June 23, 2026

すぐに可能なインフラ整備を

各地で梅雨らしい天気となっています。


.
.
.
.
.
梅雨のある東北北部まではすべて梅雨入りし、日本列島は雨の季節となっています。湿度が高く鬱陶しい日が続きます。さて、そんな時期ですが、今回は前回に続いて最近の自転車関連のニュースの中から目についたものをピックアップしてみたいと思います。


高校1年生の自転車事故、なぜ6月に多いのか

高校1年生6月に注意すべき自転車事故 梅雨時期に見落とされやすい事故

6月に入ると、梅雨の時期となり、雨天時の事故防止に注目が集まりやすくなります。

雨で視界が悪くなる。路面が滑りやすくなる。制動距離が伸びる。

当然、雨天時の運転には十分な注意が必要です。しかし、6月にもう一つ気をつけなければならない事故があります。それが、自転車との事故です。

特に注意していただきたいのが、高校生の自転車事故です。年齢層別の自転車乗用中の死傷者数を見ると、15歳から19歳の層が突出して多くなっています。いわゆる高校生世代が、自転車事故の大きなリスクを抱えているということです。さらに、その中でも高校1年生の事故が多いという特徴があります。

高校1年生の事故が6月に多い理由

高校生の中でも、死亡・重症事故の件数が最も多いのは高校1年生です。そして、高校1年生の登下校や学業中の自転車事故における死亡・重症事故件数を見ると、最も多い月が6月となっています。なぜ、6月に高校1年生の事故が増えるのでしょうか。一つの理由として考えられるのは、自転車通学に慣れ始める時期だからです。

4月に入学し、新しい学校生活が始まります。通学路も変わります。自転車で通う距離や時間も変わります。最初のうちは緊張感を持って走っていたかもしれません。しかし、5月、6月と同じ道を何度も通るうちに、少しずつ慣れが出てきます。

「いつもの道だから大丈夫」「ここは車があまり来ない」「毎日通っているから分かっている」このような気持ちが生まれると、人の危険感受性は下がっていきます。

危険感受性が下がると、確認が雑になります。一時停止をしなくなります。交差点への進入速度が高くなります。周囲を見る回数が減ります。その結果、事故につながってしまうのではないでしょうか。

自転車事故は生活道路の交差点で起きやすい

自転車事故の多くは、住宅地の中にある生活道路の交差点で発生します。特に多いのが、出会い頭の事故です。見通しの悪い交差点。建物や塀で左右が見えにくい場所。一時停止のある交差点。歩道や路地から自転車が出てくる場所。

このような場所では、車の運転者が「相手が止まるだろう」と考えて進入すると危険です。一時停止の標識がある場所では、必ず停止線の手前で一時停止をしてください。そして、一時停止義務がない場合でも、見通しの悪い交差点では徐行義務があります。徐行とは、すぐに止まれる速度で進むことです。

生活道路では、優先関係だけで安全を判断してはいけません。「こちらが優先だから進んでよい」ではなく、見えない場所から自転車が出てくるかもしれないという前提で運転する必要があります。特に6月は、高校1年生の自転車事故が増える時期です。登下校の時間帯、学校周辺、住宅地の交差点では、いつも以上に速度を落とす必要があります。(以下略 6/12 Yahoo! JAPAN)



「前髪をあきらめるか…」高校生の自転車ヘルメット着用を義務化へ 背景に全世代平均の約4倍という高い事故率




6月に高校生の自転車事故が多くなっていることが指摘されています。梅雨という要因だけでなく、高校一年生が入学と共に自転車通学を始め、慣れてきたところという背景もあるようです。静岡県では、条例で高校生のヘルメット着用を義務化する方針のようです。


「後部座席の子供が傘を差したら違反?」 梅雨どきに気になる自転車ルール、警察庁の見解は?

