July 27, 2024

日常生活でのリスクを考える

2024パリオリンピックが始まりました。


いよいよ3年ぶりのオリンピックということになります。日本とは時差が大きいので、また寝不足の日々が始まりそうです。さて、そんな季節ではありますが関係なく、ここでは例によって最近の自転車関連のニュースの中から、いくつかピックアップしてみたいと思います。


“ひょっこり男”「妨害するつもりはなかった」…初公判で起訴内容を否認



車の前に飛び出し走行を妨害したとして、道路交通法違反の罪に問われている成島明彦被告(37)の初公判が22日に行われました。成島被告は「妨害するつもりはなかった」などと起訴内容を否認。検察側は、迷惑運転行為の一環としての犯行と指摘しました。

すれ違う車に向かって、繰り返し飛び出すような走行をする自転車の人物。今年1月から5月にかけて、千葉県・柏市周辺で目撃が相次いでいました。逮捕・起訴されたのは…金髪にサングラス姿が特徴の無職・成島明彦被告(37)。車の前に飛び出し走行を妨害したとして、道路交通法違反の罪に問われています。

22日、成島被告の初公判が行われました。髪を後ろで1つに束ね、金髪は毛先だけに…。実は、成島被告は4年前に全国で初めて自転車の「あおり運転」の疑いで逮捕され、懲役8か月・罰金20万円の実刑判決を受けていました。

そのときには…

成島被告(※2020年に逮捕された際の供述)「俺が体を張って、運転手のマナーを直させるつもりだった」そして22日の初公判では、“起訴状を見ながら話したい”と述べたうえで起訴内容を否認しました。

ひょっこり男成島被告(37)「(ハンドルは)急には右に切っていない」「他人に危害を加えるような運転はしていない」

裁判官 「妨害の目的、ここについては?」

成島被告(37)「妨害するつもりはなかった」

検察側は、対向車線上にはみ出して自転車を走行させ逆走するなど、迷惑運転行為の一環としての犯行と指摘しています。(2024年7月22日 日テレニュース)


再三取り上げている“ひょっこり男”の続報がありました。公開されたドライブレコーダーの映像では、明らかにセンターラインを越えていますし、どう見ても妨害行為です。わざわざ犯行に及ぶ理由も不可解ですが、過去に実刑になってわかっているはずなのに反省もなく、こんな弁解をして罪を逃れようとするのも不思議です。


高価な自転車狙い連続窃盗か 逮捕の男「15件くらいやった」 神奈川・厚木市



高価な自転車を繰り返し盗んだとみられています。21歳の男は7月、神奈川・厚木市の飲食店に止められていた自転車1台を盗んだ疑いが持たれています。

市内では高価な自転車が盗まれる被害が相次いでいて、男は「15件くらいやった」と供述しています。中古品の買い取り店で売りさばいていたということです。(2024年7月20日 FNN)


中学生が小遣いを貯めて買った2日後…5万円の自転車盗んだ容疑で男を逮捕

窃盗厚木市内で今年のゴールデンウイークごろから、自宅や駐輪場などに止めていた比較的高価な自転車が計15台ほど盗まれる被害が続いている。

厚木署は19日までに、自転車1台を盗んだとして、窃盗の疑いで、同市内の無職男(21)を逮捕した。同署は「自宅に止めるときも施錠を忘れずに」と呼びかけている。

逮捕容疑は、1日午後5時50分ごろから同6時40分ごろまでの間、同市飯山南のハンバーガー店駐輪場に止めてあった自転車(時価約5万円)を盗んだ、としている。

署によると、所有者の男子中学生が店内から駐輪場に戻ると、鍵を掛けずに止めていた自転車がなくなっていた。小遣いをためて2日前に購入したばかりだったという。盗まれた翌日、男子中学生がハンバーガー店の近くで、男が盗んだ自転車に乗っているのを発見し110番通報。駆け付けた署員が逮捕した。

署によると、男は「15件くらい盗んだ」と供述。署は男の自宅を家宅捜索し、自転車2台を押収した。盗んだ自転車は中古品買い取り店に1台1万円程度で売っていたという。(2024年7月19日 カナロコ)


