August 20, 2024

関係ないように見えて具体的

疲弊する人が明らかに増えています。


仕事や生活のなかで強い不安やストレスを感じ、疲弊する人が増加傾向にあります。SNSを見れば、詐欺やフェイクニュース、誹謗中傷から陰謀論まで、心穏やかにいられる状態ではありません。そうでなくても、SNSで他人の生活を見て落ち込んだり、いわゆるSNS疲れになる人も多いはずです。

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それなのに、スマホを見るのが止められずにスマホ中毒になったり、ゲームやギャンブルなどに依存してしまったりする人も増えています。世界を見渡せば紛争が絶えませんし、暴動や残忍な事件、貧富の格差や、人々の考え方に深い分断を促すような扇動もあふれています。

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リアルの世界でも、パワハラやセクハラ、カスハラをはじめ、ハラスメントの種類は増える一方です。職場や学校での人間関係に悩む人も大勢いるはずです。人生や将来の悩みも覆いかぶさってきます。あらゆるストレスにあふれており、疲弊してメンタルを病む人が増えているのは間違いありません。

厚生労働省が全国の医療施設に対して行う患者調査によれば、1996年に43.3万人だったうつ病などの総患者数は、2008年には104.1万人と12年間で2.4倍に増加しています。これは医療機関の受診者数のデータで、うつ病患者の医療機関への受診率は低く、実際にはこれより多くの患者がいると推測されています。

うつうつ

政府も一部で対策を行っていますが、患者の増加に追いつきません。うつ病患者として受診している人は一部と考えられますので、一人で苦しむ人、日々の生活で疲弊しているうつ病の予備軍の人などを考えれば、具体的な対策を打つのは困難という状態でしょう。

そんな中で、イギリスはエジンバラ大学の研究者を中心とするチームが、新しい研究成果を発表しています。スコットランドのエジンバラとグラスゴーの一定地域に住む人、37万8千人あまりを対象に、自転車通勤が、精神疾患のリスクを軽減するかを調べています。

うつうつ

別に自転車通勤をしている人でなく、継続的に一定の時間、運動している人でもいいのですが、なかなか抽出するのが困難です。その点、自転車通勤ならば、通勤は平日ほぼ毎日でしょうし、一定の距離、運動量があると想定できます。自転車通勤は、この手の研究にうってつけの対象になるのです。

居住環境の差をなくすため、自宅から最寄りの自転車道まで、一定の距離以内に住む37.8万人あまりのの中で自転車通勤する人と、しない人で比較しました。グラスゴーの通勤者のうち18.5%、エジンバラの通勤者の4.8%が自転車で通勤していました。

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自転車通勤者の9%が精神科の処方箋を持っていたのに対し、自転車以外の通勤者は14%でした。操作変数分析で、二変量プロビットモデルを用いて計算した結果、自転車通勤する人は、そうでない人に比べて、抗うつ薬や抗不安薬を処方される人が平均で15.1%減少することが明らかになったのです。

自転車が精神疾患に良い効果があることについては、これまでにもいろいろな研究がありました。実際に自転車通勤している人の中には、自転車に乗ることでストレス発散になったり、無心になる時間が持てたり、気分爽快でスッキリするなど、メンタル的な効果を感じている人もあるでしょう。

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自転車がメンタルにもいいことは、他の多くの研究でも明らかでしたが、自転車通勤者を対象にした研究で、統計上、有意の差があることが明らかになったわけです。自転車が精神疾患の減少に寄与することを示唆しています。政策的に自転車通勤を促すことの有効性を示すエビデンスともいえます。

この研究は、うつ病対策に、保健衛生分野以外による選択肢を示しています。つまり、うつ病になる人を減らすためには、自転車通勤する人を増やせばよいことになります。これは、うつ病を減らし市民の福祉を向上させたい、同時に医療費を減らしたい政府や行政などにとって、具体的な手段になりえます。

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もちろん治療したり、薬を処方したりということも有効ですが、症状や原因に個人差があり、全般的で効果的な対策は難しいものがあります。さらに受診していない人、予備軍の人にアプローチするのは、もっと困難でしょう。一方、自転車通勤する人を増やすだけで、一定の効果が期待できることになるわけです。

『自転車通勤する人が増えれば、うつ病に悩む人が減らせる』などと言うと、『風が吹けば桶屋が儲かる』的な印象を受ける人もあるかも知れませんが、統計学的な結果が出ています。ですから、政府や行政にとって、自転車通勤する人を増やすため、例えば自転車インフラ整備などを進めるのが有効ということになります。

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自転車インフラの整備は交通安全に寄与し、住民サービスの向上になります。市民を健康にする政策でもあります。その上、精神疾患に悩む人を減らし、医療費まで軽減できるとなれば、これを使わない手はないでしょう。多くの自治体に自転車インフラ整備を促すことになるでしょう。

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直接、治療などが出来ればいいですが、それが難しい以上、迂遠、または無関係のように見えますが、意外に有効な方策になります。環境負荷を減らす政策としてもアピール出来ます。ストレスの増える社会、人々が疲弊する社会にあって、もっと自転車に乗ってもらえる、乗りやすい街が望まれるということになりそうです。


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◇ 日々の雑感 ◇

自民党総裁選で多くの候補が出馬を目指し脱派閥を強調、でも裏金問題の解明に言及する人はいないようです。

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