November 25, 2025

事故が起きた後では遅すぎる

勤労感謝の日の連休も終わりました。


.
.
.
.
.
今年最後3連休でした。気温も下がってきて、もう来週には師走、12月が始まります。さて、そんな時期になってきましたが、今回は最近、自転車関連のニュースや解説記事が多くなっているので、その中から、いくつか気になったものをピックアップしてみたいと思います。


女子大学生の自転車がバス停にいた93歳男性はねる 歩道上での重体事故 熊本【続報あり】

事故19日午後5時45分ごろ、熊本市北区楡木の市道沿いの歩道で、18歳の女子大学生が運転する自転車が、バス停にいた高齢男性をはねました。

警察と消防によりますと、はねられたのは93歳の男性で、頭を強く打っていて意識不明の重体です。自転車は坂を下り、バス停にいたと見られる男性をはねたということです。

はねた女子大学生は、ながら運転やイヤホンはしておらず「スピードが出ていて、気づいたときには目の前に男性がいて、よけきれなかった」と話しています。(2025年11月19日 RKK)


93歳男性が女子大学生の自転車にはねられ意識不明 坂を下った先のバス停付近「自転車通行可」の歩道 その通行ルールとは?


自転車が歩行者をはねて重体にさせる事故が起きています。続報を見ますと、被害者は歩道上のバス停でバスを待っていたようです。自転車が歩道走行をすると、こういう事故を起こしかねないという典型例と言えるでしょう。歩道上の歩行者をはねれば自転車側に、より大きなの過失が問われてもおかしくありません。

本当かどうかはわかりませんが、ながらスマホなどはしていなかったとあります。それで、気づいたときには目の前に男性ということは脇見でもしていたのでしょうか。自転車通行可の歩道であっても、スピードも出していたわけで、女子大学生側の加害責任は否めないでしょう。

さらに民事で多額の損害賠償の請求も必至です。歩行者には気の毒な事故ですが、少し間違えば、このようなことが起きうるので自転車の歩道走行は大きなリスクがあります。歩道走行は当たり前と考えている人は多いですが、いつこのような事故を起こしても不思議ではありません。その危険性を真剣に考えるべきです。


自転車は13〜18歳が「加害者」になりやすい 歩行者との事故を起こさないために心がけること

加害者11月19日の夕方、熊本市北区の歩道でバスを待っていたとみられる93歳の男性が、坂道を下ってきた女子大学生(18歳)の自転車にはねられ、意識不明の重体に陥るという事故が発生しました。

報道によれば、この歩道には「自転車通行可」の標識があったそうですが、大学生は「気付いたときには男性が目の前にいて避けきれなかった」と話しているとのことです。自転車もれっきとした「車両」です。歩行者と衝突すると、相手を死傷させるほど大きなダメージを与えます。自転車と歩行者の事故の「傾向」と「備え」についてまとめました。

ココがポイント

大学生が運転する自転車は、スピードが出た状態で下り坂を走り、その先のバス停付近で男性をはねたということです
出典:RKK熊本放送 2025/11/20(木)

自転車でぶつかるだけでも人は簡単に死亡したり、重度の後遺障害を負うケガをしてしまうもの(略)周囲に気を配って運転するべき
出典:弁護士JPニュース 2025/10/27(月)

13〜18歳の自転車運転者は交通事故の加害者になることが多い!
出典:交通事故総合分析センター

自転車が歩行者と事故を起こした場合、自転車の過失割合が高くなり損害賠償が高額になることがある。
出典:スポーツ報知 2021/11/17(水)

エキスパートの補足・見解

加害者内閣府によれば、自転車が第1当事者(事故の原因を作ったとされる側)となって歩行者側が死亡・重傷を負った事故は、平成30年〜令和4年の合計で 1579件となっています。

衝突する場所としては「歩道上」が多く、転倒した歩行者が頭部を強打して重篤な状態に陥るケースが多く見られます。最近も10代の若者が自転車で登下校の途中に重大な加害事故を起こしており、悪気はなくとも、日常の中に思わぬ危険が潜んでいることを痛感させられます。

