July 16, 2025

青切符導入と共に必要なこと

自転車の取締りが変わります。


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来年4月に自転車の反則金制度がスタートします。これにより、実際にどのような取締りが行われ、どの程度の人数が摘発されるのかは、まだわかりません。おそらく、危険で重大な違反に対して警告がなされ、それでも従わないなどの人には青切符が適用され、反則金を払うようになっていくでしょう。

まだ青キップは始まっていませんが、今から自転車の取締りを強化している地域もあります。下はそのような地区の記事ですが、現在の取締りの様子から問題点が浮かび上がります。つまり、クルマの青切符と違って、免許を持っている人ばかりが対象ではないという事実です。


【特集】自転車の違反最多は「一時不停止」その要因は? 高松北署は指導や取り締まりを強化「車両としての意識がまだ低い」 香川



自転車が関係した交通事故を減らそうと、高松北警察署は2025年度、「特別取り締まり隊」を発足させ、指導や取り締まりを強化しています。最も多い違反、そしてその要因とは?

最も多かった自転車の違反は「一時不停止」

取り締まり高松市中心部を管轄する高松北警察署が2025年4月、香川県警で初めて発足させた「自転車特別取り締まり隊」です。交通課員を中心に30人で構成されています。

過去に大きな事故があった場所や自転車の通行量が多い場所で、違反の取り締まりや安全運転の呼び掛けをほぼ毎日行っています。発足から5月末までに16件の違反を検挙。その中で最も多かったのが「一時不停止」です。

(取り締まり隊の呼び掛け) 「とまれの標識あります。自転車も止まってください」

隊員の呼び掛けで多くの人が止まっていましたが、中には、減速せずにそのまま進み、指導を受ける人もいました。

取り締まり取り締まり

(自転車特別取り締まり隊 隊員) 「一時停止自体分かっていないような感じだったので、そこに対して指導した。自転車も止まらないといけないことを知らない方もいらっしゃる」

2024年1年間に香川県内で起きた自転車が関係する交通事故は544件で、8人が亡くなりました。ここ5年間をみると件数は少しずつ減っているものの、人口当たりの死者数は5年中4年間が全国ワーストです。

(記者リポート) 「この交差点ではこの道からきた自転車とこの手前の道からきたバイクが出合い頭で衝突する事故がありました。自転車が来た道には一時停止する必要がある停止線がありました」

取り締まり取り締まり

警察は、自転車とバイク双方の安全確認不足が事故の原因で、自転車側が一時停止しなかった可能性も高いとみています。

(高松北署/矢嶋浩司 交通課長) 「ルールが浸透していない。車両としての意識がまだ低い現状です。免許を持っている人は理解が早いが、学生や高齢者はなかなか標識の理解が浸透していないのかな」

自転車を利用する人にちゃんと「一時停止」をしているか聞くと……。

取り締まり取り締まり

(街の人は―) 「一旦停止はなるべくするようにしているけれど忘れるときもある。常に標識ばかり気にしていないので」 「(免許を取る前は)標識を見ることはあまりない。普段通る道は『ここ危ないな』という意識があったが、新しいところに行くときは標識は見ていなかった」

「自転車もとまれ」香川県警が独自に看板を設置 その狙いは

(記者リポート) 「一時停止は、路面標示に加えて『とまれ』の赤い標識がありますが、車にあわせて高い位置にあります。このため、香川県警では自転車を運転する人の目線の位置に『自転車もとまれ』という看板を設置しています」

取り締まり取り締まり

香川県警が13年前から独自に設置したものです。自転車を運転する際は段差や障害物に注意を払うため車よりも近い距離、かつ視界の下の方を注視する傾向があります。そのため、車の目線に合わせた標識は自転車を運転する人に認知されにくいのです。

また、自転車にも「一時停止」のルールが適用されることを意識付ける狙いもあります。自転車の交通違反に対して反則金の納付を通告する、いわゆる「青切符」による取り締まりが2026年4月1日から始まります。反則金は「ながら運転」の1万2000円が最高で、一時不停止は5000円です。

(高松北署/矢嶋浩司 交通課長) 「(Q.取り締まり隊の活動を始めて変化は?)少しずつ(皆さんの)意識は変わってきていると思います。一層ルール、マナーの向上に向けて頑張りたい。1件でも自転車が関係する交通事故が減っていくとありがたい」(2025/7/2 KBS)


