October 06, 2022

危険を想定してない人が多い

関東でも気温が下がってきました。


明後日は二十四節気の17番目、寒露です。夜が長くなり、露がつめたく感じられるころ、雁などの冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、蟋蟀(こおろぎ)などが鳴き始めるころ、とされています。さて、そんな時期ですが、最近の自転車関連のニュースをいくつか取り上げてみたいと思います。


当て逃げ自転車が“ながら運転” スマホ手に持ち車に“ドカーン” 謝罪せず男が逃走



当て逃げ事故をとらえたドライブレコーダーの映像。9月30日、埼玉・所沢市で事故が起きた。信号が赤のため、車が停止する。その直後、何かが当たったような音が...。

後ろのドライブレコーダーで確認してみると、自転車が猛スピードで、車の後ろにぶつかる様子がとらえられていた。ライトをつけ、ふらふらと自転車を運転する男。右手にはスマホを持ち、視線を下に向け、前方は見ていないように見える。すると、車に追突してしまった。

追突したあと、男は驚きの行動をとった。追突した男は謝罪もせず、立ち去った。車を運転していた男性は、車から降りて追いかけたが、男に逃げられたという。追突被害にあった男性「当てられて、(自分が外に)出た時には、あわてて逃げようとしている感じで。そのまま自転車に乗って行ったから、特に謝罪はなかったです」

車を運転していた男性は、事故の瞬間をこう語る。追突被害にあった男性「コツンとか、かわいい感じの事故じゃなくて、バイクが突っ込んだくらいのすごく大きい衝撃で」車には、傷が残されていた。

追突被害にあった男性「一番大きいところはこのあたりなんですけど、ガッツリ、ごりっと削れていますよね。(修理した場合)下手をすると、20万を超えるぐらいの損害」車には複数の傷があり、修理には20万円を超える可能性もあるという。

今回の当て逃げに対して、男性の怒りは...。追突被害にあった男性「やっぱり、ショックが大きいですよね。犯人に対して、なんで逃げるんだよという怒りの気持ちもありますけど、自分の大事な車、買って半年くらいなんですけど」男性は今後、被害届を出すか検討するという。(2022年10月4日 FNNニュース)


動画を見ると、かなりの速度でぶつかっています。幸い乗用車の車体形状やバンパー等がクッションになり、頭への直撃が避けられていますが、これが例えば荷台が箱になっているトラックだったら、頭から衝突して、頭部に相当のダメージを負っていたのではないかと思います。

おそらく、今初めて「ながらスマホ」をしたのではないと思います。適当な間隔で前方を確認しながら、スマホを見ていたのでしょう。しかし、一瞬スマホのコンテンツに気を取られたか、見入ってしまって、前方の確認が遅れたということではないかと思われます。

もし交差点などで飛び出してしまえば、命を落とすようなケースだって十分に考えられます。命拾いをしたわけです。このケースで教訓にすべきは、走行しながらスマホを見るくらい簡単と思っている人でも、つい見入ってしまえば、容易に事故になり、命を落としかねないということでしょう。

これだけの衝撃で衝突しておきながら、当て逃げをしたのは言語道断であり、ただ信号待ちをしていただけのクルマのドライバーにとっては災難以外の何物でもありません。もちろん、被害届が出されて罪に問われたり、賠償請求されることもあるでしょう。自分は大丈夫でも、歩行者などを死傷させるリスクがあることも留意すべきです。


中央道に自転車進入か 情報カメラが捉えた危険行為 県警「目撃したら通報を」【長野】

逆走1日、中央道に自転車が進入する様子が複数のカメラに収められていました。自動車以外の高速道路への立ち入りは禁止されていて警察は注意を呼び掛けています。

1日午後1時すぎ、中央道下りの諏訪湖サービスエリア。入り口付近に設置されたテレビ信州の情報カメラに映り込んできたのは…本線の方面へと向かう自転車。その2分後には再びサービスエリア方面へと戻ってくる様子が映っていました。