自転車には運転免許が必要ないため、子どもでも学生でも、自由に運転して街中を走ることができます。しかし、自転車はれっきとした「車両」です。法律を破って事故を起こし他人を傷つければ、車で起こす交通事故と同じく金銭的にも大きな責任を負わなければなりません。

上記「自動車事故総合分析センター」の調査によれば、自転車の加害事故は10代の若者が起こす確率が高いとのこと。まずは「自転車は車両である」という意識を親子でしっかり認識し、歩行者の側を通るときは最徐行をすること、無灯火やながらスマホは絶対にやめるなど、加害者にならないために十分注意してください。また、万一のために被害者への賠償保険加入も必須です。(11/21 ヤフー)


今回の熊本の事故は、ヤフーの #エキスパートトピでも取り上げられていました。各所から引用されていますが、歩行者の側には自転車への注意義務はないとなっています。自転車側の前方不注意が原因となれば、やはり過失割合は10:0がベースになると思われます。

そして、自転車の過失割合が高くなれば、損害賠償が高額になる可能性も指摘されています。事故を起こした人が未成年で、たとえ支払い能力がなくても、損害賠償金の支払いが免除されることはないともあります。いずれにせよ深刻な事態となるわけで、歩行者との事故を起こすリスクをよく考えておいたほうがいいと思います。

この事例のようにスピードを出したり、脇見などをしなければ大丈夫と思いがちですが、何かの拍子で歩行者が思わぬ動きをしたとか、少し接触しただけで転倒することもあり得ます。転倒して打ちどころが悪ければ重篤なケガもありえます。そう考えるとリスクに満ちた場所をわざわざ通ることになるわけで、考えものでしょう。


高校生が運転の自転車が道路を横断中の59歳男性に衝突 頭蓋骨骨折などで重傷 現場は見通しの良い直線道路で横断歩道なし

事故長野県松本市の市道で高校生が運転していた自転車が歩行者に衝突する事故があり、59歳の男性が重傷を負いました。事故があったのは松本市中央の市道です。

警察によりますと、21日午前8時40分ごろ、松本市の男子高校生(18)が運転する自転車が道路を横断していた市内の男性(59)に衝突しました。男性は市内の病院に搬送され、頭蓋骨骨折などで重傷を負いました。

男子高校生にけがはありませんでした。現場は見通しの良い直線道路で横断歩道はなく、警察が事故の原因を調べています。(2025年11月21日 NBS)


こちらは歩道とは書かれていませんが、横断中の歩行者に衝突し重傷を負わせています。現場は見通しの良い直線道路ということで、原因は書いてありませんが、脇見などが考えられます。憶測ですが、ながらスマホの可能性もあるでしょう。いつこのような事故を起こしても不思議ではないことも重く考えるべきでしょう。

ながらスマホで自転車に乗っている人を見るのは日常茶飯事です。つい昨日も、ながらスマホで坂道をスピードを出して下っている人を見ました。歩道ではありませんでしたが、いつ事故になっても不思議ではありません。ながらスマホが習慣となり、何も起きていないので、ついスピードが出てしまっている人も多いに違いありません。

飲酒福岡県警でまた不祥事発覚 男性巡査が自転車の“酒気帯び運転”で書類送検

交通取り締まり 県下28か所で実施 自転車の飲酒運転で1人摘発 その他の違反で2人摘発 山梨

自転車の酒気帯び運転、大阪で706人検挙 改正道交法施行から1年

「お酒は抜けており 飲酒運転にならないと思った」と否認も 基準値の6倍近いアルコール検出 自転車に乗っていた男(49)を逮捕 福岡市中央区

自転車の飲酒運転などで車の免許停止 年数件から414件に大激増 大阪で取り締まり強化

北九州市で飲酒検問 自転車も対象 飲酒機会が増える年末を前に

自転車の酒気帯び運転で市職員を停職1か月…警察官に呼び止められる(和歌山)

