December 19, 2025

電動アシストの社会的な効能

自転車の車種はたくさんあります。


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ロードバイクとかMTB、カーゴバイク、シティサイクルなど多くの種類があります。趣味として乗るとか、通勤に使うなど用途に応じて、それぞれ適した車種が選べます。日本で乗る人が圧倒的に多いのはママチャリですが、日本で最近一番売れているのは電動アシスト自転車だそうです。

経済産業省の統計によれば軽快車、いわゆるママチャリは2023年に年間で70万台超売れましたが、同年の電動アシスト自転車の国内販売台数は80万台を超えています。金額ではママチャリの5倍以上です。市場は大きく伸びており、ガソリンの原付バイクの販売台数も、すでに2008年に抜き去っています。

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世界でも販売台数は大きく伸びています。国によって、アシストでない、e‐バイクが含まれていたり、規定などが違うこともあって、全世界を網羅した統計はありません。ただ、国ごとにみると各国で大きく増えています。世界的に大きく伸びているのは間違いないところです。

趣味のサイクリストに聞くと、電動アシストなんて邪道だとか、興味がないと言う人も多いですが、日本も含めた世界では、自転車における電動アシストの人気が高まっており、割合も増加しているのです。また、このことが自転車の社会的評価を大きく高めることになっています。

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まず、自転車に乗る人を大きく増やしました。乗ったことのある人はわかると思いますが、なんと言ってもラクです。自転車を敬遠する人にとって、坂道などがネックになりますが、アシストならスイスイ上ることが出来、自転車に乗るのが楽しくなります。自転車に乗る人を増やしたことは各種の調査で明らかです。

ヨーロッパでは環境の観点からも自転車は好ましいとされますが、実際に通勤などでクルマを使うのを止め、自転車に乗り換える人を大きく増やしたことがわかっています。電動アシストならば、多少遠くてもラクということで、乗り換えを促す結果になったことが評価されています。

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アシストなしの自転車に乗る人も多いですが、電動アシストが普及したことで、これまで自転車に乗らなかった人も乗るようになりました。通勤先が遠いとか、坂が多い、疲れる、汗をかくなどの理由で乗るのをためらっていた人も、電動アシストのラクさを実感し、クルマから乗り換えさせる要因となりました。。

たしかにラクですが、そのぶん運動量は小さい、健康効果という点では劣ってしまうと思われています。当然ですが、物理的に言えば充電した電力を使うぶん、足を動かす労力が少なくてすむわけですから、電動アシストでない普通の自転車のほうがエネルギーを余計に使うのは明らかです。

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ところが数々の研究によれば、印象に反して、電動アシスト自転車に乗る人の方が普通の自転車に乗る人以上に運動量が多いことがわかっています。これは研究者も驚く結果ですが、さまざまな国、文化や居住環境にかかわらず、繰り返し実証されています。

その理由として、アシスト付きに乗る人は、アシスト無しよりも長い距離を乗る傾向があるからです。これは各種の統計調査で明らかになっています。より長い時間、長い距離を走れば、ペダルをこぐ量が多くなります。このことで電動アシストに乗る人のほうが運動量が多くなっているのです。

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電動アシストなら坂道もラクですし、漕ぎ出しも軽くなります。乗る人の負担が小さいわけで、そのことがより長い距離でも負担を少なく感じ、距離が伸びることにつながっています。十分に多い人数での調査によれば、電動アシストのほうが乗るのを楽しいと感じる人が多いため、距離が伸びることもわかっています。

電動アシストのユーザーは、普通の自転車の利用者より頻繁に乗ることも明らかになっています。統計調査ですから、全体としてみればということですが、電動アシストに乗る人のほうが、運動量が多いという結果につながっているのです。そして運動強度的にも世界保健機関(WHO)の推奨する強度レベルを満たしていました。

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もちろん、非アシストの自転車に乗る趣味のサイクリストの運動量は多いと思いますが、全体から見ると一部です。市民が移動に使う自転車ということで言えば、電動アシストを選んだり、乗り換えたりすると距離や時間、頻度が増え、結果としてアシストのほうが運動量が多いという結果になっているわけです。