自転車はさらにおよそ300メートル離れた出口付近にあるガソリンスタンドに設置された防犯カメラにも…

ガソリンスタンドの担当者 「何で自転車がいるんだろうって感じですけど、下との出入り口がある所に戻っていて自転車を持ち上げて出て行ったという形ですね」

自転車に乗っていたのは男性とみられその後、中央道上り側のサービスエリアへとつながる道へ立ち去ったといいます。高速自動車国道法では自転車をはじめ歩行者、排気量125cc以下の自動二輪車の高速道路への立ち入りを禁止しています。

県警高速道路交通警察隊 小池清副隊長 「当然危険ですので高速自動車国道に直接つながっている場所ですから当然自転車等で走行するのはやめていただきたい」

警察は高速道路への自転車などの立ち入りを目撃した際は110番通報するよう呼び掛けています。(2022年10月3日 日テレニュース)


時々、自転車の高速道路やクルマの専用道への誤進入が報じられます。だいたいは逆走であり、もともと一般道を逆走していて、そのまま進入してしまったのだと思います。自転車の左側通行など意識していない人が多い、日本独特の現象と言えるでしょう。

つまり、自転車を歩道走行させるという、日本の自転車行政の致命的な誤りと、その状態が長年是正されていないために発生していると言えるでしょう。歩道でもどこでも、どちらの方向へも走行している人が多いため、車道を逆走するのも平気な人が多いのは明らかです。

このような根本的な問題がある限り、起こり続けると思われますが、重大事故につながりかねません。元々高速道路の降り口から進入されるとは想定していないと思いますが、高速や専用道路の出入り口の数は限られると思いますので、自転車の誤進入を防ぐための構造物などを設置していくしかないのではないでしょうか。


運転免許返納などの高齢者対象に自転車の交通安全教室 泉佐野

免許返納自転車の事故が相次ぐ中、運転免許を返納するなどして自転車を利用する高齢者を対象にした交通安全教室が大阪・泉佐野市で開かれました。

この教室は泉佐野市の自動車教習所で開かれたもので、28日は、運転免許を返納するなどしてふだんから自転車を利用する70代から80代の9人が参加しました。

はじめに自転車の走行を映像で体験できるシミュレーターを使って、子どもや車が急に飛び出してくるケースなど自転車を運転する中でどこに危険が潜んでいるのか学びました。このあと、屋外で実際に自転車に乗ってみると、赤信号に気づかず交差点に入りそうになった参加者もいて、警察官から事故を防ぐために交通ルールを徹底して守ることや、走り出すときは左右と右後ろを確認することなど指導を受けていました。

参加した77歳の女性は「10年ほど前に運転免許を返納してから買い物などで自転車を利用しています。左右や後ろの確認がおろそかになっていたことが分かり、勉強になりました」と話していました。泉佐野警察署の中村俊夫 交通課長は「高齢者の事故ではヘルメットをかぶっておらず頭をぶつけてしまい亡くなるケースが非常に多い。これからの時期、日が落ちるのも早いので、ヘルメットと反射板をつけて安全に自転車を利用してもらいたい」と話していました。

【高齢者の自転車事故の現状】

大阪府警察本部によりますと、府内ではことしに入ってから先月(8月)末までに交通事故で死亡した人は96人で、このうち自転車の事故は21人と全国で最も多くなっています。このうちおよそ半数の10人が65歳以上の高齢者だということです。10人のうち、9人が交差点やその周辺で事故にあっていて、出会い頭の事故が目立っています。

去年(令和3年)までの過去5年間で高齢者の自転車の事故自体は減少傾向にあるものの、1年間で死亡した人の人数は20人前後とほぼ横ばいになっていて、高齢者の死亡事故をどう防ぐのかが課題になっています。
警察が5年間さかのぼって自転車の事故で死亡したおよそ100人の高齢者のけがの部位について調べたところ、およそ7割が頭を強く打ったことが原因でした。いずれもヘルメットは着用していませんでした。

