June 24, 2023

どうして今までなかったのか

早く言ってよ、と思う時があります。


いろいろなケースがあると思いますが、何かを知らなかったがために、余計な労力を使うことになったとか、無駄足を踏んだといった場合などです。知っていたのなら、早く教えてくれればよかったのに、と知っていた人に、多少の恨み節を含んで言うこともあるでしょう。

早く作ってよ、と思うこともあります。例えば、自転車用品などでも、それが出来るのならば、早く製品化してくれればよかったのに、と言いたくなる時です。今までの不便や不満は何だったのか、これがあれば解決するではないかと思うようなケースがあります。

配達NAVITIME配達NAVITIME

今週、(株)ナビタイムジャパンが、『配達NAVITIME』というナビ・アプリをリリースしたというプレスリリースを出しました。フードデリバリーの配達員など向けに、交通違反や高速道路への誤侵入を防ぐナビゲーションです。自転車や原付バイクなどに向けたもので、業界初としています。

フードデリバリーの配達員だけでなく、近年スマホのナビ・アプリが一般的になったことで、一般の人の高速道路への誤侵入が増えています。単に誤侵入ということもあると思いますが、ナビアプリの普及で、クルマ用のルート案内に従ってしまうことが原因の一つとされています。

配達NAVITIME

同社の開発によって実現した機能ということなのかも知れませんが、最初からナビゲーションに、このような機能があればよかったのにと思います。クルマや自転車、徒歩で最適ルートが変わってくるのは、ある意味当然ですし、移動手段によって推奨ルートを変えるのは、当然あってしかるべき機能だったとも言えます。

配達用か一般用かにかかわらず、このようなことが可能なのであれば、最初からそのような仕様にしておいてくれれば、誤侵入や、それに伴う事故なども起きなかった可能性があります。素直に実現してよかったと喜ぶべきなのかも知れませんが、早く出してよ、と思ってしまいます。

SAFE CASESAFE CASE

KULR 社の“SafeCASE”も、そのような商品でしょう。リチウムイオンバッテリーの保管・輸送用のケースです。特許取得済で、アメリカ・運輸省が認可しており、アメリカ航空宇宙局・NASAの宇宙ミッションにも提供しているバッテリー安全ソリューションだそうです。

熱暴走現象によって引き起こされる潜在的な危険から使用者や保管者を保護します。バッテリーの大きさや種類に合わせて、さまざまなサイズや構成が用意されており、バッテリーの熱暴走が起きてもその発火を防ぐことで、人命や企業、住居などの財産や生命を守るための製品です。

SAFE CASESAFE CASE

以前も取り上げましたが、世界各地の都市で電動アシスト自転車のバッテリーによる火災が多発しています。アメリカ・ニューヨーク市だけでも昨年200件以上のバッテリーによる火災が発生し、6人が死亡、147人が負傷、数百万ドルという規模の建物などの損害が出ています。

電動アシスト自転車のバッテリーの盗難が多発し、正規品は相対的に高価なので、純正ではない互換バッテリーを使うことも背景にあるようです。日本でも先日、走行中に自転車のバッテリーが爆発するという事件が起き、中国製の純正でないバッテリーだったことが判明しています。

純正品でなく、ネットで売られているような互換バッテリーだったとしても、製品として発火や爆発などが起きてもらっては困ります。しかし、粗悪な製品が紛れて流通していると指摘されており、規制の強化などの議論もありますが、問題のある互換バッテリーの発見や排除、流通の阻止は容易でないのが現状です。

Batteriesfire

それならば、このケースのように、少なくとも熱暴走を防いだり、被害を拡大させないような製品は必要でしょう。どんなバッテリーを使っているにせよ、万一の火災の発生や延焼を防ぐ対策をしておけるならば安心感が高まるのは間違いありません。

最初から、このようなケースを付属品として添付してあってもいいくらいです。正規のバッテリーを使えば火災は起きないとしても、互換バッテリーが流通しており、純正を装うような悪質な事例もあるようです。自転車メーカーの責任ではなかったとしても、火災が起きた場合の被害は深刻です。

報道によれば、ニューヨーク市では、今年に入ってからでも既に108件のリチウムイオン電池による火災が起きており、今週も自転車店が焼失しました。この“SafeCASE”も、こうした事態を受けて発売されたようですが、このような技術、製品があるならば、もっと早く言ってほしかったところでしょう。

Bumper PedalBumper Pedal

こちらの製品、“Bumper Pedal”もそんな製品と言えそうです。発泡材を使ったペダルで、スネにぶつかっても痛くないというペダルです。今まで、自転車のペダルが脛に当たって流血したり、打ち身、内出血など、痛い思いをしたという人は、全世界で相当な数に上るはずです。

当たっても怪我をすることなく、その一方でペダリングしていても滑りにくい素材になっています。使ったことはないので、どれくらい痛くないかはわかりませんが、今までのプラスチックや金属性のペダルは、何だったのかと思う人も多いかも知れません。

Bumper PedalBumper Pedal

個人的には、ビンディングペダルとビンディングシューズを使っているため、脛を打つことは基本的にありませんが、その痛みは経験したことがあります。何気ない製品のようにも思いますが、極端に言えば世界中のサイクリストの福音となる可能性があります。

自転車用のペダルですから、既存のものと簡単に交換でき、どんな自転車でも使えます。クラウドファンディングで資金調達と販売を行っており、すでに目標金額に到達しています。こういうペダルがあるなら早く言ってよ、早く製品化しておいてよ、と言いたくなる人は多いかも知れません。( ↓ 動画参照)



Bumper PedalBumper Pedal

どの製品も同様のものが既に存在し、私が知らなかっただけだとしたら、「なんだ、あったのか、早く言ってよ」という話です。もし、これまでの欠点や不備に対応しているものが無く、それを受けて新しく開発したのなら、よくやってくれたと感謝すべきなのでしょう。

ただ、登場してみれば、以前からあっても不思議ではなく、なぜ最初から、またはもっと早く実現できなかったのかと言いたくなる面はあります。これまで諦めていた不備や不満も気づかないだけで、案外簡単に解決できるものもあるのかも知れません。今後も、「なんだ、もっと早く」と思わせる製品の登場を期待したいところです。










◇ 日々の雑感 ◇

ウクライナのゼレンスキー大統領がザポロジエ原発で放射能の放出を伴うテロ攻撃をロシアが計画しているとの情報を入手したと明らかにしました。ロシア大統領府は「新たなうそだ」としていますが、ダムの破壊さえする国ですし戦術核兵器を使うのと違いウクライナのせいに出来ますから十分ありえます。非常に危惧されるところです。

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