June 09, 2024

自転車の秩序は確立するのか

6月9日は何の日でしょう。


いろいろな団体が語呂合わせなどで制定していますが、その一つ、6月9日は「ロックの日」なのだそうです。各地の警察などが自転車への施錠を呼びかけています。下はその一部です。さて、そんな折りですが、今回も最近の自転車関連のニュースの中から目についたものをいくつか取り上げてみたいと思います。


6月9日は「ロックの日」自転車を止めたらまず“施錠”! 高松市内で警察などが呼び掛け【香川】



ロック6月9日は“ロックの日” 警察と学生が自転車のロックを呼びかけ 自転車盗難の7割が無施錠

ジャガー星からロック(施錠)啓発 千葉のスター・ジャガーさんが自転車盗難対策に一役 ロック(6・9)の日に合わせ千葉中央署コラボ動画

高校生らが自転車のツーロック呼びかけ 盗難のおよそ7割が無施錠 大分・別府市


スポーツバイクに乗っている人なら、換金目的で盗まれることがありますから施錠は当たり前だと思います。しかし、ママチャリの場合は、日本では格安のものが出回っていることもあり、まず盗まれることはない、もうガタが来ているので盗まれたら新たに買うといった理由で施錠しない人が少なくありません。

ジャガーさん6月9日に限らず通年呼びかけられています。諸外国では施錠なんて当然のことで、うっかり忘れることはありえるとしても、これほど呼びかけるのは、おそらく日本くらいでしょう。盗難でなく放置自転車として撤去移送されても、窓口時間に行けない、移送料を取られるなどの理由で、取りに行かない人も多いと言います。

メンテナンスなどしない人が多いのでしょうし、価格が安いので使い捨てのようにしている人も多いと思われます。つまり盗まれてもいいと考えるわけでしょう。でも、そのために下のニュースのように盗難を誘発してしまうのも事実です。盗まれてもいいと施錠しないのはマナー違反です。


【パチンコ店自転車置き場から約1万円の自転車盗む】本籍は島根県の26歳の男…盗難自転車に乗っていた男に職務質問し緊急逮捕【福島県】

自転車盗福島市内にあるパチンコ店で自転車1台を盗んだとして、26歳の無職の男が緊急逮捕されました。

窃盗(自転車盗)の疑いで緊急逮捕されたのは、本籍が島根県浜田市で住居不定無職の26歳の男です。男は5月4日ごろ、福島市内のパチンコ店の自転車置き場で、他人の自転車1台(およそ1万円相当)を盗んだ疑いが持たれています。

警察官が2日の朝に、福島市南矢野目地内の路上で盗難自転車に乗っていた男を見つけ、職務質問したことで犯行が明らかになったということです。警察が動機などについて調べています。(2024年6月3日 日テレニュース)


無施錠で簡単に盗めると、つい盗んでしまう青少年も出てきます。自転車盗は青少年の非行の入り口と言われています。非行少年を生み、それがより悪質な犯罪へとエスカレートしていきます。粗暴な犯罪も増えて治安も悪化します。自分たちの街の治安を守るためにも施錠すべきです。


【独自】“猛スピード”で車の前に飛び出す逆走自転車 前触れもなく突然…目撃者「絶対にやめて」 岡山市

飛び出す岡山市で、車道の右側を逆走していた自転車が突然、車の前に飛び出す瞬間をカメラが捉えていた。目撃者は「まさか渡ってくるとは思わなかった」「絶対にやめてほしい」と訴えている。

目の前を一気に横切る自転車

1日、岡山市の交差点でカメラが捉えたのは、車道の右側を逆走する自転車が、突然車の前に飛び出す瞬間だ。岡山城と岡山県庁近くの道路を走行中の出来事だった。

交差点に差しかかり通過しようとした瞬間、車道の右側を逆走し、急に飛び出してきた自転車が目の前を一気に横切り、縫うように対向車の間へ入った。

目撃した男性は「交通量は県庁の方に抜ける道みたいなんで、そこそこ走っている感じはしました。まさか渡ってくるとは全然思ってなかったです。逆走して走ってきているので、車に乗っている方からしたら、ちょっと怖いなと思いましたね」と話す。

帰宅ラッシュの時間帯だったが、約30秒の動画の中で6台の逆走自転車が目撃されていた。猛スピードで前触れもなく飛び出してきた自転車は、運転に手慣れた様子だったという。