ですから逆説的なようですが、電動アシストであっても普通の自転車と比べて健康効果が小さくなることはなく、むしろ大きくなると判明しているのです。アメリカのマイアミ大学ほか、多くの研究機関による実験や統計調査で同様の結果が出ています。国や自治体としても、マクロでは医療費などの節減につながるわけで注目されました。

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電動自転車利用者の身体活動と、従来の自転車利用者および非自転車利用者との比較:ヨーロッパ7都市でのオンライン調査による健康と交通データに基づく考察

電動自転車での模擬通勤に対する代謝および心血管反応



このことが広く知られるところになり、より自転車の活用を推進する点でも電動アシスト自転車の評価を高めています。つまり、電動アシストが、自転車に乗る人を増やし、クルマからの乗り換えを促し、環境負荷の軽減に貢献し、健康増進にも寄与することになるわけです。

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電動アシストの普及が、自転車の活用政策の推進にも寄与し、昨年の「欧州自転車宣言」の採択という、EU全体で自転車活用を推進するという歴史的な出来事にもつながりました。ヨーロッパの各都市で本格的に都市部での移動に自転車を活用するため、自転車インフラの整備が大きく進んでいることにも影響したと言えるでしょう。

電動アシストに乗るかどうかは個人の好みであり、選択です。今後も電動アシスト自転車の台数は増えるでしょうが、普通の非アシストの自転車が無くなるとは思いません。ただ、最近はスポーツバイクにも電動アシスト機構が搭載されるようになっています。

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今までのように、たくさんの種類の一つとして電動アシストがあるのではなく、たくさんの種類の自転車で、電動アシスト付きか否かを選択できるという位置づけになっていく可能性があります。このことが自転車の活用を広げ、インフラの整備などにつながるならば、非アシスト乗りにしても悪い話ではなさそうです。





◇ 日々の雑感 ◇

首都直下地震の新たな被害想定が発表されました。先日の北海道・三陸沖や南海トラフだけでなく、関東でもいつ起きてもおかしくないわけで、日ごろからどう被害を軽減するのか、生き延びるのか考えておきたいものです。

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この記事へのコメント
cycleroadさん,こんばんは.

電動アシストは実用系の自転車には極めて有用とは思います.真夏にスーツ姿で移動するにも汗だくにはならなそうだし,育児にはかの自転車界のご意見番氏もその機能を高く評価しています.また,電動アシスト自転車は普通の自転車と比べてライトが明るいのもメリットと言えるでしょう.

しかし電動アシストは片手で担げる重量でないのが最たる問題ですね.それに何らかの故障や不調が発生しても一般ユーザーでは対処が困難と思われます.

自転車とサイクリングの教育面から言うと,小中学生の段階から自転車で電動アシストに頼るのはあまり感心はできません.心身を鍛える見地から,適正に調整・整備された軽量のスポーツ自転車で多段ギヤを使いこなして峠を越え町から村へ走り抜いた独特の達成感を一人でも多くの子ども等に味わわせるのが望ましいと思っております.勿論,その指導監督に当たる大人(保護者)は電動アシスト自転車で良いとは思いますが.

さらに,電動アシストで自転車の利用拡大を図るなら,使い勝手の良い駐輪設備の拡充も当然必要になります.
Posted by マイロネフ at December 21, 2025 21:25
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

たしかにデメリットはいろいろありますね。バッテリーの充電が切れたら、ただの重い自転車になってしまいます。長距離のライドには向いていません。

おっしゃる通り、自分の力だけで走破するということにもなりませんし、メンテナンスの難しさもあります。リチウムイオンバッテリーの盗難や発火問題もあります。

ただ、電動アシストは日本発祥ですし、すでにこれだけ普及しているところを見ると、多くの市民の一般の用途ではメリットがデメリットを上回っているということなのでしょう。
Posted by cycleroad at December 22, 2025 11:27
 
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