March 02, 2024

分かりやすくすることも重要

少しずつ春が近づいています。


明日はひな祭りですが、もうしばらくすれば桜の開花予想なども頻繁に聞かれるようになるでしょう。まだ寒い日もありますが、3月に入り春が近づいています。さて、そんな季節ですが、今回は最近の自転車関連のニュースの中から目にとまったものを取り上げてみたいと思います。


モペット摘発、愛知・大阪で7割超 東京2割弱、検察が警告歴重視―「自転車だと」言い逃れ多く

モペットペダル付き原付きバイク「モペット」を自転車として乗るなどの違反行為について、全国の警察が昨年1年間に345件(前年比約3.6倍)を摘発し、うち愛知県と大阪府で計7割を超えたことが11日、分かった。東京都は2割弱だったが、指導警告件数は全国最多だった。

捜査関係者によると、「原付きだと知らなかった」「自転車だと思った」などと弁解する違反者が多く、現場の警察官が対応に苦慮しているという。警視庁は、違反と認識していたことを証明するため、検察の求めで過去の警告歴を摘発の要件としている。一方、愛知や大阪では警察と地検が協議した上で警告歴が無くても摘発しているという。

こうした現状を踏まえ、警察庁は道交法を改正し、「ペダル付き原付きは、エンジンやモーターを止めてペダルのみで走行する場合も自転車ではない」と明記する方針だ。これまでは通達で原付きに当たるとしていた。法律に記載されれば、東京でも一度目の違反から摘発できるようになる可能性がある。

摘発の内訳は、無免許が最多の111件で、原付きとして必要なウインカーやミラーなどの装備がない「整備不良」が102件あった。都道府県別では大阪173件、愛知91件、東京56件だった。

一方、指導警告は前年比19%減の888件で、無免許が最も多い405件、整備不良は247件あった。都道府県別では東京が368件、大阪223件、愛知6件だった。

モペットは、ペダルのみで走行する場合も原付き扱いとなる。公道を走るには原付き免許が必要で、ウインカーやブレーキランプなどの装備を要する。(2024年02月12日 時事通信)


フル電動の自転車、いわゆるモペットが急増していて違反や事故、トラブルが相次いでいます。自転車だと思ったなど、知っていて弁解する人もあると思いますが、その違いを厳密には考えずに乗っている人もあるのでしょう。最近はいろいろなタイプの製品が開発され、その違いが判然としない状況があるのも確かです。

自転車以外にも電動キックボードなども増えており、その中で、特例特定小型原付自転車のカテゴリーに分類されると、歩道走行できることになっています。こうした法区分もわかりにくくさせている一因であるのは間違いありません。以前から述べていますが、このあたりの法制度、道路行政も問題を深刻にさせていると思います。


モペットで危険運転容疑 70代女性けが、無免許の男書類送検―警視庁

モペットペダル付き原付きバイク「モペット」を無免許で運転して事故を起こし、女性にけがをさせたなどとして、警視庁新宿署は18日、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)などの疑いで、アルバイトの男(24)=東京都新宿区=を書類送検した。容疑を認めている。

送検容疑は昨年7月23日午後1時20分ごろ、同区大久保の路上で、無保険のモペットを無免許で運転。赤信号を無視して時速25キロで交差点に進入し、自転車に乗っていた70代女性にぶつかり右手骨折など約2カ月の重傷を負わせた疑い。(2024年01月18日 時事通信)



電動キックボードをネットで購入、届いた当日に運転か バスと衝突 39歳女性死亡 無免許、信号無視疑いで書類送検




実際に事故も起きています。原付バイクのカテゴリーになるとは知らずに購入し、無免許なのに運転してその日に亡くなるという悲惨な事故も起きています。電動キックボードも、原付バイク扱いと、そうでないものがあるのも混乱を助長しています。

特例特定小型原付自転車で、時速20キロを超えないものは軽車両とし、無免許でかまわず、歩道も走行できるというのは現実的な判断だということなのでしょうが、種類が多くわかりにくいのが問題です。さらに曖昧にして販売する悪質業者やネット通販で気軽に買えてしまうのも混乱を助長しています。


自転車特化の新部署設置へ 広島県警

広島県警が自転車と小型モビリティに特化した対策室を新たに設置します。「自転車小型モビリティ対策室」は、自転車や電動キックボードなどの取り締まりや交通ルールの啓発を専門に行います。