ヘルメットを着用していない場合は、着用した時と比べて死亡するリスクが4倍高くなるというデータもあるということです。来年4月までにすべての人にヘルメット着用の努力義務が課されることになっていて、警察は自転車に乗車する際には身につけるよう呼びかけています。

【専門家“能力の低下原因”】

交差点での死亡事故が多いことについて、自転車駐車場整備センター自転車総合研究所の古倉宗治 所長は、「高齢者は足腰の力が衰えているため、交差点で一時停止をすると再びペダルを踏んで発進することに相当な力を必要とすることから『もういいや』と飛び出してしまい事故につながると考えられる」と指摘しました。

さらに、「認知機能も低下していることから車が近づいても適切に行動できないことも大きな原因だと思う。自分の身体的な能力や認知能力を理解して、自転車のルールをしっかり守ってもらいたい」と話しています。そのうえで、古倉所長は「ヘルメットを使うことが死亡事故の防止になる。高齢者は嫌がることがあるが、最近のものはデザイン性に優れていて、かぶりやすくなっているので自分の身を守るためにヘルメットをかぶってもらいたい。

車の運転手に存在を認識してもらえるような目立つ服装をしたり、自転車のライトをつけたりすることも重要だ」と話しています。一方で、車の運転手も注意が必要で、「ドライバーに対する教育や危険な運転の取締りも徹底してもらいたい。自転車の動きをよく見て、事故にならないような運転を心がけてほしい」と話していました。(09月28日 NHK)


高齢者が運転免許を返納した場合、現実的で身近な移動手段は自転車ということになるでしょう。しかし、かなりのブランクがある人も少なくないと思われます。そう考えると、このような講習には意味があり、事故防止に重要な役割を果たすことが考えられます。

免許返納の妨げになってしまっては意味がありませんが、返納時の自転車講習は必須ということにしてもいいくらいでしょう。私も、後方を確認せずに、いきなり道路を横断するなど、危ない高齢者を見ることがあります。自転車くらいと、なめてかかっている人も多そうなので、本人の安全のため、ぜひ推進すべきと思います。


言葉と一緒にルールも 留学生へ自転車安全教室



国が違えば決まりやマナーも違います。外国人留学生に日本の正しい自転車のルールを知ってもらおうと、4日福岡市で安全教室が開かれました。

「自転車は車の仲間だと思いますか?歩行者の仲間だと思いますか?」「歩く人と同じグループだと思う人、手を挙げて」「自転車は車の仲間です。これ忘れないでください」

多くの生徒が間違えてしまいました。安全教室に参加したのは、福岡市東区の愛和外語学院に通うネパールやベトナムなどからの留学生です。学校には約340人が通っていますが、便利な自転車の利用者が多く、事故も毎年の様に起きているそうです。

コロナ禍による入国規制が緩和され生徒も増加傾向にあることから、事故防止のため日本の自転車のルールを知ってもらおうと学校が警察に要請し、3年ぶりの開催となりました。信号機がない交差点はどうすれば安全に渡れるかなどを確認します。

女子留学生「自転車に乗るときは、車側に行くことがわかりませんでした」
男子留学生「信号を渡るとき右左をちゃんと見て渡ります」

日本語もなかなか達者な留学生たちですが、安全を守る交通ルールもしっかり身につけてくださいね。(10/04 KBCニュース)


外国人留学生にとっても、自転車での移動は身近で現実的だと思うので、これも必要な講習だと思います。ただ、せっかく交通ルールを知ってもらっても、日本人は全然守っていないじゃないかと言われそうです。守っていない人が多いことによる危険性も含め、自身の安全のために知ってもらうべきでしょう。


私でも自転車をはねてしまうかも!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第11回



JAF Mate誌の人気コーナー「危険予知」の監修者である大阪大学名誉教授の長山先生に聞く、危険予知のポイント。本誌では紹介できなかった事故事例から脱線ネタまで長山先生ならではの「交通安全のエッセンス」が溢れています。

私でも自転車をはねてしまうかも!?

