December 11, 2022

何もかも不足するという現実

もう10ヶ月近くが過ぎました。


2022年2月24日にロシアがウクライナへ侵攻を開始してから、間もなく10ヶ月になります。世界に強い衝撃を与え、さまざまな影響も続いています。現地からは刻々と変わる戦況も伝えられていますが、いまだに戦争終結や停戦の目途すらつかない状況にあります。

この戦争について、日本を含む西側諸国などはロシアを批難し制裁を課していますが、国連総会では世界の人口の半分以上を占める国々がロシアへの批難決議に反対、または賛成を拒否して棄権したのも事実です。この戦争の背景や経緯、主張についてはいろいろな見方があるのは否めないでしょう。

Bikes 4 UkraineBikes 4 Ukraine

ただ、政治的な立場はともかく、ロシアが一方的に侵略したのは事実であり、国際法に違反する戦争犯罪行為が指摘されているのも確かです。そして多くの一般市民が死傷し、避難民となり、また戦禍の中で今も苦しい状況に追い込まれています。

住んでいる家屋が砲撃やミサイル攻撃で破壊されたり、食料やエネルギーの入手が困難になったり、職を失ったり、教育の機会が奪われたり、空襲警報のたびにシェルターに逃げ込まなければならないなど、戦火の中にある人たちの困難が続き、悪化している状況です。

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アメリカやヨーロッパ諸国をはじめ、世界の国々が支援を行っています。軍事支援もそうですが、避難を余儀なくされたり、苦境を強いられている市民の生活、人道的支援も広がっています。避難民の受け入れや必要な物資の支援も行われています。必要な物資はいろいろあると思います。

当然必要なのは、水や食料をはじめ、生きていく上で欠くことの出来ない物資です。ただ、生活のなかで必要なものはそれだけではありません。市民の移動手段に注目して支援している人たちもいます。戦時下とは言え、生活のためには移動が必要です。

Bikes 4 UkraineBikes 4 Ukraine

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食料を仕入れに行ったり、仕事に出かけたり、必要なサービス、すなわち医療や介護、保育などを受けるための移動もあります。爆撃を受けて、病院や薬局などが遠くなってしまった人もあるでしょう。いくらミサイル攻撃の危険があったとしても、必要なものを手に入れるための移動は欠かせません。

そんな移動手段を失って困っているウクライナの人々サポートしようというのが、“Bikes 4 Ukraine”です。ここでの4は、“for”の意味です。移動手段としてクルマを利用していた人が、クルマを爆撃などで失ったり、まだあっても燃料が高騰したり品薄になって手に入らなくなっています。



戦時なのに自転車を支援なんてナンセンスなように思う人もあると思いますが、実は移動手段を失って困っている人たちへの現実的で確実、迅速に行える支援が自転車なのです。燃料供給が不安定でも使えますし、インフラが損傷していたり、道路でない場所でも自転車なら通れたりするでしょう。

Bikes 4 Ukraine”はデンマークを拠点とするグループが自転車の寄付を集め、主にウクライナ西部のリビウなどに送る活動を行っています。同様の支援を行うのは、ここだけではありません。イギリスのウクライナの避難民をサポートするボランティアとか、ウクライナ国内の団体も同様の活動を展開しています。



自転車ブログなので、こうした支援活動に注目しましたが、当然のことながら、ウクライナ市民が苦しんでいるのは移動の不便だけでないのも間違いありません。特にここのところ、ロシアがウクライナ全域のインフラ施設への攻撃を行っており、電力の供給が困難になり、停電も多発していると報道されています。

特に厳しい冬を迎えようとしての電力の供給不足は、まさに生死に直結するような事態です。暖をとれないだけでなく、ポンプなども止まって水道の供給にも懸念があります。病院での診察や手術・治療だって脅かされますし、必要な生活物資から軍事物資まで、その生産に影響が及びます。

#BikesForUkraine#BikesForUkraine

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電気や水道などの途絶がいかに困難なことか想像に難くありません。ましてや、ミサイルがいつ飛んでくるかわからない中です。ウクライナのゼレンスキー大統領が言うように、民間やエネルギー関連施設等への攻撃は国際法違反なだけでなく、国民を凍死・餓死させる大量破壊兵器に等しいというのも大げさではないでしょう。

各国政府や人道支援を行うNGOなども、一斉にこの事態を受けた支援を始めています。日本政府も、電力分野等の越冬支援として、約257万ドルの緊急無償資金協力の実施を決めました。民間でも、防寒着の寄付を集めて現地に送るような活動が始まりました。

#BikesForUkraine#BikesForUkraine

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防寒着については、一人が一度に何着も着れるわけではないですから、現在は終了している団体も多いようですが、まだまだ発電機などについては不足しているようです。そして、エネルギー不足もあいまって、ウクライナが支援を必要としているものは、それだけではありません。

医薬品、飲用水をつくるための殺菌剤、消毒用のエタノール等、殺鼠剤や殺虫剤、おむつや離乳食、医療用マスク、手術用器具一式、呼吸器、防護服など不足しているものは多岐に渡ります。もちろん燃料や食べ物、例えば火を使わなくても食べられる食品やレトルト食品なども足りないと言います。

#BikesForUkraine#BikesForUkraine

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テレビの中継映像を見たり、現地の窮状を聞くと、自分にも何か出来ないものだろうかと思う人は少なくないでしょう。渡航禁止なので直接ウクライナに行っての活動は出来ませんが、日本にいても出来ることはたくさんあります。日本でも支援活動を展開して協力を求めている組織はいろいろあります。

地元の自治体がウクライナからの避難民を受け入れているところもあるでしょう。避難民の人たちへの支援の協力を求めているところもあるかも知れません。ウクライナから直接情報を発信しているポータルサイトもあって、具体的に求められる支援内容やその方法が書かれています。

Bikes 4 UkraineBikes 4 Ukraine

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もちろん、お金を寄付することも出来ます。赤十字とか各種の国際機関などへの寄付だけでなく、ウクライナ国立銀行に直接国際送金することも可能です。もっと身近なところでは、日本の銀行のウクライナ大使館の口座へ振り込むことも可能です。

署名活動も行われています。例えば、ウクライナ避難民への支援拡充などを日本政府に訴える署名活動もあります。国際的な団体による、この戦争への抗議、戦争の即時終結を求める署名活動も展開されています。実際に書名するのではなく、メアドを送るだけで参加できます。

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この戦争を止める在日ウクライナ大使館

私の知る限り、日本からウクライナへ自転車を送ろうという組織はありません。距離的な問題がありますし、個人で1台や2台送っても送料ばかりかかって効率的ではありません。もっと違う形での支援、求められている支援がありますし、そのほうが合理的・現実的でしょう。

私は寄付をお願いする立場ではありませんし、上記の組織とも一切関係はありません。私も個人的に出来ることをしていますが、ほかの人に何かを促すものではありません。ただ、爆撃も停電もなく、普通に自転車に乗ったり、生活が出来ていることが、いかに有難いか感じざるを得ないのは確かです。




◇ 日々の雑感 ◇

日本の防衛力強化は必要だと思いますが、だから増税というのは納得できません。増額分の3/4は他の予算を削って確保するというのなら、それで賄えばいい話です。内容も示さず金額ありきは国民をなめています。無駄な政府予算はまだまだ多いですし、与党議員の多くも異議を唱えています。増税なら選挙で国民に信を問うべきです。

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