特に何かを取り付けようなんて思わない人が大多数だとは思いますが、古今東西、自転車にプロペラを取り付けたいと考える人は少なくなかったようです。動機はそれぞれだと思いますが、実際に自作して、自転車にプロペラを取り付けてしまう人もいました。
こちらは、1936年頃、フランスの発明家による作品となっています。チェーンがプロペラへ伸びていますから、ペダルによってプロペラを回す仕組みだったのでしょう。この頃から既にプロペラを回すことで推進する自転車というのは構想されていたようです。
個人だけでなく、フランスのプジョー社製とされるプロペラ自転車も残っています。こちらは更に古く、1920年代初頭となっています。人力ではなく、100ccのエンジンでプロペラを回すスタイルです。当時すでにオートバイはありましたから、直接タイヤを回せばいいものを、プロペラ式を研究していたのでしょうか。
どう考えても、プロペラで推進するより、車輪を直接回転させたほうが、はるかに効率的に思えますが、一つの考え方としてあったのでしょう。年代は定かではありませんが、博物館に保存されているものもあります。下の動画は1962年となっています。( ↓ 動画参照)
古くから、自転車にプロペラを取り付けてしまう人はいたようです。もちろん、最近になっても構想する人はいます。下の左の写真、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が制作した3輪のプロペラ自転車は。時速30キロほどのスピードが出せたとあります。
そのほかにも、プロペラで推進力を得る自転車を自作する人はいます。ネットなどでもたくさん出てきます。前出の1962年のモデルに触発された人もいたようです。( ↓ 動画参照)
プロペラを足で回す必要はないんじゃないかと考えた人もいます。エンジンで回るプロペラを荷台に設置すれば、ラクして進めるという考え方です。( ↓ 動画参照)
こうした、エンジンやモーターによって回すプロペラを使うというのが、ある意味実用的と考える人は少なくないようです。( ↑ 動画参照)
プロペラを前に取り付ける人もいます。風を身体で受けてしまうので、どうしても効率的に不利だと思うのですが、前に設置したいというこだわりがあるのでしょう。
これは単なる私の想像ですが、もしかしたらジブリ映画の『魔女の宅急便』に出てくる空飛ぶ自転車がイメージにあるのかも知れません。世界的にも知られた作品ですので、あの自転車にあこがれた人がいても不思議ではありません。
こちらはオートバイにプロペラを取り付けています。よく見るとオートバイのエンジンがあるべき場所にありません。エンジンは前に置いたプロペラを回すのに使っていますので、これも自転車と動力プロペラのようなものかも知れません。( ↑ 動画参照)
もちろん、それならばモーターパラグライダーで使うようなプロペラを背負えばいいじゃないかとの発想も出てくるでしょう。( ↑ 動画参照)
パラグライダー用ほど大きくなくても推進力は得られるようです。( ↑ 動画参照)
バックパックにプロペラを内蔵させた人もいます。ワンタッチで飛び出す構造がユニークです。ちなみに、最近電動アシストではない電動の自転車、いわゆるモペットを自転車として乗る人が問題になっています。日本の法令上は原付扱いで、違法になります。しかし、このバックパック型のプロペラは背負っているだけです。( ↑ 動画参照)
つまり自転車は普通のものであり、風力によるアシストは、背負った人に働くわけで、風力アシスト自転車ではありません。自転車に取り付ければ別ですが、これは違法な電動自転車のように取り締まれるのでしょうか。警察の見解を聞いてみたいものです。
当然ながら、こうしたプロペラと自転車、空中に浮かぶために使いたいと考える人も出てくるでしょう。浮上を脚力だけで実現するのは困難だと思いますが、今後、プロペラを、下方向に向けて取り付けたがる人が増えるのかも知れません。( ↑ 動画参照)
ちなみに、世界初とされた空飛ぶバイクは日本のスタートアップによって開発されましたが、残念ながら経営破たんしてしまいました。もちろん電動式ですが、技術的にも無理があったようで、事業化は到底無理だったと言われています。やはりバイクとプロペラの相性は、必ずしも良くなかったようです。( ↑ 動画参照)
◇ 日々の雑感 ◇
関東などでは少し涼しくなった日がありましたが、また猛暑に逆戻り、9月というのにまだまだ暑さは続きそうです。
Posted by cycleroad at 13:00│
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