少しでも油断すると一瞬で転倒します。そしてグレーチングの恐ろしいところは、設置されている場所が車道の端に多い、という事です。
車道で転倒すると後続のクルマに轢かれてしまうという恐ろしい結果を招く可能性があります。可能な限り、グレーチングの上を走行することは避けた方が良いでしょう。
また、歩道などに使用されている幅が広いグレーチングの場合、ロードバイクのような細いタイヤだと隙間にはまってしまう可能性があります。
ただでさえ危険を感じるマンホールやグレーチングですが、雨などで濡れている時は危険度が倍増するので、くれぐれも気をつけましょう。
自転車は基本的に車道を走らなければいけない乗り物ですが、危険を回避するために歩道を走行することが許されています。もちろん歩行者優先で徐行が前提ですが、この低速域での走行で転倒を誘う存在が歩道にはあります。それが、マンションや商業ビルの入り口付近などに敷かれているツルツルの「タイル」です。歩行者を避けるために車両を一時停止させた瞬間や、ブレーキをかけた際にツルンと滑る場合があります。
そして歩道では、点字ブロックも要注意です。メーカーによっては滑りにくい素材を使用していますが、なかにはかなり滑りやすいものもあります。つまり「小さな段差」と「タイル」の合わせ技で転倒を誘うのです。
歩道はほかの歩行者も歩いている場合が多く、混雑している場所で転倒すると巻き込んでしまう恐れがあるので、自転車を降り、押して歩くことをおすすめします。
単独で転倒の恐れがあるいくつかシチュエーションを紹介しましたが、もちろんこれだけではありません。空き缶などのごみ、粒が細かい砂利、うっすら広がる苔などのほか、予想外の状況が突然現れるかもしれません。
自分の転倒だけでなく、ほかの人を巻き込んだ大きな事故に発展する可能性もありますので、たかが自転車の運転と油断せず、常に細心の注意を払って走行したいものです。(2022.09.01 バイクのニュース)
電動アシスト自転車のバッテリー盗み ネット転売か 男を検挙
大阪府内で70台あまりの電動アシスト自動車からバッテリーを盗んだとして、25歳の被告が検挙されました。警察は、ほかにも被害が相次いでいることから注意を呼びかけています。
警察によりますと、大阪・門真市の無職、藤澤和輝被告(25)はことし4月、高槻市の集合住宅で電動アシスト自動車に取り付けられているバッテリー1個を盗んだとして逮捕・起訴されました。その後の捜査で去年7月からことし4月までの間、高槻市や門真市などで75台の自転車からバッテリーを盗んだ疑いがあることがわかり、警察は29日までにすべての書類を検察に送りました。
団地やマンションの駐輪場などで、バッテリーを固定する鍵をドライバーで壊す手口で盗みを繰り返し、バッテリーはフリマアプリを通じて2万円ほどで売っていたとみられるということです。調べに対し、「バッテリーを盗むニュースを見て自分も稼げると思った。遊ぶ金がほしかった」と供述しているということです。
警察はほかにも被害が相次いでいることから▼バッテリーは外して自宅で保管することや▼ワイヤー錠などをかけて2重にロックするなど注意を呼びかけています。
【令和2年以降 被害目立つ】
電動アシスト自転車のバッテリーが盗まれる被害は、おととし(令和2年)以降、大阪府内で目立っています。大阪府警によりますと、去年(令和3年)は366件とおととしの3倍余りに急増し、ことしも先月(7月)末までに107件確認されているということです。
警察は被害を防ぐため、▼バッテリーを固定している鍵の抜き忘れに注意するほか、▼バッテリーは外して自宅で保管することや、▼ワイヤー錠などをかけて2重にロックすること、▼自転車にカバーをかけて駐輪すること、それに▼被害にあったときのためにシリアルナンバーを控えておくよう呼びかけています。
【電動アシスト自転車を使っている人は】。
バッテリーを盗まれたことがあるという30代の男性は、「駅前に止めていたらバッテリーの鍵を壊されて盗まれました。盗難被害が相次いでいることはニュースで見て知っていましたが、被害に遭うとは思わず驚きました。バッテリーは4万円ほどで買い直しました。今は、備え付けの鍵に加えて専用のワイヤ錠をつけて2重にロックしています」と話していました。