自転車で飲酒運転も呼気検査拒否の県立高校職員を停職3カ月「見つからないだろうと…」(三重)


今回も、相変わらず自転車の酒気帯び運転の記事が多くみられました。あれほど厳しく取り締まっている福岡県警の警察官が摘発・送検されているとは呆れた話です。全国的にもクルマでの飲酒運転の厳罰が意識され、それを避けて自転車で飲酒に出かけていた人も多かったのでしょう。まだまだ摘発は続きそうです。


違反「自転車でも前科!?」「運転中のイヤホン使用は罰金」…知らなきゃ危ない"自転車赤切符"時代の衝撃

大阪で「自転車違反→車の免停」急増中! 前年の約18倍、自転車=免許不要なのに理不尽か?当然か?

自転車のルール分かっていますか? 2026年4月から自転車に青切符 熊本県警、高校生に周知と指導

2026年4月から「自転車ルール」厳格化へ…「青切符」導入で何が変わる?逆走、歩道走行で6000円の反則金も【警察に聞いてみた】

【クイズ】自転車の「ながらスマホ」、反則金はいくら?2026年から「青切符」導入

自転車の「専用レーン」なのに車がいっぱい。停車はNGじゃないの?警察庁に“正解”を聞いてみた

自転車で「信号無視」をした…反則金はいくら払うことになる?【クイズ】


来春の青キップ制度導入に向けての、解説記事も多くなっています。これだけ取り上げられるのは、市民にも一定の関心があるからなのでしょう。こうした状況を受け、来春を迎えて摘発が相次ぐのか、戦々恐々としていたわりには、大したことがないと忘れ去られるのか、警察にも一定のプレッシャーがかかりそうです。


【道交法改正】自転車で信号無視→「身分証ない」とシラ切ったらどうなる?最悪の結末は想像以上かも

身分証信号無視、逆走や歩道走行、ながらスマホ、2人乗りなどの自転車の交通違反に、来年4月1日から反則金が科されることは皆さんご存じだろう。

「今後は自転車の交通違反も、自動車同様に厳しく取り締まられるようになる」というイメージだが、運転免許証があるわけでもない自転車の交通違反を、どのように取り締まるのだろうか?“自転車の青切符/反則金”はどのように運用されていくのか。前回に続き、全国の交通行政を統括する警察庁へ詳しく聞いていく。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)

2026年4月1日から、自転車にも青切符制度が導入される

「日本人はルールを守る民族である」といわれている。ところが自転車に乗った途端、その“美徳”はどこかへ消し飛んでしまう人がいる。

スマホを見ながら走り、信号が赤でも平気で突っ込んでいく。青信号側のクルマがクラクションを鳴らすと、不貞腐れて悪態をつく輩(中には女性も)までいる。自転車は“交通弱者”扱いされることを盾に、交通違反はやった者勝ち。運悪くおまわりさんに注意されてしまっても、頭を下げて謝れば、テヘペロで済むはずという妙な安心感もある。

だが、その安心感も来年の春までだ。2026年4月1日から、自転車の違反にも青切符が導入される。信号無視、逆走、一時不停止、ながらスマホ……これまで赤切符で検挙されていた違反が、簡易に処理することが可能となる。

とはいえ、来年の4月以降、制度ができたからと片っ端から切符が切られる……ということではないようだ。違反者を見つけたら、現場の警察官は、どこで線を引くのか。私たちは、何に気を付け、どのような心構えで自転車に乗れば良いのか。運用の実際を知るべく、警察庁交通局交通企画課の池田警視にお話を伺った。

● 道交法改正、制度導入の背景と目的

前編では、道交法改正に伴う青切符制度導入の背景と目的を伺った。今回はもう一歩踏み込み、来年4月以降、「街で何が起きるのか?」に関し、できるだけ具体的にお話を伺っていこう。

