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モビリティもそうですし、今後も進歩していくでしょう。例えばクルマは18世紀に登場した時には蒸気で動くものでした。人類の移動や輸送を大きく進歩させた画期的製品ですが、誕生当時からすれば飛躍的に進歩し、安全性も向上しました。自動運転なども視野に入ってきています。
クルマによる交通事故での死者は相変わらず少なくありませんが、減少しているのも確かです。クルマに搭載される安全機能は進化しています。一方、自転車も素材や加工技術などの点では進化しましたが、安全技術という点では大きな進歩は見られておらず、そのことを問題視している人がいます。
ドイツの“
Canyon Bicycles ”の開発責任者、Fedja Delic さんです。クルマの安全性能は大きく改善しているのに、自転車は安全性能の改善が見られないと言うのです。路上での自転車の事故による死傷者を減らすためにも、自転車はもっと進化させないといけないと述べています。
現在利用可能なテクノロジーを使えば、自転車も大幅に安全性を向上できると主張します。それが同社がの開発した“
Canyon Predict ”です。すでに多くのメディアで扱われているのでご存じの方もあると思いますが、ライダーの安全性を劇的に向上させることを目的とした最先端のコンセプトモデルです。
ロードバイクとしての走行性能を損なうことなく、ライダーの周囲環境をリアルタイムで認識・分析する知的安全システムで、未来を示すプロトタイプとして発表しています。高度な技術を搭載している一方で、同社の得意とするエアロダイナミクスを追求し、美しいロードバイクのシルエットを一切損なっていません。
このモデルには、光学カメラ、レーダー、そしてホイールハブ内に組み込まれた多次元モーションセンサーなどの分散センサーからなる「360度マルチモーダルセンシング」が搭載され、ライダーの死角を完全になくすための高度なセンシング技術が統合されています。
当然、AIで制御されるわけですが、データセンターと通信する必要はありません。“Edge AI”、つまり車体に搭載されたローカルなAIによって処理されます。このことにより、タイムラグのない反応が可能となり、周囲の危険に対して瞬間的な処理、判断ができるといいます。
ライダーには見えていないものをセンサーやカメラなよって感知します。人間の視野は限られますし、同時に対応できない部分も多いわけですが、このシステムでは周囲360度を監視し、路上における危険を予知し、他のクルマや人間、モビリティの動きを予測して対処しようというものです。
さらにシステムは自車の速度、ステアリングや安定性といった走行データと周囲の環境情報を統合し、リスクスコアを算出します。それを方向指示ライト、ハプティクスと呼ばれる触覚によるフィードバック、ハンドルバー内蔵ディスプレイなど、直感的なインターフェースによってライダーに通知するのです。
表示される情報は危険予測や車間距離などのデータにとどまりません。路面状況を推定し、コーナリング速度をアドバイスしたり、グループライド時のポジション支援します。さらに複数のユーザーが同時利用する場合は「スウォームインテリジェンス(群知能)」の活用まで想定されています。
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緊急時にフルブレーキをした場合、自転車ではいわゆるジャックナイフターンのような形で後輪が上がってしまいますが、そのリスクを減らすため、シートポストが瞬間的にドロップダウンし、重心を下げる機能も搭載しています。これが有効に機能すれば、前方に投げ出される可能性を下げることが出来ます。
連動して作動するAR、拡張現実対応のスマートヘルメット“Stingr”も用意されています。ドロップダウン式のバイザーに、走行データなどを表示する、ビジュアライゼーションスクリーンが搭載されています。視線を前方からそらすことなくあらゆる情報を把握でき、安全性がさらに向上するとしています。
まさにハイテクが満載です。これまでのように、事故が起きた時に通報するなどの対処をするのではなく、事前に危険を検知・予想することで事故防止をするための装備です。近未来を示唆するロードバイクと言えるでしょう。現在ドイツ・フランクフルトで行われている世界最大の自転車見本市、“
Eurobike 2026 ”で公開されています。
プロトタイプなので、発売が決まっているわけではありません。価格なども明らかになっていません。ただ、技術的には既に実現可能とされています。近い将来、センサーやカメラなどの精密部品を満載しAIで制御する自転車が登場し、少なくともユーザーの選択肢となっていくかも知れません。
私は乗ったわけではないので、これらの安全性能がどれほど有効なのかはわかりません。死角をなくし、見えていないリスクを教えてくれるのは助かりますが、相応のスピードで移動しているわけですから、果たして普通の人の反射神経で反応できるものなのかは不明です。最終的には人間が対処する必要があるでしょう。
クルマの安全機能の場合、自動でブレーキをかけたり、ハンドルで車線を補正してくれたりしますが、自転車の場合、そういうわけにはいかないと思われます。いろいろデータが表示されても邪魔だったり、アラートが適切なタイミングで有益とは限らない可能性も否定できません。人間が対応できるとも限りません。
価格の問題もありますが、将来こうしたAI搭載の安全装置が一般的になって、例えば今のサイクルコンピューターくらいに身近になれば、使う人が増える可能性もあるでしょう。ただ、好き嫌いもありますから、やはり自転車はシンプルで使いやすいのが一番と感じる人もあるに違いありません。
このようなハイテク装備を否定しているのではありません。個人的にまだピンと来ないというだけです。どうしてもクルマとは違う制約がありますから、安全性能にも限界がありそうです。クルマはあれほど安全性能が向上していても、徒歩には安全技術が搭載されていないのと同じです。
自転車の安全機能を向上させ、事故を減らそうという取り組みは歓迎される動きです。実現して安全になればいいと思います。ただ、自転車に搭載するのは限界もあると思うので、私は、こうした事故防止機能はクルマに搭載してクルマのほうで対処させるべきだと思います。クルマなら自動で瞬時に動作させることも可能です。
自転車自体を進化させ、安全にすることも重要だと思います。どんな形になるかはわかりませんが、自転車も進歩していくのでしょう。ただ、自転車自体ではなく、道路やインフラを進化させ、自転車の走行空間を安全にするほうが確実ではないでしょうか。特に優れた反射神経がなくても事故が起きず、安全に走行したいものです。
( ↓ 動画参照)
@canyon_bicycles Introducing Canyon Predict - The first road bike that sees what you don’t. Combining optical cameras, radar and on-bike sensors, Canyon Predict doesn’t just detect hazards. It understands them, predicts them and helps riders stay one step ahead. A concept bike designed to revolutionise the future cycling safety and performance riding. But most importantly, it is designed to bring back the joy of cycling. On every road. Pure cycling. #CanyonBikes ? original sound - Canyon
◇ 日々の雑感 ◇
引き分けですが決勝トーナメント進出が決まってよかったです。次戦はブラジルです。何とか突破してほしいです。
Posted by cycleroad at 13:00│
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