また、日頃から電動アシスト自転車を使っているという70代の男性は、「バッテリーの盗難が増えていると知って専用のワイヤ錠を買いました。さらに、自転車にカバーを掛けて盗難の対策をしています。高価な物なので盗まれないか心配です」と話していました。
子どもの幼稚園の送り迎えに電動アシスト自転車を使っている主婦は、「バッテリーが狙われているのは知りませんでした。備え付けの鍵以外は何もしていないので、ほかの対策も考えていきたいです」と話していました。
【盗難対策は】
大阪・阿倍野区の自転車販売店には、今月(8月)だけでもバッテリーの盗難被害にあったという客が数人、来店しています。販売店によりますと、新型コロナの影響で密を避けて外出するために電動アシスト自転車の人気が高まる一方、バッテリーの盗難の被害も増えているということです。
店では被害の増加について、▼バッテリーには自転車のような防犯登録がないことや▼フリマアプリで誰でも商品を出品できるようになったことが背景にあるのではないかと考えています。
バッテリーは、4万円から5万円のものが多く、自宅の駐輪場でバッテリーを車体に固定する鍵をかけ忘れて置いていたり、鍵をかけていても工具を使って壊されたりして盗まれるケースが多いということです。
では、具体的にどのような対策を取ればいいのでしょうか。
販売店によりますと、自宅に止める場合は、バッテリーを外して家の中に保管することが重要だということです。また、外出先の駐輪場に止める場合や毎回、家に持って帰るのが難しい場合は、バッテリーと車体を専用のワイヤ錠などで固定し、備え付けの鍵とともに2重にロックする方法が有効だということです。
この店では最近は電動アシスト自転車を購入する人のおよそ7割がワイヤー錠を取り付けているということです。「自転車ヒーローあべの店」の山口泰生さんは「ワイヤー錠を使えば、毎回、バッテリーを取り外さなくてもいいので手軽に対策ができます。見た目からも盗難されづらくなると思うので電動アシスト自転車を使う人はぜひ検討してほしいです」と話していました。(08月29日 NHK)
「無断駐輪 金3万円申し受けます。」迷惑な自転車ユーザーへの対抗策 法的に有効?
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、自転車を活用する人が増えているという。しかし、繁華街やビジネス街では自転車を収容する場所は十分には用意できていないのが実情だ。
駐輪場ではない場所に置いてしまう人への警告として「無断駐輪したら●万円」など、独自のルールを掲示する施設も出てきた。
都内在住のJ子さんが先日、港区内の繁華街を訪れると、テナントが多数入るビルの一階に「無断駐輪 金3万円申し受けます」という掲示があったという。J子さんは「こんなに狭いスペースに自転車を置く人がいるのか?と思うような狭い場所で、ここに停められたら上のフロアに出入りするにも大迷惑だと思いました」。
無断駐輪が悪いことは疑いようがないものの、このような措置は、法的には有効なのか。もし無断駐輪してしまった場合には、支払う義務はあるのか。鬼沢健士弁護士に聞いた。
●従わないといけない?
ーー無断駐輪された施設が怒るのは無理ないことですが、少し停めただけでも3万円など支払う義務はあるのでしょうか
法的には、実際に発生した損害額のみを賠償すればいいとされています。無断駐輪によって2〜3万円分の損害が発生したことを証明しないと、オーナーが損害賠償を請求することはできません。
なお、無断駐輪した場合には、警告の張り紙を根拠に、損害賠償の合意(民法420条)があったとみる余地はあるかもしれませんが、無断駐輪する人との間で合意が成立したといえる場面はほぼないでしょう。
ーーとはいえ、とめられた側からすれば、非常に迷惑であることに.変わりありません。無断駐輪に悩む人は、どのように対応すれば良いのでしょうか。
無断駐輪をされた場所の所有者や管理人は、損害賠償を得るのも困難であり、車両をロックすると加害者になってしまうという、非常に気の毒な立場です。
無断駐輪のリスクが軽すぎる反面、無断駐輪をされる側の負担が重すぎる事態は否定できず、個人的には、もう少し無断駐輪をされる側を守る法整備がされてもいいと思います。(2022/08/29 弁護士ドットコムニュース)