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):まずは一番気になる部分から伺います。自転車で青切符を切られると、クルマの運転免許証に傷が付くのかどうか。また傷が付くとしたら、点数はどうなるのか。このあたりを詳しく知りたいです。

ズバリ伺います。自転車で青切符を切られた場合、運転免許の点数は付されるのですか?もしそうだったら、点数はどれくらいなのですか。

警察庁交通局交通企画課 理事官 警察庁警視 池田雄一さん(以下、池):まず、自転車の違反そのもので運転免許の点数が付されることはありません。点数制度は運転免許に対する仕組みです。自転車は道交法的に「軽車両」という扱いで、原付でも自動二輪でもありませんから、(自転車の)反則行為で(運転免許の)点数が付されることはありません。

F:安心した……と言ってはいけませんが、少しだけホッとしたというのが正直な気持ちです(笑)。

交通違反で「青切符は“反則金”だからただの違反だけど、赤切符は“罰金”だから罪になる、だから厳密には赤切符をもらうと“前科”ということになる」と聞いたことがあります。これは事実ですか?

池:結論から申し上げると、それは事実です。

● 青切符(反則金)と赤切符(罰金)の決定的な違い

池:青切符は行政上の手続きです。ですから反則金を納付すれば、それで手続きは完了します。刑事事件としては扱われることはありませんから、前科にはなりません。

一方の赤切符を交付されれば、刑事手続きに入ることになります。警察から検察官へ送致され、検察官が起訴して裁判所で罰金などの刑が確定すれば、刑罰を受けた記録としていわゆる“前科”がつくことになります。

身分証F:青切符で払えば違反は違反だけれど、“前科”がつくことにはならない。けれども赤切符の場合は、裁判所で刑罰が確定した場合は“前科”がつくことになってしまう、ということですね。

池:その通りです。「お金を払う」という行為が同じなので混同されがちですが、反則金はあくまで行政的な措置であり、刑事罰の「罰金」とは性質がまったく異なります。反則金は納付すればその時点で完結し、刑事手続の対象から外れます。ですが罰金刑は、刑事事件としての手続を経て確定する「刑罰」です。

F:「前科」というといきなり凶悪犯のようなイメージですね……。青切符でも反則金をきちんと納めないとどうなりますか?

池:その場合は刑事手続に移行します。

F:うー。厳しいですね。しかし青切符で切られてしまったが、「いや、自分は違反していない」というケースもありますよね。

池:はい、そのような場合は、まず反則金を納付するかどうかで手続きが分かれます。反則金を納付していただければ、行政上の処理としてそれで完結します。

ただし「違反をしていない」とお考えで、反則金を納付されない場合には、刑事手続に移行することになります。その際は通常の刑事事件と同様に、検察官に事件が送致され、起訴されれば、裁判所の判断で処分が決まるという流れです。

F:つまり、「青切符で終わらせるか、刑事手続に進むか」を自分で選べるわけですね。

池:そうですね。形式的にはそうなります。ただ、青切符の反則金制度は、あくまで軽微な違反を簡易に処理するための仕組みです。現場で反則告知を受けたあとに、どうしても納得がいかないという場合は、その旨を申し出ていただければ手続は刑事手続に進むことになります。その場合、検察官が起訴するかどうか否かを決め、起訴された場合に最終的な判断は裁判所が行うことになります。

※青切符を切られた後は「払えば行政処理」「払わなければ刑事処理」という二択になる。青であっても“争えば赤の土俵”に上がる、というわけだ。制度の目的は裁くことではなく、軽微な違反を現実的に処理して交通秩序を守ることにあるのだが、青切符の場合は無駄な争いは避けて、さっさと反則金を支払ってしまった方が現実的なような気がする。

● 反則金の金額は?

F:次に気になるのは反則金の金額です。自動車の場合はスピード違反などで速度に応じて細かく金額が決まっていますよね。自転車の場合はどうなるのでしょう。ながらスマホを1万2000円とか、信号無視は6000円とか、違反によって金額が異なるのですか?

