July 07, 2025

無自覚な行動が何を招くのか

今日は7月7日、七夕です。


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各地で七夕にちなんだイベントや昔ながらの祭礼が行われています。一方で今年は梅雨明けが早まり、すでに全国的に厳しい猛暑となっており、熱中症対策が不可欠となっています。さて、そんな折りですが今回は最近の自転車関連のニュースの中から、いくつかピックアップしてみたいと思います。


道路にロープはり自転車の男性転倒させる、殺人未遂容疑で23歳男を逮捕 大阪・羽曳野で

道路にロープ道路にロープを張り、自転車で通った男性を転倒させたとして、大阪府警刑事特別捜査隊は4日、殺人未遂と往来妨害容疑で、大阪府藤井寺市野中のアルバイト、松見優希容疑者(23)を逮捕したと発表した。調べに対し、事実関係を「黙秘します」と述べるとともに、殺意を否認しているという。

逮捕容疑は5月31日夜、大阪府羽曳野市西浦の市道で、道路を横断するようにロープを張り、自転車で通行した20代の男子大学生を転倒させて、後頭部の打撲や出血などの軽傷を負わせたとしている。

府警によると、現場の道幅は4・6メートルで、高さ70センチほどの位置にロープが張られていた。付近の防犯カメラには、松見容疑者とみられる人物がロープを張ったり、被害者が転倒する様子を見たりする姿が写っていたという。(2025/7/4 産経新聞)



道にロープ張り自転車転倒 防犯カメラに事件当時の姿 殺人未遂容疑などで男を逮捕



「通り魔的か」道にロープ 自転車男性転倒させ殺人未遂の疑い23歳男逮捕 防カメに「転倒見る様子」映る




多くのメディアで取り上げられていたのが、このニュースです。同様の事件は過去にも発生していますが、多くはありません。今回は犯人がどういう結果になるかわかった上で犯行に及び、ロープを張った後、被害者の転倒する様子を見ているなど、より悪質性が高いように見えます。

特定の人を狙った報復などではなく、誰でもよかった、いわゆる無差別の通り魔的犯行だったようです。犯人がどういうつもりだったのかわかりませんが、記事にあるように単なる悪戯や嫌がらせでは済まず、殺人未遂です。それだけ重大かつ悪質な行為であり犯罪です。

転倒させるのが目的なのは明らかでしょうし、下手をすれば死亡する可能性があることは、少し考えればわかるはずです。子どもではなく23歳のいい大人です。言語道断であり、厳しく処罰すべきだと思いますし、誰でも出来てしまう行為だけに、重大な結果を招くことを広く認知させるものにしてほしいと思います。


「ひょっこり男」に懲役1年 千葉地裁判決、自転車で急に前に飛び出した道交法違反罪

ひょっこり男自転車を走らせながら対向車の前に急に飛び出して通行を妨げたとして、道交法違反(あおり運転)の罪に問われた千葉県柏市の無職、成島明彦被告(38)に、千葉地裁松戸支部は26日、懲役1年(求刑懲役1年4月)の判決を言い渡した。被告は「ひょっこり男」と呼ばれていた。

向井志穂裁判官は「車の運転手を驚かせ、急な回避措置によって事故を生じさせる恐れがあった」と指摘。以前にも同様の行為で処罰され、反省の態度がなく実刑もやむを得ないとした。弁護側は妨害を意図していないとして無罪を主張していたが、判決は被告の動き方と整合しないとして退けた。

判決によると、2024年4月15日午後0時40分ごろ、柏市の市道で自転車を走らせて対向車線にはみ出し、女性が運転する車に時速約15キロで近づいたとしている。

被告は埼玉、千葉両県で20年に同様の行為をしたとして同法違反罪などに問われ、さいたま地裁で21年に懲役8月、罰金20万円の判決を受けた。(2025/6/26 産経新聞)


何度かニュースとして取り上げた、例の「ひょっこり男」に懲役1年の実刑判決が下されました。前回も懲役8ヶ月だったのに再犯していることを考えると、また再度繰り返さないかは疑問です。反省もしていないとあります。なぜこのような犯行をするのか、そして繰り返す意味があるのか全く理解できません。


