December 18, 2023

根本的な状況変更が望ましい

全国的に厳しい冷え込みとなっています。


先日は関東でも12月というのに気温が25度以上になる場所が出るなど、冬とは思えない陽気でしたが、そろそろ冬本番の気温となっていくようです。さて、そんな折りですが、前回に続いて最近の自転車関連のニュースの中から、目についたものをピックアップしてみたいと思います。


命に係わる危険な運転増加 「フル電動自転車」違法運転取り締まり



街中を疾走する2輪車。実はこれは違法行為です。今、このような危険な運転が増えています。

【記者】「すみません…追いつけないですね、坂道ですがすごい速度で登っています」

ペダルを漕がなくても進むいわゆる、原付バイクのような乗り物。「フル電動自転車」と呼ばれています。10日なんばでは。2人乗りで信号無視、さらには車道を逆走とまさに違法行為のオンパレード。

これは歩行者が時速20キロの自転車に衝突された実験映像。歩行者は地面に頭を打ち付けています。命にも関わる危険な運転が横行するいま、11日午後、心斎橋。電動自転車を違法に運転する利用者を取り締まる検問が行われました。

【警察】「これのったらあかんやつ。ナンバーとか免許証がいる。知ってた?」
【運転者】「知らなかったです。免許なくてもいけるって言われたから」

バイクのようにアクセルを回すだけで走れる「フル電動自転車」です。道路交通法では、原付バイクと同じ扱いになるため、公道を走るためにはナンバープレートの装着や自賠責保険の加入、ヘルメットの着用も必須。もちろん歩道を走ることもできません。

Q.周りでも乗ってる人多い?「そうですね、みんな自転車やと思って乗ってると思う」

心斎橋周辺を管轄する南署管内では、2023年11月末までに電動キックボードやフル電動自転車などの電動モビリティによる事故が43件起き、違反で66件が検挙されています。2022年と比べて倍近くに上っています。

【警察】「これ原付なんで、こいでもいけないので、手で押していくしかないです」まだまだルールが浸透していないようです。
【南警察署交通課長】「購入時あるいは実際に道路を走る前に、しっかりと運転免許証が必要か確認してほしい。決められた手続きを踏んでルールを守って安全に走行してもらいたい」

違法な電動自転車などを失くそうと普及を進める団体も対策を進めています。
【マイクロモビリティ推進協議会事務局長】「警察と事業者で官民協議を開いて、違反機体のぼく滅を進めようとしている」

協議会によりますと、海外の通販サイトなどでは国土交通省が定めた保安基準に満たないものも販売しています。海外製は日本製よりも半分程度と安く、公道走行不可と表記されていません。国交省は警察などと協力し、違法な運転者を抜き打ち検査したり、販売店には違反するものを販売しないよう呼びかけたりしています。

【マイクロモビリティ推進協議会事務局長】「乗る方々のモラルが悪いと社会に受け入れられないと思います。利用者の方々には性能等確認が終わってないようなものは乗るべきではないということを理解してもらう」
急速に普及が進む中で厳しい目が向けられています。(2023年12月11日 テレビ大阪)


最近、問題としてクローズアップされることが多い、いわゆるフル電動の自転車の違法走行ですが、各地で取締りは行われているようです。ただ、実際には違反者は増えているように感じます。やはり、警察の人員も限られていますから、フル電動自転車の販売の広がりに追いつかないということなのでしょう。

違法に歩道走行している人は、普通に走行しているつもりなのでしょうが、かなりのスピードが出ていることも多いと思います。普通の自転車でも問題ですが、より危険性が高いのは明らかです。取締りも必要ですが、やはりフル電動自転車を違法に販売している業者を摘発し、流通を止めるしかないのではないでしょうか。


自転車、1歳未満とは「やめて」 抱っこは違反、転落重傷も―生活センター

1歳未満1歳未満の子どもを自転車に乗せないよう、国民生活センターが呼び掛けている。抱っこして乗せることは法令違反に当たり、幼児用座席やヘルメットは1歳以上が対象だ。乳児を安全に乗せる方法はないのが実情で、同センターは「別の移動方法を検討してほしい」と訴えている。

各都道府県の道路交通規則では、子どもを自転車に乗せる際の抱っこを禁じ、幼児用座席を使うかおんぶするよう定めている。 同センターが昨年9月、抱っこひもかおんぶひもを使って自転車に同乗させたことがあるとした男女1000人にアンケート調査したところ、654人が抱っこしたことがあると回答した。116人は抱っこした際に転倒したことがあると答え、135人が子どもの転落を経験していた。