後部座席今年4月1日から、自転車の交通違反に「反則金の納付」を通告する“青切符”の取り締まりが始まった。

歩道通行や2人乗り、逆走、信号無視など、対象となる反則行為は113にのぼる。とはいえ、街の利用者からは「どこからが違反なのか分かりにくい」という戸惑いの声も少なくない。

「スマホをいじりながら自転車に乗っていたら、警察官に呼び止められました。今回は指導だけでしたが、『続けると青切符の対象で、反則金は1万2000円』と言われました。そのとき片耳にイヤホンもしていたんですが、それは何も言われなくて……。

片耳ならOKなのか、スマホをどれくらい見たら違反なのかわからないんです」(30代男性)反則金は、いわゆる「ながら運転」が1万2000円と高額だ。逆走や歩道走行などは6000円、傘差し運転やイヤホン使用などは5000円とされる。

ただし、警察庁や警視庁は、違反を認知した場合でも基本は指導警告で、交通事故につながる危険な運転や、警告に従わず違反を続けるような悪質・危険な場合に取締りの対象になるとしている。

そこで、この梅雨どきに混乱しやすいのが、雨の日の自転車だ。とくに、保育園の送り迎えでは、大量の荷物に加え、子どもの乗せ降ろしだけでもひと苦労。そこへ雨が重なれば、「やっぱり傘を使いたい」と思う親も多いだろう。

傘を手に持って運転する「傘差し運転」はもちろん禁止として、後ろに乗る子どもが傘を差していた場合はどうなるのか。

■後部座席の子供が傘を差しても違反ではない

警察庁交通企画課によると、「子どもが傘を差して同乗している状態で自転車を運転したことだけで、ただちに運転者が青切符を交付されるわけではありません。もっとも、傘が周囲の人に当たったり、車体が不安定になったりする可能性はあります。安全面からは、親子とも傘ではなくレインコートを使うのが望ましいです」

■自転車用傘スタンドの使用は違反となる可能性も

では、傘をスタンドなどで固定するのはどうなのだろうか?

「固定器具を使った結果、運転者の視野やハンドル操作を妨げる場合、また都道府県公安委員会規則で定める積載制限を超える大きさの傘を固定する場合には、違反となる可能性があります。ただし、固定していることだけで直ちに取締りを受けるのではなく、実際に交通への危険を生じさせたり、事故の危険が高まっていると判断されたりした場合などに青切符の交付を受ける可能性があります」(警察庁交通企画課)

■そもそも16歳未満の子供は対象外

ちなみに、16歳未満の子供が傘を差しながら自転車に乗っていた場合はどうなるの?

「青切符の対象は16歳以上のため、16歳未満の交通違反については、原則として指導警告が行われます。とはいえ、傘差し運転は、反則金の有無と危険性は別問題。傘で片手がふさがれば、ブレーキやハンドル操作は難しくなり、風にあおられる危険も。雨の日に自転車に乗る場合は傘を差すのではなくレインコートを着用するなどしましょう」(警察庁交通企画課)

ちなみに、イヤホンについても、周囲の音や警察官の声が聞こえない状態での使用は危険だ。片耳か両耳かだけで判断するのではなく、安全な運転に必要な音が聞こえるかが重要になるという。

■大切なのは「違反かどうか」ではなく「安全かどうか」

青切符は「すぐ反則金を取る制度」と受け止められがちだが、自転車を車両として位置づけ、重大事故につながる危険な運転を減らすことが目的。雨の日の送り迎えは大変でも、傘よりレインコートを。迷ったときの基準は、「反則金になるか」ではなく、「周囲の人を危険にさらしていないか」ということのようだ。(2026/06/21 女性自身)


梅雨の時期となり、傘差し運転の青キップによる取締りも話題になります。原則として違反ですし、傘の固定装置も幅30センチまでなので事実上無理ということになるでしょう。では、後部座席に乗せた子供が傘を差したらどうなるのかという記事がありました。面白い視点です。

場合によっては子供に傘を差させ、前の親に差しかけることも考えられます。固定装置代わりです。この場合は法令上は違反とならないようです。実際問題として、小さな子供に傘を差させ続けるのは困難でしょうから、現実的とは思えませんが、一種の盲点と言えるかも知れません。

