September 04, 2023

自転車の安全と利便性の向上

9月に入っても猛暑が続いています。


今週は多少和らぐようですが、先週末に東京では猛暑日に迫る暑さになるなど、9月とは思えない暑さとなっています。さて、そんな折りですが、今回は最近の自転車関連のニュースの中から、目についたものをいくつかピックアップしてみたいと思います。


「純正品でないバッテリーを…」六本木ヒルズ敷地内で自転車から出火 周囲は一時騒然



31日正午ごろ、東京・六本木で電動アシスト自転車の予備バッテリーから火が出て、周囲は一時、騒然となりました。

警視庁によりますと31日正午ごろ、港区の六本木ヒルズの敷地内にとまっていた電動アシスト自転車の荷台が燃えているのを、通りかかった警察官らが発見しました。自転車は、食品のデリバリーサービスの配達員が乗っていたもので、荷台のカバンの中に入っていた自転車の予備バッテリーから突然、火が出たということです。

警察官や近くの飲食店の店員らによって火は数分で消し止められ、配達員や周りの人に、ケガはありませんでした。配達員は「純正品ではないバッテリーをネットで買った」という趣旨の説明をしているということで、警視庁は詳しい出火原因を調べています。(2023年8月31日 日テレニュース)


街頭で電動アシスト自転車のバッテリーから火が出たと、最近大きく報じられたのは、私の知る限り2度目だと思いますが、目立たない場所・目立たない規模では、もっと出火が起きていても不思議ではありません。よく読むと、荷台のカバンの中に入れてあった予備のバッテリーから火が出たとあります。

温度上昇や衝撃、振動など、何か引き金となった要因があるのかも知れませんが、使用中ではないのに燃え上がったことになります。純正品ではないバッテリーとなっていますが、あらためて非正規品のリスクが明るみに出た形です。通販やフリマアプリなど、ネット上では普通に流通しています。

街中で突然燃え出すのも驚きますが、夜中の部屋の中で燃え出すこともあるとするならば、それは生命に対する脅威です。世界は各地で、これが原因の火事で多くの死傷者が出て問題になっています。もちろん、ニューヨークなどでは、日本と違って自転車を室内保管する人が多いという事情はあるでしょう。

しかし、日本でもバッテリーだけ外して屋内に持って入り、夜の間に充電している人は多いはずです。いつ出火してもおかしくないとするなら、非正規品の利用はよく考えるべきでしょう。いま海外で問題となっている自転車のバッテリーによる火災は、今後日本でも顕在化してくる可能性があります。


「前をよく見ていなかった」 男子高校生の自転車が歩行者に追突し重傷 帯広市

重傷帯広市西1条北2丁目の十勝大橋東側の歩道で、自転車が歩行者に追突する事故がありました。歩行者は病院に搬送されましたが、右頭部骨折の重傷です。
 
警察によりますと、8月31日午後4時20分ごろ、自転車に乗っていた男子高校生から110番通報がありました。歩行者と自転車はいずれも十勝大橋を帯広から音更方向に向かっていて、自転車が歩行者に追突しました。

男子高校生は帰宅中で、警察の調べに対し「前をよく見ていなかった」と話しているということです。(8/31STVニュース)


報道では書かれていませんが、スマホを使いながら走行していた可能性が高いと思われます。実際、街中でスマホを見ながら自転車に乗っている人を見るのは日常茶飯事です。その行為が、いつ歩行者と追突・接触して転倒させ、重傷を負わせてしまってもおかしくないことに、気がつくべきです。


「自転車のまち」可能性探る 富士で社会実験始まる 渋滞緩和、観光消費効果を検証

渋滞緩和富士市が渋滞緩和などまちの課題解決に向けて自転車利用の可能性を探る社会実験の開始式が2日、同市の道の駅「富士川楽座」で開かれた。

11月まで約3カ月にわたり、自転車の貸し出し促進や観光利用などの取り組みを実践する。

行政と自転車の関連企業、観光団体など官民でつくる実行委員会が、国の事業採択を受けて準備を進めてきた。市民や来訪者にさまざまな場面で自転車を利用してもらい、交通施策や自然環境、観光消費など各方面での効果を検証する。

事業は、富士川楽座など市内3カ所のレンタサイクルで増車するなど体制を強化してスタート。10月にはJR富士駅と新富士駅間を移動するコネクトサイクルを実施する。11月には岳南電車(通称・岳鉄)内に自転車を持ち込むことができるサイクルトレインを行うほか、モデルコースを使ったモニターツアーを開く。