目撃した男性は「(飛び出してきた)自転車はスポーツタイプみたいなやつで、普段から自転車にたくさん乗っている人なんだろうなと思いました。万が一ぶつかったりすると本当に大変なことになるので、絶対にああいうことするのはやめてほしいと思う」と訴えた。(2024年6月4日 FNN)


前回取り上げた、「ひょっこり男」の模倣犯とはまた違うようですが、傍若無人な走行をする人が目撃される事例が増えているように感じます。『スポーツタイプで普段からたくさん乗っている人』ならリスクも理解していると思うのですが、迷惑なだけでなく事故に直結します。危険な走行は止めるべきです。


「青切符」導入決定で自転車取締りが強化 歓迎の声がある一方で「ママチャリで車道は怖い」

青切符1971年から毎年、報告されてきた交通安全白書(内閣府)は、その時代の交通課題について特集を組んできた。最新の令和5年版では、自転車の安全利用の促進が特集テーマに掲げられている。

日本の総人口が減少するにつれ交通事故が全体的に減少する一方、「10年間で全ての死亡重傷事故件数が約4割減少しているのに対し,自転車関連死亡重傷事故は約3割の減少」と、体感として自転車による深刻な事故が増えていることを示している。

人々の生活と社会の変化を記録する作家の日野百草氏が、2026年までの「青切符」導入で取締りが強化される自転車利用をとりまく人たちの声を聞いた。

「少し携帯を取り出して確認しただけなのにね。みんな守ってやしないのに運が悪い」

自転車から降りて苦笑いの高齢男性、都心の繁華街とあって自転車の往来もまた激しい。そして今日は警察官の数も多いが自転車を集中して声掛けしているのがわかる。職質でなく、交通違反だ。

筆者の見た取り締まりは携帯のいわゆる「ながら運転」などだったが、都内でも別の場所では信号無視や一時停止違反なども取り締まっていたと報じられている。

5月29日のこの日、都内117カ所でついに警察による自転車の一斉取り締まりが行われた。実に大規模な取り締まりで、読者の中にも取り締まりの様子を見かけたり、それこそ違反で「自転車指導警告カード」(以下、警告カード)を渡されたりした人もいるかもしれない。

青切符それでも高齢男性は「罰金(反則金のこと)なくてよかったよ」と話していたが、他の違反者を見てもそれほど堪えているようには思えなかった。

実際「運が悪い」とも。他の人だと折りたたみ自転車の若者は取り締まりに「たかが自転車でしょ」と笑っていたが、これが2026年までに導入予定の「青切符」制度が始まると自動車やオートバイと同様に反則金の支払いを求められることになる。

自転車から、車と同じように罰金取るのはいいと思う

今回の取り締まり、いわゆる「青切符」制度、正式名称では交通反則告知書の導入が決まったことに対する周知と、年々増加する自転車の事故に対する啓発行為の一貫でもある。交通事故の自転車関与率は2018年の36.1%から毎年増加し2023年には46.3%となった。(以下略 2024.06.02 NEWSポストセブン)


青キップ導入に向けた街の声を取り上げた記事がありました。自転車の違反なんてと、まだまだ軽く見ている人も少なくないようです。ただ、「ママチャリで車道は怖い」のも確かでしょう。そのような場所では歩道を徐行で通行するか、歩道走行禁止場所なら押して通るべきですが、せっかく自転車なのに歩けというのも酷でしょう。

警察が自転車の違反取締りの実効性を上げるために青キップを導入する趣旨は理解しますが、現状の混沌とした法令無視の無秩序状態の背景には、自転車の走行空間の不備があるのも事実です。警察や国土交通省は、青キップ導入の一方で、自転車インフラの整備に力を入れるべきだと思います。


どうしてこうなった…? 都内「不条理な自転車レーン」 けっきょく路駐パラダイス “人の列に突っ込む構造”も!?

不条理それは本当に自転車を考えたものなのか?