担当者は「外出時などに置いて行けず、やむを得なかったのだろう」と話すが、抱っこは視界やハンドル操作が妨げられ、転倒した場合に子どもをかばえないと指摘する。2017年度以降の約6年間で、抱っこによる転倒・転落事故で医療機関を受診したケースは32件あり、頭蓋骨骨折などの重傷を負った子もいた。

着用の努力義務が課されているヘルメットは、乳児用がないのが現状だ。国民生活センターが大手通販サイトで販売されていた子ども用ヘルメット3種を購入し、首が据わっておんぶできるようになる生後4カ月を想定し着用テストした結果、いずれも大きすぎた。事故時に危険が伴うだけでなく、首に負荷が生じる懸念もあるという。

担当者は「現状ではおんぶでも安全に乗せることは難しい。自転車はヘルメットと幼児用座席を使える1歳からにしてほしい」と話している。(2023年12月16日 時事通信)


たしかに、自転車に1歳未満の幼児を乗せるのは危険でしょう。しかし、実際には抱っこして乗っている人は少なくないようです。1歳からが望ましいのは確かですが、どうしても乗せなければならない人もあるでしょう。海外のようにカーゴバイクやトレーラー等を必要な期間だけ貸出すことを検討してもいいと思います。


歩道で歩行者の邪魔をしたら2万円以下の罰金、イヤホンの着用で5万円以下の罰金のケースも…どこまで知ってる?自転車の交通ルール

交通ルール長野県内では今年に入って自転車が絡む事故が556件発生し、3人が死亡しています。特に夕暮れと夜に事故が増える今の時期、自転車を安全に乗るためのルールと注意点を考えます。※このニュースで扱う自転車は普通自転車です。

通勤・通学の時間を迎えた朝の長野市。スクランブル交差点で、自転車が歩行者の合間を縫うように走ったり、歩道に大きく入り込む自転車も。実はこれ、交通違反なんです。どこが、どうダメなのでしょうか?

自転車については、最低限守るべき5つのルールが定められています。

県警交通企画課 島田剛行 交通安全対策室長:「自転車の基本的な交通ルールを周知するため、国で自転車安全利用五則を定めています」

「自転車安全利用五則」とは、内閣府が定めた5つの規則のことで、自転車の交通ルールなどの周知・徹底などを目的に作られたものです。このような規則があることを街中で尋ねてみると…。

市民は:「はっきりは分かっていませんでした。ヘルメットはほぼ100%被ってます」
「ちょっと知らなかったです。細い道とか怖くて、(自転車で)歩道を通ってしまう時があります」
「こうやってスローガン的なものがあるのは知らなかった。車道を走ると車の邪魔になると思って歩道が広いときは歩道を走る」

ほとんどの人が知りませんでした。五則の第一に定められているのが。

島田交通安全対策室長:「車道が原則、左側を通行、歩道は例外、歩行者を優先」

自転車は法律上、車両の一部で、原則車道を通行しなければなりません。例外的に歩道を走行できるケースは大きく分けて2つあります。自転車の通行を許可する標識が設置されている場合と、12歳までの子ども、70歳以上の高齢者、それに車道の通行に支障がある身体障がい者については、歩道を通行することが可能です。(以下略2023年12月10日 TBS)


ニュースではありませんが、自転車のルールに関する記事が載っていました。基本的な交通ルールすら知らない人が多いのは確かですが、知っていたとしても守られない状況があります。多くの人が守っていないわけですし、守っていなくても、すぐに摘発されるわけでもありません。

このように、多くの人がわかっていても違反している状態、それを取り締まりきれない状態となると、是正するのは非常に困難です。やはり原則車道などと曖昧な状況にしておくのではなく、歩道走行は明確に禁止するしかないと思います。そのために必要な整備を早急に進めるしかないのではないでしょうか。


街中で自転車に乗るのは肩身が狭い? そう感じる人たちが知っておきたいこと

交通ルール車道を走れば邪魔者扱いされ、歩道を走れば危ないと言われる……自転車が街中を走ろうとすると、どうしても肩身の狭い思いをする場面が出てきます。そもそもどうして自転車は、道路利用においてそう感じてしまうことがあるのでしょうか?

