January 15, 2026

自転車レースはなくならない

自転車を使う職業は減りつつあります。


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例えば昔は郵便配達や新聞配達、牛乳配達など自転車で届けるのが一般的な職業がありました。お巡りさんも自転車に乗っていましたし、豆腐屋とか紙芝居屋、クリーニング屋、そば屋の出前、酒屋、八百屋などの御用聞きも自転車を使っていました。昨今は見なくなったスタイルがたくさんあります。

商売として変わってしまったものもありますが、移動や配達の手段としての自転車が、原付バイクや軽トラ、商用バンなどに置き換わった商売も多いでしょう。自転車よりラクですし、効率を考えれば時代の移り変わりと共に変化していくのは自然な流れです。

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昨年、日本郵便が事故を起こした配達員に、それまでの電動バイクなどを禁止して、自転車で配達させるという慣行が明らかになり物議をかもしました。「懲罰自転車」などと呼ばれていたようです。原付バイクなどと比べれば自転車だと疲れますし、汗もかくので「懲罰」なのでしょう。

このことの労基法違反やパワハラなどの問題は別として、現在は自転車から原付バイクなどにアップグレードしているわけで、いまだに自転車を置いてあった理由はともかく、昔ながらの自転車を使わせるのは時代に逆行した懲罰的措置になると感じるのは自然なことでしょう。

Photo by Mads Madsen,licensed under the Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Unported.Svajerlob

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その意味で仕事で自転車を使う商売が減っていくのも当然と言わざるを得ません。しかし近年、欧米では必ずしもそうではなく、ある意味、時代に逆行するような傾向も出てきています。宅配便にカーゴバイクを使うような流れが確実に起きています。

欧米では、環境面の配慮から、エンジンを使う乗り物ではなく自転車、カーゴバイクを使う業者が増えています。欧米の都市部で、配達での利用が増加しています。環境にやさしいことに加え、近年は都市の中心部などでのクルマの通行が規制されるなど、自転車の優位性が逆に高まっていることがあります。

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日本でも、一部の宅配業者が運搬に自転車を使い始めています。特に都市部では、トラックだと荷下ろしのためのスペースを見つけるのが困難だったり、自転車のほうが小回りがきき、交通規制や渋滞を回避する点で有利だったりするからでしょう。カーゴバイクのほうが効率が良かったりすると言います。

こうした傾向に伴って、自転車を職業で使う人たちが逆に増えている都市もあります。以前は自転車でメッセンジャーをしている人たちが、オートバイなどより速く、自分の足で届けることに誇りを持つという文化がありましたが、それも一部で復活してきているようです。

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デンマークで、“svajer”というと、カーゴバイクに乗る自転車宅配便業者のことを指す俗語です。この“svajer”は、1930年代初頭から第二次世界大戦中まで、広く普及した職業でした。“svajer”たちは、自分たちの仕事に誇りを持っており、同業者で互いに切磋琢磨するような関係がありました。

例えば毎年、“Svajerlobet”と呼ばれるレースを行い、同業者の中での優劣を競っていました。これに勝つと、その後の1年間は同業者に対して威張れるというものでした。似たような文化はアメリカ・ニューヨークなどのメッセンジャーの中にもあり、クールな商売として若者の人気を集める面があったようです。

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しかし、時代の流れで“Svajerlobet”は、1949年頃を境に見られなくなってしまいました。ところが、ヨーロッパでは環境意識の高まりを受けて、自転車による宅配が復活しました。1980年代半ば以降は、多くの都市での配達にそれまでのトラックやバンなどの利用を止め、自転車にするところが増加しました。



これに伴い、デンマークでも“Svajerlobet”が復活しています。レースで使うのはロードバイクなどではなく、カーゴバイクです。いろいろなレギュレーションがあり、荷物を運びながら速さを競います。大勢の観客も集まり、海外からの参加者もいます。そして争われるのは名誉と、自慢できる権利です。

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老若男女のカーゴバイカーが参加し競い合います。でも単純に脚力が勝る人が勝つとは限りません。種目ごとに規定があって、ちょうど運動会の障害物競走か借り物競争のような要素があるので、誰が勝つかはやってみないと分かりません。出場者も観客も大いに盛り上がる楽しいイベントです。





こうしたレースが復活しているのは、デンマークだけではありません。欧米の各都市で開催されています。同業者同士で競うことに、特に意味はありません。でも1年間、仲間内で自慢したいがために出場するレースです。自転車を使うワーカーたちが復活し、その文化も復活してきているのです。

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例えば日本郵便の社員に、今さら自転車を使えなどと言うつもりはありません。ただ、自転車の優位性が見直され、自転車に戻す都市や商売も増えています。文明の利器を使うことに反対はしません。でも、自転車ワーカーが純粋に力比べをしたり、楽しむような文化があってもいい気がします。





◇ 日々の雑感 ◇

高市首相が解散に踏み切るようです。ただ国民生活に関わる予算成立を犠牲にして今やる意味があるのか批判が噴出する可能性があります。石破首相も最初は支持率が高かったのに前言を翻して解散して今までの自民党と変わらないと失望され選挙で負け失速しました。果たして高市首相はその二の舞にならないのか懸念されます。

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