東京都内では、車道や歩道の「自転車専用通行帯」や、車道における自転車の通行場所の目安となり、ドライバーへの注意喚起を目的とした「矢羽根型路面表示」の整備が進んでいます。

これらは2016年に国土交通省道路局と警察庁交通局が打ち出した「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」に基づいた施策です。

不条理同ガイドラインは、2012年に策定された同名のガイドラインについて「自転車は『車両』であり車道通行が大原則」という考え方を踏まえ改定したもので、自転車ネットワーク計画策定、自転車通行空間の整備、すべての道路利用者への自転車の通行ルールの徹底など、ハード、ソフトの両面から取り組むべき課題、実施すべき事項が記載されています。

ただこうした取り組みにより整備された自転車通行空間においても、「本当に自転車が安全に通行できる環境を考えて整備したのか」、疑わしい場所があるのも事実です。ここではそうした状況を紹介し、東京都内で自転車を利用する人に注意を促したいと思います。(以下略 2024.06.03 乗りものニュース)


実際に、自転車インフラにいかに問題があるか、いい加減かということを示すような事例を取り上げた記事もありました。せっかく自転車通行帯があるのに、ほぼクルマの駐車スペースと化している問題についても対策を強化すべきです。これも同時並行して進めてほしいと思います。


自転車のながらスマホ、傘差しも『反則金』 “青切符”導入へ対象は16歳以上 イヤホンや無灯火は…警察と専門家に聞いてみた

青切符悪質な違反をした自転車の運転者に対して、自動車と同じく反則金の納付を求めるいわゆる「青切符」の導入が決まりました。制度の概要や違反行為について、警察と専門家に聞きました。

ながらスマホ…取材中に多数確認

子どもから大人まで広い年代で乗られている自転車をめぐり、悪質な違反をした16歳以上の運転者に対して、「青切符」を交付して反則金を求める改正道路交通法が成立、2年以内に施行されます。反則金は5000円〜1万2000円程度になる見通しです。

大分県警交通企画課 河野豊秀次席:「現状は、交通ルールを違反した人に対して『自転車指導カード』を交付し、指導・警告を行っています。また、酒酔い運転など危険な行為に対して“赤切符”で対応しています」

県警によりますと、今年1月から5月末までの速報値で、『自転車指導カード』の交付件数は1585件。最も多い違反は「無灯火」、次いで「並進」で、いずれも450件以上ということです。

実際に大分市中心部で走行中の自転車を見てみると――。スマートフォンを操作しながら片手で自転車を運転する人、イヤホンをつけて走行する人も確認しました。また、街の人に取材すると、自転車にまつわるヒヤっとした体験談を多くの人が持っていました。

(街の人)「スマホを見ていて気づかない人が目の前でぶつかりそうになったことを何回か見たことがある」「車を運転中、自転車が脇道から一時停止せずに道路に進入してきてヒヤっとしたことがある」「車道を走る自転車を追い越すため、車を右側に少し膨らませるので気を使う」「自転車の逆走はよく見かけますね」

どの違反を取り締まり?

「青切符」の交付は、2026年までに始まりますが、現在検討されている違反項目は115項目に上ります。すべてを取り締まるのでしょうか?自転車の安全利用促進委員会の遠藤まさ子さんに聞きました。

遠藤まさ子さん:「115項目全部の違反を取り締まるのではなく、加害者となるおそれがあり、特に悪質な信号無視、歩行者の妨害行為、車道の逆走、交差点・踏切前での一時不停止、スマホなどによるながら運転、こうした行為に対して取り締まりを厳しくすると思われます」(以下略 2024年6月5日 OBS)


取締りの重点が、『悪質な信号無視、歩行者の妨害行為、車道の逆走、交差点・踏切前での一時不停止、スマホなどによるながら運転』になるとの見方には賛成です。直接事故に直結する、これらの行為を取り締まらなければ、青キップ導入の意味が問われかねません。

問題は、これらの行為を全て取り締まるのは到底無理ということです。同時に、果たして青切符で法令が以前より守られるようになったのか、法令遵守と自転車の通行に秩序をもたらしたのかが問われることになるでしょう。いかに利用者に法令を遵守させるために効果的な取締りが出来るかが焦点になりそうです。


梅雨入り直前! 自転車の「傘差し運転」はダメ! では専用の固定スタンドは?

傘差し雨が降ると自転車に乗る機会はぐんと減ります。自転車の「傘差し運転」が法令違反なことは周知の事実となりつつありますが、まだ傘を差して自転車に乗っている人もチラホラ……。手を使って差すのは法令違反ですが、じつは固定用のスタンドを使うことも……?

