July 24, 2023

スポーツバイクでも運びたい

The International Cargo Bike Festival自転車でモノを運びたい時があります。


一般的に普通の自転車では多くのモノ、大きなモノは運べません。そこでカーゴバイクが選択肢となります。日本ではあまり普及していませんが、欧米では荷物を運べる自転車として普通に使われています。近年は、欧米の大手宅配便会社が、ラスト1マイルの配送にカーゴバイクを導入する都市も増えています。

座席のついたカーゴバイクに子どもを乗せるのも一般的です。重心が低いので安定しますし、日本で多く起きている高い位置から子どもが落下する事故も防げます。子どもを保育園などに送ってから通勤するのにも便利です。買い物をして子どもと同時に運ぶ人もあります。

Dutch Cargo BikeThe International Cargo Bike Festival

カーゴバイクで意外なほど大きなもの、例えば家具を自転車で運ぶ人もいます。最近は電動アシスト付きのことも多いので、重いものでも運べます。キッチンカーのように調理して販売する商売をカーゴバイクでやる人もいますし、いろいろな業務用途でカーゴバイクを使う事例には事欠きません。

これらの用途に共通するのは、シティユースということです。荷物を運搬するのが目的なので、都市部を移動することが多くなると思います。非舗装路や雪道でも走行できるカーゴバイクもありますが、荷物を運ぶのが主目的なので、やはりシティユースということになるでしょう。

The International Cargo Bike FestivalThe International Cargo Bike Festival

しかし、もっと違う場面で荷物を運びたい時もあります。つまり、スポーツバイクに乗る人、ツーリングなどスポーツや趣味で自転車に乗る人が、身の回りのものなどを運ぶような時です。ツーリングなどが主目的で、それに必要な荷物を運びたい時もあるはずです。

ツーリングも宿泊を伴うなら荷物も増えるでしょうし、アウトドア好きで、自転車とキャンプを組み合わせて楽しみたい人もいます。しかし、一般的にカーゴバイクと呼ばれている自転車は、荷物の運搬に特化しているため、スポーティとは言えず、ツーリングなどには向いていません。

Gravit DustGravit Dust

Gravit DustGravit Dust

ここにニーズがあるのではないかと考えた自転車メーカーがあります。ドイツのメーカー、“Hase Bikes”です。“Gravit Dust”と呼ばれる新しいタイプの自転車を誕生させました。オンロードに加え、未舗装のトレイル、砂利道などでも走行できるグラベルバイクとカーゴバイクを融合させた新しいジャンルのバイクです。

いわゆるカーゴバイクは、スポーツ走行やツーリングに向きませんが、この“Gravit Dust”は、スポーツやツーリングのためのバイクなのに、たくさんの荷物を積めるのが特徴です。着替えや身の回りの品、キャンプ用品や、到着地でのアウトドア・アクティビティに使う道具などを運べるわけです。

Gravit DustGravit Dust

乗車姿勢も、荷物運搬用のカーゴバイクのようにアップライトではありません。たくさんの荷物を運べるけれど、あくまでグラベルバイク、グラベルロードという位置付けです。スポーツやツーリング、アウトドアで出かけるのに、多くの荷物を運びたいという使い方をする人には理想的な組み合わせと言えるでしょう。

一般的なカーゴバイクと違って、スポーツ走行のために軽量さやハンドリング性能にもこだわっています。11段の変速ディレーラー、グリップ力のあるトレッドを備えたタイヤ、ドロップハンドルといった特徴も備えています。持ち運びにも配慮されています。

Gravit DustGravit Dust

19.75×33.5インチで、たっぷりの荷物をつめる荷台、“Gravit Cargo Boad”と名付けられた部分は、工具なしで取り外し可能です。耐荷重は88ポンド、約40キロです。これを取り外して伸縮可能なフレームの稼働部分を押し込むとバイク自体がコンパクトになります。

このバイクを家で保管する時にも場所をとりません。また、クルマのトランクに乗せたり、ラックで運ぶような時にもコンパクトに出来るぶん、運びやすくなっています。クルマとこのバイクを組み合わせるような使い方も想定して設計されているわけです。

Gravit DustGravit Dust

さらに荷物が多い人には、カーゴボードの下に取り付ける、“Lowrider”と呼ばれるアクセサリーなどが用意されており、合計で441ポンド、約200キロの荷物を運べるようになっています。大陸横断などの長距離を走行するような使い方も想定しているわけです。

ちなみに、前後輪でサイズが違い、後ろは26インチですが、前は20インチです。荷物を載せて走行するためのバランスや、ポジションを考えてこのような組み合わせになっています。カーゴバイクとグラベルバイクを1つにするなんて突拍子もなく聞こえますが、上手く融合させていると言えるでしょう。

Gravit DustGravit Dust

Gravit DustGravit Dust

身長1.5〜2メートルのライダーに対応し、“Ergotec drop handlebar”で前傾姿勢をとれます。カーゴボードを外した状態でフレームを短くし、長さ174センチの自転車として通常走行することも出来ます。ちなみに、電動アシスト機構を取り付けるオプションも用意される予定です。

なるほど、聞けばユニークなコンセプトです。今までにはなかったカテゴリーと言えるかも知れません。果たしてこの自転車のニーズがどれくらいあるのかわかりませんが、重宝するというサイクリストもいるに違いありません。すでに自転車の種類はたくさんありますが、まだまだ見過ごされているニーズもありそうです。




◇ 日々の雑感 ◇

九州北部以外は梅雨明けし、既に猛暑なのにこれからが本格的な夏でさらなる猛暑予想。先が思いやられます。

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