その前からも人気はありましたが、コロナ禍で密集を避けたり、換気のいい屋外で遊びたいというニーズもあってブームが加速したと言われています。ソロキャンプも含めたキャンプ人気も高まっていますし、川べりでバーベキューをしたり、水遊びをするなど、仲間や家族とアウトドアに出かける人は増えています。
旅行需要も回復してきていますが、有名な行楽地などでの混雑を避けて、比較的家に近い川や林などに出かけて遊ぶ人も多くなっているようです。アウトドアは、有名な場所でなくても、自然が豊かな場所であれば楽しめるわけで、必ずしもキャンプ場などである必要もないわけです。
ただ、困るのは駐車場でしょうか。管理された施設ならともかく、普通の川べりに駐車できるような場所があるとは限りません。かと言って、クルマで移動しないと荷物が運べません。キャンプ用品やBBQの道具、水遊びや趣味を楽しむにも、いろいろと荷物が必要となります。
川も下流になれば、何かの駐車場があって利用できることもあるでしょう。しかし、比較的近い駐車場にクルマをとめられたとしても、そこから川べりまで荷物を運ばなくてはなりません。この駐車場の問題や荷物の運搬について困っている人は少なくないかも知れません。


自転車で行ければ、立派な駐輪場などなくても、自転車を置くくらいのスペースはあるでしょう。しかし、やはり自転車だと運べる荷物の量が限られます。サイクリングそのものや、MTBで野山を走るのであればいいですが、他のアウトドアの遊びには、どうしても荷物を運ぶ必要が出てくるでしょう。
アメリカはマサチューセッツ州ボストン在住のインダストリアルデザイナー、Bryce Gibson さんと、Kurt MacLaurin さんも、アウトドアで遊ぶのが好きですが、この荷物の運搬にいい方法がないものかと考えていました。彼らが、『発明』したのは、“
Mule”と名付けた、新しいタイプの全地形型ワゴン、トレーラーです。


ビーチからトレイル、リバーなど、あらゆるオフロードで使えます。手で引くことも出来ますし、自転車で牽引するサイクルトレーラーとしても使えます。そのままピックアップトラックのヒッチレシーバーに取り付けて、ワゴンごと運ぶことも可能です。
とても頑丈に設計されており、タイヤも太いので、海岸の砂浜でも、川べりの砂利道でも、MTBでトレイルするようなオフロードでも使えます。クルマでも自転車でも徒歩でも引けるので、いちいち積み替える必要も無く、これはアウトドアシーンで重宝しそうです。( ↓ 動画参照)

よくあるキッズトレーラーとかサイクルトレーラーは、オンロード用です。オフロード用の自転車のトレーラーというのは、たしかに見ない気がします。ありそうで無かったジャンルかも知れません。特に独創的なものには見えませんが、たしかに彼らが『発明』するまで無かったアイテムと言えそうです。
2人は、クラウドファンディングで資金を調達し、ボストンで家族経営の会社、“
Earth+Kin”を立ち上げました。それまでは他社製品の設計をしてきましたが、自分たちの製品をつくって売りたかったのです。そして、自分たちが週末にアウトドアで活動する時に使いたいツールで、ニーズはあると判断したのです。



オフロードで使う想定ですから、航空機に使うグレードのアルミニウムと硬化鋼を使っています。生地部分は100%リサイクルされた生地で出来ています。使い捨てになるようなプラスチック部材は使っていません。壊れない自信があるので、一部条件はありますが永久保証をつけています。
これで120リットル以上の収納スペースがあり、重さは100ポンドまで運ぶことが出来ます。性能重視で環境へも配慮した姿勢が評価された面もあって、クラウドファンディングでは10万ドルを超える資金調達に成功して生産を開始、最近販売を始めています。( ↓ 動画参照)

これは、なかなか便利そうです。近所でアウトドアを楽しもうにも、クルマだと駐車場の確保がネックとなって、利用できなかった場所などもあるでしょう。駐車場が離れていても、これなら助かります。むしろクルマでなく自転車で出かけてしまうという方法も選択できそうです。
今までの一般的なオンロード用のトレーラーに荷物を運んでも、自転車ならば近くまで行けそうですが、これならば、岩場だろうと砂浜だろうと砂利道だろうと荷物を運べます。今までありそうで無かった、ニッチなカテゴリーですが、アウトドアでの自転車の有用性を高める製品と言えそうです。
◇ 日々の雑感 ◇
荒井前秘書官の差別発言は言語道断で更迭は当然ですが、まさか総理秘書官にそんな発言をする人がいたとは驚きでお粗末な話です。岸田総理はまた『丁寧に説明していく』ですが、任命責任を認め謝罪すべきなのでは。
Posted by cycleroad at 13:00│
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