取り締まり道交法を知らない人、例えば自転車の一時不停止が交通違反だと意識していない人が一定程度いるわけです。クルマの運転免許を持っている人なら、当然知っていることであり、同時に一般的な常識だと思っていますが、その常識を持っていない人がいるのです。免許を持っている人にとっては意外な事実です。

ほかにも、平気で車道を逆走している人がいます。逆走が違反とわかっていて走行している人もいると思いますが、そもそも逆走が重大な交通違反であり、危険な行為だと知らない人もいるのは間違いありません。運転免許を持っていなければ、それを知る機会もないのでしょう。

一時停止という日本語の意味はわかるとしても、それに従わないと交通違反だと意識していない人もいるようです。また、その標識はクルマ向けであり、自転車にも適用されるとは思っていない人もいるでしょう。少なくともそのように見える人、全く止まろうともしない人も存在します。

たまに、自転車も止まれと書いてある標識や表示があります。この意味はわかるとしても、逆に自転車のことについて書かれていない「止まれ」はクルマ用で、自転車は止まる必要はないと思っている人もいるでしょう。クルマの免許を持つ人にすれば驚きの非常識ですが、道交法を習ったこともない人もいるわけです。

記事には、「車両としての意識がまだ低い」とありますが、実際問題として自転車が車両だと思っていない人のほうが断然多いはずです。一応知識として、自転車も車両の仲間だとは知っていても、自転車で歩道を走行していますし、感覚として歩行者の延長のように感じている人は多いはずです。

取り締まり歩行者として道路の角を曲がる時、いちいち一時停止しない人は多いでしょう。中にはクルマが来ていないか確認すらしない人も少なくないはずです。歩行者の場合、道路を横断するならともかく、角を曲がるだけなら一時停止しなくても問題ないと思っています。たしかに道路の端に沿うなら事故にはならないでしょう。

しかし、それと同じ歩行者感覚で自転車で曲がる人がいます。中にはクルマが来ていないか、見もしない人もいます。自転車の場合、歩くよりも膨らむケースは多く、クルマのドライバーにしてみれば肝を冷やすケースもあります。実際によく見ます。これも「歩行者感覚」が原因です。

車両としての意識が低いどころか歩行者感覚であり、道交法の知識もありません。こうした人が普通に自転車に乗っていることになります。自転車の青キップがスタートした後でも、悪いとは思っておらずに違反を犯す人は一定程度出てくることが推測されます。

例えば、一時不停止を咎められ、「えっ?!、自転車も止まるの?」とか、信号無視に、「えっ?!、自転車も信号に従うの?」とか、逆走して、「えっ?!、道路の端を走行するのではいけないの?」などという人がいても不思議ではありません。そこまで報道されないとしても、現場の警察官は遭遇しそうです。

もちろん、法律を知らないというのは違反が許される理由にはなりません。道交法だけではなく、どんな法律でも当然のことです。ですから、知らずに違反した人でも反則金を課せばいいわけですが、ただでさえ自転車に乗る人は多いわけですから、最低限の知識は周知し、無駄に違反させないようにしたほうがいいでしょう。

取り締まり「止まれ」の標識がクルマ用に高い位置にあって、自転車の目に入らないと記事にあります。クルマのほうが先の方を見て運転しているので、標識の位置が高くなり、自転車の場合の目線は近いので高いと目に入りにくいということは、たしかにありそうです。

しかし、現在の標識を下げるのはクルマ用の位置としては適切ではないので無理でしょう。では自転車用だけに高さの低いものを新設するかと言えば、あまりに数が多いですし現実的ではありません。やはり現状のまま、自転車利用者にも標識の存在とその意味を周知し、気をつけてもらうしかなさそうです。

自転車にも青キップを導入して、反則金を課すことは決定しました。しかし、クルマのように免許を持っている、すなわち道交法の知識がある人ばかりが対象ではないことがクルマの青キップの取締りとの違いです。知識がないために違反する人たちの存在が問題となる可能性があります。

結局、いかに交通ルールを周知させるかという、以前からある問題です。それがよりクローズアップされることになる可能性があります。青キップ導入と平行して、不足している交通ルール教育をどう進めるか、あるいは最低限の交通ルールをいかに周知するかが求められることになりそうです。





◇ 日々の雑感 ◇

トランプ関税の期限が迫ります。これだけ交渉してきた日本もあえなく一方的に押し切られてしまうのでしょうか。

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