もう一つ、16歳未満の子供が傘を差しながら自転車に乗っていても青キップで摘発されないという事実です。青キップ自体が16歳以上ですから当然ですが、これも考えたことがありませんでした。もちろん中学生ならば違反のし放題ということにはならず、注意されることにはなるでしょう。


疑問だらけの自転車ルール 歩車分離式信号はどちらに従う? 一方通行の車道は? 青切符導入3カ月 続く混乱

導入3カ月自転車の交通違反に対して警察が反則金納付を通告できる青切符制度。4月の導入以降、「Your Scoop」(ユースク)にさまざまな意見や疑問が寄せられました。

本紙が6月初旬、アンケートを実施したところ、回答者の約2割が乗る頻度を減らしたり、乗らなくなったりしたと回答。自転車の利用の実態やルールに関する疑問を調べました。

「乗らなくなった」「減った」2割

アンケートは、LINE(ライン)で友だち登録した人に実施し、937件の回答を得た。自転車の交通違反に対する青切符の導入以降、利用頻度の変化を尋ねたところ、8.4%が「乗らなくなった」と答えた。「乗る頻度が減った」(12.5%)と合わせると、約2割が自転車から遠ざかっていた。

愛知県瀬戸市の司法書士の男性(60)は、元々駐車場が少ない店舗や近場の外出で自転車を利用していたが、青切符導入をきっかけに徒歩に切り替えた。「車道走行のルールを守ろうとすると危険な目に遭いそう」と感じ、4月以降はほぼ自転車に乗っていないという。

他にも「子どもを自転車で登校させるのが怖いので、車での送迎に切り替えた」(同県江南市、50歳女性)という人もいた。制度の導入後、安全運転や交通ルールを意識するようになったかどうかの質問では、「かなりなった」と答えた人が32.3%、「多少なった」が32.9%で合わせて6割以上に上った。

特に意識するようになったルールを複数回答で尋ねると、回答者の47.4%が「通行区分(原則車道・左側通行)」を選び、最多。続いて42.2%が「一時停止」と答え、「通行可能な歩道の徐行義務」(25.8%)「傘差し運転の禁止」(20.8%)も気を付けている人が多かった。

5割「歩道走ることが多い」「子ども乗せ車道走行 恐怖」

アンケートでは自転車に乗る際、車道と歩道、どちらを走ることが多いかも尋ねた。50.7%が「歩道を走ることが多い」と回答した。これに対し「車道を走ることが多い」は18.0%だった。歩道を走ることが多いと回答した人に、理由を選択肢で答えてもらうと「車と接触しそうで怖い」が54.7%を占め飛び抜けて多かった。「自転車専用レーンがない、または少ない」(15.1%)、歩道通行が可能な条件である「13歳未満もしくは70歳以上、または身体障害がある」(11.8%)と続いた。

回答者からは「子どもを乗せて車道を走行するのは恐怖」(名古屋市名東区、47歳女性)、「車道の雑草や、歩道と車道の間の段差解消スロープなどが危なくて走りにくい」(愛知県半田市、13歳男性)といった不安の声があった。

道路交通法で自転車は軽車両に分類され、原則車道の左側を通行するよう定められている。例外として(1)歩道通行可を示す道路標識や道路標示がある(2)13歳未満もしくは70歳以上、または一定の身体障害がある(3)車道または交通の状況に照らし、自転車の安全確保のためにやむを得ない−といった場合は歩道を通行できる。

愛知県警の担当者は、歩道通行がやむを得ない状況の例として、道路工事や連続した駐車車両で左側通行が難しい、著しく交通量が多い、車道の幅が狭いなどの事故の危険がある場合を挙げる。歩道を通行する場合は、中央から車道寄りを徐行。歩行者を優先し、歩行者の妨げとなる場合には一時停止する必要がある。(以下略 2026年6月22日 中日新聞)


4月に青キップが導入されて3か月が経とうとしていますが、いまだに混乱や不満も広がっているようです。車道走行については、走行空間の不足、インフラが整備されていないことが指摘されていますが、その点への不満は当初からであり相変わらずです。

歩車分離信号などのルールについては、これまで自転車を車両ではなく歩行者の延長のような感覚で乗っていた人が多く、そのいい加減さゆえに戸惑う面も多いのでしょう。ただ、自転車に乗らなくなった、乗ることが減ったという人が2割もいるのが残念です。


自転車の車道通行でいつまでも追い越せない自動車が大渋滞! どっちも困る法改正で結局どうするのが正解?