じつは「これからは」ではなく「これまで通り」だった

自転車で車道を走っていると、クルマからのプレッシャーが怖い……かと言って歩道を走行すると、歩行者を脅かしているような気がする……。もちろん、クルマからしてみれば、車道を低速で走っている自転車を煩わしいと感じるでしょうし、歩行者からすれば、歩道を走る自転車は危険な存在でしょう。ときに、車道でも歩道でも邪魔者扱いされてしまう自転車は、一体どこを走れば良いのでしょうか?

結論から言うと、ご存知の通り「自転車は車道を走る」が正解です。歩道に「自転車通行可」などの標識・表示がある場合、運転者が13歳未満又は70歳以上、または身体にハンディキャップがある場合、そして車道の走行に危険を感じるようなやむを得ない場合を除いて、自転車は原則として車道を走るのがルールです。

ところが、つい最近までは自転車が歩道を走ることが当たり前だと思われてきました。それが最近になって「自転車は車道を走る」という風潮が当り前になりました。じつは、そこに大きな誤解があります。自転車が車道や歩道で肩身の狭い思いをすると感じてしまうのは、その誤解が一因になっているのかもしれません。

そもそも自転車は、誕生から現在に至るまで車道を走ることがルールになっている乗りものです。そのルール自体はこれまで一度も変更されたことはありません。1870年に竹内寅次郎が「自転車」と名付けて販売した明治から昭和の中頃にかけて、自転車が車道を走るのは当たり前のことで、世間一般でもそのように受け入れられていました。

しかし、時代が進み日本が高度経済成長期を迎えると、モータリゼーションの波が急激に押し寄せ、車道を走行するクルマが一気に増えました。そのため、残念なことに自転車とクルマの事故も増加してしまいます。それを受けて1970年に道路交通法が改正され、自転車が「例外的に歩道を走行すること」が許可されます。

この法改正はあくまでも自転車も走れるような道路インフラが整うまでの、「ひとまず自転車は歩道にあげておこう」的な対応だったと言われていますが、モータリゼーションの勢いはそれを許さず、道路は基本的にクルマのために整備されることになり、自転車が車道に戻るスキを与えてくれませんでした。

その流れの中で、1970年の法改正は拡大解釈されて「自転車は歩道を走る」という風潮が生まれてしまい、それから数十年に渡って浸透していったということになります。

そうこうしているうちに、2000年代になると今度は歩道での歩行者と自転車の事故が増えてきてしまいました。そこで、2007年に国が「自転車安全利用五則」で自転車は原則車道を走行することをあらためて明確にしました。つまり、「これからは自転車は車道を走る」ではなく、「これまでのルール通り、自転車は車道を走る」が正確な解釈になります。

誤解を恐れずに言うと、一時的にとはいえ「自転車を歩道にあげる」という例外が存在しなければ、自転車は現代とは違った受け入れられ方をしていたかもしれません。クルマのドライバーも、自転車が車道を走るのが当り前の環境ならそれ相応の運転を心がけていたでしょうし、自転車が歩道を走ることがなければ、歩行者は安心して歩くことができたでしょう。

自転車は制度の曖昧さによって生み出された都合の良い解釈が数十年に渡ってまかり通ってきたことによって、現代でその帳尻合わせのために、不遇な扱いを受けている(感じ方には人それぞれあると思いますが)、と言えるかもしれません。

ただ、自転車を取り巻く環境がすべて悪い、と言ってしまうのは誤りでしょう。見方を変えればマナーの悪い(守らない、知らない)運転者が事故などを引き起こした結果、対策がなされたと言うこともできます。

自転車自身もルールを守った安心・安全な道路の利用を心がけなければ、何も意味はありません。あらためて、クルマもバイクも自転車も、すべての道路利用者が自分以外の利用者に注意・配慮し、それを大事にした環境を築いていきたいものです。(2023.12.15 バイクのニュース)


このブログで再三取り上げてきた、過去の道路行政の失敗についての記事が載っていました。ただ、スポーツバイクに乗るような人は車道走行しているでしょうし、歩道走行をしているような人が、街中で自転車に乗るのは肩身が狭いと思っているようには見えません。傍若無人に歩道走行しているように見えます。

