February 13, 2024

試行錯誤を続ける人達もいる

自転車の悩みもいろいろあります。


人それぞれだと思いますが、乗り始めた当初にありがちな悩みの一つはサドルが合わない、お尻が痛いというものでしょう。ママチャリの場合には、ソフトで万人向けの厚くて柔らかいサドルが取り付けられており、あまりお尻が痛くなった経験のない人も多いと思います。ただ、それは乗る距離にもよります。

普段、最寄り駅や近所のスーパーへ行くだけなら距離が短いので、特に違和感を感じる機会もないかも知れません。しかし、観光地などでママチャリをレンタルして、ある程度長い距離を走行すると、かなりの痛さを経験することもあります。アップライトな姿勢で乗るため、お尻に体重が集中してしまうからです。

スポーツバイクに乗り始めて、その薄くて硬いサドルでお尻の痛さに悩む人は少なくないと思います。すぐに慣れて平気になる人もいれば、どうしても痛さがとれずに悩む場合もあるでしょう。ベテランの人なら、乗り始めた当初の痛みを懐かしく思い出すかも知れません。

自転車専用のサイクルジャージ、いわゆるレーパンをはくことで、かなり痛みは軽減されるはずですが、サドルが硬すぎると交換を考える人も少なくないと思われます。一人ひとり、骨盤の形からお尻の肉付き、体格などが違うわけですから、あるサドルが誰にでも合うほうが不思議なわけで、仕方ないところでしょう。

通勤快尻通勤快尻

昔から、このお尻の痛み、あるいはサドルが自分に合わないことで悩む人は多いようで、少し大きな自転車店に行くとたくさんのサドルが売られています。形も材質もクッション性も違うさまざまなサドルが売られています。個人差があるので、自分に合うものを探すのは難しい場合もありそうです。

この悩みに対応し、今でも新しい製品が登場していますし、これまでと違う提案もなされています。最近のものから、いくつか取り上げてみたいと思います。まず、手軽に試せるのが、サドルにカバーを取り付けるものでしょう。クッションのあるカバーの装着によって、痛みを軽減しようとするものです。

通勤快尻通勤快尻

こちらは、その名も、「通勤快尻(つうきんかいけつ)」です。クラウドファンディングサイトで販売されていますが、まだ2週間ほど期間を残して、目標金額の6倍を超えています。これを見ても、サドル問題に悩んでいる人が少なくないことが伺えます。

ジェル状の素材が封入されたクッションなどは、普通の自転車店でもいろいろ売られていますが、こちらは空気のクッションになっています。ポンプで空気を入れて使うのですが、空気の量を自分の好みで変えられるのが特徴でしょう。自分にあった硬さをいろいろと試してみることもできます。

Air SeatAir Seat

サドルに装着した時にズレないようにする工夫などもされています。専用のエアポンプも付属しており、価格も手頃なので、試してみやすいと言えるでしょう。その名の通り、自転車通勤を始めたことで、乗る距離も長くなって、お尻の痛みに悩んでいる人は少なくないのでしょう。

サドルを柔らかくするのではなく、サスペンションを取り付けることでクッション性を高めようとする製品も昔からいろいろ出ています。台湾のメーカーが開発した、こちら“Air Seat”もその方式です。しかし、これまでの多くの製品では上下方向の振動、衝撃を吸収するだけでした。

Air SeatAir Seat

道路の穴とか段差などの衝撃、突き上げ感は吸収できますが、そんな単純な衝撃だけとは限りません。こちらの“Air Seat”は、上下だけでなく前後左右などいろいろな方向からの振動を吸収できます。一方で、ペダリングを妨げないような程よいクッション性となっていると言います。

しかも、現在使っているシートポストとサドルの間に取り付ける形なので、既存のパーツが無駄になりません。こちらもクラウドファンディングサイトで販売し、すでに目標金額を大きく超える形で終了しています。自分のサドルはそのままに、クッション性だけ加えたい人には向いています。



クッション型やサスペンション型以外に、サドルの形そのものを工夫するものも少なくありません。それぞれの骨盤の形の個人差に応じて、最適な形を選ぶという考え方です。これまでにもいろいろな形のサドルが開発されてきましたが、こちら、“SaddleSpur"の形は、また独特です。

背もたれのような部分とサドルが一体化しています。背もたれといっても、背中に届くほどの高さではなく、腰を支えるのが目的です。このことにより、ペダリングのパワーのロスを減らすことが出来、効率が上がるとともに、前後方向に骨盤の位置を安定させると言います。

SaddleSpurSaddleSpur

これまでにも、別に低い背もたれを取り付けたような製品はありましたが、こちらは一体化しているのが特徴でしょう。かなり見慣れない形ですし、普通のサドルでも前後にあまりズレていない気がする人には、その効果が疑問かも知れません。ただ、実験ではペダリングの効率アップで速さが増したそうです。

こちらはクラウドファンディングサイトでの資金調達には失敗しましたが、ネットで購入することが出来ます。それぞれの乗車姿勢などにもよる気もしますが、骨盤が安定することによるペダリングの効率や位置が安定することによる快適性を感じるという人もあるのでしょう。

SaddleSpurSaddleSpur

お尻の痛みやサドルの快適性、フィット性に悩む人は少なくありません。ただ、店頭で試しただけでは、ある程度の距離を走った時の痛みが軽減するかは分かりにくい部分があるでしょう。その点から、なかなか解決しない人もあるに違いありません。個人差の問題も大きいので、今後もいろいろな製品が開発されていきそうです。


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◇ 日々の雑感 ◇

ドジャース大谷・山本両選手のキャンプ情報があふれています。この調子だと開幕後も凄いことになりそうです。

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