開始式では小長井義正市長が「自転車はSDGsの達成にも寄与する。事業が富士の未来像を示す新たな一歩になることを期待している」とあいさつ。同市の自転車チーム「レバンテフジ静岡」の関係者や一般の市民らが自転車で市内へと出発した。(2023年9月3日 静岡新聞)


『自転車のまち』を打ち出す地方自治体は増えており、いまや珍しくもありません。多くは観光振興のためということになりますが、そこに渋滞緩和という視点を掲げているのは、あまり聞きません。観光地の渋滞で悪い印象が残る行楽客は少なくないと思われます。自転車を使って渋滞の緩和を目指すのは一石二鳥と言えそうです。


駐輪場の自転車にドロップキック、走れないほど壊す 容疑で男逮捕

ドロップキック駐輪場の自転車をドロップキックで運転できないほど壊したなどとして、福岡県警城南署は30日、福岡市城南区の会社員の男(49)を器物損壊容疑で逮捕し、発表した。

署によると、男は7月21日午後8時ごろ、市営地下鉄別府駅(福岡市)の駐輪場にとめられた女性(55)の自転車の前後の車輪を、運転できないほど大きく曲げた疑いがある。

防犯カメラには、男が自転車を3度蹴った後、4度目には跳び上がり、両足で蹴るプロレス技の「ドロップキック」をする様子が記録されていた。男は腰から着地すると、その場を去ったという。

8月3日午前8時ごろ、通勤時間帯で混み合う朝の同駅前で、警戒中の交番警察官がカメラの映像に似た男に気づき、検挙につながった。男と被害者の女性の間に面識はなかったという。男は容疑を認める一方、「自転車を壊すつもりは一切無かった」と話しているという。(2023年8月30日 朝日新聞)


技がドロップキックかどうかは別として、駐輪してある自転車を蹴り飛ばす人は、時々いるのではないでしょうか。何に気が障ったのか知りませんが、運転できないほど大きく曲げるまで破壊するとは、異様な行為と言わざるを得ません。腰から着地するキックで、壊すつもりが一切無かったとは思えません。

公共の場所で、公共物や店舗の備品などを破壊すれば、それは器物損壊で罪になることは誰でもわかります。なぜ対象物が自転車だと平気で蹴ったり倒したりする人が多いのでしょうか。面識はなかったとありますから、他人の自転車に八つ当たりしたのでしょうか。

放置自転車であれば、公共の場に置かれている私物ということで、迷惑だと腹を立てるのは理解できないことはありません。しかし、そうではなく駐輪場にとめられた自転車をわざわざ壊した理由は何だったのでしょうか。理不尽にも他人の自転車に執拗に嫌がらせをする人というのは、存在しているようです。


自転車の交通違反に「青切符」、検討開始 有識者会議、年内提言へ

青切符警察庁は30日、軽微な交通違反で「青切符」を交付して反則金を納付させる「交通反則通告制度」の対象に、自転車を新たに加えることなどを検討する有識者会議の第1回会合を開いた。

2024年の通常国会への道路交通法改正案の提出も視野に、年内に提言を取りまとめる。警察庁は有識者会議で、現在は規定がない自転車の酒気帯び運転に対する罰則を設けることについても議論するよう求めた。

有識者会議は、刑事法や行政法を専門とする大学教授のほか、自転車の製造・販売の業界団体や学校関係者らで構成。計4回程度開催し、学校や企業における効果的な交通安全教育や広報啓発、新たなルールを含めた交通規制のあり方についても議論する。

自転車の交通違反は現在、刑事罰を科す手続きに入る「赤切符」(交通切符)による取り締まりの対象には含まれているが、実際に起訴されるのは1〜2%にとどまっている。裁判所が罰金などを科せば前科となるため、検察は悪質な違反以外は他の犯罪とのバランスを考慮し、起訴に慎重になっているとみられる。

この日の第1回会合では、警察庁交通局の太刀川浩一局長が「悪質な違反には取り締まりを行っているが、十分に効果を上げているのかという疑問の声も聞いている」と述べた。

警察庁によると、自転車による交通違反は信号無視や一時不停止が多く、22年の検挙件数は2万4549件と、13年(7193件)の約3・4倍に増加した。自転車と歩行者が衝突する人身事故も増加傾向にあり、22年は16年の約1・3倍となる2905件に上った。(毎日新聞 2023/8/30)


自転車に青切符の続報で、有識者会議による検討が始まったようです。前にも書きましたが、自転車利用者の違反の数は膨大になると思われ、果たして限られた人員でどれほど検挙できるかという問題もあります。滅多に検挙されないとなれば、反則金の納付制度を施行しても効果が薄い可能性もあるでしょう。