原則は、運転の妨げにならないように

梅雨入りの季節が近づいてきました。わざわざ雨の中で自転車に乗ることはあまり無いと思いますが、自転車に取り付けるタイプの傘スタンドを探してみることにしました。ところが、探している途中で暗雲が立ち込めてきたのです。

傘を差して、手に持ったまま自転車に乗ることが道路交通法で禁止されていることをご存じの方は多いと思います。例えば東京都では、「傘を差す、物を持つなどの行為で視野を妨げたり、安定を失うような方法で自転車を運転してはいけません」と定めており、違反すると5万円以下の罰金が科せられることがあるように、都道府県条例で禁止されています。

では、手に持つのではなく、ハンドルなどにスタンドで固定して傘を差すのであれば大丈夫そうに思えますが、じつは落とし穴があるようです。交通規則は各自治体で異なるので、まずは東京都を見てみましょう。

東京都道路交通規則では、積載物について長さや幅は約30cmまで、積載物の上端の高さが地面から2mまでと規定されています。小学生用の小さな傘でさえ、開いて一番長いところを測ってみると80cmあります。大人が使うような傘はほぼ全滅だと言えるでしょう。

全国的にはこのタイプの規制が影響するケースが多いようです。各県警のホームページでは分かりやすく噛み砕いた説明を読むこともできます。

神奈川県では、「傘を自転車に固定して運転することも、不安定となったり視野が妨げられたり、傘が歩行者に接触したりするなど危険な場合があるので、やめましょう。」と解説しています。

一方、固定させればOKという自治体もあるようです。広島県警のホームページでは、「自転車に傘を固定させる器具を取り付けて、傘を差した場合は?」という質問に対して、「両手でハンドルを握って自転車を運転する場合は、規制の対象にはなりません」と明確に答えています。

このように、じつは自治体によって傘の使用可否は異なるようです。先走ってスタンドを買わなくてよかった……と胸をなでおろしました。

ちなみに、傘を固定するスタンドを購入しようと考えた際に、まずは100円ショップをいくつか調べてみましたが、取扱いは無いようでした。Amazonや楽天といったショッピングサイトにはたくさんの種類が販売されていますが、中心価格は2000〜3000円程度で、割と高額な印象です。

もし傘スタンドの使用を検討するようであれば、まずは自治体の情報をチェックすると良いでしょう。知らずに交通規則違反者とならぬよう、注意が必要です。(2024.06.04 バイクのニュース)


自転車に乗って傘を片手でさしながらの走行は危険なので法令違反ですが、傘を自転車に固定する装置が売られています。特に関西圏では使用する人が多いと言われています。これに傘を装着した場合、「普通自転車」の要件に該当しなくなるため、歩道の通行は不可というのが法解釈になると思います。

ただ実際は、黙認している府県もあるようです。傘を持って乗るよりは相対的に安全という見方や、濡れたくないのは人情なので取り締まりにくいという面もあるのかも知れません。でも歩道走行されると歩行者にとって危険なのは確かです。雨がっぱなどの利用へ誘導していくべきなのではないでしょうか。


自転車の違反 積極「赤切符」

赤切符県警 改正道交法見据え

県警が自転車の交通違反対策を強化している。違反者の刑事罰を問う「赤切符」を積極的に切り、安全運転の啓発にも力を入れる。

自転車を巡っては5月に「青切符」を交付して反則金を科す改正道路交通法が成立しており、施行を見据え、「自転車は車両」と交通ルールの順守を呼びかける。

ルール周知 安全運転啓発

県警は従来、違反者に、口頭などでの指導・警告を中心に交通ルールを守るよう促してきたが、昨年から悪質な違反を積極的に検挙する方針に転換した。2023年の検挙件数は16件で、前年の3倍超に増えた。

違反内容は一方通行の逆走や禁止場所の通行(5件)、酒酔い運転(2件)、信号無視(同)、2人乗り(同)などで、今年も4月末時点で前年同期を上回る5件を検挙している。背景にあるのは事故総数が減る中で、自転車がらみの事故は減少率が低く、相対的に比率が上昇していることだ。

