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日本のヤマハ発動機が発明し、世界初の電動アシスト自転車を発売したのは1993年ですから、30年ほどの間に広く普及し、もはや身近に当たり前にある製品となっています。日本国内で製造される自転車の67%、金額ベースでは86%が電動アシスト自転車であり、すでに原付バイクの販売数も上回っています。
日本で売られているのはママチャリタイプが大半ですが、近年はスポーツバイクにも搭載されるようになっています。もはや普通の自転車には戻れないと言う人も少なくありません。私も所有はしていませんが、何度も乗ったことはあります。たしかにラクですし、これに乗ったら戻れないというのは十分理解できます。


アシストではない電動自転車、eBike も含めて世界的に普及しています。スポーツバイクに乗る人の中には、電動アシストなんて邪道だと考える人もいますが、ラクですし便利なので、趣味としての自転車はともかく、移動手段としての自転車は、これからも電動アシストの割合が増えていくのは間違いないでしょう。
モーターをボトムブラケット付近に搭載して、ペダルと共にチェーンの駆動をアシストするタイプ以外にも、車輪のハブにモーターを組み込むタイプ、後付けでタイヤに接したモーターが回転を補助するものなど、いろいろなタイプが展開されています。


さて、そんな電動アシストですが、また新しいタイプのアシストが開発されました。その方式は、ボトムブラケットやハブではなく、足をアシストするというものです。自転車ではなく、ペダルをこぐ人間の足をパワーアシストすることで、ラクに走行できるというものです。
正確に言うと、電動アシスト自転車ではありません。パワードスーツと言われる製品です。腰から足にかけて装置を取り付け、人間の足の力を補助する、いわば電動アシスト脚です。パワードスーツは、アシストスーツとか強化外骨格、電動スーツ、強化スーツ、あるいはロボットスーツなどとも呼ばれています。


かなり以前から開発はされていたようですが、最近よく聞くのは、重いものを持ち上げるためのものでしょうか。作業用や、介護現場で介護者を抱き上げるといった体力的負担の軽減をはかる為のものもテレビで見たことがあります。近年は、軍用なども含めていろいろ開発されているようですが、こちらは一般の消費者向けの製品です。
商品名は“
Hypershell”、中国、上海に拠点を置くスタートアップ企業、同名の、
Hypershell 社が開発しました。世界初のコンシューマ向けアウトドアパワードスーツだとしています。産業用や介護用の重いものを持ち上げるためのものではなく、一般の人が歩いたり走ったりするのを補助します。
人間の足をサポートするわけですが、歩行やランニングだけでなく、サイクリングにも使えます。足の使い方が違うわけですが、AIが搭載されており、自転車のペダリングだと検知して、それに応じたアシストをしてくれるそうです。その意味で、新しいスタイルの電動アシスト自転車と言うことも出来るでしょう。
散歩や山登り、ジョギング、そしてサイクリングと、いろいろな足の使い方があるわけですが、それぞれの動きを検知し、使う人の違いも含めて最適化すると言います。自転車に乗って移動し、そのあと歩くといった使い方もできるわけです。汎用性が高い、脚の電動アシスト機構と言えるでしょう。

広義に考えれば、電動アシスト自転車の一種とは、私が勝手に言っているだけです。ただ、これまでボトムブラケットか、ハブか、タイヤがアシスト力を伝える部分だったのを、人間の足にしたと考えれば、また新しい一つの方式と言えるでしょう。実際、サイクリングも用途に含まれています。
日本でも発売が開始されることが先週発表されています。中国では観光地などでレンタルが始まっているようです。長い坂や段数の多い階段を上る必要のある観光スポットでは、使ってみたくなる人も多いに違いありません。試してその有効性を感じれば購入する人も出てくるでしょう。
KDDIと沖縄セルラー、コンシューマ向けパワードスーツ「Hypershell X Pro 外骨格」を発売
私は使ったことがありませんが、すでに使用してみた人のリポートがアップされています。例えば山登りが実際にラクになるそうです。介護用などのパワーアシストスーツは、大きくて重いのですが、アウトドアで誰でも気軽に使えるよう、軽くてコンパクトになっています。見方によりますが価格もリーズナブルです。
装着してみると、無理やり足を引き上げるのではなく、自然に動作をサポートすると言います。山登りなどがラクになるので、一度使うと無しでは山登りに行きたくなくなるとの感想を述べる人もいます。電動アシスト自転車と同じです。疲労感が軽減される一方で、そのぶん運動量は多くなるようです。

公式サイトによれば、健常者だけでなく足に障害がある人が装着した場合、ぎこちない歩き方が補正され普通に歩けるようになったり、痛みが出なくなったりするようです。試して即座に購入する人もいると言います。年齢や体力的な問題で、今まで登れなかった山を登ったり長い距離の走破など恩恵を被る人は少なくないでしょう。
自転車に乗るだけだったら、現状では電動アシスト自転車のほうが手軽だと思いますが、汎用性という点では勝っています。もし、これが普及したら、いちいち自転車を電動アシストにしなくても、これが一台あれば足りるという人が増える可能性がありそうです。身に付けたままなら盗難の心配もありません。
最近の技術革新のペースは目を見張るものがあります。こうしたパワードスーツだけでなく、家庭用のヒト型ロボットなども普及は時間の問題なのでしょう。そして電動アシスト自転車もそうですが、使うと元には戻れないものも多いわけで、昔はずいぶん力を消耗していたなと笑えるような未来が来るのかも知れません。
◇ 日々の雑感 ◇
ロサンゼルスドジャースが2年連続でのWS制覇、日本人選手も大活躍、劇的な展開でエキサイティングでした。
Posted by cycleroad at 13:00│
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