どこかへの移動や通勤のためだったり、純粋にサイクリングを楽しむため、健康増進やダイエット、身体を鍛えるためかも知れません。その時々でそれぞれ理由があるでしょう。もちろん、走りたければ別に理由なんか不要ですが、何かのために走ることもあるでしょう。
例えばチャリティー・ライドだったり、自転車デモやパレードへの参加などもあります。何かのレースやイベントへの出場もあるでしょう。どうせ趣味で走るのであれば、何かに参加したり、何かのために走ってもいいと考える人もあるのではないでしょうか。


そんなドイツ人に人気となっているのが、“
Schokofahrt”です。英語で言えば、“Chocolate Ride”です。その名の通りチョコを自転車に積んで走るというものです。オランダのアムステルダムからドイツまで、自転車でチョコレートを運ぶというライドです。
多い時には100人以上のサイクリストが集まり、チョコレートを運びます。でも、報酬があるわけではありません。全くのボランティアです。それでも年に何回か、このライドが行われる時には、たくさんのサイクリストからの応募があり、とても人気になっていると言います。


依頼するのはオランダのチョコレート製造業者、“
Chocolatemakers”です。この会社は100%オーガニックで、製造や輸送時の環境負荷を限りなくゼロにしたチョコレートを作っています。このチョコレート作りの取り組みに賛同してライドに参加し、無償で運んであげようと考える人たちが集まるのです。
そもそも、食料品の栽培や製造工程では温暖化ガスが発生します。例えばポテトを1�圓弔�るためには、0.46�圓硫梗叱�果ガスが排出される計算になります。バナナ1�圓蓮�0.86�圈▲肇泪箸蓮�2.09�圈∧討蓮�4.45�圓箸い辰振餽腓任后�これが鳥肉だと、9.87�圈�豚肉だと、12.31�圈△搬腓�くなります。

育てるための飼料や水が必要になり、エネルギーも多く必要になるからです。圧倒的に排出量が大きいのは牛肉です。1�圓△燭蝓�99.48�圓眷喀个気譴泙后F韻献�ロリーを摂取するにも格段に大きな排出量となるため、環境負荷が大きい食材として、牛肉消費が環境団体などから槍玉に上がることになります。
断トツの牛肉ですが、実はダークチョコレートの製造には1�圓△燭蝓△覆鵑�46.65�圓眷喀个気譴泙后5軻�よりは小さいものの、野菜や穀物と比べると格段に大きい値です。一般的な食材について調べても、牛肉に次いで排出量の多いのがダークチョコレートということになるのです。
チョコレートは世界中で愛されていますが、最近はその健康効果も注目されています。カカオの含有量が6割を超えるのがダークチョコレートです。チョコレートを常食している人も多いですが、実は牛肉に次ぐくらい、環境負荷の高い食べ物ということになるのです。牛肉を食べる人を批難してられません。
そこで、チョコレートの製造や流通の過程で排出される温室効果ガスを極力抑えた製品を製造しようとしているのが“
Chocolatemakers”なのです。工場では焙煎などの製造過程に太陽光発電による電力が使われます。包装などにもプラ系の素材は一切使わないなど、環境に配慮しています。


カカオ豆はペルー、コンゴ、ブラジル、ドミニカ共和国などの国から輸送されますが、その方法は、なんと帆船です。風が吹かなければ遅れることもありますが、普通の貨物船では運びません。コストが余計にかかる部分はありますが、徹底して環境負荷ゼロにこだわっているのです。
もちろん、生産地では栽培の持続可能性に配慮し、化学肥料や農薬などによる環境汚染を防ぐことにも配慮しています。また児童労働などの問題を防ぎ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を促すために適正価格で取引するフェアトレードも当然取り入れています。100%オーガニックにもこだわっています。


そして、オランダの工場からドイツの店舗まで運ぶのが、“
Schokofahrt”なのです。トラックを使わずに物流を完結させたいという意図です。ヨーロッパでは環境意識の高い人が少なくありません。この趣旨に賛同したサイクリストたちが大勢集まるのも不思議ではないでしょう。
“Chocolatemakers”は非営利の団体で、いかなる商業目的も追求しないと明言しています。大手のスーパーなどからも売らせてほしいと引き合いがきますが、環境が優先で、簡単には生産量を増やせないため、断っています。最近は、ドイツ各都市への輸送のため、ライドが分散開催されています。
製品は味も抜群で、多くの消費者からも支持されていると言います。こんな徹底した商品なら、チョコレート好きでなくても運んでやろうと考える人が集まるのもわかります。10年前に2人の創始者が、それまでのキャリアを、一切捨ててチョコレート作りを始めたそうですが、なかなか出来ることではないでしょう。
個人で楽しむために自転車に乗るのが悪いというわけではありません。でも、趣味のツーリングを、たまにはこうしたライドに充てるのも一興でしょう。何かに貢献しているという小さな満足感も得られそうです。サイクリストに賛同されるような取り組みは、まだまだあるかも知れません。


◇ 日々の雑感 ◇
G7イタリアサミットで一同に会した首脳、多くが今年選挙です。日本を含めこの中で何人次回戻ってくるでしょう。
Posted by cycleroad at 13:00│
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