編集部:今回の問題は住宅街を抜ける片側1車線の道路で、路地から自転車が急に飛び出してくるというケースです。このような状況で飛び出されたら、ドライバーとしては対処しようがないような気がしました。

長山先生:私も今回の写真を見たとき、「自分でも下手をすると、自転車をはねてしまいかねない」と感じました。歩道がなく脇道が道路に直結している狭い道で自転車が飛び出してくることは、事故の危険性が高い最も恐ろしいことです。自転車の姿が直前まで見えないので、タイミングによっては事故を回避するのはかなり難しいですね。

編集部:そこで「とびだし注意」の看板とカーブミラーに注意することが大切になるのですね。

長山先生:そうです。今回の場所には、事故の危険性をドライバーに伝える「とびだし注意」の警戒看板がありました。このような警戒看板は実際に事故が起きた場所に設置していることが多いので、ドライバーにとって有益な情報といえます。

危険予知また、カーブミラーがあれば、飛び出す自転車や人を事前に確認できますし、はっきり映っていなくても、脇道があることがそこから分かるので、注意することができます。

看板やミラーに気づいたドライバーは飛び出しの危険性を意識して走るので、突然の飛び出しにも対応することが可能となり、事故を防ぐことができるのです。

編集部:時々、いつ設置されたのか分からないような古い看板もあって、軽視してしまうこともありますが、写真の看板はきれいで、わりと新しく設置されたもののようなので、最近にも飛び出し事故があったのかもしれませんね。

長山先生:そうですね。このような看板は、公安委員会が設置する「警戒標識」と違って標語的なものも多いので、ドライバーに対してどれほど強い効果を持っているか疑問ですが、地域の警察署で設置しているものは、その場所での事故件数や事故事例が元になっているので注意する必要がありますね。(以下略 2022年09月24日 くるくら)


自転車の一斉取締り「一時不停止」が最多 県警が指導を継続

一時不停止秋の交通安全運動にあわせて行われた岡山県警の自転車の一斉取締りでは「一時不停止」が最も多く、警察は街頭での指導を続けるとともに、これから日没が早くなることからライトの点灯などを呼びかけています。

岡山県警によりますと、県内ではことし8月末までに、自転車がからむ交通事故は590件と、去年の同じ時期より98件少ないものの、死者は8人多い13人、大けがをした人は3人多い95人となっています。自転車の安全利用を促そうと、秋の全国交通安全運動にあわせて9月20日、県内55か所で一斉取締りが行われ、違反者に交付された「指導警告票」は526件に上りました。

内訳をみると「一時不停止」が最も多く174件で、次いで並んで走る「並進」が83件「右側通行」が80件となり、イヤフォンをつけたままの運転なども目立ったということです。警察は「『一時不停止』は重大事故に直結する可能性が高い」として、必ず止まって左右を確認するよう呼びかけています。

そして今後も街頭での指導を通して、自転車の一時不停止や飲酒運転・信号無視などは、車と同じように法令で禁止されていることを周知することにしています。また日没が早くなるこれからの時期、ライトの点灯や夜光反射材の着用で、被害者にも加害者にもならないよう呼びかけています。(10月05日 NHK)


一時不停止の自転車を見るのは日常茶飯事であり、よくそんな飛び出し方が出来るものだと、見ていて驚くような人もいます。当人が死傷するのは自業自得としても、事故に巻き込まれる歩行者やサイクリスト、加害者となってしまうクルマのドライバーにとっては、たまったものではありません。

自転車の特性から言って、なるべく止まりたくないのは理解出来ますが、タイミングが悪ければ死傷事故になるのは間違いありません。カーブミラーも見ない人が多いでしょう。一時不停止させないようにするのは、なかなか難しいと思われますが、死傷事故に直結する危険であることを、辛抱強く啓発していくしかなさそうです。


自転車は“歩道か車道か”問題… 原則車道だが路肩に車があるときは?子どもの場合は?