「何でベルを鳴らすんや!」ナイフで運転者の右腕を切り付け…自転車ベルをめぐるトラブル

ベル2026年4月から自動車同様に自転車の交通違反も反則金の支払いを求める「青切符」による取締りの導入が決定した。

今回の青切符の項目であまり浸透していない反則が「ベル」で、鳴らしてOKの標識があるところ以外でベルを鳴らした場合の反則金は3000円となる。

警視庁によれば、自転車のベルは、自動車のクラクションと同じ扱いだという。警笛区間の標識がある区間内の見通しのきかない交差点などを通行する時や、危険を避けるためやむを得ない時だけ鳴らせるものとしている(道路交通法第54条)。

しかし、これらの標識が設置されているのは、山間地や曲がりくねった狭い道路、見通しが悪く危険な道などに限られているため、普段は目にする機会のないレアな標識だ。すなわち、自転車に乗るシチュエーションでベルを鳴らす機会は限りなく少ないという。

イギリスでは、1983年に鉄の女・サッチャー首相が自転車のベル取り付け義務を緩和させ、ベルなし自転車の販売が可能となった。その後の2002年、170人の歩行者が自転車がらみの事故に遭い、そのうち3人が死亡、40人が重傷を負ったことがきっかけで、2004年に再びベル装備が義務化された。結果的に、ベルを鳴らすことが事故防止に役立つということが証明された形となった。

 一方で「ベルを鳴らすのをためらう問題」もある。人様にベルを鳴らすのはトラブルが起こりそうで嫌、という人も多い。「嫌な気持ちになるかなと思って、私はすいませんとかちょろちょろって言う」(店の買い出しで週5日以上使用する60代女性)

事実、自転車のベルをめぐるトラブルは数多い。過去には、女性が子供を連れて自転車を走行中、歩行者の中高年とみられる男性に対してベルを鳴らしたところ、男性が激怒。恫喝のような言葉を浴びせられ、あまりの剣幕に子供が泣いてしまったという。

さらに、前方をゆっくりとふらふら走る男に対して危険を感じたため、男性はベルを鳴らし、追い抜いた。しかし「何でベルを鳴らすんや?」などと言い、男は隠し持っていたナイフで男性の右腕に刺してそのまま自転車で逃走。男性は全治1週間程度の切り傷を負った。

事故を防ぐがトラブルも誘発する「ベル」。しかも鳴らせる場所はかなり限定的だ。日本人はこの「ベル」とどう向き合って生きていけば良いのだろうか。(2025/06/27 アベマ)


自転車のベルを巡るトラブルは変わらず起きているようです。緊急の危険回避のため、やむを得ず鳴らす場合はともかく、歩道を走行している上に、どけどけと言わんばかりに平気で鳴らす人がいます。これは違法であり、トラブルになりかねない行為であることを、もっと広く周知したほうがいいでしょう。


自転車酒気帯びテレビ金沢取締役編成局長 “自転車酒気帯び運転”で摘発 日テレ報道局の元社会部長

大分県 西部振興局長が酒を飲んで自転車に乗り罰金の略式命令

大分県幹部職員が自転車の酒気帯びで摘発 半年以上、上司に報告せず

下関市職員(50代)自転車酒気帯び運転の疑いで赤切符 勤務後友人と飲酒→タクシー見つからず自転車で帰宅

酒気帯びで自転車運転 市立病院職員を減給 岩見沢市


自転車酒気帯び相変わらず、酒気帯びで検挙される人が後を絶ちません。社会的にも問題となるような公務員や教職員、病院職員や報道関係者だけでなく、あまり報道にはなりませんが、その他の職業の人も多いはずです。クルマの酒気帯びで検挙されればどうなるかは、過去にも多くの事例があって誰もがわかっているはずです。

それが自転車となると許されると考えている人がまだまだ多いに違いありません。ここのところ警察が赤切符の違反として検挙し始めているわけですが、それにも気づいていないのでしょうか。行政処分だけではなく、社会的な信用を失ったり、職場でも何らかのペナルティを負いかねないわけで、真剣に考えるべきでしょう。