交通企画課によると、23年に県内で発生した自転車が関係する事故は463件。事故総数2115件に占める割合は、21・9%(前年比0・3ポイント増)で6年連続で上昇した。自転車を巡っては、5月、16歳以上の自転車の交通違反に「青切符」を交付する改正道交法が成立した。携帯電話を使用しながらの運転など113の違反行為が対象だ。

2年以内の施行などを見据え、県警は4月に交通指導課内に「自転車・モビリティ対策係」を新設した。自転車の交通ルールの周知も強化し、取り締まりなどを担う「バイシクルユニット隊員」らが学校や企業などで、仮想現実(VR)も利用して、安全運転を呼びかける講座を開催している。

交通企画課の宮下里美理事官は「改正道交法が施行されれば、自転車の交通ルールの順守がこれまで以上に求められるようになる。自転車は車両だという認識を持ち、事故を起こさない運転を心がけてほしい」と呼びかけている。(2024/06/05 読売新聞)


自転車の青切符が話題になる中、愛媛県では積極「赤切符」を打ち出しています。他の都道府県と一線を画す対応と言えるかも知れません。「自転車は車両」という原則を徹底し、本来の形で交通ルールが遵守されれば、欧州のような通行の秩序の確立も期待されます。愛媛県の取り組みに注目したいと思います。


「ウーバーイーツ、アルゴリズム変更で自転車配達員が稼げなくなった」説の真相

ウーバーイーツウーバーイーツがアルゴリズムを変更した結果、自転車で配達しているスタッフは稼げなくなったと話題になっている。しかし、長らくウーバーイーツで配達しているというスタッフは、一時的なものではないかとの見方を示す。

米ウーバーが立ち上げた、オンラインで飲食品などを注文したり、配達を受注したりするプラットフォームであるウーバーイーツは、日本では2016年からサービスが始まった。配達を依頼する人は、ウェブブラウザやスマホのアプリから、提携している飲食店の商品を選んで注文する。

一方で配達員は、好きな時にアプリから好きな場所で配達を受注して稼働することができる。自分のタイミングで仕事ができ、しかも短時間でも収入を得ることができるため、副業としている人も多い。ウーバーイーツの配達員となるためには、事前に身分や報酬の受け取り口座などを登録し、合わせて自転車・原付自転車・事業用車両のいずれで配達するかも登録する必要がある。

さて、そんなウーバーイーツに関し、5月の連休明けあたりから「アルゴリズムが変更され自転車でまったく稼げなくなった」との声が出ている。SNS上での投稿を見ると、「バイク配達員が優先され、自転車の配達員は仕事が激減している」「自転車で配達すると時給換算で100円くらい」といった投稿が散見される。

ウーバーイーツの配達員を6年務めているライターの渡辺雅史氏は、一時的な現象ではないかとの見方を示す。

「ウーバーイーツのアルゴリズム変更は頻繁に行われていますが、どのような変更がなされたのかは明らかにされていません。エリアごとに変更されるので、どの地域で、どのような変更がされているかは推測の域を出ないのです。

とはいえ、自転車よりもバイクのほうが仕事を振られやすいという傾向は以前からあります。例えばコストコの商品は自転車配達員には任せられない、といったこともあり、バイクのほうが稼ぎやすいのは事実です。

今回のアルゴリズム変更で自転車での配達員は稼げなくなったというのも、事実とは違うかもしれません。実は毎年、4月〜5月は稼ぎにくい傾向があります。ウーバーイーツは誰でも登録でき、簡単に働き始めることができ、手っ取り早く収入を得られます。そのため、新生活が始まった直後の4月〜5月は毎年配達員が増える時期なのです。仮に注文数が同じでも、配達員が増えれば一人当たりの仕事は減ります。そのためベテランの配達員は、この時期、競合の出前館やWoltのほか、タイミーでマクドナルドのデリバリーなど、ほかの配達の仕事を掛け持ちして稼いでいます。

おそらく、自転車で稼げないというのは一時的で、今後だんだんと元に戻ってくると思います」

ウーバーイーツの配達員は個人事業主の扱いではあるが、2021年9月から就業中に交通事故などが起きた場合は労災保険の補償金が支給される対象になった。とはいえ、会社側は1円も負担しない完全自己負担型の労災保険のため、保険料が高額過ぎて割に合わず、加入する配達員はごくわずかだ。事故に遭った場合、保険による補償はあるが、配達員のSNSには「保険を適用したら配達員アカウントを停止(=クビに)された」とのコメントが散見できる。そんなこともあり、事故を起こしても適切に対処せず、その場から逃走してしまう配達員が頻繁に報告されている。特に自転車配達員の評判は良くない。