原則車道知っているようで知らない「自転車の交通ルール」

自転車は「原則、車道を走るのがルール」というのはご存じですよね。では、幼い子どもが自転車に乗るときも車道を走らないといけないのでしょうか?…意外と知らない自転車の交通ルールを調べました。

歩道から突然、車道に出てくる自転車…。危険な運転による自転車事故が相次いでいます。逆に自転車を運転している人からは…。

(街で自転車に乗っている人)
「自転車専用レーンを走っていても(車に)『邪魔だ』とクラクションを鳴らされる」
「歩道か車道か問題。じゃあどこを走ればいいのみたいな…」

(記者)
「今から名古屋市内を実際に自転車で走ってみます」

名古屋市中区にあるCBCテレビを自転車で出発。自転車は法律上“軽車両”です。つまり、車の仲間なので原則、車道の左端を走るのがルールですが…(以下略 2022年10月4日 TBSニュース)


これも今始まった話ではありませんが、ルールやどういう危険性があるか理解していない人が多すぎます。ルールの周知を図るのも重要ですが、根本的には自転車インフラの整備を進め、その走行空間を確保して、車道走行を当たり前にするしかないでしょう。

海外でも、ルール違反の人がいないとはいませんが、車道走行が昔から当たり前で、その原則が徹底されている国では、一定の秩序が出来ています。決められた自転車走行空間を走るのが安全であり、逆走したりせず、流れに沿うのが一番無理なく走れてラクなので、自然と秩序も形成されていくわけです。

記事に出てくる中で、歩道が途中で終わっていたり、いきなり狭くなっているようなところでは、自転車が急に車道に飛び出してきます。本当は後方を確認すべきですが、クルマのほうで避けてくれると思うのか、それは期待できません。このような場所は、容易に危険が想定されるので、是正していくべきでしょう。


ママチャリ持って鉄道へ JR紀勢線、マイカー社会に小さな風穴

サイクルトレイン紀伊半島の海岸線を縫うように走るJR紀勢線。「きのくに線」の愛称で親しまれる和歌山県内区間のうち、御坊(御坊市)〜新宮(新宮市)間の普通列車が「サイクルトレイン」になった。

自転車を解体することなく、そのまま列車内に持ち込め、追加料金もかからない。予約は不要。平日は午前9時から終電まで、土日祝日は終日全ての列車が対象という気軽さだ。

サイクルトレインというと、サイクリスト専用だと思われがちだが、さにあらず。意外に地元客の利用が多い。「便利ですね。(ロードバイクやクロスバイクではなく、)ママチャリやから、逆に目立ちます。『えっ、これで乗って来たん?』って」

2022年9月上旬、紀勢線に乗ると、ママチャリを車内に持ち込み、楽しそうに話し込む親子と出会った。和歌山県白浜町の椿温泉で旅館「しらさぎ」を営む熊野徹児さん(49)と中学1年生の元貴くん(12)だ。

熊野さん親子は21年9月、紀伊田辺(田辺市)〜新宮間でサイクルトレインのサービスが始まると、鉄道と自転車を組み合わせた小旅行に繰り出すようになった。

紀伊勝浦駅(那智勝浦町)で降りてランチにマグロ丼を食べ、太地町のくじらの博物館に行き、道中で公衆浴場に立ち寄る。紀伊田辺駅で降りて、みなべ町の小目津(こめづ)公園で遊ぶ。

「車なら気づかない景色と出合えるのがサイクルトレインの魅力。次は(印南町の)かえる橋とかええなあ、と考えています」(徹児さん)

サイクルトレイン「ガラガラなのがもったいない」乗客減を逆手に

紀勢線の利用状況は厳しい。特に県南部の白浜(白浜町)〜新宮間の輸送密度(1キロメートルあたりの1日平均旅客輸送人員。平均通過人数とも言う)は20年度、608人まで落ち込んだ。

国鉄から分割民営化された1987年度は4123人だったが、沿線の人口減少や高速道路の整備に伴って乗客は減る一方。新型コロナウイルス禍がさらに追い打ちをかけた格好だ。

