November 12, 2023

子どもの習い事は何がいいか

世界で活躍する人がいます。


各分野にいると思いますが、最近目立つのがスポーツの世界でしょう。学術的な分野などと比べて世間一般の関心が高く、メディアなどでの露出が多いこともありますが、野球やサッカー、テニス、ゴルフ、バスケットボールなど、人気種目で海外で活躍して大きな知名度を獲得する選手が増えています。

そうした選手に刺激を受けるのは、子供たちばかりとは限りません。親たちも子どもが小さい頃からスポーツ教室などに通わせ、いわゆる英才教育を施そうとする人が増えていると言います。いま世界で活躍しているプロ選手たちが億単位の年収を得ていることも、親たちを熱心にさせる一因でないと言ったら嘘になるでしょう。

例え、本人にはその気がなかったとしても、半ば無理やり習わせるような熱心な人親御さんもいるでしょう。ただ、その中で大成するのは、ごくごく一握りに過ぎないわけで、いくら早くから始めたとしても才能がなければ、世界で活躍するような超一流のスポーツ選手にはなれないのも確かです。

もちろん、やってみなければわからないわけで、スポーツにするか学問にするか、はたまた楽器演奏にするかは別として、親の教育熱心を悪いと言うつもりはありません。最近は将棋などの人気も上がっていますし、思わぬところに自分の子の才能が隠れていないとも限りません。

Photo by the Archive Team,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.Photo by Piotr Drabik,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.

近年は、自由にさせていたら、ゲームばかりやるようになってしまい、スポーツも勉強もしないので何かを習わせたほうがいいと考える親も多いようです。教育熱心な親でなくても、いかにゲームの時間を節度あるものにさせるかに悩む人は多いに違いありません。

ゲームは中毒性があります。最初からそのようにプログラミングされているのですから当然と言えば当然です。放っておけば寝食を忘れてやるようになってしまい、学業だけでなく生活面や健康、心身の発育など広範囲に影響が及ぶことになるのも事実です。

ゲームをやる時間を自制できなくなり、ゲーム以外のことへの関心が低下し、現実の生活に支障をきたしてもゲームをやめられなくなります。つまり依存症となるわけで、麻薬中毒などと同じです。世界保健機関(WHO)もゲーム障害(Gaming Disorder)として疾患と認めました。

子どもが不登校になったり、引きこもりになる原因とも目されています。程度にもよりますが、依存症から脱却するのは困難だと言いますし、たかがゲームと言うなかれ、日本国内だけでもゲーム障害を疑われる人は、総人口の3%に上るとする推測もあり、社会問題となりつつあります。

ZwiftZwift

一方、最近はゲームも進化しており、eスポーツと呼ばれるものも出てきています。すでに世界規模の大会が開催され、高額な賞金が獲得できる世界となっています。アマチュアだけでなく、年収が億単位のプロゲーマーも出てきており、子どもの憧れの職業にもなりつつあります。

プロスポーツの選手とプロのeスポーツの選手とどう違うと問われて困る親も多いかも知れません。大金を稼ぎ、多くの人の人気を獲得している点でも一緒です。今や、IOCも国際イベントの主催を始めるなど市場も拡大しており、今後、eスポーツがよりメジャーになっていくのは間違いないでしょう。

動体視力や反射神経が落ちるので、ごく若い間しか活躍できていないとか、競争が激しくて大金を稼げるのは、ほんの一握りといった指摘も、他のスポーツでも似たようなものと言われればその通りでしょう。少なくとも子どもが納得するような理由にはなりそうにありません。

ところで、eスポーツの中でも特殊と言えそうな種目があります。それは自転車競技です。ゲーム機やコンピュータでやるようなゲームではありません。室内でフィットネなどで使うエアロバイクこぎ、ソフトウェアで世界とオンラインでつなぐバーチャルな自転車レースです。

ZwiftZwift

Zwift”が有名です。もともとはサイクリングのデータや走行軌跡を記録したり、ネットにアップして共有したり、愛好者同士でSNSのように使われていました。それがエアロバイクの退屈さを紛らわせるため、仮想の世界が画面に表示される中、室内でバーチャルなサイクリングしたりする機能も加わりました。

パンデミックで、フィットネスジムに行けなくなったことも手伝い、ネットで接続してエクササイズの人気コーチのクラスに参加したり、スピニングをしたりするようにもなりました。さらには、仮想のコースを使って、ネットでつながったサイクリスト同士でバーチャルなレースをしたり、記録を競ったりするようになりました。

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

今では、“Zwifter”と呼ばれるような競技者がいて、“Zwift”では常にレースが行われているような状態になっています。入力装置はマウスや手で扱うコントローラーではありませんが、エアロバイクをインターフェースとする、eスポーツの一つのカテゴリーと言える状況です。

さて、アメリカ人の、Kristen Kulchinsky さんは、このeスポーツ、バーチャルな自転車レースで、最も多くのタイトルを獲得したサイクリストの一人です。数え切れないほどのレースで勝利しました。ただ、彼女はエアロバイク専門で、今年の夏まで屋外で自転車に乗ったことがありませんでした。

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

それが今年9月、初めて屋外のリアルなレース、“Greylock Hillclimb Time Trial”に出場し優勝したのです。しかもコースレコードを3分上回るという圧倒的な勝利です。屋外のリアルなレースは、彼女にはとても出来ない、遠い世界のように感じていたと言います。

バーチャルなレースでは圧倒的な強さを見せていましたが、所詮仮想だと、彼女の実力に懐疑的な見方をする批評家も多かったのです。そうした人々を黙らせるため、屋外でのライディング経験が2ヶ月しかない段階で、初めて現実のレースに出場して優勝するという痛快無比な快挙を成し遂げたのです。

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

もちろん、彼女の脚力や持久力などの身体能力の高さに疑いはありませんが、リアルなレースでのテクニックやノウハウ等を身につける早さも驚異的ということでしょう。初出場、初勝利の後も、“Prospect Mountain Hill Climb”、“The Allen Clark Memorial Hill Climb”と3連覇する偉業を成し遂げています。

例えばサッカーの eスポーツ大会で優勝したプロゲーマーでも、現実のサッカーの国際試合でゴールを決めるのは無理でしょう。格闘技ゲームの優勝者だって、現実の世界で試合をして勝つのは、ほぼ不可能と言って差し支えないはずです。現実のスポーツと、eスポーツは別物ですから当たり前です。

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

eスポーツの中で自転車競技が特殊と言ったのは、こういう意味です。すなわちバーチャルでもリアルでも、共通の能力で勝てる可能性があるわけです。もちろん、Kristen Kulchinsky さんのような快挙は誰でも出来ることではありませんが、他と違いリアルとバーチャルがつながっている部分があるのは確かでしょう。

日本では、自転車競技の人気が欧米と比べてかなり低いので、子どもに自転車レースのプロを目指させるような親は、相対的にかなり少ないでしょう。しかし、子どもでもエアロバイクで体力がつきますし、“Zwift”などで簡単にレースに参加できます。当面、高額なレッスン料なども不要でしょう。

Kristen KulchinskyKristen Kulchinsky

eスポーツと言っても、視力や反射神経の問題で20歳そこそこで止める必要もありません。体力が必要ですから、寝食を忘れてやり続けるのも無理です。つまりゲーム障害になる可能性も低いでしょう。そして、もし才能があったら、リアルの世界で活躍する道にもつながっているわけです。もっと注目されていい競技だと思います。




◇ 日々の雑感 ◇

つい先日まで夏日と言っていたのに、いきなり冬のような気温で、衣替えも寝具の支度等も間に合っていません。

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