追い越せないこの記事をまとめると

■道路交通法上は軽車両に分類される自転車は原則として車道の左側を走行する必要がある
■クルマで自転車を追い越すときには十分な安全間隔の確保が必要だ
■自転車とクルマの双方が互いを理解し配慮することが安全な交通環境につながる

ドライバーに聞く「車道を走行する自転車対策」

令和8年4月1日より、自転車に対する大がかりな法改正が始まった。そのなかのひとつが、原則として「車道の左側」を通行する義務があるというものだ。自動車を運転するドライバーにとっては、それがもっとも大きなものだといえるだろう。

自転車は軽車両に分類されるため、歩道ではなく車道を走行するのはもっともな話。しかし、そんな自転車を自動車で追い越す際には、側方間隔の目安として少なくとも1m以上の間隔を空けなければならないとされる。追い越しによるはみ出し禁止を示す、センターラインが黄色実線の片側一車線道路では、自転車を追い越す行為はかなり難しくなってしまったのだ。

もちろん、はみ出し禁止だからといってそれを頑なに守る必要はない。その理屈でいくと、路上駐車している車両がいれば追い越すことができず、道路は実質通行止め状態になってしまうからだ。だからこそ絶対に自転車を追い越すことができないというわけではないのだが、それでもその瞬間を警察に目撃されたなら、追越し方法によっては道路交通法違反に問われる可能性がある。それゆえに、シビアに感じざるをえないのである。

「自転車が車道を走り、かつ優先されるのは、もっともな話だと思います。でも、少しぐらいは自転車側にも気遣いが欲しいですよね。苦労して追い越した自転車が、信号待ちしているとまた前に入ってきたりするのでキリがない。それが続くと、いくら温厚なドライバーでもさすがにイラつきますよ」

「信号無視とか逆走したりする自転車に対しても自動車側が配慮しなければならないのは、正直どうかなと思います。この法改正で無法な自転車が減るとは、とうてい思えないですしね」

自動車を運転するドライバーからは、やはり自転車対策に悩まされているようだ。かくいう自転車乗りからも、気遣う言葉が漏れ聞こえてくる。(中略)ならば、自動車側はどのような自転車対策を講じれば良いのだろうか。

「もっとも確実なのは、追い越せない場所での追い越しを諦めることなのでしょうね。それでも、後続車に圧力をかけられたりしますが。そのうち改善されていくとは思うので、いまは我慢するしかないのではないでしょうか」

諦めにも似た言葉を発する、自動車のドライバーたち。これで交通環境がよくなるとは到底思えないが、自転車の無法者ぶりが目に余る現代日本において、自転車に対する規制が強化されることには歓迎の声が上がっている。自動車に乗る側も、自転車に乗る側も。互いに周囲を配慮しつつ、安全で気もちのよい走行を心がけたいものである。(2026年6月18日 WEB CARTOP)


今回の道交法の改正で、青キップ導入と同時に自転車の追い越しについてのルールも変わりました。これに伴う混乱も続いています。幅に余裕がなかったり、黄色いセンターラインの場合は自転車を追い越せず、延々と後ろについて走るしかなくなるという法令上の不備です。

ただ、記事で指摘するように、路上駐車のクルマを避けるのと同じで、実際には、はみ出して追い越すことになると思いますが、厳密には違反とされても仕方ありません。やはり、この不備は法改正するべきでしょう。ただ、自転車の安全など考えずに追い越すドライバーが依然としているのも確かです。