人身事故のうち自転車事故の割合は年々微増していて、交通ルールが守られていない実態も見られることから、県警・交通企画課に4月1日付で新設されます。

自転車に特化した係はこれまでになく、別々の課が担当していた安全教育と取り締まりを一緒に行うことができるということです。

電動キックボードについては今後の普及を視野に歩道を走っていい場合、悪い場合など交通ルールを伝えていく役割も担うとしています。(2024.03.01 広島ニュース)


このような体系にした結果、警察でも新部署をつくって取締りせざるを得ないところが出てきています。法制定と執行は別ですが、市民からみれば、マッチポンプのようにも見えます。言い方は悪いですが、忙しくなるのも自業自得と言いたくなる面もあります。

新しいモビリティが登場して移動がラクになったり、交通機関の隙間を埋めて便利になるのはいいことです。日本に限ったことでもありません。そうした製品を禁止するわけにはいきませんし、経済効果的にも、上手く社会的に組み込もうとするのは妥当であり、必要なことだろうとは思います。

しかし、出力などを細かく確認しなければ、その違いがわからないのでは規制の実効性は伴わないでしょう。見た目で判断しにくいのをいいことに、わかっていて違反する人が増えるのも当然です。せめて、モペットも電動キックボードも、全て原付バイク扱いにして、自転車とは違う扱いにすべきだったのではないでしょうか。


自転車のルールを再チェック 警察庁が青切符導入を検討…歩道で歩行者を驚かせる走行は罰金へ

ルール自転車の交通違反が急増していることを受け、警察庁は自転車への取り締まりを強化している。その中には、自転車のように見えて自転車ではない「モペット」も含まれる。

警察庁は自転車への青切符導入も打ち出しているだけに、改めて自転車を巡るルールをチェックしよう。

モペットをめぐっては先月、都内で昨年7月に70代女性との衝突事故を起こした20代男性が自動車運転処罰法違反などの疑いで書類送検された。罪名から分かるように、ペダルがついたモペットは一見、自転車のようだが、自転車ではない。自動車ジャーナリストの横田晃氏が言う。

「モペットは道路交通法で原動機付き自転車として扱われます。原付バイクと同じですから、公道を走るときは、普通自動車免許や原動機付き自転車免許などが必要で、ヘルメットの着用とナンバープレートやウインカーなどの装着が必須です。また、自動車損害賠償保障法では、原付バイクを含むすべての自動車は、自賠責保険への加入が義務づけられているので、モペットの運転手も例外ではありません。ところが、モペットに乗る人の中には、原付バイクという認識ではなく、“自転車”という認識で運転ルールを無視している人が目立ちます」

横田氏が指摘するように書類送検された男性は無免許で、「寝坊してアルバイト先に急いでいた。周りの人も使っているので取り締まりは受けないと思っていた」と供述している。信号無視も重ねていたことから、事態を重く見た警察は、起訴を求める「厳重処分」の意見をつけて書類送検した。

■「自転車100%」になる違反も

不起訴は無罪だが、起訴だと有罪の可能性が高い。軽い気持ちでさまざまな自転車を運転して事故を起こしたら、事故の重さによっては実刑もありうる。ではどんな運転が危ないのか。自転車の違いを含めて、横田氏に聞いた。

まず自転車は、道路交通法で馬車や荷車、そり、被牽引車と並ぶ軽車両のひとつで、「ペダルまたはハンド・クランクを用い、かつ、人の力で運転する二輪以上の車(身体障害者用車いすや小児用の車などは除外)」と定義される。さらに内閣府令で定められた「長さ190センチ以内、幅60センチ以内」の大きさや、「四輪以下」「側車をつけていない」「運転者以外の乗車装置を備えていない(幼児用座席は除く)」といった構造に合致するものが「普通自転車」と定められている。

「自転車は、車道の左側を走るのが原則で、歩道は歩行者が優先です。運転手が子供や高齢者の場合や道路工事で車道の左側走行が難しい場合などは、歩道走行もできますが、それでも車道寄りを十分に徐行しなければいけません」