逆走や赤信号無視、一時不停止などは、サイクリストにとっても危険で迷惑な行為ですので、反則金を設けて、違反に歯止めをかけること自体に反対するものではありません。しかし、まず自転車を車道走行で一定の秩序を形成させ、違法性や危険性を理解させるのが先決であり、それが取締りの実効性を高めることになると思います。


自転車「赤切符」エリア拡大 積極交付 福岡市内9地区、11路線

赤切符県警は1日、自転車の悪質な交通違反に対し、刑事処分の対象となる交通切符(通称・赤切符)を積極的に交付する範囲を、福岡市内の2地区から市内9地区と11の路線に広げた。

今年、県内で自転車が絡んだ死傷事故のうち、同市内が約4割を占めており、県警は取り締まりを強化し、事故抑止につなげる。

1日朝、福岡市南区の日赤通りと、きよみ通りなどが交わる清水四ツ角交差点は、通勤通学を急ぐ人たちで混み合っていた。日赤通りは自転車も歩道を通行することは可能だが、イヤホンを装着していたり、信号無視をしたりする自転車が見られた。

ベビーカーに息子(1)を乗せて保育園に向かっていた妊娠中の女性(35)は「自転車が猛スピードでベビーカーのそばを通り過ぎることも多く、怖い思いをしている」と語る。徒歩で通勤中の会社員女性(50歳代)は「以前、自転車が歩行者にぶつかったのに、そのまま走り去ったのを見た。取り締まり強化は歓迎」と話す。

自転車の交通ルール違反が後を絶たない中、全国の警察は、通行量や事故の発生状況をもとに「自転車指導啓発重点地区・路線」を選定し、取り締まりを強化している。その一つが赤切符の積極的な交付だ。赤切符は、信号無視や酒酔い運転、イヤホンや携帯電話の使用などの悪質な交通違反者に対して現場で交付され、刑事処分の対象となる。

県警は今年度、18地区と24の路線を選定し、5月から福岡市・天神とJR博多駅周辺で赤切符の積極的な交付を始めた。従来は酒酔い運転など特に悪質な違反や、再三警告しても従わない場合に赤切符を交付していたが、5月以降は警告を無視した場合は赤切符を交付している。

県警によると、今年1〜7月の県内の自転車が絡んだ死傷事故1799件のうち、同市内が783件(43・5%)を占めている。 県警交通企画課の松島浩司・統括管理官は「取り締まり強化を機に、自分の運転を見つめ直してほしい」としている。(2023/09/02 読売新聞)


一方で、赤キップでの取締りを強化しているところもあります。赤キップもエリアで決めるものではないはずですが、危険な場所に重点を置いているようです。ただ、統括管理官の言葉にケチをつけるわけではありませんが、取り締まりを強化しているからと言って、自分の運転を見つめ直す人がどれほどいるでしょうか。

違反者は悪いと思っていない場合も多いと思います。イヤホンで音楽を聴いたり、スマホを見ながらなど、違法行為、それも悪質な違反などとは思っていない人も多いでしょう。歩行者の延長のような感覚で走りまわりますから、一時不停止とか逆走なども意識せずに違反しています。まずは、そこを是正する必要があるでしょう。


上野発の常磐線で「自転車そのまんま持ち込めます」10月から実施

「常磐線サイクルトレイン」を10月から運行へ

常磐線JR東日本は2023年8月29日(火)、「茨城デスティネーションキャンペーン」を10月から12月にかけて行うと発表しました。

その一環として、自転車を専用の袋に収納せずにそのまま列車に持ち込めるサービス「サイクルトレイン」が、常磐線の上野駅・土浦駅発着の一部定期列車で実施されます。
 
この「常磐線サイクルトレイン」は2023年10月1日〜12月17日(11月4日と5日を除く)の土休日の一部列車が対象。上野駅と土浦駅のみで乗降可能となります。JR東日本は、対象列車や利用方法などは別途公表するとしています。(2023.08.31 乗りものニュース)


上野ローカル線ではない、上野発の常磐線でサイクルトレインが実施されるとは思いませんでした。沿線に住んだことはないので詳しくはありませんが、通勤ラッシュはとても混雑するイメージがあります。でも、土日の昼間などなら、十分に持ち込めるのでしょう。

上野駅は、ホームがグランドレベルにあり、改札からホームへのアクセスも多少の段差があるくらいです。考えてみれば、サイクルトレインを実施しやすい駅と言えます。土浦には人気の、「りんりんロード」もありますし、これは利用されるかも知れません。