自転車盗の検挙のニュースです。地元の報道では、中学生が犯人を突き止めたようです。よく見つけたなと思いますし、犯人逮捕につなげたお手柄です。ただ、そもそも小遣いを貯めて買った自転車ならば、しかも2日しか経っていないならば施錠すべきだったのは確かでしょう。


高級自転車盗んだ疑い、ベトナム人2人逮捕 「日本は簡単」再三入国

ベトナム高価な自転車「クロスバイク」を盗んだとして、警視庁はいずれもベトナム国籍で住居、職業不詳の男2人を窃盗容疑で逮捕し、11日に発表した。容疑を認めているという。

捜査3課によると、逮捕容疑は2日午前4時ごろ、東京都豊島区の住宅敷地内に止めてあったクロスバイク2台(時価計8万円相当)を盗んだというもの。ワイヤ状の鍵がかかっていたが、工具で切断して盗んだという。

同課は、これまでに2人が豊島区や東京都北区などでクロスバイク計約70台(時価約400万円相当)を盗んだとみている。2人は昨年10月以降、十数回にわたって来日。盗んだクロスバイクを解体してベトナムに持ち帰り、インターネットで売ったと説明しているという。

2人は調べに「日本にはいたるところに高級自転車が置いてあって簡単に盗める」、「ベトナムでも高く売れ、生活費の足しにしていた」などと話しているという。(2024年7月11日 朝日新聞)


こちらは、外国人による自転車窃盗事件です。解体してベトナムに持ち帰って売りさばいていたとあります。わざわざ海外へ運んでも割に合う犯罪ということになります。日本で簡単に盗めるのも問題ですが、海外で売りさばかれてしまえば、なかなかアシもつきにくいでしょう。

くらべるのも変ですが、覚せい剤などのように重量あたりの価格が高いものならともかく、解体するとは言え、かさばり、相対的に単価の安い自転車までが犯罪組織により密輸されているとは思いませんでした。ベトナムで売るほうが安全なのでしょう。これは氷山の一角なのかも知れません。


目前で…「危ない!」自転車の子ども 住宅街を走行中“倒れこんできた”



住宅街を走行中に突然、倒れ込んできました。

■自転車の子ども目前で「危ない!」

自転車に乗っていた子どもが、いきなり車道に…。男性はハンドルを右に切り、反対車線にはみ出した状態で急停止。自転車の子にすぐに声を掛けます。

運転していた男性 「当たってない?大丈夫?」

男の子 「すみません」

運転していた男性 「(自転車の子は)小学生高学年ぐらいかなと。『びっくりした』というのが強くて、気付くよりも先に体が動いた。子どもたちの安全と接触の有無をすぐに確認した。確認した際には無事だった」

自転車の子はなぜ倒れてしまったのでしょうか。

運転していた男性 「ポールが隠れているところにあった。それに気付かず(自転車が)走行していたら突然、目の前にポールが現れて、よけようとした形で飛び出してしまったのではないか。(自転車の子は)怖かったと思います」

前にも後ろにも反対車線にも他の車がなかったことで、事故を避けられたと男性は話しています。

運転していた男性 「車間を空けていて制限速度内でしっかり走っていたのと自転車を視認して一応、注意はしていた。対向車がしっかり車間を空けていて(自転車を)よけられる状況にあったところが大きい」(2024/07/12 テレ朝ニュース)


子どもは歩道走行しているケースが多いと思いますが、歩道は狭かったり、すれ違いがあったり、植え込みや障害物があったりなどして、車道側に飛び出してしまうことは当然起き得るでしょう。場所によっては、子どもであっても歩道を走行するのは、かえって危険ということもありえます。

そのような危険を避けるためには、子どもであっても車道走行させたほうがいい気もします。ただ、実際にはそう簡単ではないと思いますし、難しい問題です。狭い歩道に押し込められているように見えて、気の毒にも見えてきます。もちろん、歩行者にとっても迷惑な部分はあるでしょう。

何が何でも歩道を通ろうとするのではなく、場合によっては車道の端を通ることも考えるべきと感じますが、なかなか実現が困難なのも容易に想像がつきます。結局、このような危険を防ぐためにも、自転車の走行空間の整備、自転車レーンの整備を進めるしかなさそうです。