歩道で自転車が歩行者と衝突すると、歩行者に飛び出しなどの落ち度がなければ過失割合は自転車が100%。急な飛び出しだと、自転車90%:歩行者10%だが、それでも自転車側に徐行違反や無灯火などのルール違反があると、自転車100%になる可能性が高いという。

警察庁によると、2022年の自転車関連事故(自転車が第1当事者または第2当事者の事故)の件数は6万9985件だ。件数そのものは減少傾向だが、全事故に占める自転車が絡む割合は23.3%で、18年から右肩上がり。自転車が絡む事故のうち約73%は、自転車側の法令違反が認められたという。

反則金ナシの警告件数は約131万件

自転車の取り締まりでは、交通ルールが書かれたカードを違反者に見せる警告が行われる。警告には罰則は伴わない。22年の警告件数は全国で131万8830件。飲酒運転や酒気帯び運転、携帯電話を使いながらの運転などの悪質な場合には、交通切符(赤切符)が交付されて、刑事罰の対象として検察に送致される。22年の赤切符は、全国で2万4549件。

自転車事故の増加に伴い、来年をメドに反則金を科す青切符を導入する法改正が行われる見通しだ。反則金は5000〜1万2000円とされ、対象となる違反は100あまり。具体的には次のようなケースが想定される。

●携帯電話を見ながら運転する
●例外的に歩道を走行できる場合でも徐行しない
●傘を差したり、イヤホンをつけたりしながら運転する
●一時停止せずに交差点に進入して歩行者の歩調を緩めさせた
●警察の警告に従わず車道の右側通行を続けた(逆走)
●遮断機が下りている踏切に立ち入る
●歩道で歩行者を立ち止まらせて歩行者の通行を妨げる

ルール信号無視や一時不停止はもちろん、歩行者を驚かせるような走行はアウトになる可能性が高い。日常的によく見かける運転で、身に覚えがある人はいまのうちに運転を見直すべきだろう。

■モペットはエンジンを切っても歩道走行NG

一方、冒頭のモペットは、いわゆる原付で、自転車ではない。電動機能を備えた自転車との違いは何なのか。

電動機能を備えた自転車のうち道路交通法で自転車に該当するのは「電動アシスト自転車(e-BIKE)」だ。e-BIKEに搭載されている電動機能はあくまでも運転手を補助するもので、運転手がペダルをこがないと走ることができず、ペダルをこぐのをやめると電動サポートも停止する。

そのサポート力にも基準があって、時速24キロまではサポートを得られるが、24キロを超えるとゼロになる。このサポート機能を満たす自転車がe-BIKEで、ペダルをこがずに走ったり24キロを超えてもサポートがあったりするのが原付扱いのモペットだ。

「道路交通法に適合するe-BIKEは歩道を走行できますが、モペットは原動機付き自転車と同じ扱いですから、歩道を走行することができません。モペットで歩道を走行すると、交通違反になります」

モペットのエンジンを切って押しながら歩道を歩く分には問題ないが、たとえエンジンを切ってペダルのみで走行していても原付バイクの扱いだけに歩道はアウトだ。通行区分違反を問われることになる。e-BIKEとモペットとの違いは主に2つだという。

「電動モーターのみでは走行できないのがe-BIKEで、できるのがモペットです。もうひとつは道路交通法上の扱いで、『軽車両(自転車)』がe-BIKEで、原動機付き自転車がモペットです」

見た目は、e-BIKEもモペットも変わらない。しかし、モペットの中には、ペダルをこがずに時速50キロ近くまで加速できる高速タイプもあって、そんな高速タイプによる衝突事故で被害者が重傷を負うケースが相次いでいる。

「深夜などで歩道に人が少ないと、高速のモペットが歩道を走行しているシーンを目撃したことがあります。こうした危険な運転による事故が減らない以上、罰則強化の流れは仕方ないでしょう。警察は利用者に交通ルールの徹底をアナウンスするとともに、自転車ごとの違いをもっと積極的に広報することも必要だと思います。そしてモペットについては免許制を強くPRして、原付バイクと同じような運用で運輸局での登録を厳格にすべきでしょう」

携帯電話のながら運転の罰則は、自転車の場合、都道府県公安委員会規則で5万円以下の罰金となっているが、法定化による格上げや罰則強化も検討されている。現状罰則なしの自転車の酒気帯び運転も同様で、罰則規定の整備がテーマになっている。(2024/02/12 日刊ゲンダイ)