池:自動車の反則金制度同様に、違反に応じて金額が異なります。反則金は刑罰ではなく行政上の措置であり、目的は徴収ではなく交通ルールの定着にあります。

F:なるほど。“懲らしめる”ためではなく、“気付かせる”ための金額、ということですね。

池:その通りです。青切符制度は、取り締まりを強化するためではなく、軽微な違反を簡易迅速に処理するための仕組みです。これまでは刑事事件として扱うには軽すぎる、けれど放っておくと危険、というケースが非常に多かったのです。その中間の対応を可能にする制度が自転車の青切符制度、というわけです。

● 違反をして青切符を切られるとどうなる?

F:実際に自転車で違反をして、おまわりさんに止められたとします。そのとき、現場で切符を切られる流れというか、手続きを教えてください。

池:流れとしては、まず違反の内容を説明し、反則告知書に署名をいただきます。この署名は違反を認めるという内容ですが、その後、違反の成否を争う場合には反則金を納付しないことで、刑事手続に移行できるので、「説明を受けた」ことの確認の意味合いともいえます。

その後、反則金の納付書が交付され、指定の金融機関などで納付していただく形になります。反則金を納めれば、それで手続きは完了です。前科がつくことはありません。

F:署名というと、違反を認めたような気分になりますが、単なる確認なんですね。

池:そうです。制度上はそういう位置づけです。サインを拒否しても、直ちに罰則が科されるわけではありません。ただし、手続き上の確認が取れないと事務的に時間がかかる場合があります。

● 身分証を持っていない場合はどうなる?

F:なるほど。その際に身元確認はどのように取るのですか?免許証を持っていない人も多いですよね。まさかボディチェックもできないでしょうから、本当は持っているのに、「持っていない」と言い張って逃げようとする人も出てきそうです。あるいは偽名を使ったり、架空の住所を言ってごまかそうとしたりする人もいそうです。

池:本人確認は必ず行います。免許証や学生証、社員証といった身分証により行うことになります。。もしそうした証明書類を持っていない場合は、ご家族に連絡して確認を取るなどの対応を行います。虚偽の申告をするような場合には、刑事手続に移行する可能性もあります。

F:その「刑事手続に移行する」というのは、場合によっては警察署に連れて行かれるという意味ですか?

池:そうですね。現場で本人確認がどうしてもできない、逃走の恐れがある、あるいは虚偽の申告をしていると判断される場合には、任意同行をお願いすることもあります。ただし、通常の交通違反の場面で、すぐに署に連れて行くというケースは極めて稀です。あくまで、手続き上必要な確認ができない場合の最終手段、と考えていただければと思います。

F:何にせよ身分証を持っているなら素直に出した方が早い、ということですね。

身分証池:そうですね。本人確認がスムーズにできれば、その場で手続きが完了します。逆に確認に時間がかかると、どうしてもやり取りが長引いてしまいます。ですから自転車に乗る際は、何か身元を証明できるものを携行しておいた方がいいと思います。

※「免許を持たずに自転車に乗るのはもちろん個人の自由だが、身元を示せないのは万一の際に不便である」……池田警視の言葉は穏やかだが、そこに含まれるメッセージは明快だ。来春からの新制度では、本人確認が手続きの入口になる。免許証、学生証、社員証。何でも良いから「自分が自分である」と証明できるものを持っていたほうが良い。青切符の現場では、その差がイコールで“時間の差”になる。

● どこまでが指導警告で、どこからが検挙になるのか?