自転車の道路行政の失敗は明らかですが、それを警察庁も国土交通省も認め、車道走行へと180度転換したわけです。ならば、車道走行が出来るような環境の整備が求められるわけで、歩道走行を前提に整備してしまった無駄に幅の広い歩道などを早急に是正するなど、道路環境の改善を最優先で取り組むべきだと思います。


子供が乗る自転車 定期的な点検で安全確保を

子供の自転車毎日のように使うからこそ、自転車のメンテンナスは重要です。タイヤの空気圧やブレーキの状態など、とくに子供が乗る自転車は大人が注意しなくてはなりません。子供の安全のために、日常点検のポイントを紹介します。

ギリギリまで放置しないで、早めの点検を

日常生活の中で、自分が乗っている自転車はすぐに不具合に気が付くことができますが、子供の自転車の場合はどうでしょうか。小学生くらいの場合、本人が「何か変だなぁ」と感じていても、すぐに声をあげることは少ないのではないでしょうか。例えば、タイヤの空気圧が少なくなっていても乗り続けて、明らかに走りづらくなってから親に言ってくるものです。

子供が乗るものだけに、その安全は大人が確保しなければなりません。転倒や事故が起こってしまう前に、子供の自転車にも日常的なメンテナンスが必要です。そのチェックポイントを紹介します。

まずはタイヤです。空気が抜けていると地面からの衝撃を受け止めきれず、少しずつタイヤや中のチューブが傷ついていきます。実際、タイヤのパンクは異物が突き刺さるケースよりも、こういった日常の細かい傷が積み重なって起こるケースも多いようです。

毎日乗るのであれば、1〜2週間に一度はタイヤの状態をチェックし、適正な空気圧を維持しましょう。一般的に、タイヤを手で強く押し潰したときに「テニスボールぐらい」の硬さ(弾力)が良いとされています。「これより柔らかくなったら空気を入れようね」など、子供と一緒に確認すると良いでしょう。

次に、とても重要なブレーキです。正しく作動しないと命を落とす事故にもつながりかねません。自転車を前に動かしながらブレーキレバーを握ったり離したりして、不具合が無いか、しっかり停まるかどうかを確認しましょう。もしブレーキの利き具合が悪いと感じたときは、迷わず自転車屋へ。ブレーキの修理・点検は経験のあるプロに任せた方が安心です。

続いてハンドルとサドルのチェックです。グラつきは無いか、しっかり固定されているかなど、上下左右に動かして確認します。どこかしらに緩みがある場合は締め直しておきましょう。

そして見落としがちなのが、ライトや反射板です。夜間走行することが少ない子供の場合、いざというときに電池切れでライトがつかないことはよくあるハナシ。また、乱暴に扱いがちな自転車だと反射板が割れている・欠損していることもあります。

以上のようなチェックポイントは、お出かけのタイミングで一緒に確認できればベストですが、オススメは親子での洗車です。晴れた日の休日、一緒に自転車をきれいにしながら確認してみると良いでしょう。

また、年に1回程度は自転車屋での点検整備をオススメします。購入店なら無料で定期点検を受けられる場合もあり、また1000円程度からの価格で点検してくれる販売店もあります。定期的なメンテナンスで、子供と一緒に安全な自転車ライフを送りたいものです。(2023.12.09 バイクのニュース)


自分の子どもが乗る自転車に不具合が生じている可能性まで、日頃考えていない人は多いと思います。しかし、決して少なくはないはずです。実際に、ブレーキが効かない状態のまま乗っている子どもと遭遇したこともあります。少し間違えば事故に直結するわけで、すぐにでも点検することが求められます。

自分が乗る自転車もメンテナンスなどせずに乗っている親が圧倒的に多いわけで、子どもの自転車の点検まで気がつかないでしょう。しかし、さすがにブレーキが効かなければ危険と自覚する大人と違って、子どもはそのまま乗ってしまう可能性があります。全ての親御さんは、まずは点検してみるべきでしょう。


物流ドローン、人と自転車の運搬実証実験

自転車運搬ドローンサイクリングの盛んな今治市で、新たな観光資源となることを目指して、ドローンで自転車を山の上まで運ぶ実証実験が行われました。

こちらが今回の実証実験に使われた自転車を運ぶドローンで、最大で30キロの荷物を運搬でき、実際にビルや鉄塔の建設現場などで利用されています。

今治市は国家戦略特区の枠組みを利用し、国と共同してドローンなど先進技術に関する実証実験を支援していて、今回は大島の亀老山のふもとから山頂の展望台公園まで、自転車を運ぶ実証実験が行われました。