大鳴門橋自転車道の整備に着手へ 淡路島と鳴門市を結ぶ



兵庫県と徳島県は、淡路島と鳴門市を結ぶ大鳴門橋に自転車道を整備する事業に来年度着手する方針を固めたと発表しました。

大鳴門橋を望む会場で開かれた9日の会見には、兵庫県と徳島県の知事と南あわじ市と鳴門市の市長らが参加しました。大鳴門橋を巡っては、将来的に四国新幹線を通すために確保された空間の利用法が課題となっていました。

自転車道が整備されれば瀬戸内海沿岸が1本のルートでつながり、総延長およそ500劼離汽ぅリングルートとなり、自転車を通じた大きな交流圏ができることが期待されています。

大鳴門橋自転車道整備の総事業費はおよそ58億円。幅2.5メートルの自転車道と1.5メートルの歩道が設置される計画で、2027年度の完成を目指します。

兵庫県と徳島県は「鳴門の渦潮」の世界遺産登録を目指していて、自転車道の開通で渦潮の人気も高まり、登録への弾みになるのではと期待を込めていました。(2023年03月09日 サンテレビ)


大鳴門橋自転車道の整備事業の着手が決まったようです。このブログでも、かなり以前から注目してきましたが、地元の方にはお祝い申し上げます。完成イメージの動画まで公開されています。しまなみ海道も使った瀬戸内海一周のルートが出来るわけで、完成すれば盛り上がりそうです。


自転車のヘルメット、努力義務化されたが8割超は「着用していない」

ヘルメット【子どもの送迎を自転車で行っている女性へのアンケート】

Sasuke Financial Labが運営する保険の一括比較・見積もりサイト「コのほけん!」は、幼稚園児/保育園児の子どもの送迎を自転車で行っている首都圏在住の主婦100名を対象に、自転車ヘルメットの着用実態調査を実施しました。

自転車のヘルメット着用努力義務、「詳しく知っている人」は4割に

「Q1.あなたは、2023年4月より自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されたことを知っていますか。」(n=100)と質問したところ、「聞いたことがある程度」が52.0%、「内容について詳しく知っている」が40.0%という回答となりました。

努力義務を知っているものの、ヘルメット着用していない人は8割以上

Q1で「内容について詳しく知っている」「聞いたことがある程度」と回答した人に、「Q2.あなたは自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されて以降、自転車利用時にヘルメットを着用していますか。」(n=92)と聞きました。

その結果、「着用していない」が84.8%、「必ず着用している」が7.6%、「たまに着用している」が7.6%という回答となりました。(以下略 2023年08月31日 子育てニュース)


今年の4月導入で、さかんに報道されたヘルメット着用の努力義務化ですが、大多数の人は着用していません。その理由もアンケートを見れば予想されたものです。着用を啓発するのはいいですが、警察や国交省は、そんなことに力を入れるより、事故を減らすための対策を進めるべきだと感じます。


タンデム自転車の安全講習会 障がい者も安心して楽しんで【愛媛】



障がいがある人にも自転車を体験してもらおうと、愛媛県松山市で2日、「タンデム自転車」の体験講習会が開かれました。この体験講習会は松山市のNPO法人「NONちゃん倶楽部」が開いたもので、体に障がいがある人やその家族などおよそ100人が参加しました。

松山市の県運転免許センターで行われた体験講習会では、安全講習をうけたあと、障がい者が2人乗りの「タンデム自転車」に家族らと一緒に乗り、公道を想定したコースへ出発。自転車を走らせて楽しんでいました。

参加した人は:

「一回乗ってみてよかった。やはり思う通りにできる所とできない所があったので」「(二人の息は)ぴったり」

参加者の中には今月、しまなみ海道でのサイクリングに挑戦する家族連れもいて、本番に向け練習に励んでいました。(2023年9月2日 FNN)


7月に東京都でも認められ、晴れて全国で解禁されたタンデム自転車ですが、まだまだ流通しておらず、価格も高いのが実際だと思います。体験する場も多くはないので、このような講習会は貴重でしょう。全国の自治体がタンデム自転車を共同で購入し、毎週順番に体験会を開いてもいいのではないでしょうか。




◇ 日々の雑感 ◇

中国のメディアが自国の原発の排水を調べたら、トリチウム濃度が福島の10倍以上だったとSNSに投稿するも即座に当局に削除されたそうです。そういう国を相手にするよりWTO提訴などで国際世論に訴えるべきでしょう。

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