青キップ導入とは別の話だったと思いますが、このモペットや原付バイク扱いの電動キックボードの問題も含めて実施を目指すという議論になっているようです。歩行者を驚かせるような走行はアウトという概念はわかりますが、個人差もありますし、そのような自発的な行動は期待できないでしょう。

一部には自制する人もいるでしょうが、知る知らない、理解しているしていないにかかわらず、違反が続出するのは目に見えています。純粋な自転車の違反だけでも取締りが手に負えないと思われるのに、さらに混乱や違反を誘発するような法制にしてどうするのかと思わざるを得ません。


車の自転車追い抜き、間隔1・5メートルで恐怖感少なく 小樽開建

小樽小樽開発建設部は、自転車に乗った人が大型車に追い越された際、横の間隔が1メートルしかないと心拍数が高まり、1・5メートル以上空くと大きな影響がない、との実験結果を発表した。

1・5メートル以上間隔を空け、減速もすれば自転車側が恐怖感を感じにくく、安全な走行につながるとして大型車の運転手とサイクリング愛好者に周知する。

実験は昨年8月、後志管内倶知安町など羊蹄山麓地域でサイクリング観光の振興を進める官民組織「羊蹄ニセコ自転車走行協議会」と小樽開建が苫小牧市で実施。バス会社などの協力を得て大型車に1メートル、1・5メートル、2メートル右を追い越された際、自転車に乗る人の心拍数がどうなるかを調べた。

発表によると、大型車が1メートル右を時速60キロで通過した時の心拍数は、毎時平均93回、同40キロで同91回だった。1・5メートル、2メートルでは同87〜89回で、速度を問わず90回未満だった。自転車の被験者への聞き取りで車の通過時に「怖い」と感じた割合は1・5メートル、40キロで5・0%だったが、1メートル、60キロで66・7%に達した。

小樽開建などは道内のバスや運輸会社に、運転手講習で自転車との1・5メートルの間隔確保や減速を指導するよう促し、専用ステッカーも作る。同協議会の脇山潤会長は「分かりやすいデータが出たことで自転車、車の双方の譲り合いにつながれば」と話し、マナー向上に期待する。(2024年2月16日 北海道新聞)


クルマが自転車を追い抜く際の間隔の取り方について、多くのドライバーは無頓着だと思います。この問題については、海外の事例も含め何度も取り上げてきました。国内でも愛媛や伊豆など一部には啓発するところがありますが、小樽でも啓発を始めるようです。こうした地域が増えていくことを期待します。


「すごい顔で向かってきた」信号無視の“自転車男” ミラー破壊して逃走…クラクションに激昂か 埼玉・鴻巣市

クラクション「相手が故意にこっちの方に向かってきて…」片側一車線の道路を走行中のこと。突然飛び出してきたのは、自転車。車の運転手は、思わずクラクションを鳴らす。

撮影者:信号守れや、信号!

車の進行方向は青信号で、横断歩道は赤信号。自転車の、完全な信号無視だ。

撮影者:自転車が渡ってきそうだなっていう風には思ってたんで、結果ブレーキが間に合ったっていう感じなんですけど…。

接触こそ免れたが、この後、思わぬトラブルに発展した。自転車に乗った男は車の運転手をにらみつけ、悪びれる様子もなく、車の前から動こうとしない。そこで、再びクラクションを鳴らすと、自転車の男は驚きの行動に出た。

撮影者:相手が故意にこっちの方に向かってきて、とにかくすごい顔してたんですけど…「歩行者が優先だろう」っていう、言葉が聞こえてきたんですけど。クラクションに腹を立てたのか、男は車に詰め寄って激昂。

クラクションさらに、映像には何かが壊れたような音が残っていた。

撮影者:ミラーを壊してきた。曲げるとか折るとかっていうよりは、殴る方だったと思います

男は車のミラーを素手で殴って破壊し、そのまま走り去って行った。被害にあった男性は、クラクションで相手を刺激してしまったかもしれないと後悔していた。

撮影者:何もせずに行かせれば、こういうことはなかったと思うので。クラクションの鳴らし方で、相手の気持ちも変わると思うので…。

それでも、男の行為は許されない。男性は、警察に被害届を提出したという。(2024年2月16日 FNN)