「自転車青切符」は悪法だ…!政治家がだんまりを決め込むなか、あの”有名議員”が直言「間違った法律で命を落としてはいけない」

自転車青切符「車道が危険なのは明らかです」

2026年4月に施行された改正道路交通法により、自転車の交通違反に「交通反則通告制度(青切符)」が導入された。これを機に、反則金を避けようとする多くの自転車利用者が車道へ流れ始めている。

「警察は『法律上、自転車は軽車両だから車道が原則だ』と繰り返しています。しかし、インフラが未整備な状況で自転車を車道に走らせることは、利用者を常に命の危険にさらすことに他なりません。間違った法律に従って命を落としたら、元も子もないのです」

弁護士で参議院議員の北村晴男氏は、この「自転車の車道走行原則」の厳格化を「悪法だ」と断じ、強く警鐘を鳴らしている。

インフラが未整備な中での車道走行に対し、国民の多くは肌感覚で危険性を感じている。法改正に関するパブリックコメントには「現状を見ると、自転車で車道を走るのは恐い」という不安の声が寄せられ、au損害保険株式会社が2020年に実施した調査でも、全国の自転車利用者の95.2%が車道通行を「危ないと思う」と回答している。

これほど国民が違和感を抱く法律にもかかわらず、問題を指摘する国会議員は誰もいなかった。議員たちが沈黙する中、北村議員は唯一、国会で警察庁を追及した。

内閣府のデータ(令和5年交通安全白書)によれば、自転車関連の死亡・重傷事故のうち約4分の3が自動車との衝突によるものである。

「統計数字を見るまでもなく、車道が危険なのは明らかです。自転車同士の衝突や自損事故でそう簡単に人は死にませんから、死亡・重傷事故のほとんどが自動車との衝突になるのは当然です。国民の安全を守るためのルール厳格化が、結果として自転車利用者を最もリスクの高い車道へ誘導してしまっているのです」(北村氏、以下「」内は同)

命と法律、重いのはどちらか

自転車が車道を走るというルール自体は、以前から道路交通法に定められている。北村氏はかつて出演していた人気バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)でのエピソードを振り返り、法律の「建前」と生活者の「本音」のギャップを語る。

「番組では『道交法上、自転車は軽車両なので車道を走ってください』と解説していました。法律で決まっている以上、弁護士としてはそう説明するしかなかった。しかし本音では、『車道なんて危なくて、自分だったら絶対に走らない。歩道があるなら歩行者に接触しないように十分注意しつつ歩道を走るのが当たり前だよね』と思っていました」

誰もが「車道は危ない」と実感し、自然と歩道を選んでいた。ところが今回、青切符という罰則が加わったことで、自転車に乗る国民は反則金を恐れてしぶしぶ車道へ押し出される形になった。法律が人の行動を強引に変えてしまったのである。

この事態に際し、北村氏は戦後まもなく起きた「ヤミ米裁判官の悲劇」を例に、悪法に従うことの愚かさを批判する。

戦後の深刻な食糧不足の中、国民の多くがヤミ米に頼らざるを得ない状況があった。そのヤミ米事犯を担当していた裁判官が「自らこれを裁いている以上、食べるわけにはいかない」と法を厳格に守り抜き、栄養失調で命を落とした。

「生きていくための食料が不足している中でヤミ米を取り締まることが、合理的な法律であるはずがありません。裁判官は立派な方ですが悪法を守って死ぬなどとんでもない間違いです。法律は人間が作るもので、人間は間違いを犯す。間違った法律に縛られて命を落としては元も子もない」

この教訓は、現代の自転車問題にも通じるものがあると北村氏は言う。

「私の友人なんかは『子供や孫に車道を自転車で走れとは絶対言わない。反則金を取られても構わないから、歩行者に注意して安全な歩道を走れ。死んだらおしまいだから』と言っています。法律は守らなければいけない。しかし、命とどちらが重いのかという問いに対しては、誰もが自然に答えを持っているはずです」

なぜ実態に合わない法律が作られ、施行されてしまったのか。

後編記事新たな交通ルールがこっそり導入…!「黄色いセンターライン」のある狭い道路で、自動車は「車道の自転車」を追い越せないに続く。(2026.06.18 現代ビジネス)