この日は風が強かったため展望台までの運搬は行われなかったものの、実際に自転車を吊り上げてのドローンの離着陸などがテストされました。

また、このプロジェクトでは小型の電気自動車を使ってサイクリストを展望台公園まで運ぶということで、自力で山頂まで登るのが難しい自転車の観光客が、手軽に来島海峡の絶景や山を下るサイクリングを楽しめることを目指しているということです。

今治市は新たな観光モデルとして活用できるよう、プロジェクトの実現に向けて支援していきたいとしています。(2023年12月14日 愛媛朝日テレビ)


物流などの分野でもドローンの活用が進んでいることは知っていましたが、自転車をドローンで運ぶとは意外でした。たしかに、登りは嫌だけど、下りだけ自転車に乗りたいというニーズもありそうです。その場合は自転車を搬送する必要があるわけですが、普通はトラックなどが使われるでしょう。

ただ、トラックが使える場所ばかりとは限りませんし、言われてみればドローンが向いているケースもありそうです。人手不足の問題もあるでしょう。もしこれが一般的になれば、シェア自転車の再配置にも使えるかも知れません。近未来、自転車が空を飛ぶ光景が普通になるのでしょうか。


自転車で電車に乗れる「サイクルトレイン」運行! 富士山の麓の街が “自転車の街”をめざすワケ【静岡発】

サイクルトレイン自転車を電車に持ち込むことができる「サイクルトレイン」の社会実験が静岡県富士市で行われ、通勤や観光に便利と好評だった。

富士市では全国屈指の規模の自転車レースなども行われている。富士山の麓の街が“自転車の街”をめざすワケを取材した。

自転車のまま電車に乗れる

自転車を押しながら電車のホームに入って来る人たち。2023年11月12日、富士市内を走る岳南電車である取り組みが行われた。それは、電車に自転車をそのまま持ち込むことができる「サイクルトレイン」の運行だ。富士市と地元の企業が自然環境への配慮と交通の利便性向上を目指し、社会実験として実施した。

社会実験を担当する富士市交流観光課の石井俊勝主幹は、「自転車はもともと環境負荷が少なく、乗っている人がより健康になれる乗り物で、SDGsという考え方に非常に親和性の高い乗り物だと思う」と、社会実験の目的を話す。

富士市は「SDGs未来都市」を掲げ、自転車の魅力発信と利用促進に力を入れてきた。これまで自転車の大会を開催したり、レンタサイクルを設置したりした他、市内にはプロのロードレースのチームもある。
特に2022年には市役所前の大通りで中央分離帯の一部を取り除き、国内トップクラスの選手など約200人が参加する全国屈指の規模の自転車レースが行われた。

自転車利用が全国平均の3分の1

富士市は全国的にみて自動車の依存率が非常に高い。富士山に向かって街全体が傾斜していて、移動に自動車が便利だからだろうか。逆に自転車を利用する人が非常に少ない。

静岡県などの調査によると富士市民の交通手段は自動車が72%と最も多く、自転車は5.5%にとどまっている。これは全国平均の3分の1程度で、市は2026年度までに6%にあげることを目標にしている。温室効果ガスを削減させるためだ。それが、自転車の利用促進に力を入れる大きな理由だ。

「観光・通勤に便利 ずっと続けて」

社会実験は2両編成のうち1車両を自転車専用とし、11月中旬の3日間 実施された。利用者に聞くと、「自転車を車両に乗せて手軽に移動できて、楽しく簡単に自転車で旅ができる」「通勤で自転車を使うが、電車に乗せられれば自転車ですべて移動できるのが、(社会実験だけではなく)いつもやりたい」と好評だ。

社会実験を担当した石井さんは、「自転車を電車に乗せられることが広まれば、自転車そして、電車の利用が増える」と考える。

富士市 交流観光課・石井俊勝 主幹:岳南電車と自転車が連結すれば利便性が非常に高くなる。そうすることで、環境に優しい街や健康に暮らせる街につながっていくと思う

新幹線と在来線で不便な乗り継ぎ

もうひとつ行われた社会実験は、東海道新幹線・新富士駅と東海道本線・富士駅の間を自転車でつなぐ取り組みだ。2つの駅の距離は約2km。駅をつなぐ交通手段は1時間に1本程度のバス、またはタクシーや徒歩での移動となる。歩くと20〜30分かかり、タクシーに乗るのは少しもったいないと感じるような距離で、新幹線と在来線の乗り継ぎに不便を感じている市民や観光客も少なくない。