赤信号無視をしておいて、歩行者優先を主張する厚かましさもさることながら、クルマを破壊するという行為に出るとは驚きます。近年は、こういう逆ギレする自転車利用者の話が時々報じられます。もはや交通弱者で保護すべき存在とは思えなくなるドライバーも出てきそうです。

クラクションを鳴らしたことが相手を激昂させたようですが、自転車でベルを鳴らしたことでトラブルに発展する例もよく聞きます。こういうキレやすい人が増えている感も否めません。どちらが正しいかは別として、トラブルを避けるため、クラクションやベルの使用はなるべく避けるのが賢い行動かも知れません。


交通事故防止はGPSやセンサー活用で 車 自転車 子どもなど 動きを把握し対策

事故防止交通事故の防止につなげる新たな技術の開発が企業の間で活発になっています。GPSの位置情報やセンサーを活用して車や自転車の動きを監視したり道路への飛び出しなどの子どもの危険な行動を把握したりする仕組みです。開発の動きや事故防止の仕組みなどについてまとめました。

スマホから位置情報 衝突のおそれを警告音で

通信大手のKDDIは、スマートフォンの専用アプリを使って、車と自転車の交通事故の防止につなげる技術をトヨタ自動車と共同で開発しています。スマートフォンから得られたGPSの位置情報から車や自転車の動きを監視する技術で、例えば、信号のない交差点で出会い頭で衝突するおそれがあると、接触する5秒前に警告音と画面の表示で知らせます。

現在は実証実験を続けていて、将来的には車どうしや歩行者も含めたサービスとして実用化を目指しています。

KDDI 門脇誠執行役員 「衝突が予想される少し手前のタイミングで警告を行うことで自動ブレーキなどの車の先進安全技術を補完することができる」

端末を携帯 子どもの動きなど地図表示

事故防止ソニーグループは、道路への飛び出しなどの子どもの危険な行動を親が離れた場所で把握できる技術の開発を進めています。GPSと加速度センサーなどを備えた小型の端末を子どもが携帯し、位置情報とともに、飛び出しなどの急な動作を検知します。

その情報を保護者のスマートフォンの地図上にほぼリアルタイムで表示し、子どもに連絡をして注意を促したり、交通安全の教育につなげたりすることができるとしています。

ソニーグループ開発責任者 日永田佑介さん 「子どもの行動をリアルタイムで判定し、データを蓄積することでより安全な交通の仕組みをつくっていきたい」(2024年2月27日 NHK)


このような構想はよく聞きます。海外の事例なども過去に取り上げたことがあります。近年はスマホの普及でGPSが広く利用可能になったことで、これを交通安全に活かそうと考えるのは、自然なことです。クルマと自転車の衝突回避をと考えるのも当然の流れと言えます。

たしかに、将来はそのようになっていくのでしょう。特にクルマが自動運転になっていくのであれば、GPSやセンサーなどを使った衝突回避は必須の技術であり、組み込むのは当然です。ただ、そうなった時、クルマ側に組み込むのはいいとしても、自転車側はどうでしょう。

自転車側に警告するには、スマホを携行し、GPSを有効にし、アラームをオンにする必要があります。全ての人にスマホの携行を義務付けたり、自転車に搭載するなどしなければ、有効とはならないでしょう。使っていない人は平気で飛び出して来るのでは、クルマ側にしても警告システムの意味が薄れます。

GPSの位置情報を交通安全にというのは誰でも考えることですが、それを全員参加を前提に開発するのは無理がないでしょうか。コロナ禍で開発された接触確認アプリがまるで役に立たなかったことを思い出します。全員が使うと想定したシステムの開発は無意味ではないでしょうか。

クルマの安全装置として組み込むのはいいですが、GPSを使っていない対象を検知するのが無理ならば、警告や自動ブレーキも結局無意味です。自転車側での警告はもっと無理です。開発するのはいいですが、無駄になりそうです。やるなら、もっと違う方向性がある気がします。


三越伊勢丹オンラインストア

◇ 日々の雑感 ◇

千葉県東方沖を震源とする地震が続いています。スロースリップだそうですが大地震が起きないか不気味です。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 デル株式会社


Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。



 楽天トラベル

 
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)