しかし、この乗客の減少こそが、新たなアイデアの芽を生んだ。(2022.10.3 日経ビジネス)


私は以前にも何度か書いていますが、趣味のサイクリスト向けのサイクルトレインばかりでなく、地元の人の日常の移動の利便性の点でも、電車に自転車を持ち込み可能にするのは有意義だと思います。ローカル線以外でも、例えば昼間ガラガラの路線などであれば、十分に可能だと思います。

どこの路線でもそうとは言いませんが、それが利用率向上にもつながる可能性があります。鉄道が存続すれば、地元の人たちにとってもいいことであり、地域振興にもつながります。ずいぶん前から実施している路線もあり、実は新しいアイディアでもなんでもありません。

もちろん、駅の構造などで階段があるなど難しい場所もあるとは思います。あればエレベーターを使ってもらうなどして、出来る駅から進めていけばいいと思います。鉄道会社の判断ですが、これはやらない手はありません。少なくとも、試してみて損はないのではないでしょうか。


水の上を自転車で走る!最新アクティビティ体験で仁淀ブルー満喫【高知】



全国トップクラスの水質を誇る清流・仁淀川。
流域の6市町村では11月26日まで、トレッキングなど53のプログラムが楽しめる「仁淀ブルー体験博」が開かれています。

川辺世里奈アナウンサー 「仁淀川の魅力を思いっきり満喫できるアクティビティがあるそうなんですが、これ?なにこれ、ジムにあるやつみたいな。あれは?バナナみたいなものがありますよ。バナナの上に自転車?」

不思議な乗り物があるのは、仁淀川町にある「仁淀川アウトドアセンター」です。クリスタルカヤックやサップに加え、最新アクティビティが体験できます。

古味さん「水上自転車です」
川辺アナ「水上自転車?初めて聞きました」
古味さん「水の上を自転車のように乗ることができます」

ライフジャケットを装着し乗り込みますが…

古味さん「では下がって…」
川辺アナ「ちょっと待ってください!落ちないですよね?」
古味さん「大丈夫です」
川辺アナ「すごい安定してますね」

ペダルに足をかけ漕ぎ始めると…

川辺アナ 「わ〜すごい、これなんだおもしろい!水の上を滑っているみたい」

初心者でも簡単に乗れました。

川辺アナ 「アユアユアユ!すごいかわいい!いっぱいいる!」「バランスを気にしなくてよかったので、景色とか川の底の風景をのんびり見ることができました」(以下略 2022年10月4日 FNNニュース)


これはユニークな自転車体験です。仁淀川のような清流であれば、水にも親しめますし、乗ってみたくなる人は多いに違いありません。最近流行のスタンドアップパドルボードもいいですが、より簡単に誰でも乗れますし、人気も出そうです。これを使って観光振興につなげられる場所は、ほかにもありそうです。


自転車で沖縄観光はいかが? 経済効果は? ニーズを探る

沖縄観光健康増進や観光の新たなコンテンツにつなげようと、りゅうぎん総合研究所(伊藤和美社長)は自転車活用実態の調査に取り組んでいる。

一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンによると、サイクルツーリズムの国内マーケットは、年間約1315億円と推計されている。沖縄県内では明確な統計がなく、誘客戦略を立てにくい。県内での現状や課題を把握し、サイクルツーリズムの施策提言などにつなげたい考えだ。

りゅうぎん総研は2020年に調査リポートで、サイクルツーリズムによる差別化戦略をまとめた。リポートによると、県内で離島を含め30社以上がレンタサイクル事業を展開。貸出期間は4日以上が多く、滞在日数が比較的長いということが分かった。また、夏場以外に貸し出しが多いことから、閑散期の平準化策として有効としている。

