レジャーやエクササイズ、通勤などの移動から物品の運搬まで、人によって乗り方、使い方は千差万別です。そのため、それぞれの用途や乗る環境に合わせて多様な種類の自転車があり、また使い方にあわせるべく自転車用品やパーツも無数に用意されています。
自転車に乗る時に運びたい荷物にしても、人それぞれ違うはずです。同じ通勤でも、バッグの種類や形も違うでしょう。買い物に行ったとしても運びたい荷物の種類や形状はいろいろあるはずです。そこで、多様な荷物に合わせるべく、自転車や用品の開発も多様化することになります。
誰もが恩恵を受けるような開発、デザイン、発明というのは、なかなかありません。人それぞれでニーズが違うからです。誰もが唸るようなアイディアも限られるでしょう。全てのニーズを満たすのは容易ではありません。ただ、一方で、人によって少しの工夫が、とても役に立つということがあります。
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INKUBO BC”は荷台に取り付けるキャリアです。途中で買い物をした時、ショッピングバッグを運ぶのも簡単ではありません。ハンドルに下げるのは危険ですし、バッグの中の商品の形や大きさもさまざまでしょう。荷台に載せるのもなかなか安定しない場合があります。
そこで、バッグを挟み込むことで固定し、いわばパニアバッグのような形で吊り下げられる、バッグキャリアです。ショッピングバッグを丸めてバンジーコードなどで固定する人もあると思いますが、これがあればレール部分に挟み込むだけです。重心が低くなって安定しますし、複数のバッグがあっても挟めます。
おそらく、そのような使い方、運び方をしない人には全く価値を見いだせない一方で、これがあれば便利だと感じる人もあるに違いありません。実際に
クラウドファンディングサイトでは資金調達に成功しなかったので、便利と評価した人は限られたようです。
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allpacka One”も荷台部分の工夫です。たたんだ状態では普通に荷台として使え、開くとカゴのような形状になります。ワンタッチで形状が変わるのが秀逸です。平らな荷台が向いている荷物もありますが、カゴのような形、トラックの荷台で「あおり」と呼ばれるような囲いがあったほうがいい場合もあるでしょう。
荷台に囲いが出来てカゴのような形状になれば、細かい荷物や転がりやすいもの、不定形なものでも運びやすくなります。平らな荷台では滑りやすい荷物も安定させられます。ただ、最初からカゴを取り付けておくのも邪魔ですし、普通の荷台の形状のほうがスマートですし、汎用性もあります。
簡単に荷台が広がる点も含め、これが便利だと感じる人もあれば、荷物を荷台に載せて運ばない人には、全く刺さらないでしょう。どのくらいのニーズがあるかわかりませんが、クラウドファンディングサイトでの資金調達を来月から始める予定です。
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TARRAN T1 Pro”は、ドイツのスタートアップ企業が開発するカーゴバイクです。カーゴバイクですから、たくさんの荷物や重い荷物も運べます。しかし、二輪のバイクだと、低速時に左右方向にフラつくことがあり、安定しないという短所があります。二輪ですから構造的に仕方ありません。
しかし、こちらのカーゴバイクは、低速時、ブレーキをかけた時に自動的に補助輪のような小さな車輪で出てきて安定させます。飛行機の車輪のように格納された補助輪が自動で出し入れされます。ですから走行時には格納されて邪魔になることはありません。( ↓ 動画参照)
これならば重い荷物や偏った荷物を運んでも、フラついたり転倒したりすることはありません。言われれば簡単なことですが、今までになかったアイディアです。もちろん、子どもを乗せることも出来るわけですが、安全が確保されますし、乗降りの際などにも便利でしょう。
こちらも、運ぶ荷物によって便利と感じる人もあれば、普通に2輪でも問題ないという人もあると思います。よく載せる荷物の種類によっても違ってきそうです。どれくらいのニーズがあるかわかりませんが、今年中には販売が開始される予定になっています。
どれも少しの工夫です。そして必ずしも全ての自転車乗りにアピールするものではありません。人それぞれニーズが違うので仕方ありません。ただ、このような少しの改良、アイディアが大いに役立つ人もあるわけで、いわばそれぞれのニーズに合わせたカスタマイズと言えるでしょう。
自分の使い方、運び方に合わせてカスタマイズしたい、少し工夫すれば便利になるというケースは多いのではないでしょうか。自転車にはさまざまな種類があり、自転車用品も無数に用意されています。でも、さらにカスタマイズしたいというニーズもあるわけで、それをどれだけ取り込めるかが工夫のしどころと言えそうです。
◇ 日々の雑感 ◇
民主党の大統領候補カマラ・ハリス氏の選んだ相棒は裏庭のBBQで出会うような男でした。副大統領候補ティム・ウォルズ ミネソタ州知事、確かに親しみやすいですが、果たして有権者にアピールして結果に結びつくでしょうか。
Posted by cycleroad at 13:00│
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