January 26, 2024

今までの常識を覆す技術革新

常識は、往々にして覆るものです。


今どきはインスタで検索するのが常識とか、タイパで動画は倍速視聴が常識といった世間一般のこと、流行や行動などの常識ばかりではありません。不変なのが当然と思われていた科学的なことでさえ、時として覆り、今までの常識が否定されてしまうこともあります。

16世紀のコペルニクスやガリレオ・ガリレイの地動説まで遡るつもりはありません。例えば、ライト兄弟が有人動力飛行に成功して、それまでの常識を覆したのは20世紀になってからのことです。ただ、兄弟が飛行に成功したにもかかわらず、世間はしばらく信用しませんでした。

Wrightflyer,This image is in the public domain.Wilbur_Wright_Working_in_the_Bicycle_Shop,This image is in the public domain.

当時の著名な科学者や、新聞などのマスコミ、アメリカ軍まで真っ向から否定するコメントを発表しました。『機械が空を飛ぶことは科学的に不可能』というのが当時の常識であり、大学教授や有識者などが、こぞってありえないと反発したのです。人々もインチキかトリック、詐欺だと思っていました。ちなみに兄弟は、街の自転車屋でした。

その後認められ、常識は覆りました。そのライト兄弟も回転翼機、すなわちヘリコプターは現実的ではなく、実用性に欠け、開発にも資金がかかりすぎる上に、商用性がないので誰も開発は出来ないだろうと発言していたそうです。それが常識と考えたわけですが、わずかその30年後くらいにはヘリコプターも実用化されました。

空飛ぶクルマ空飛ぶクルマ

空を飛ぶと言えば、今はドローンを個人で飛ばせる時代です。素材や加工技術、なんと言っても電池の技術が飛躍的に進歩し、安くなったため、農薬散布から測量、物流から兵器に至るまで、急速に使われるようになりました。そして、人を乗せたドローンが飛ぶ時代が視野に入っています。

現時点では、いろいろなタイプが開発されており、まだ有人ドローンの定義は決まっていません。空飛ぶクルマ、空飛ぶバイク、スカイカー、エアカー、ドローンタクシーなど、いろいろな呼び方がされています。実際に人間を乗せて飛ぶドローンは、いろいろなタイプが開発されています。

Moller_Skycars,Photo by Jeff McNeill,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.空飛ぶクルマ

ヘリコプターと違って電動式のドローンが有力です。今はまだ過渡期ですが、そのうちに乗用のドローンを操縦したり、AIが運航する電動式ドローンに乗って移動するのは常識となっていくのでしょう。2025年の大阪万博では、空飛ぶクルマが運航される予定です。

さらに電池の性能が高まり、量産されて安価になれば、個人レベルで普及する可能性も否定できないでしょう。空を散歩するのが一般的になる日が来ないとも限りません。もちろん実現には社会的なハードルもありますが、技術的には十分に可能でしょう。

Volocopter,IPhoto by EU2016 SK,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.Photo by Matti Blume,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.

空飛ぶ自転車だって出てくるかも知れません。私は今の自転車でいいと考えていますし、必ずしも空飛ぶ自転車が欲しいとは思っていません。しかし、電動自転車、e-bike だって急速に普及しましたし、その電動モーターの力でスピードや航続距離だけを競う時代が続くとは限りません。

自転車型のドローンが出来て、誰でも気軽に空を飛べたら、それはそれで愉快でしょう。川を橋があるところまで大きく迂回しなくて済むなど便利になるに違いありません。さらに交通環境が混沌としそうな気もしますが、AIによる自動操縦で、事故も渋滞もなく、素早くラクに移動できる世界も考えられます。

ALI TechnologiesPhoto by NCDOT,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.

ところで、自転車がドローンになったら、こうなるのではないかとイメージさせるものがあります。アメリカ・航空宇宙局(NASA)とカリフォルニア工科大学、ノースイースタン大学などの研究者チームが開発した変形するドローン、 Multi-Modal Mobility Morphobot (M4)です。 ( ↓ 動画参照)

M4M4



M4は、4つの車輪があり、4輪の自転車のようです。その車輪が軸を変えるとローターとしてドローンのプロペラにもなるという仕組みです。自転車で道路を普通に走って来て、川などの障害物があったら変形してドローンにして飛び越えるイメージです。

M4

M4

さらに後輪だけプロペラにトランスフォーメーションし、急こう配の坂をプロペラによる推進力で上ることも出来ます。プロペラでアシストしてくれる、電動アシスト自転車の新しい形と考えられなくもありません。現在は小型で、AIによる4輪ロボットと呼ぶべきものです。

M4M4

しかし、人を一人乗せられるくらいの大きさにすれば、新しいモビリティとしてユニークな乗り物になりそうです。こんなドローン自転車が実現するならば、是非乗ってみたいと思う人は多いに違いありません。少し前なら考えられませんでしたが、今後は十分に実現する可能性はありそうです。



飛行機やヘリコプターではなく、電動のドローンが急速に進歩して、空飛ぶ乗り物の常識も変化しつつあります。個人が空飛ぶ自転車で空中を行き交うなんて、今の常識では考えられない世界が、案外近い将来実現し、新しい常識となるかも知れません。


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◇ 日々の雑感 ◇

まだ1月ですが早くも韓国でのドジャース開幕戦チケットの話題が出てます。今年も大谷選手活躍に期待ですね。

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