F:それでは最後に実際の“線引き”について伺います。制度が始まると、いったいどんなケースで青切符が切られるのか。ざっくり言うと「どこまでが指導警告で、どこからが検挙になるのか」。ここを具体的に教えてください。

池:基本は、交通事故の原因となるようなにつながる悪質・危険な違反行為です。たとえばながらスマホ、酒気帯び運転など。そういった行為は、本人だけでなく歩行者や他の車両といった他の交通主体にも危険を及ぼします。ですから検挙の対象になります。

一方で、交通量が少なく周囲に危険を及ぼしていないような場面での違反など、悪質・危険な違反に直ちに当たることがないときは、原則として指導や警告を行うこととなります。要は、「危険性」と「悪質性」が高いかどうか。ここが現場の判断基準になります。

F:なるほど。要するに“危ないことをしていれば切られる”という至極当たり前の取り締まりということですね。

池:はい。警察の目的は、取り締まりそのものではなく、事故を防ぐことですから。現場の警察官はまず、指導警告をして終わるケースがほとんどです。

ただ、指導警告をしても改めない、あるいはこれを無視して危険な行為を続けている場合には、検挙を行う。青切符制度はそうした場面でこれまで時間がかかっていた手続が簡易迅速に済むことととなり、お互いの負担が減る仕組みです。

F:従来“見逃されがちだった行為”に対して、ようやく現場で正式に対応できるようになった、ということですか。

池:そうではなく、これまでは赤切符(刑事手続)しかなかった検挙後の手続について、青切符制度が導入されれば、新しい対応の選択肢が生まれるということです。つまり、制度の目的は「厳しくする」ことではなく、「整える」ことなんです。

F:「厳しくする」ではなく「整える」。なるほどそれは確かに大きな変化ですね。ようやくルールが現実に追いついた、という所でしょうか。

池:先にも申し上げましたが、青切符制度は新しい罰を作ったわけではなく、既存のルールをきちんと機能させるための制度です。警察としても、検挙が目的ではなく、まずはルールを守ってもらうことが最優先です。

その上で、どうしても危険を伴う行為に対しては、法に基づいた取締りを行う――それが青切符制度の考え方です。(以下略 2025年11月17日 ダイヤモンド・オンライン)


青キップの導入時についての疑問を警察庁に聞いた解説記事が載っていました。実際に取締りを行うのは警察庁ではなく、各都道府県警察なので、それぞれ運用面が多少違ってくる可能性はあると思いますが、制度の導入に対する、よくありそうな疑問について答えられています。

身分証に関しては、何か本人を確認する書類を携帯して自転車に乗る義務は一切ありません。持っていないからと言って、それが違反になるわけではありません。運転免許を持っていない人も多いですし、いちいちパスポートなどの顔写真付きの身分証明書を持って自転車に乗れというのもナンセンスでしょう。

何も持っていないからと言って、本人確認を厳密に行う事例が多数になれば、それこそ時間がかかってしまい、取締りが有効に機能しない可能性もあります。家族に連絡すれば確認できるのかも不明ですし、そのあたりは未知数な気がします。現場の判断なのかも知れませんが、実際に始まってみないことにはわかりません。

青キップの反則金を逃れようとして、虚偽の氏名や住所を言うなどすれば、それは赤キップの対象となり、面倒になるのは確かでしょう。前科になる可能性もあります。だから青キップの反則金を素直に支払ったほうが結局トクですよというロジックなのだろうと思います。

引用の後の部分は筆者の感想なので省略します。『ルールを守る民族――そう言われる私たちが、自転車に乗るときだけそれを忘れるのは、やっぱりダサい。』などと書いていますが、自転車に乗るときに限らず、実際問題として、日常で守られていない法律は他にもあります。民族の問題ではないでしょう。

前回も書きましたが、ルールが機能していないのはルールを守るための環境が整っていないからです。その意味で、自転車の走行インフラを整備し、車道走行を徹底させ、自転車を歩行者感覚で無秩序に乗らせないこと、警察庁も含めた行政の長年の誤りを正し、自転車が車道走行していた昔の状況を取り戻すべきだと思います。


自転車ルール 違い学ぶ 宮崎市で外国人留学生 交通教室

外国人宮崎市の宮崎情報ビジネス専門学校は17日、同校日本語学科の外国人留学生に向けた自転車交通安全教室を、同市の県福祉総合センター児童交通遊園で開いた。

ネパールやインド、ミャンマーなどから10月に来日した留学生約80人が、日本の交通ルールを学んだ。(2025年11月18日 宮崎日日新聞)