青キップ導入で車道走行させようというのが間違っているという主張をする国会議員がいます。これまで半世紀にわたって自転車を歩道走行させてきたのは、このような考え方だったわけで、警察や国交省の方針転換に反対なのでしょう。いろいろな意見があることは否定しません。車道走行が危険な場所があるのも確かです。

実際問題として、現状ではよほど危険な行為がない限り、歩道走行では青キップは切られておらず、ほとんど例もありません。ですから、危険と思えば歩道走行すればいいわけです。ただ歩道の徐行が順守されない面があるのも確かであり、結局は車道走行できるようなインフラ整備が求められるということでしょう。


自転車の野放図な現状に警鐘 世界では車道走行が当たり前

車道走行「自転車」はどこに向かうのか』(疋田智 著、旬報社)ひらめきブックレビュー

2026年4月から自転車運転に「青切符(交通反則通告制度)」が導入された。もちろん危険運転は論外だが、自転車で車道を走らねばならないのは怖い、と思っている方も多いだろう。

だが、本書『「自転車」はどこに向かうのか』によると、自転車が歩道を走っていいのは、世界でほぼ日本だけが採用している特殊なルールだという。本書は、日本の路上における自転車のルールがいかに野放図になっているかを力説し、とりわけ昨今の法改正で歩道上を危険な自転車が走るようになった現状に強く警鐘を鳴らす。

著者の疋田智氏は、自転車を専門に都市交通を論じる研究家、著述家。自転車通勤の草分け的存在で、交通ルール順守やヘルメット着用の重要性を訴えている。

実は自転車の死亡事故が多い日本

日本の自転車は法律上、「車道走行」が原則だ。しかし、1970年の道路交通法改正により、条件付きで自転車の歩道通行が容認された。それ以降、これが拡大解釈されて、自転車が歩道を当たり前に走るようになったという。

著者によれば日本の自転車事故率は先進国の中でも高い。自転車乗用中の事故死者数はG7各国の中で米国と並ぶ最悪レベルである。これは日本の自転車の走行状況と無関係ではない、と著者は指摘する。

さらに衝撃的なのは、16歳で事故が急増し、死傷者数が15歳の3倍にも達するというデータだ。背景には交通教育の問題があり、「事故を防ぐために自転車に乗らないように」と指導する小中学校すらあるという。つまり自転車のルールも、標識の意味も知らない子どもたちが、高校で初めて本格的に自転車に乗る。進学のタイミングで事故に遭うと著者は推測しているが、これこそ悲劇としか言いようがない。

とはいえ、車道が危険だからと自転車が歩道を走ると、今度はベビーカーや高齢者が危険になる。自転車側が正しいルールを理解するとともに、自転車が安全に車道走行できるように、車も自転車レーンに駐車しないなどの意識改革が重要だと著者は説く。

近年急増する「電ジャラス自転車」

近年出現した脅威として挙がるのが、多様な電動モビリティーだ。例えば、時速50キロを出せる性能を持ちながら形だけペダルを付けた「モペッド」は、電動原付きであり本来は免許が必要で、ナンバーを付けなければ道交法違反だ。こうした電動モビリティーがネットで販売され、歩道を走っている現状がある。

さらに電動キックボードにサドルを付けた「電動シートボード」も近年合法化され、シェアモビリティーとして急増している。見た目はスクーターで電動自転車をはるかに超えるハイパワー。これが歩道を堂々と走る。

ただでさえ自転車の交通ルールが軽視されている状況の中で、都市部の歩道を「電ジャラス自転車」(著者の造語である)が走行するのはあまりに危険であり、法制度を改めて見直すべきなのではないか、という問いを著者は繰り返し投げかける。

通読すれば、このところ感じる路上の違和感が解消され、著者の危機感をよく理解できるようになる。痛ましい事故が起こる前に対策が必要だ。(2026.06.19 Nikkei BizGate)


先ほどの、自転車は車道走行させるべきでないという意見がある一方で、歩道走行はやはり問題という意見もあります。私もさんざん書いていますが、自転車が当たり前のように歩道走行しているのは日本だけです。こちらの意見には賛同します。

