October 24, 2022

子どもには子供の都合がある

自転車に好んで乗る子どもは多いでしょう。


一定の年齢になると多くの子どもは自転車を欲しがります。しかし、当然のことながら自転車が好きな子どもばかりとは限りません。最初は熱中しても飽きてしまったり、もっと別なことに興味が移って乗らなくなってしまったり、いろいろな理由で乗る機会がなくなる子どもいます。

サッカーとか野球など別のスポーツや、いろいろな遊び、関心を持つものが多い中での一つということになるでしょう。ただ、自転車は、他のスポーツをしに行ったり、友だちと遊ぶ時の移動手段となる場合もあるはずです。国や地域によっては通学の手段ですし、習い事やアフタースクールなどに通う手段かも知れません。

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つまり、子どもにとっても、単に自転車に乗ることだけが目的とは限らず、自転車を使うシーンはさまざまということになります。子どもたちの生活の中での自転車の乗り方、使われ方を考えた時、もっと違う選択肢があってもいいのではないかと考えたメーカーがあります。主に子供向けの自転車を展開している、Woom 社です。

出来た自転車が、“Woom NOW”、6歳以上を対象とし、優れた機能とスタイリッシュな外観を備えた画期的な自転車とアピールしています。この自転車、いわば子供用のカーゴバイクです。子どもが荷物を積んで走ることを前提に設計された、今までにない自転車です。

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これまで、このブログでも『子どもを乗せる』カーゴバイクはいろいろ取り上げてきましたが、『子どもが乗る』カーゴバイクというのは、聞いたことがありません。なるほど、新しいコンセプトです。ただ、カーゴバイクと言われて思い浮かぶような、大人用のカーゴバイクとは形が違います。

サイズを子供用にしたとしても、一般的な形のカーゴバイクだと、どうしても取り回しが難しくなります。車体の長さやホイールベースが長くなってしまって、子どもが安全に乗るのには無理が出てくるでしょう。そこで、荷物を載せる部分は、ハンドルの前にあるビルトインカーゴラックと呼ぶ小さなラックになっています。

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子どもは宅配の仕事をしたり、商売で荷物を運んだりするわけではありません。子供が運ぶのは、バックパックとか手提げカバン、サッカーボール、スケートボードといった遊び道具が主でしょう。大きなカーゴスペースは必要ありません。ラックでも十分です。

ただ、運ぶものの形状はいろいろでしょうから、日本のママチャリのような前カゴだと具合がよくありません。入らないものも出てきます。そこでラックにしてストラップで抑える形にしました。一方、荷物を載せた時の重心を下げ、フラついたりしないよう、前輪のタイヤを小さくしています。

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フロントラックは折りたたみ式なので、何も載せない時にはたたんでおくことも出来ます。別に小物を入れるため、マグネット開閉のメッシュのフレームバッグなども用意され、必要ならばオプションでリアラックを取り付けることも出来ます。ボトルホルダーなどもあります。

今どきなら、これに電動アシストとなりそうですが、それはありません。子供の頃から電動でラクをさせることがいいとは限らないでしょう。その代わり、フレームは軽くなっています。子供用自転車の重さが普通どれくらいなのかの知識が私にはないのですが、26ポンド程度なので相応に軽いと思います。( ↓ 動画参照)



子どもが出かけるような範囲でも、多かれ少なかれアップダウンはあるはずです。8段の変速が標準装備されているので、坂も上れます。シフトは、トリガーシフターではなく、グリップシフターが採用されています。子供用なので、操作のしやすさが優先です。

一般的に、子供用には必要ないと思いますが、ブレーキは油圧ディスクブレーキになっています。重量のある荷物が積まれても確実に停止するためです。相対的に握力の弱い女児などでも、また下り坂でも確実にブレーキをかけて止まれることが重要と考えているのです。

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舗装路ばかりを走行するとは限りません。公園などの土の部分とか芝生、河川敷などの砂利道も子どもは縦横無尽に走るに違いありません。そこで、タイヤはワイドバルーンタイヤが採用されています。砂地などでも沈み込みにくく、舗装路用でありながら、オフロードにも対応します。

子供用の自転車には泥除け、フェンダーがついていない場合も多いと思いますが、水たまりなどを通って泥はねしても、身体が冷えないような配慮として装備されています。軽量のキックスタンドは、子どもの好みに合わせてカスタマイズも出来るようになっています。( ↓ 動画参照)



ベルは、グリップに組み込まれた形になっていて、手を離さずに鳴らすことが出来ます。ライトはハブダイナモで負荷なく常時点灯するタイプです。安全のため視認性は重要です。昼間でも常時光りますし、信号待ちなどで停車しても点灯し続けるようになっています。

タイヤはクイックリリースで素早く交換できますし、ブレーキやシフトのワイヤーはフレームの内部を通す形なのでトラブルも起こりにくくなっています。そのほか、細かな配慮が各所に施されています。子供用の自転車は、単なる大人用の小型版ではなく、子どもの特性や使い方を考えて独自に設計されるべきというポリシーです。

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なるほど、これならばサイクリングが目的で乗ってもいいですし、どこかへ出かける際の移動手段として荷物を積んで乗っても快適そうです。子どもが乗るカーゴバイクと言うより、子どもの生活シーンを考えたからこその機能の一つがカーゴラックということなのでしょう。

ひと口に子供用の自転車と言っても、子どものニーズに立って考えると、まだまだいろいろ工夫の余地がありそうです。子供用に限りませんが、今まで気づかずに埋もれていたニーズは存在し、子供用×カーゴバイクのような、新しい種類の組み合わせ、スタイルもまだまだあるのかも知れません。




◇ 日々の雑感 ◇

イギリスでは辞任予測が出てからトラス首相と野菜のレタス、どちらが長持ちするかの競争が話題になっていました。結果は野菜のレタスが勝利、英国の政治経済を考えると笑い事ではないのですが、このセンスが笑えます。

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