小学生の「自転車事故」、大人が“想像もしない”思わぬリスクとは? やりがちな危険運転を解説

自転車事故子どもにとって自転車は身近な乗り物で、相棒のような存在。でも、交通ルールをよく理解していなかったり、遊び半分で危険な運転をしたりする心配も……。

夏休みになり、子どもが自転車で出かける機会も増えます。自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんに、子どもの自転車事故の傾向や注意点を聞きました。

「歩行者感覚のまま」で自転車に乗る子ども

――近年の子どもの自転車事故について、傾向を教えてください。

交通事故全体は年々減少しているなか、自転車事故の割合は相対的に高まってきています。自転車で公道を走ることに「何年生から」という法的な制限はありませんが、小学生は4年生以降の自転車事故の割合が高い傾向があります(グラフ1参照)。ちょうど子どもが一人で習い事に行ったり、友だち同士で遊びに出かけたりするようになる年ごろですね。

帰宅時間について「夕焼けチャイムが鳴るまでには帰っておいで」と言っている家庭も多いと思いますが、夕方16〜17時は小学生の自転車による死亡・重傷事故がもっとも多い時間帯(グラフ2参照)。特に9〜11月にかけては急に夕暮れが早くなり、交通事故全体が増えるので注意が必要です。

――子どもの自転車事故は、どんなことが原因になるのでしょうか?

「歩行者感覚」が抜けきらないことが事故につながる場合があります。道路交通法上、自転車は車道左側の通行が原則ですが、小学生以下は歩道の通行が認められています。周りの大人も「危ないから歩道を通りなさい」と言うことが多いですよね。

その結果、歩いているときと同じような感覚で自転車を運転し、一時停止しないまま交差点に飛び出してしまうケースがとても多いのです。これが歩行者なら車が急停止して事故を免れるかもしれませんが、自転車のスピードでは間に合わないこともあります。

また、スピードの出し過ぎやジグザグ走行が原因で、歩道で歩いている人とぶつかってしまう事故も起きています。歩道はあくまでも歩行者のためのもので、自転車は徐行しなければいけません。家庭でも教えていただきたいですね。(以下略 2024.7.18 AERA with Kids Plus)


ニュースではありませんが、子どもの自転車事故についての記事が載っていました。たしかに大人には思いもよらない行動をとる場合があります。記事では、自転車の歩道走行が子どもの危険ももたらしていることを指摘しています。子どもが歩道走行するため、「歩行者感覚」が抜けきらないことが一因というわけです。

法令で小学生以下の歩道走行が認められているのが仇とも言えるわけですが、中学生になったからと歩道走行を止めるとは限らず、手本となるべき大人が歩行者感覚で走行しているのも確かです。子どもは別として、中学生以上になったら、明確に、自転車は車両として車道走行させる、本来の交通秩序を実現したいものです。


子どもが自転車で青果店に突っ込んで数十万円の損害賠償!? 自転車事故の「加害者」になったら親がとるべき行動は?

損害賠償自転車に乗った子どもが歩行者と衝突したり、お店に突っ込んだりして損害賠償金が命じられるケースがあります。

夏休みで子どもだけで自転車で出かける機会が増えるなか、万が一のとき、保護者はどう対応したらよいのか。自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんに教えていただきました。

「事故証明」がないと、保険金が下りない?

――小学生が自転車事故の加害者になってしまった事例について教えてください。

小学5年生の子どもがマウンテンバイクで坂道を下り、歩行者の女性に正面衝突した事故で、裁判所は保護者に約9500万円の損害賠償を命じました。賠償額が高額なことから話題になった事故ですが、そこまでいかなくても自転車ごとお店に突っ込んだり、車をこすって傷つけたりという事故は頻繁に起きています。

例えば、小学生が自転車で青果店に突っ込み、商品を破損したうえ店の設備も壊してしまった事故では、保護者が自転車保険に加入しておらず、数十万円の損害賠償の支払いが大変だったという話もあります。

――万が一、子どもが自転車事故を起こした時、保護者はまず何をしたらいいのでしょうか?