記事が指摘するように、モペットや多様な電動モビリティまでが歩道を暴走しているのは危険であり問題です。これらの取締りも必要ですし、やはり車道走行を原則として歩道を走らせないのが本来あるべき姿です。同じ結論になってしまいますが、その為にもインフラの整備が必要です。

インフラの整備と言っても、まずポールを立てるなどの違法駐車対策、車線を引き直して自転車走行空間の確保など、小予算でも可能なところから進めていくべきです。クルマ用車線の幅を少し狭めたり、ゼブラゾーンを減らすなど、すぐにでも自転車レーンが設置できるのは主要道路の8割に上ると調査でも明らかになっています。


ふらつき走行する自転車…“飲酒運転”でベトナム国籍の男を逮捕 「体に酒が残っているのを分かっていながら…」 福岡

ベトナム国籍福岡市内の道路で、酒を飲んだ状態で自転車を運転した疑いで、ベトナム国籍の男が逮捕されました。

南警察署によりますと、20日午前4時ごろ、福岡市南区玉川町の県道で、ふらつきながら走行する自転車を、警ら中のパトカーが発見し、停止を求めました。

自転車に乗っていた男から強い酒のにおいがしたため、呼気検査をしたところ、基準値の4倍を超えるアルコールが検出され、酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。逮捕されたのは、福岡市博多区に住むベトナム国籍の留学生の男(20)です。

調べに対し、男は「350ミリリットルの缶ビールを2本飲んだ」「体に酒が残っているのを分かっていながら自転車を運転したのは間違いありません」と容疑を認めているということです。供述している飲酒量と呼気検査の数値のつじつまが合わないため、警察が飲酒などの詳しい経緯を調べています。(2026/06/20 福岡TNC)



ネパール人留学生(19)「ビールを飲んだから」 自転車で酒気帯び運転の疑いで逮捕

ネパール人21日未明、福岡市東区の県道で酒を飲んで自転車を運転したとして、19歳のネパール人留学生が逮捕されました。

21日午後2時ごろ、東区箱崎の県道550号で、パトカーが自転車を追い抜いたところ、Uターンして逃げようとしたため、その場で停止を求めました。

運転していた男から酒の匂いがしたため、呼気を調べると基準値の3倍を超えるアルコールが検出されたことから、警察は男を現行犯逮捕しました。逮捕されたのは、東区に住む専門学校に通うネパール人留学生(19)です。

逮捕された直後に男が翻訳アプリを使って警察官から「逮捕された理由が分かるか」と問われたところ「ビールを飲んだから」と答えたということです。(2026年6月21日 TBS)


相変わらず、自転車の飲酒運転での検挙が続いていますが、今回の事例はどちらも外国籍、ベトナム人とネパール人留学生です。今回も、どちらも福岡県というのが不思議ですが、それはともかく、日本在住の外国人も自転車の違反をしているという事実は認識しておくべきでしょう。


「皆さんの国ではどうですか?」 自転車青切符、外国人へ周知 埼玉

外国人自転車の「ながら運転」や「傘さし運転」といった交通違反に反則金を科す青切符制度が4月から導入された。

埼玉県警はパトロールや安全教室を通じて啓発するが、言語の壁や文化の違いから交通ルールを知る機会が乏しい外国人もおり、周知に力をいれる。

通訳介して交通安全講習

「日本では自転車は車の仲間です。皆さんの国ではどうですか?」「自転車は、傘をさして運転してはいけません」

外国人材の採用や受け入れを支援する関東スタッフ協同組合(さいたま市浦和区)では5月26日、来日したばかりの技能実習生を対象とした交通安全講習があった。県警の職員らが組合の通訳を介し、ベトナムとインドネシア国籍の18人に向けて青切符の制度などを説明。交通ルールを守るように呼びかけた。

青切符は16歳以上が対象で、スマートフォンなどを見ながらの「ながら運転」、片手で傘をさしながら走る「傘さし運転」など113種が違反となる。警察官の指導や警告に従わずに違反を続けるような場合に交付され、反則金を納めれば刑事罰が科されない仕組みだ。