そこで 新幹線 新富士駅にレンタサイクルを用意して、富士駅まで自転車で移動してもらう社会実験を行った。これまでにも2つの駅をつなぐ移動手段は、線路と道路の両方を走るDMVと呼ばれるバスの検討やワンコインタクシーの試験運行に取り組んできたが、費用などの問題で実現には至っておらず長年の懸案となっていた。

実際に記者が電動自転車で走ってみると、交通量は少なく約9分で富士駅に到着することができた。実験は平日の10日間行われ、駅への移動だけではない利用も含め69人が利用した。利用者は「自転車で移動できるのは小回りも効きくし、すごく助かる」と話していた。

市は、今回の社会実験を今後の施策に活かす考えだ。自転車利用が極端に少ないことを逆手にとって、自転車を中心とした街づくりに取り組む富士市。CO2削減は行政や企業が模範を示すことも大事だが、もっと大切なのは市民ひとりひとりの心がけかもしれない。(2023年12月16日 テレビ静岡)


最近はサイクルトレインを導入する路線が増えていますが、多くは観光客の誘致が目的でしょう。しかし、富士市の場合はいろいろ効用が見込まれているようです。高低差や傾斜地が多い地域は他にもあるでしょうし、他の地域でも、意外にニーズがあることが判明することもありそうです。


麻薬の密売人を追跡中の警察官 パトカーを降り通行人から自転車を借りて追跡続行 自転車をぶつけ犯人確保 イギリス



イギリス・ノーサンプトンシャー州で、警察官が麻薬の密売人を追跡していた。すると、警察官はパトカーを降り、通行人から自転車を借りて追跡を続行。その後、密売人の確保に成功し、自転車を借りた人に返した。

自転車に乗り換える警察官

イギリス・ノーサンプトンシャー州で、麻薬の密売人を追跡中の警察官。パトカーを降りたが、すぐに引き返した。そして、警察官は「自転車を貸してください。お願いします」と通行人から自転車を借り、追跡を続行した。

なぜ、パトカーを使わなかったのだろうか。

それは、密売人が通りを逃走する直前に横切ったのは公園。パトカーでは入れなかったのだ。その後、追いつくと、警察官は自転車をぶつけ、確保に成功した。

警察官は通行人に感謝

警察官は息切れしたまま、自転車を借りた人に返しに行った。警察官は「捕まえたよ。あなたがいなければ無理だった。本当にありがとう」と感謝。自転車を貸した通行人は「どういたしまして」と答えた。密売人は、麻薬の所持などで実刑判決を受けている。(2023年12月17日 FNN)


警察官が自転車を借りて追跡するなんて、今どき、刑事ドラマでもベタ過ぎて採用されない気がしますが、イギリスで実際にあったようです。この記事、海外のメディアではすでに報じられて話題になっていたのですが、日本のメディアにまで取り上げられるとは思いませんでした。


「疲れを感じにくいのに運動強度が高い」…体質を改善しながら筋力を鍛えられる最高のアイテム「自転車」

自転車ウォーキングやランニング、筋トレなど、近年さまざまな運動が奨励されているが、そのなかにあって、気軽に取り入れることができて疲れにくく、運動強度も高い最高のアイテムとは自転車だという。

なぜ自転車なのか、日本の道路事情もリンクさせながら、その理由を解説する。(中略)

歩数にこだわっても、平地をただ歩いているだけではコレステロール値に与える影響は少ない。注目すべきは自転車の運動強度(中略)

「できるだけ」自転車を利用するだけでも確実なメタボ改善効果が。糖をたくさん消費して血糖値を下げる自転車運動のメカニズム(以下略 2023.12.17 集英社オンライン)


このブログをご覧いただくような方なら、先刻ご承知のことでしょうが、運動としての自転車の優れている点がまとめられた記事が載っていました。この時期は寒いですが、少し走れば身体も温まってきますし、汗だくになる夏も風で涼しいですし、運動を始めるにはお勧めではないでしょうか。







◇ 日々の雑感 ◇

いつも予約投稿にしてるのですが何故か設定されてませんでした。思わぬミスはいつ起こるかわかりませんね。

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