その場で、もしくは子どもがそのまま帰宅してしまったらなるべくすぐに警察に連絡をすることです。例えば、高校生が自転車通学中、歩行者にけがを負わせてしまった時、その場では被害者が「大丈夫だよ」と言って立ち去ったけれども、後になって学校にクレームの電話が入る……というケースもしばしばあります。

自転車保険に入っていれば保険金が下りるかもしれませんが、事故当時の客観的な記録がないと、十分に保障されないこともあります。事故を起こしたら後からもめないように、速やかに110番通報をしましょう。警察は現場の状況を確認し、「交通事故証明証」(事故証明)を発行します。保険会社は、その事故証明を「確かに事故を起こした」という証拠として扱い、保険金支払いなどの対応をします。

被害者側が先を急いでいたり、警察を呼ぶほどではないと言ったりするかもしれませんが、「何かあったときに保険金でお支払いできなくなるので」などと食い下がって、なんとか警察の事故証明を残しておくことは非常に大切です。(以下略 2024.7.19 AERA with Kids Plus)


こちらもニュースではありませんが、子どもの事故で損害賠償責任を負う事例が紹介されていました。子どもが歩行者と衝突して死亡させ、一億円近い賠償金判決が出たのは大きく報じられました。こうしたリスクを考え、自転車保険加入の必要性を痛感した人もあるでしょう。

ただ、人身事故だけではなく、物損事故もありうるわけです。八百屋に突っ込まなくても、駐車中のクルマにぶつかって傷つけたりすれば、修理費を請求されるなどは十分起こりえます。そのようなリスクをカバーするためにも、やはり保険加入になるわけですが、保険金請求のため事故証明の大切さも意識しておく必要があります。


リチウム電池からの出火が過去最多 自転車爆発も



煙を上げながら走る電動アシスト自転車。運転手はバッテリーから火が上がっていることに気付き、その場から離れます。みるみるうちに自転車は炎に包まれ爆発。駆け付けた警察官が消火にあたりました。

今年に入ってから先月末までに、リチウムイオン電池から出火した火災は107件でした。去年の同じ時期と比べて28件も多く、過去最多を更新するペースで増えています。(7/13 ANN)


海外では多数発生していることが報じられ問題になっているのは、このブログで何度も取り上げました。日本では報じられないなと思っていましたが、やはり増加しているようです。日本では自転車の室内保管をする人は少ないと思いますが、バッテリーは外して家に持ち帰って充電するのが一般的でしょう。

今後、バッテリーを自宅内で充電していて火事になるというケースも目立ってくる可能性があります。どうしても夜間、寝ている間に充電することが多いと思いますし、出火に気づかないと被害は大きくなります。少なくとも非純正品の危険性や、衝撃、高温などのリスクは知っておき、気をつける必要があるでしょう。


愛媛県とジャイアント、Eバイク活用で連携 試乗会も

愛媛県愛媛県と自転車メーカーのジャイアント(川崎市)は19日、電動アシスト付きスポーツ自転車(Eバイク)を地域振興に活用するための連携協定を結んだ。

同社が自治体と協定を結ぶのは初めて。Eバイクを普及させることで、シニアを含めて幅広い層がサイクリングを楽しめる環境づくりをめざす。

ジャイアントは愛媛県に電動マウンテンバイク2台を寄贈した。県は自転車イベントなどを開催しEバイクを試乗できる機会を提供する。愛媛県は森林面積が7割を占めており、山沿いでのツーリズムを盛り上げるためEバイクを活用する。

愛媛県の中村時広知事は19日の締結式で、Eバイクについて「自転車文化の振興や県全体の活性化にも貢献してくれると確信している」と述べた。ジャイアントの中村晃社長は「Eバイクの普及で幅広い層でサイクリングが楽しめるはずだ」と話した。

ジャイアントは世界有数の自転車メーカー、台湾のジャイアントの日本法人。(2024年7月19日 日経新聞)


愛媛県は、日本の中では自転車先進県と言えると思います。ジャイアント社と提携を結び、しまなみ海道や県内市街地にとどまらず、マウンテンバイクによる山間部への自転車ツーリズムを広げることを考えているようです。たしかにマウンテンバイクを使えば、自転車のフィールドは飛躍的に広がるでしょう。

最近は、電動アシスト付きのマウンテンバイクも出てきていますし、一般の人を山間部でのツーリングに誘うのには効果的だと思います。山がちなのは愛媛県だけではありません。おそらくどの都道府県でも、サイクリングロードに限ることなく、山間部の利用を考えるのは有効なのではないでしょうか。


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◇ 日々の雑感 ◇

パリ五輪開会式当日の高速鉄道への破壊行為に当局も焦ったでしょう。今後もテロなどが無いことを祈ります。

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