講習に参加した、千葉県の建設現場で働くというインドネシア国籍のアセプ・セティア・ブディさん(24)は「日本の交通ルールは厳しいが、自分や他人の命のためにも守りたい」と話した。(以下略 2026年6月18日 朝日新聞)


飲酒運転は赤キップで、青キップの違反とは別ですが、当然ながら青キップとなる違反をしている日本在住の外国人も少なくないはずです。時々報じられる地味なニュースですが、日本人だけでなく外国人への交通ルールの講習などを充実させていくことも重要だと思います。


タンデム自転車やハンドバイクに小学生が挑戦 パラサイクリング体験会




小学生にパラサイクリングの体験会が行われたようです。障がい者への理解という点で意義があるのはもちろんですが、タンデムバイクやハンドサイクルなど、知らない自転車に乗る機会というのも貴重でしょう。自転車がママチャリだけでないことを知り、自転車への興味が広がる機会になるかも知れません。





◇ 日々の雑感 ◇

関東では今日と明日くらいまで梅雨の中休みのようです。週後半は雨の予報なので貴重な晴れ間となりそうです。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 デル株式会社


Amazonの自転車関連グッズ
Amazonで自転車関連のグッズを見たり注文することが出来ます。



 楽天トラベル

この記事へのコメント
cycleroadさん,こんにちは.依然として自転車の青切符反則金制度導入では混乱が続いているようですね.現状ではこの制度も今に骨抜きになってしまうのではと懸念します.

今求められるのは,特に通勤・通学自転車のスピードアップに広域化,それに対応し得る通行区分の整備と大量の自転車を体裁よく吸収する駐輪設備の拡充です.

歩道の車道際で徐行や一時停止,押し歩きを強いるなら,その部分を車道の一部に転換して自転車専用レーンに充てるべきなのです.それが即時にできないなら,少なくとも歩道の真ん中に柵とかガードパイプのような物で歩行者と自転車が物理的に入り乱れない処置をして,両者の円滑な通行を図ることが必要です.

自転車の安全教育の事でいえば,週に1〜2回,部活動の時間を潰して正しい交通規則に即した(スポーツタイプ)自転車の安全走行の基礎トレーニングをさせる位の自転車教育の改革が必要ではないでしょうか.小中学校で禁止のしっ放しで満足な自転車の安全走行の基礎訓練ができていないから,高校生になってもなお,バカげたルール無視等で自転車で事故に遭う例が非常に多いように思います.

従来の学校の部活動にも見直しが求められている現在,これの指導を学校の先生に期待するのが困難なら,NPOのような組織で外部のスポーツ自転車の経験者が買って出るような体制の整備が検討される必要性も出てくるでしょう.JCAは例の事件の影響もあって事実上壊滅状態になりましたから.

どう乗っていた時に青切符を切られるか不安だからと,自転車の乗り控えが起きてしまっているのは残念な事です.当たり前のルールをきちんと守ってさえいれば,そう不安がる程の事ではないと思うのですが.
Posted by マイロネフ at June 25, 2026 15:51
マイロネフさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
おっしゃる通りであり、多くの人が問題と感じているように、自転車インフラの整備が急務であり、最低限必要だと思います。

高市内閣では17の重点投資分野を掲げていますが、自転車インフラの充実は当然のように視野に入っていません。
しかし、国民の生活に密着した部分であり、交通安全を向上させ、健康増進にも貢献します。
何度も書いていますが、これは医療福祉分野の費用の低減につながりますし、その効果は決して小さくありません。
政府による投資は後からみれば全く役に立っていないことは多いと指摘されています。国のやることは結局見当違いであった事例は枚挙に暇がありません。

その点で、地味ですが自転車インフラの整備は直接効果があり、国民福祉の向上につながる投資だと思います。
Posted by cycleroad at June 26, 2026 13:59
 
※全角800字を越える場合は2回以上に分けて下さい。(書込ボタンを押す前に念のためコピーを)