ルーツ・スポーツ・ジャパンの「サイクリスト国勢調査2021」によると、サイクルツーリズムで地域を訪れる際の予算は、1回当たり平均約3万7千円。18年調査時に比べ6千円増額した。直近1年間にサイクルツーリズムを経験した人は、18年よりも、訪問先での消費や体験の幅が広がっている傾向がみられた。

サイクリストの県内での消費額は、統計がなく詳細な市場規模などは不明だ。ただ、県内の現状や課題を把握し、ニーズに合った商品開発を進めることで、県内消費額の増加や滞在日数の長期化が見込める。

先進地の広島県と愛媛県の「瀬戸内しまなみ海道」を活用したサイクルツーリズムでは、国内のほか欧米などの国籍のサイクリストからも満遍なく選ばれるなど、実績を残している。

りゅうぎん総研の及川洋平研究員は「環境に優しい自転車での観光を促せる上、冬場の路面凍結の恐れがないことで他県との差別化もできる」と意義を話す。サイクリングルートの整備などは、市町村単位ではなく県全体で取り組みを進める必要があるとし「より詳細なデータを収集したい。調査への協力をお願いしたい」と呼びかけた。

実態調査は10月末まで。回答のURLは https://forms.office.com/r/1KRreCQ0t6 (2022年9月12日 沖縄タイムス)


沖縄はモノレール以外に鉄道がなく、多くの旅行客はレンタカーを使うでしょう。しかし、コロナで大幅に稼働率が下がって、台数が減らされたため、旅行客数が回復してくるとレンタカーが不足して困っていると聞きます。その代替に一部でレンタサイクルが使われたとも聞きました。

ただ、自転車だと移動に時間がかかったり、家族の脚力が違う、荷物が少ししか運べないなど、移動手段として使うには不便なことも多く、レンタカーの代替とするには難しい面もあります。しかし、自転車で沖縄を走るのを目的に、ということであれば、また違ってくる可能性もありそうです。調査結果が注目されます。







◇ 日々の雑感 ◇

エンゼルス大谷翔平選手、投打で規定回数・規定打席に到達する前人未踏の偉業達成です。MVPはジャッジ選手になるかも知れませんが、そもそも単なる新記録と歴史を作る史上初の偉業では比較にならないと思います。

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この記事へのコメント
cycleroadさん,おはようございます.

1番目の事件のニュース映像は私も朝のA放送局のTV番組で見ました.自転車だからと甘く考え過ぎている人がものすごく多いのは本当に困った問題です.これでは子どもに正しく安全な自転車の乗り方,走り方の手引きなどできる筈もありません.

列車内へ自転車を完成車のまま持ち込みを可とするサービス,何とか多くの鉄道事業者の間で実現させて欲しいですね.これはバスではおそらく無理と考えられますから.
Posted by マイロネフ at October 08, 2022 08:35
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
ながらスマホで自転車に乗れば、簡単に死に至りかねない危険があるのに、そのことに対する想像力の欠如は甚だしいと感じますね。

地域によっては、路線バスの前後にラックを取り付け、自転車ごと運んでくれるサービスも出始めているようです。
まだまだサイクルトレインやバスを使うという移動方法の認知度が低く、ニーズも少ないのが妨げとなっているようですが、少しずつ広がっていくかも知れません。
Posted by cycleroad at October 09, 2022 13:59
糞爺の子供の頃(小学生)
学校で自転車の乗り方をとおして、交通ルールを学んだものだが、今の小学校では、教えないのだろうね〜♪
中学生、高校生の右側走行を見ると、教えられていないんだね。
教師は忙しいというのを理由にね♪
性教育もそう〜♪性教育が道徳教育の代わりになっている。

情け無いね〜(;^_^A
Posted by カメラ小僧 at October 19, 2022 13:10
カメラ小僧さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
各校で違うかも知れませんが、交通ルールの教育が不十分か、生徒の理解度や真剣度が足りないということなのでしょう。
生命に直結しかねない問題でもあるので、ルールを守れていない、守る気がない生徒をよく見かけるのは、憂慮されることではありますね。
Posted by cycleroad at October 21, 2022 14:23
 
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