サイクルロード～自転車への道／用途で選んで乗る自転車の形｜マイクロRV: SpaceCamper: RV自転車: SpaceCamper-Bike: キャンピング自転車:

一般的には、そのボディの形状をもとにセダン、クーペ、ステーションワゴン、ワンボックス、ミニバン、ＳＵＶ、ハッチバック、オープンカー、といったように分類されます。メーカーによっても呼び方が違ったりすることもあるようですが、主として形によって分けられます。

最近人気のあるＳＵＶは、さらに種類が分かれており、明確な定義が決まっているわけではないようですが、呼び方もいろいろ分かれています。スポーツ・ユーティリティ・ビークルの略ですので、スポーツ用多目的車、印象としてはレジャー向けのクルマという感じでしょうか。

ＲＶというクルマもあります。こちらは、Recreational Vehicle（レクリエーショナル・ビークル）の略ですから、休暇を楽しむためのクルマということになるでしょう。こちらは形状にもバリエーションがあり、むしろ用途で分類されることが多いようです。

キャンピングカーというのもあります。文字通りキャンプをするためのクルマです。こちらはメーカーがキャンピングカー仕様として販売するものもありますが、特装車として、既存のモデルに装置を取り付けたり、改造を施す車体メーカー、ビルダーが販売する場合も多いでしょう。

さて、ドイツのキャンピングカーの架装メーカーに、“SpaceCamper”というブランドがあります。既存の車種をベースに、室内で休んだり、泊まったりできるよう、さまざまな工夫がこらされ、改造されています。最近は、コロナ禍もあって、キャンピングカーで仕事をするというニーズもあるようです。

ドイツでもテレワークが増え、会社や自宅以外での仕事をするスペースが求められるケースがあります。自宅でも屋外でも、テレワークなら一緒ですし、家族に邪魔されずに（家族の邪魔にならないよう）、どこでも好きなところへ出かけて仕事をしたいというニーズもあるのでしょう。

そんな流れもあってか、同社は最近、新しいユニークなコンセプトを打ち出しました。マイクロＲＶです。ＲＶの最小型版という位置付けで、自転車をベースにしています。自転車のＲＶというわけです。一人でキャンプに使うことも出来ますし、ふらりと出かけて屋外でテレワークも出来ます。

この“SpaceCamper Bike”、ベースはカーゴバイクです。仕事用のデスクも装備されていますし、タープを広げることも出来て雨露をしのげます。これならば、クルマが入って行けないような場所にも行けます。同社のエンジニアにとって、このキャンピングバイク販売は長年の夢だったそうです。

実際に開発者が、これを使って仕事もしましたし、睡眠や食事もしてみましたが、実に快適だったと言います。これは自転車での旅行者に加え、デジタルノマド、自然を求める都会の住人、適切なワークライフバランスが必要な人々のための自転車だとしています。

同社は、キャンピングカーのメーカーですが、社員に熱狂的なバイカー、自転車好きがたくさんいるのだそうです。ですから、キャンピングカーの自転車版をどうしても出したかったわけです。この“SpaceCamper Bike”は、２０２３年の夏に販売予定です。

これはなかなか面白いコンセプトです。たしかに、こんな自転車があれば屋外で仕事をしたり、食事をとったり、昼寝したり、一人になったりしたくなります。ベロモービルなどを使ったキャンピングバイクもありますが、よりシンプルにもかかわらず、屋根やテーブル、デスクゆベッド、収納スペースなどが備えられています。

自転車にもいろいろな種類があります。ロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイク、リカンベント、いろいろあります。これらも、どちらかと言うと形状や走行する場所、スタイルによって分かれています。つまり、原則として自転車で走ることを目的としています。

でも、キャンプをする、昼寝をしに行く、邪魔の入らないところで仕事をする、野外で美味しいコーヒーを飲むといった目的に応じた自転車の種類があってもいいでしょう。キャビンのついたベロモービルも悪くありませんが、シンプルなカーゴバイクで、走行性能も犠牲になっていません。普通のカーゴバイクとしても使えます。

愛用の自転車をいろいろカスタマイズする人もあります。中には趣味用に改造している人もいます。例えば、サーフボードを運べるようにしたり、釣り用に特化した、お手製のシティサイクルを見たこともあります。全く知らない人でしたが、いろいろと見せてくれ、さまざまな工夫がされてることに驚きました。