自宅を出発して近所をサイクリングしたり、足を伸ばしてロングツーリングを楽しむ人も多いと思います。中にはクルマと組み合わせてサイクリングを楽しんでいる人もあるでしょう。クルマに自転車を積んで出かけて、どこか移動した先で駐車して、そこからサイクリングを楽しむというスタイルです。
この方法の利点は、自宅から走り出すのと比べ行動範囲が広がることです。宿泊しない限り、1日で自転車で走れる距離は限られるでしょうけど、クルマの機動力と組み合わせれば、もっと遠くの場所をツーリングすることが出来ます。これも一つの楽しみ方です。

自宅からの出発だと、行先や経路が決まってきてしまい、どうしてもバリエーションに乏しくなってしまいます。もちろん、お気に入りのコースを走るのが好きという人もあると思いますが、同じ場所へ行ってばかりだと飽きるという方には、有力な選択肢になるでしょう。
そんなクルマと自転車を組み合わせて楽しむ人に向けたアクセサリーもいろいろ存在します。言ってみれば、自転車本体とは直接関係ない自転車用品です。各種あると思いますが、クルマの屋根の上、ルーフに積むためのキャリアもその一つでしょう。

ただ、クルマの上に積むのは結構たいへんだったりします。自転車を持ちあげてルーフキャリアに載せ、固定もしなければなりません。相対的に上背がなかったり腕力の弱い女性にとってはハードルの高い作業となるでしょう。ワゴン車など、車高のあるタイプだと余計にたいへんです。
ワゴン車ならば車内に積む手もありますが、人も乗るでしょうから、一人ならともかく複数人の場合、座席も確保するとなると、やはりキャリアになると思います。固定方法はいろいろで、車輪を外す必要のあるものだと、意外と面倒ということもあるに違いありません。( ↓ 動画参照)
こちら、“
PENDER”のルーフリフターは、油圧を使ったリフトで指で押すくらいの力で自転車を持ち上げることが出来ます。低い位置で載せて固定し、そのまま持ちあがるのでラクです。ロックがかかると、重みでリフターが降りてくることもありません。逆にロックを解除すれば簡単に下げることが可能です。
この“PENDER”はドイツの企業ですが、このような製品を開発した背景には、近年欧州での電動および電動アシスト自転車の普及があります。つまり、自転車自体が重くなっているのです。タイプにもよりますが30キロくらいあるものも少なくないので、腕力があっても持ち上げるのには難儀します。

このような電動系の自転車が普及した結果、ルーフに積む作業をラクにしたいというニーズが製品誕生の背景にあるわけです。一度電動アシストに乗ってしまうと、その快適さで元に戻れず、電動自転車をクルマに積んで出かけたいというニーズも増えているようです。
クルマで移動して自転車に乗る人の中には、マウンテンバイクの愛好家もいるはずです。クルマにMTBを積んで、本格的なオフロードが楽しめる場所へ行き、そこからMTBを楽しむスタイルです。クルマも乗用車ではなく、ピックアップトラックなどに乗る人も多いでしょう。

ただ、そうした自然の中、山の中などへ出かけると、駐車する場所に水道など無いのが普通です。当然ながら、泥で汚れたMTBをそのまま積んで帰らなくてはなりません。それは仕方ないとしても、MTBが泥だらけだと、乾いて固まってしまって、後で洗車するのに手間がかかるという難点があります。
そこで開発されたのが、“
RinseKit”のテールゲートシャワーです。最大5台のMTBを固定するためのEVAスロットを備えているキャリアの役割をします。それに加えて、なんと10ガロンという容量のタンクを備えており、水を運べるのです。

付属の電動ポンプで、50PSIという圧力のシャワーが使えます。乗り終えたMTBを積む際に、水洗いをして泥汚れを落とすことが出来ます。洗剤で念入りに洗わなくても、こびりついた泥汚れを落として置くだけで、後の手間が大きく変わってくるのは間違いないでしょう。
これは経験者でないと気がつかない視点です。もちろんMTBの洗車だけでなく、アウトドアシーンで水が使えるのは大きなメリットです。汗をかいた自分がシャワーを浴びることも含め、水道の無い場所でのキャンプなどでもいろいろと活躍するに違いありません。( ↓ 動画参照)
もう一つ、こちらはクルマで自転車を運ぶのとは関係ありませんが、自転車を車庫の中や室内で保管する時に役立つアイテムです。車庫や室内のスペースが広くない場合、自転車の置き場所に困ることがあります。こちらの“
Kradl”の自転車用天井リフトは、自転車を吊り上げることが出来ます。


これを使えば、1台分のスペースで自転車を上下2台置けます。車庫でクルマの上に吊り下げることも出来るでしょう。室内保管でも床面に置かないことでスペースの有効利用が出来ます。ただ、吊り下げるにしても、いちいち持ち上げるのはたいへんです。( ↓ 動画参照)
この天井リフトはスプリング式なので、小さな力で自転車を持ち上げることが可能です。しかも電源は不要です。愛車をひっかけて簡単に上げ下げ出来るようになっています。設置も天井に2か所のネジで取り付けられます。最大25ポンドと40ポンドの重さに対応する2種類が用意されています。

それぞれの製品は、必要な人にしか不要なアイテムだと思いますが、人によっては痒い所に手が届く製品なのではないでしょうか。ニッチな商品だとは思いますが、いろいろな楽しみ方、保管をしているサイクリストがいることを、あらためて感じさせてくれるものと言えそうです。
◇ 日々の雑感 ◇
トランプ米大統領とゼレンスキー氏の会談決裂には驚きましたが、欧州各国の関与で変わるかが注目されます。
Posted by cycleroad at 13:00│
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