「飲むなら乗るな」は可能ですが、「飲んだら乗るな」は困難です。飲んでしまえば、警察官ですら違反しています。飲む可能性があるなら、最初から自転車に乗っていかない、あるいは自転車で帰る可能性を無くしておくべきでしょう。クルマだけでなく、自転車でも同じように、自ら飲んで乗ることの無いようにしておくべきです。


ルール違反【独自】「本当にふざけんな!」車専用右折レーンを堂々走る自転車…歩道に進入し“ショートカット”する車も ルール違反の“危険すぎる運転” 埼玉・福岡

【独自】「どうすればいいの?」“我が道を行く”危険な行為…高齢ドライバーの逆走車に車道のど真ん中を走る自転車も


相変わらず、傍若無人な走行をする自転車利用者が目撃されています。右折レーンや車道の真ん中を走行することに、なんの負い目も感じていないのでしょうか。逆走などもそうですが、交通ルール違反どころか、違反だと知らない人が少なくないのかも知れません。


自転車で幹線道路を疾走…韓国で問題化する“自転車暴走”若者のマナー

韓国韓国・釜山(プサン)市江西区(カンソグ)のバス運転手(46)が道路の真ん中を我が物顔で疾走する「チャラニ(自転車とノロジカを合わせた造語)」について問題提起した。

運転手は6月28日、オンライン掲示板「ボベドリーム」に、幹線道路の中央を少年少女が自転車で走る写真2枚を添えて「保護者の皆さん、ぜひ見てください」と投稿。注意を呼び掛けた。

「最近、若者の自転車が車道に出てきて車の進行を妨げたり、危険な運転をしたりするなど事故を誘発している場面を多く目撃する。運転中、驚かされることも多い」というのだ。

運転手は「原因はウェブトゥーン(デジタル漫画)の影響ではないか」と推測し、スタイリッシュに見せようとして危険行為に走っていると分析。「天気も良く、自転車に乗るには最適だが、他人に迷惑をかけないよう自転車専用道を使うべきだ」と指摘した。

また、運転手は「問題の根源は親にある。ドライバーが事故防止のために警察を呼び、若者をしかっていたら保護者がやって来て逆切れしたという話もある」と述べ、「このままでは数年後には暴走族になる。親が関心を持って教育するべきだ」と話した。(2025年7月3日 AFP)


自転車の違反やマナーが問題になっているのは日本だけではないようです。お隣の韓国でも報じられています。もともと、韓国では自転車に乗る人が少なかったのですが、近年、若い人を中心に乗る人が増えていることも背景にあるのでしょう。マンガのせいなのかは不明ですが、やはり教育の必要性が意識されているようです。


中学生が自転車通学の危険箇所を書いたマップを作成 大牟田

危険箇所大牟田市では中学生たちが自転車で通学中の事故を防ごうと、通学路の危険箇所を書き出す“ヒヤリハットマップ”を作成しました。マップづくりに取り組んだのは、大牟田市御木中学校の1年生、およそ150人です。

この中学校は校区が広いため、全校生徒およそ460人のうち、260人ほどが自転車で通学しています。生徒たちは住んでいる地域ごとに建物の陰で車が見えない場所や車道の幅が狭く車と自転車がぶつかる恐れがある場所などについて意見を出し合いました。こうした場所には地図上に赤いシールを貼り、危険な理由をひとつひとつ書き出していきました。

マップ作りに参加した男子生徒は「車が見えにくい場所やスピードを出す場所があります。毎日通う学校なので、登下校の時はしっかり気をつけたいです」と話し、女子生徒は「自転車通学なので、普段から人や車にぶつからないように乗っています。危険な場所がいっぱいあったので、これからも迷惑を掛けないように乗りたいです」と話していました。

大牟田市などでは生徒たちのヒヤリハットマップを元に危険箇所をまとめた地図を作成し、御木中学校の全校生徒のほか地域の住民に配布するということです。(7月03日 NHK)


地味なニュースですが、中学生が交通危険個所のマップを作製しています。よく通る場所での危険の可能性は理解しても、実際の通行中は意識していないことも多いはずです。自分で地図にすれば、あらためてそのリスクを意識し気をつけるはずですので、こうした取り組みは意外に有効だと思います。





◇ 日々の雑感 ◇

マスク氏の新党設立、二大政党制では無力にも思えますが両党の拮抗で意外に決定権を握るかも知れません。

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