参院選以降、外国人政策が俎上に上がることが増えました。出入国管理の適正化や不法就労・不法滞在対策など多岐にわたりますが、身近な自転車のルールを守ってもらうことも重要でしょう。下手をすればすぐ事故に直結します。ゴミ出しや騒音は問題になっても、交通ルールの無理解は気が付かない場合も多そうです。


Luup、特定小型原付き自転車の提供開始 まず横浜で

特定小型原付電動キックボードなどのシェアリング事業を手掛けるLuup(ループ、東京・品川)は18日、座席・カゴ付きの特定小型原動機付き自転車「電動シートボード」の提供を始めた。

まずは横浜市内に約100台を配置した。来春以降は台数の増加や地域の拡大を目指す。立ち乗りの電動キックボードよりも運転しやすいモデルとして、より幅広い世代の利用を見込む。

同日、横浜市内で試乗会を開いた。ループはこれまで自分の足でこぐモデルの電動自転車も提供してきたが、新車両はハンドル部分を操作すると自動で動く。最高時速は20キロメートルで、16歳以上であれば免許不要で乗れる。通常の自転車と誤認されないように、キックボードに似せたデザインにしたという。

ループは全国で約4万台の車両を運用している。岡井大輝代表は新車両について「(電動キックボードより)長い距離の走行にも対応できる」と話した。(2025年11月18日 日経新聞)


特定小型原付が、販売ではなくシェアリングサービスとして開始されるようです。企業が事業として行うことに異論をさしはさむつもりはありませんが、歩道を傍若無人に走り回って、歩行者の脅威とならないよう、運用面において配慮してほしいものです。事業が市民に受け入れられるかにも影響しそうです。





◇ 日々の雑感 ◇

寒い日が続きますが、この時期太平洋側では雨天となることが少ないのは自転車に乗る上で助かるところです。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 デル株式会社


Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。



 楽天トラベル

この記事へのコメント
cycleroadさん,こんばんは.

今回の貴記事で最初に取り上げられた大学生の自転車加害事故に関してですが,これは現在の交通安全教育,特に自転車教育のあり方の問題が改めて噴出したという受け止めでおります.

あの事故現場の坂を下り切ったところで普通なら必ず一時停止をしなければならない筈の所なのに,自転車でそのまま右側通行の歩道へ突っ切ったらバス待ちをしていた男性に激突した,ということなのでしょうが,むしろ自分が子ども等に自転車の安全走行の手引をする立場となるべき大学生にもなって,最低限の交通ルールも守れないとは嘆かわしい限りです.

この「自転車通行可(歩行者優先)」の歩道上における自転車のルール,運転席から見れば同じ右側逆走でも歩道なら違反にはならない,この矛盾はどう考えても未だ納得できるものではありません,これが自転車の交通ルールを乱す最大の元凶にほかなりません.

これからは少なくとも小学校の5〜6年生以上になったら車道の左端に近い左側走行の徹底を習慣づけさせるべきだと思います.13歳(中学1年)になってその日から急に自転車の走り方の習慣を直させるのは容易ではないからです.
Posted by マイロネフ at November 26, 2025 22:24
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

そうですね。今回の事例は大学生でしたが、大人でもルールやそれを無視することのリスクを全く考えず、傍若無人に乗っている人は多いと思います。
たまたま今まで事故に至らなかっただけで危機感のない人、ルール無視だけでなく、自分のためなの安全確認すら怠っている人を見るのも日常茶飯事です。

歩道なら右側通行が許されるだけでなく、車道と行き来したり、突然横断してみたり、まったく無秩序になっているのは、やはり歩行者感覚で乗っているからでしょう。

これを根本的にただすためには車道走行、そしてそのための車道上の走行空間の確保が急務だと思います。
Posted by cycleroad at November 28, 2025 13:26
 
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)