そのためか、「これから法律が変わって自転車への罰則が厳しくなるから、自転車をやめてほしいのではないか」など、ウーバーの運営側が、バイクでの配達を優遇することで自転車の配達員を減らそうとしているのではないか、との見方もある。配達中の事故に関して、運営のウーバージャパンに責任を求める声も高まっている。過去には、配達中の事故でケガを負わせられた人が、配達員とウーバージャパンを提訴した事例もある。

今後、自転車での配達は稼ぎにくくなりバイクでの配達に集約していくのか、それとも徐々に自転車配達の報酬も元に戻っていくのか、しばらく注視したい。(2024.06.05 ビジネスジャーナル)


一時期、ウーバーイーツの配達員が自転車に乗り、無法な走行をするため歩行者と事故になったり、苦情が寄せられているといった報道をよく目にしましたが、そう言えば最近は見ません。こうした世間の反発に対して、ウーバー社の思惑が背後にあるのでしょうか。真相は不明です。


自転車道「フジイチ」整備推進

フジイチ山梨・静岡両県などが、富士山を一周する自転車コース「フジイチ」の自転車観光道「ナショナルサイクルルート(NCR)」指定を目指し、施設の選定や道路の整備を進めている。

3日には静岡県内で推進協議会を開き、ルート案や、出発拠点となる「ゲートウェイ」の概要を示した。今後は安全対策や、休憩施設の拡充を進め、指定へ向けた準備を進めていく。

■NCR

NCRは、国が日本を代表する自転車観光ルートを指定し、サイクルツーリズムの推進を図る制度。現在、第2次計画まで策定が進んでおり、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」や、北海道の十勝地方を巡る「トカプチ400」など6か所が指定されている。2026年度には第3次計画が策定されるとみられ、「フジイチ」も指定を目指している。

山梨県では、2019年に自転車による地域振興を図る「県自転車活用推進計画」を策定。東京五輪の自転車競技コースを活用した「オリンピックレガシーロード」などをモデルルートとして示すなど、「サイクル王国やまなし」を目指してきた。

静岡県内でも同様の動きがあったことから、両県は昨年8月に推進協議会を設置。世界文化遺産にもなっている富士山周辺を巡るサイクルルートのNCR指定を目指し、協議を進めてきた。

■第3回協議会

3日の第3回推進協議会では、両県や周辺市町村、国の担当者らが参加。全長約160キロのルート案や、ゲートウェイの設置候補となっている施設を示し、今後の計画を話し合った。

ルート案は、富士山周辺の観光地を巡ることができるように作られ、県内では富士五湖や、忍野八海などが組み込まれている。ルートの案内方法は、道路に矢印で示し、案内看板を設置するほか、マップも作成する。

ゲートウェイはレンタサイクルなどが利用可能で、手荷物ロッカーや着替えスペースの機能が整備されていることが求められている。山梨県内では、富士吉田市内にある富士山駅と道の駅富士吉田の2か所、静岡県内5か所の計7か所が候補としてあげられた。

今後は、道路の安全対策やゲートウェイ施設までの自転車運搬サービスの拡充、施設での自転車組み立てのスペース確保やシャワー設備などの設置など、サイクリストらの利便性向上を進め、指定へ向けた課題解消に取り組んでいく。

県道路整備課の担当者は「富士山の自然や文化財を楽しみながらサイクリングしてもらえるよう、整備を早急に進めていきたい」と話した。(2024/06/04 読売新聞)


「アワイチ」「ビワイチ」などが話題になる中、当然「フジイチ」があってもいいはずです。ただ湖や島と違って、富士山の裾野をどうコースどりするかという点があるのでしょう。最近はインバウンドが特定の場所に押し寄せて写真を撮るため問題になっていますが、その緩和策にもなるかも知れません。


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◇ 日々の雑感 ◇

最近TVでは、物価高に加え政府の補助金が終了して電気代が上がって家計が大変という話題が目立ちます。しかし大手電力10社の決算は全10社が黒字、計1兆6千億円も黒字です。なぜここは問題視されないのでしょうか。

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